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2026-07-10 Fri
■ #6283. 『なぜさんたんげん』の詳しい目次 [notice][nazesantangen][nhkpb][toc]

6月10日の発売以来,本ブログや heldio,各種 SNS で大々的に展開している新刊『英語史で解く英文法の謎 --- なぜ「3単現の s」をつけるのか』(NHK出版新書)ですが,おかげさまで第2刷も全国の書店さんに出回っており,大変な盛り上がりをみせております.手に取ってくださった読者の皆様,本当にありがとうございます.
これまで本書の内容については,章や節のレベルまでの大まかな構成が公式に公開されてきましたが,さらに細かな小見出しについては公開されてきませんでした.そこで,本日の記事では,本書のすべての小見出しまでを網羅した,最も詳しい目次を一挙公開したいと思います.
階層構造を整理した詳細な目次を眺めていただくだけでも,現代英文法の背後にどれほどダイナミックな英語史のドラマが隠されているか,その一端を感じ取っていただけるはずです.
はじめに
序章 英語はどのようにして現在の姿になったのか
1. 英語のルーツを求めて --- 印欧祖語からゲルマン語へ
2. 古英語の時代(西暦700年頃~1100年頃)--- 屈折語尾の豊かさとその衰退の兆し
3. 中英語の時代(1100年頃~1500年頃)--- フランス語の洪水と多様性
4. 近代英語の時代(1500年頃~1900年頃)--- 大母音推移と規範の確立
5. 現代英語とその先へ(1900年頃~)--- 世界語としての拡大と多様化
第1章 文の骨組みはその言語の個性
1. なぜ英語の語順は SVO なのか
1. 「私」「話します」「英語」
2. 世界の言語の語順
3. 基本語順とは何か
4. 古英語では語順は可変だった
5. 屈折語尾の弱化
6. 語順すら変化する
2. なぜ英語の文には主語が必要なのか
1. 日本語では主語は省略できる
2. かつての英語では主語の省略が可能だった
3. かつての英語では主語が想定されない文があった
4. 語順の固定化との連動
5. 英語における主語の重要性
3. なぜ存在を表すのに There is/are .... という構文を使うのか
1. be 動詞の後ろに主語が来る
2. 「動詞第2位」の伝統
3. 旧情報と新情報
4. 存在を表す目印へと「文法化」した there is ...
5. 形式上の主語 there
6. なぜ here ではなく there が選ばれたのか
7. さらに進む文法化
4. なぜ疑問文に do が現れるのか
1. 語順を入れ替える疑問文
2. do が現れる疑問文
3. do 疑問文の誕生
4. do 疑問文の有用性
5. なぜ3単現の s をつけるのか
1. 3単現の s への疑問
2. 英語の 3種類のこだわり
3. 1000年前の "learn" の屈折
4. 唯一生き残った 3単現の s
5. 英語のこだわりを垣間見せてくれる "窓" として
6. なぜ will を使って未来を表すのか
1. 「未来形」ではなく「未来表現」
2. かつての英語には未来表現は存在しなかった
3. 時間≠時制
4. will の意味変化 --- 「希望」が弱まって「未来」へ
7. なぜ「時・条件を表す副詞節」では未来のことも現在形で表すのか
1. 英文法の奇妙な例外ルール
2. 初期近代以前の英語では「未来」よりも「仮定法」を優先した
3. 仮定法の衰退から現在形の採用へ
4. 未来のことは現在形でも表せる
8. なぜ仮定法では if I were a bird となるのか
1. I was ではなく I were
2. 「仮定法」とは何か
3. 古くは明確に区別されていた 2つのモード
4. 衰退の一途をたどった仮定法
5. 「妄想モード」と過去形
9. なぜ現在分詞と動名詞は同じ -ing で表されるのか
1. -ing の多義性
2. 動詞から名詞を作る -ing 形 --- 動名詞の発達
3. 動詞から形容詞を作る -ende 形 --- 現在分詞の発達
