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hellog〜英語史ブログ

堀田隆一(ほったりゅういち)による,英語史に関する話題を広く長く提供し続けるブログです(note のプロフィールはこちら)."History of the English Language Blog" ということで,略して "hellog".英語史と関連する英語学・言語学一般の話題も扱っています.本ブログで紹介・推薦する書籍などについて,特別に表記しない限り,すべて自主的な言及です.また,堀田は Amazon のアソシエイトとして適格販売により収入を得ています.

まずは,
  1. 英語史の学び始め/続けには,まず以下の記事からスタート!
  2. アクセス・ランキング (access ranking) のトップ500記事
  3. 英語に関する素朴な疑問に関する記事群
  4. 全記事の標題の一覧 (Archives)
  5. 音声コンテンツ一覧 (heldio & hellog-radio)
  6. Voicy 「英語の語源が身につくラジオ」(heldio)
  7. 知識共有サービス「Mond」での,英語に関する素朴な疑問への回答
  8. 慶應英語史フォーラム (khelf) のツイッターアカウント @khelf_keio
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をご覧ください.

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お知らせ 2024年12月30日に khelf による『英語史新聞』第11号がウェブ上に一般公開されました.こちらからPDFでご覧になれます.hellog のこちらの記事,および heldio のこちらの配信回でも第11号公開についてお知らせしています.公開後は khelf の X (旧ツイッター)アカウント @khelf_keio より関連情報をお伝えしますので,ぜひフォローをお願いします.2025/01/03(Fri)

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お知らせ ヘルメイト有志によるhel活を紹介する月刊 Helvillian 2025年1月号が12月28日にウェブ公開されています.こちらよりご覧ください.2024/12/29(Sun)

Helvillian_202501.png

お知らせ 2024年度,白水社の月刊誌『ふらんす』に「英語史で眺めるフランス語」というシリーズタイトルで連載記事を寄稿しています.12月23日に刊行された1月号に連載第10弾が掲載されています.2024/12/25(Wed)

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お知らせ 2025年1月25日(土)17:30--19:00,朝日カルチャーセンター新宿教室にてシリーズ講座「語源辞典でたどる英語史」の第10回「英語,世界の諸言語と接触する」が開講されます.ご関心のある方は,リンク先よりお申し込みください.2024/12/25(Wed)

お知らせ 2024年9月8日(日)の Voicy heldio で12時間連続生配信でお届けした「英語史ライヴ2024」に先立ち,プレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪」 (helwa) のリスナー有志から寄せられてきた英語史コンテンツを日々ウェブ上に公開していく企画「helwa コンテンツ for 「英語史ライヴ2024」」を開始しています.本企画の特設ページ「helwa コンテンツ for 「英語史ライヴ2024」へようこそ」より,新コンテンツをお楽しみください.「英語史ライヴ2024」の当日にも,この企画に関する話題で盛り上がる予定です.2024/09/10(Tue)

helwa_content_for_hellive2024_banner.png

お知らせ 新年度2024年の4月より khelf による「英語史コンテンツ50+」が始まっています.休日を除く毎日,khelf メンバーより英語史の話題が1つ上がってきます).日々,khelf 公式ツイッターアカウント @khelf_keio からも関連情報を発信しています.2024/04/19(Fri)

お知らせ 知識共有サービス「Mond」にて英語・言語に関する素朴な疑問に回答しています.最新の質問&回答はこちらよりご覧ください.2024/09/30(Mon)

Mond Latest

お知らせ 2023年7月より Voicy 「英語の語源が身につくラジオ」 (heldio) にて「英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む」シリーズを展開しています.Baugh and Cable の A History of the English Language (6th ed.) を1回1セクションずつ精読していくというシリーズです.週に1,2回程度のペースで続けています.有料配信ですが冒頭チャプターは試聴可となっていますので,ぜひ聴いてみてください.バックナンバー一覧はこちらの記事よりどうぞ.2024/02/09(Fri)

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お知らせ 2022年2月26日に,同僚の井上逸兵さんと YouTube チャンネル「井上逸兵・堀田隆一英語学言語学チャンネル」を始めています.毎週(水)(日)の午後6時に更新予定です.チャンネルの趣旨としては,こちらの hellog 記事あるいは Voicy でのアナウンスをご一読・ご視聴ください.直下(↓)は最新の YouTube 放送となります.本ブログの関連記事もお読みください.2022/03/10(Thu)

お知らせ 2024年7月より,Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」の再放送という趣旨で,YouTube ポッドキャスト「heltube --- 英語史チャンネル」を日々配信しています.直下(↓)は最新公開の回となります.2024/08/10(Sat)

お知らせ 2021年6月2日より,英語史の音声コンテンツを配信する 「英語の語源が身につくラジオ」(通称 heldio)を始めています.本ブログの姉妹版という位置づけで,音声配信プラットフォーム Voicy を通じて,英語史に関する音声コンテンツを提供しています.企画の趣旨として,こちらの