4. 進行形の成立
5. 多義性は言葉の常
第2章 語形の変化は規則的に不規則
1. なぜ foot の複数形は feet になるのか
1. 不規則な複数形
2. 母音の発音と舌の位置
3. 発音界の磁石イ
4. フォーティズからフェートへ
5. 磁石イの広範な影響
6. 狭い窓からみた「不規則」
2. なぜ child の複数形は children になるのか
1. 不規則な複数形 --- その 2
2. 古英語にはさまざまな複数形の作り方が存在した
3. 古英語でも "不規則" だった child
4. 複数形の複数形
5. なぜ発音は「チャイルドレン」にならないのか
3. なぜ go の過去形は went になるのか
1. 不規則な過去形
2. 別の動詞からの流入
3. go の過去形の謎
4. 違う語源の語が活用表に入り込む例
5. よく使うものはすぐ手の届くところに
4. なぜ形容詞の比較級には -er と more があるのか
1. 比較へのこだわり
2. 3種類の比較級
3. more 型の登場
4. -er 型と more 型のすみ分け規則の芽生え
5. 「規則」もまた変化する
第3章 なぜ文字と発音が一致しないのか
1. なぜ A の読みは「アー」ではなく「エイ」なのか
1. 英語はエイ,ビー,スィー
2. lake は「ラーケ」ではなく「レイク」
3. 英語も600年ほど前まではアー,ベー,セーだった
4. 口の開きを小さく
5. 母音は今も変化している
2. なぜ I は大文字で書くのか
1. 英語だけが I を大文字で書く
2. アルファベットは大文字から始まった
3. 中英語の「縦棒地獄」
4. 「y を i に変えて es をつける」のも縦棒地獄の仕業
3. 「マジック e」とは何か
1. 母音の「短音」を「長音」に変化させる
2. 「マジック e 」の誕生
3. e のさまざまな役割
4. なぜ know や high には発音されない文字があるのか
1. 英語のスペリングと発音の乖離
2. 古英語や中英語では k や gh は発音されていた
3. 発音が変わってもスペリングは変わりにくい
4. 黙字にも利便性はあるか
5. なぜ one, two はこのスペリングでこの発音なのか
1. 「オネ」と「トゥウォー」
2. one の歴史
3. イングランド西部の訛り
4. two の歴史 --- 発音のしやすさを求めて
5. 発音とスペリングは別物
6. なぜ eleven, twelve というのか
1. 英語の数詞の怪
2. 余りで数えた eleven と twelve
3. 12進法の余韻
4. ひっくり返った thirteen
5. どんでん返しの fifteen
6. 未解決の謎:短い ten と長い -teen
7. どのように単語ごとのアクセントの位置が決まるのか
1. 英語と日本語のアクセント
2. 英単語のアクセント位置は不規則
3. 古英語では語頭アクセントが大原則だった
4. フランス語とラテン語からの衝撃
5. アクセントの英語化と混乱
8. アルファベット最後の文字 Z のミステリー
1. Z は最も出番の少ない文字
2. Z を含む英単語
3. 日陰者としての歴史
4. 発音は「ズィー」か「ゼッド」か
第4章 社会とともに変わり続ける英語
1. なぜ英語には類義語が多いのか
1. 英語は類義語の多い言語
2. 古英語期には ask のみが存在した
3. 中英語期にフランス語から inquire が流入した
4. 初期近代英語期にラテン語から interrogate が流入した
5. 英語語彙の 3層構造
6. 日本語も類義語の多い言語
2. なぜ英語には省略語が多いのか
1. 身の回りの省略語
2. 第1の技,切り落とし
3. 第2の技,切り貼り
4. 第3の技,イニシャル取り
5. 忙しい情報化の時代
3. 単数の they とは何か
1. Everyone thinks they are right.
2. every は「すべて」を個々にとらえる
3. 「みんな」は男性だけではないはず
4. かつての男性優位の価値観?
5. 「単数の they」の復活
おわりに
英語史年表
参考文献
・ 堀田 隆一 『英語史で解く 英文法の謎 --- なぜ「3単現の s」をつけるのか』 NHK出版〈NHK出版新書〉,2026年.
2026-07-09 Thu
■ #6282. 井上逸兵さんが「ゆる言語学ラジオ」に2度目の登場 [notice][inoueippei][yurugengogakuradio][inohota][youtube][nazesantangen][politeness][sociolinguistics][honorific][hedge]
人気 YouTube チャンネル「ゆる言語学ラジオ」の最新回で,先週に引き続き井上逸兵さん(慶應義塾大学教授)が出演しています.7月7日(火)に配信された「「日本語は遠回りに言う」。それ誤解です。」です.ポライトネスの日英差をテーマとして,お3方で盛り上がっています.水野さんと堀元さんとの掛け合いとともに37分間,画面に釘付けで視聴しました.勉強になるし,おもしろい!
一般に「日本語は遠回りで直接言わない,英語ははっきり直接言う」というステレオタイプが広く信じられていますが,社会言語学を専門とする井上さんによれば,この認識は「3割ぐらいしか合っていない」(むしろ逆)とのこと.今回の動画は,そんな言語ごとの対人関係調整のメカニズム,すなわち ポライトネス (politeness) をめぐる,目から鱗が落ちる議論が展開されています.
動画の前半で特に興味深いのは,英語の丁寧さは形式(統語や形態)ではなく音声に依存することが多いという指摘です.英語には日本語のような文法化された「敬語」 (honorific) のシステムが乏しい分,比較的ゆっくり,かつ明瞭に発音することで経緯や丁寧さを表現する特徴があるといいます.文字情報に頼りがちな学校の英語教育ではなかなか教えにくい領域ですが,音声的なアプローチが対人関係に直結している点は刺激的な視点です.
さらに議論は,英語における他者の領域への配慮へと展開します.日本語は自分の意見を緩めるヘッジ (hedge) を多用して関節的になりますが,英語はむしろ,相手の領域に土足で踏み込まないための固有の装置をもっています.I want to do this. という直接表現を避け,I am just wondering if I could ... のように「くねくね」と迂回する表現や,最上級表現を薄めて one of the best . . . などとする言い方が,その例とのことです.英語話者がいかに相手の独立を重んじているかが,映画の字幕翻訳の事例なども交えて解説されています.
動画の後半では,ガソリンスタンドや玄関先での「お見送り文化」の日米差や,都市部で見られる「儀礼的無関心」,さらには幼少期の子育てにおける言語化の訓練の差異にまで話が及びます.言葉にしないものを察する日本のコミュニケーション文化と,すべてを言語化する欧米の文化モデルの対比は,堀元さんが取り上げた現代の生成AI時代における言語化のストレスの話題ともリンクし,終始笑いが絶えないながらも深い思索へと誘われます.最後は,井上さんが仕掛けたといってよい学術的な「状況による」ボケの連発に,水野さんと堀元さんが応酬する展開も必見です.
日英差に関するステレオタイプを突き崩し,言葉の裏にある文化や心理を深く覗き込める,井上さん出演回らしい内容ですので,ぜひ上記の動画を視聴していただければとと思います.来週は井上さん出演の第3回,いよいよ爆発的なファイナル回が予定されています.すでに待ち遠しいです.
あわせて,井上&堀田のペアで緩く(ときに熱く)言語学を語る「いのほた言語学チャンネル」のほうも,ぜひチャンネル登録をお願いします!
2026-07-08 Wed
■ #6281. 「英語語源辞典でたどる英語綴字史」の khelf 寺澤志帆さんが『英語語源辞典』の読み方解説を始められています! [notice][khelf][kenkyusha][kdee][lacolaco][helkatsu][hel_education][helmate]

7月4日,khelf メンバーの寺澤志帆さんが,シリーズ「『英語語源辞典』でたどる英語綴字史」にて「384. bear「産む」についてさらに深堀り」と題する記事を投稿された.
タイトルからは普段と変わりない投稿かと思いきや,記事を読んでみると何かが異なる.そう,『英語語源辞典』の読み方解説が丁寧になされているのだ.記号の使い方や略記の説明,そして専門家の視点からの追加的解説が施されており,それに沿って読み解いていくと,辞典初心者にとっても,動詞 bear 「産む」の項目に記述されている語誌の詳細が理解できるようになっているのだ.
しかも,続けて7月6日には,同じ読み解き解説の趣旨で「386. beast ―『英語語源辞典』読み解き解説第2弾―」も投稿されている.
実は2週間ほど前に,『英語語源辞典』通読挑戦者の第一人者である lacolaco さんが,同じような試みをいち早く実践されていた.すでに hellog でも「#6268. 「英語語源辞典通読ノート」の lacolaco さんが『英語語源辞典』の読み方解説を始められています!」 ([2026-06-25-1]) で紹介した通りである.直接 lacolaco さんの desire -- desk と despite, develop, device の2つの記事をお読みいただきたい.
『英語語源辞典』通読の試み自体が勇気ある挑戦といえるが,通読挑戦者たちが自らこの辞典の(読み解きを含めた)おもしろさを広く伝えるために,読み解き方を易しく解説してくれるとは,なんという辞典愛であり語源愛だろうか.
同辞典を持っているけれども,希望するほどには読みこなせず,使いこなせていなかった,という方は少なくないだろう.この辞典は高価だが,専門性が高く信頼できる代物なので一旦入手すれば一生モノである.だからこそ,多くの方々に使いこなして欲しい.ぜひ辞典を開きつつ,先日の lacolaco さんの記事や今回の寺澤さんの記事をじっくりと読み,語源辞典の懐の深さを味わっていただきたい.
私自身もこれまでに『英語語源辞典』の読み方解説に類することを試みてきたが,必ずしも体系的に行なってきたわけではない.それでも役に立つだろうとは思われるので,ぜひ「#6232. 『英語語源辞典』を読みこなせるようになりたい方へ」 ([2026-05-20-1]) に掲載されているリンク集より,各コンテンツをたどっていただければ.
・ 寺澤 芳雄(編集主幹) 『英語語源辞典』新装版 研究社,2024年.
2026-07-07 Tue
■ #6280. B&C の第64節 "Influence of The Benedictine Reform on English" (3) --- Taku さんとの超精読会 [bchel][oe][benedictine_reform][christianity][lexicology][borrowing][latin][loan_word][link][voicy][heldio][anglo-saxon][history][helmate][philology]
昨日に続き,英語史の古典的名著 Baugh and Cable (第6版)を helwa の熱心な仲間たちと1文ずつ解剖していく超精読会の実況録音シリーズです.Voicy heldio の配信と連動しながら,名著の行間から立ち上る歴史の息吹を再現する試みを続けています.
今朝の heldio 最新回では,第64節 "Influence of The Benedictine Reform on English" の締めくくりとなる後半部分 (p. 85) の精読をお届けしています.今回も,精読のリード役は,helwa/heldio コミュニティに欠かせないヘルメイトであり,同志である Taku さんこと金田拓さん(帝京科学大学)です.
昨日までに見てきたように,ベネディクト改革期に英語へ流入したラテン語借用語の多くは,本を通じて導入された書物的・学術的な用語でした.本日のターゲットとなる英文では,これらの単語が当時の古英語の語彙体系においてどのような位置づけにあったのか,そして文献学的な視点から借用時期をどのように特定・推定すべきなのか,というテーマが議論されます.ラテン語形のまま用いられており完全に同化しなかった単語のリストを眺めながら,文献上の沈黙をどのように解釈すべきかという,文献学や歴史言語学の方法論に関する問題にまで踏み込んで議論しています.ぜひお付き合いください
It would be possible to extend these lists considerably by including words that were taken over in their foreign form and not assimilated. Such words as epactas, corporale, confessores, columba (dove), columne, cathedra, catacumbas, apostata, apocalipsin, acolitus, absolutionem, invitatorium, unguentum, cristalla, cometa, bissexte, bibliothece, basilica, adamans, and prologus show at once by their form their foreign character. Although many of them were later reintroduced into the language, they do not constitute an integral part of the vocabulary at this time. In general, the later borrowings of the Christian period come through books. An occasional word assigned to this later period may have been in use earlier, but there is nothing in the form to indicate it, and in the absence of any instance of its use in the literature before Alfred it is safer to put such borrowings in the latter part of the Old English period.
この B&C 超精読シリーズの過去回のリンク集へは,「#5291. heldio の「英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む」シリーズが順調に進んでいます」 ([2023-10-22-1]) からアクセスできます.ぜひ過去回も含めてお聴きになり,本書の精読を通じて,豊穣なる英語史の世界に足を踏み入れていただければ.

・ Baugh, Albert C. and Thomas Cable. A History of the English Language. 6th ed. London: Routledge, 2013.
2026-07-06 Mon
■ #6279. B&C の第64節 "Influence of The Benedictine Reform on English" (2) --- Taku さんとの超精読会 [bchel][oe][benedictine_reform][christianity][lexicology][borrowing][latin][loan_word][link][voicy][heldio][anglo-saxon][history][helmate][helwa]
前回の関連記事 ([2026-06-19-1]) に引き続き,Voicy heldio の収録会の形をとりながら,英語史の名著,Baugh and Cable のテキスト(第6版)を,helwa の志高き仲間たちとともに徹底的に精読していく会の記録をお届けします.この熱気あふれる読書会の音声をそのままお届けする heldio 配信シリーズは,コアなリスナーの皆さんの応援に支えられて,ゆっくりとではありますが順調に進んでいます.
今朝配信の heldio 最新回では,引き続き第64節の精読を進めています.本日のブログ記事はこの音声配信とリンクした内容となります.今回も,helwa/heldio のコミュニティを熱く盛り上げてくださっているヘルメイトであり,コアリスナーの Taku さんこと金田拓さん(帝京科学大学)に,精読をリードしていただきました.
前回の heldio 配信「#1846. 英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む (64-1) with Taku さん --- helwa 北千住オフ会より」では,ベネディクト改革がもたらした宗教関係のラテン借用語に焦点を当てました.今回はさらにその外側に広がる書物的・学術的な語彙へと突入します.古英語期の借用語といえば,キリスト教伝来に伴う初期の日常的・一般的なラテン借用語が想起されますが,ベネディクト改革期にラテン語から流入した語彙の性質はそれらとは一線を画しています.きわめて学術的な専門用語が目立つようになるのです.今回の精読のターゲットとなった英文を以下に掲げます (p. 85) .植物名や医学用語,動物の名称など,当時の知識階級が本を通じて導入した語彙の数々を味わいました.
But we miss the group of words relating to everyday life characteristic of the earlier period. Literary and learned words predominate. Of the former kind are accent, brief (the verb), decline (as a term of grammar), history, paper, pumice, quatern (a quire or gathering of leaves in a book), and term(inus), title. A great number of plant names are recorded in this period. Many of them are familiar only to readers of old herbals. Some of the better known include celandine, centaury, coriander, cucumber, ginger, hellebore, lovage, periwinkle, petersili (parsley), and verbena.9 A few names of trees might be added, such as cedar, cypress, fig, laurel, and magdala (almond).10 Medical terms, like cancer, circulādl (shingles), paralysis, scrofula, plaster, and words relating to the animal kingdom, like aspide (viper), camel, lamprey, scorpion, and tiger, belong apparently to the same category of learned and literary borrowings.
9 A number of interesting words of this class have not survived in modern usage, such as aprotane (wormwood), armelu (wild rue), caric (dry fig), elehtre (lupin), mānrūfie (horehound), nepte (catnip), pollegie (pennyroyal), and hymele (hop-plant).
10 Most of these words were apparently bookish at this time and had to be reintroduced later from French.
この B&C 超精読シリーズの過去の足跡については,すべてアーカイヴに網羅されており,いつでもバックナンバーにアクセス可能です.各回へのナビゲーションは,「#5291. heldio の「英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む」シリーズが順調に進んでいます」 ([2023-10-22-1]) をご覧ください.この超精読シリーズを通じて知的好奇心をくすぐられた方は,ぜひ本書をお手元にご用意の上,この音声を道しるべに精読体験を味わっていただければ幸いです.さらに,「ただ聴くだけでなく,自分も対面やオンラインの現場に飛び込んでリアルタイムに議論の輪に加わりたい!」という熱量をお持ちの方は,ぜひ Voicy のプレミアムリスナー限定配信チャンネルである「英語史の輪 (helwa)」へのご参加をご検討ください.月額800円,初月無料のサブスクです.

・ Baugh, Albert C. and Thomas Cable. A History of the English Language. 6th ed. London: Routledge, 2013.
2026-07-05 Sun
■ #6278. 「居酒屋KKH」 --- 『英語語源ハンドブック』発売1周年記念のオンライン対談 [notice][izakaya_kkh][hee][review][notice][hee][hel_education][helkatsu][link][voicy][heldio]
「#6265. 『英語語源ハンドブック』刊行から1年 --- 索引と正誤表の最新版も」 ([2026-06-22-1]) で予告していたように,ハンドブックの著者3名(唐澤一友さん,小塚良孝さん,堀田隆一)が刊行1周年記念日となる2026年6月18日の夜にオンラインで集合し,「居酒屋KKH」を開きつつ,本書について語り合いました.
その鼎談の様子は録音していましたが,本編だけでも計60分を優に超える長丁場となったので,前編と後編に分けて Voicy heldio にて公開しました.濃密な対談となっています.お時間のあるときにじっくりお聴きいただければ.
・ 「#1861. (前編)居酒屋KKH --- 『英語語源ハンドブック』発売1周年記念」(7月4日配信)
・ 「#1862. (後編)居酒屋KKH --- 『英語語源ハンドブック』発売1周年記念」(7月5日配信)
前編では,この1年間で読者の方々より Amazon レビューで寄せられてきたご感想をいくつか紹介しつつ,3人でハンドブックの活用法や意義について改めて議論しました.
後編も,Amazon レビューを取り上げてコメントバックするところから始まりましたが,3人の議論が段々と濃厚になってきます.私の「英語史は伏線回収である」との発言を拾ってくれた唐澤さんが,話しをどんどんおもしろい方向に展開してくれ,さらに小塚さんが「英語史×英語教育」論にまで発展させてくれたおかげで,議論が大きく広がっていきました.一般のハンドブックの読者にとってはもちろん,広く英語教育関係の方々にも示唆のある内容となっていると思います.また,あまり表には出ない英語史研究者の視点についてもおおいに語りましたので,それなりに貴重な対談となっているのではないかと考えています.実際,3人自身が対談を非常に楽しむことができました.
この1年間,多くの読者の皆さんに,『英語語源ハンドブック』へ様々な角度からご意見をお寄せいただいたり,ハンドブックに基づいて関連する教材や記事などのコンテンツを制作・公開していただきました.ぜひ今後も引き続きご愛用,ご愛読いただき,ハンドブックの価値を広めていってください.
最後に重要なお知らせです.6月30日に,「物書堂」で本書のアプリが発売されました.物書堂のアプリを利用できるのは iOS ユーザーのみとなりますが,ハンドブックをアプリ版で入手できるようになりました.通常価格は3,800円ですが,発売日より3週間は「初回セール期間」となっており,セール期間の価格は2,800円と(26%オフ)となっています.この機会に,ぜひアプリ版のハンドブックもご活用いただければと思います.詳細はこちらよりどうぞ.
・ 唐澤 一友・小塚 良孝・堀田 隆一(著),福田 一貴・小河 舜(校閲協力) 『英語語源ハンドブック』 研究社,2025年.
2026-07-04 Sat
■ #6277. 井上逸兵さんが「ゆる言語学ラジオ」に登場 [notice][inoueippei][yurugengogakuradio][inohota][youtube][nazesantangen]
人気 YouTube チャンネル「ゆる言語学ラジオ」の最新回で,「いのほた言語学チャンネル」で私もいつも一緒におしゃべりしている同僚の井上逸兵さん(慶應義塾大学教授)が初登場されています! 6月30日(火)に配信された「ラーメン二郎の言語学。「ニンニク入れますか?」を解剖する。」です.お相手の水野さん,堀元さんとの掛け合いが実に見事で,37分の動画を私も笑いながらすっかり一気見してしまいました.
タイトルにある通り,今回の素材はなんと「ラーメン二郎」です.あの独特な注文システムを言語学の俎上に載せるという引きの強さですが,中身は社会言語学・言語人類学の本格的な導入となっています.お3方が縦横無尽に展開するトークのなかで,「コンテキスト化の合図」「スクリプト」「指標性」,さらには日本語の多種多様な「自称詞」の話題に至るまで,専門用語や概念がぎっしりと詰め込まれています.
同じ言語学を専門とするといっても,私の主たるフィールドは英語史であり,こうした社会言語学的な領域の本格的な議論は,はるか昔の学生時代に読んだきりのものも多いです.しかし,「いのほた言語学チャンネル」を始めて以来,井上さんの講義を一番近くで聴くことになり,いわば贅沢な「耳学問」を経ていつも復習させてもらっています.学びが本当に大きいです.
今回の「ゆる言語学ラジオ」の動画の最後では,井上さんが「いのほた言語学チャンネル」の宣伝をしっかりと差し込んでくれています.そちらの「いのほた」ですが,現在私が在外研究で海外に身を置いている関係上,収録の都合もあり,目下は週1回の更新ペースで不定の曜日にお届けしています.
「いのほた」の最新回として上がっている動画は,私がメインで「本は読むのも作るのも楽しい!出版には未来がある!」として熱く語っています.去る6月10日に刊行され,ありがたいことに早速増刷が出荷となった新刊『英語史で解く英文法の謎 --- なぜ「3単現の s」をつけるのか』(NHK出版新書)の制作舞台裏や流通の話題に触れています.出版不況と言われる時代にあっても,やはり「本づくりには夢がある」という著者としての思いを込めた回ですので,ぜひ合わせてご視聴いただき,チャンネル全体を応援していただければ幸いです.
さらにもう1つ,井上&堀田ペアの活動として,大修館書店が刊行する月刊誌『英語教育』にて,「いのほた言語学チャンネル presents 英語を深める社会言語学・英語史の視点」という連載記事を展開しています.基本的には,2人が毎月交代でメイン記事を執筆し,相方がコメントを寄せるという,まさに「いのほた」の雰囲気を誌面で再現するコンセプトです.現在発売中の7月号(6月12日刊行)は井上さんがメイン担当で,タイトルは「「あぶない!」はなぜ Watch out! になるのか ―― 日常に転がるスピーチアクトの日英比較」という,これまた魅力的な社会言語学のトピックです.
今回の「ゆる言語学ラジオ」への井上さんの出演回は来週と再来週も続く予定と聞いています.ぜひ今後の展開にも大いに期待したいですね!
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| 最終更新時間 | 2026-07-10 20:17 |
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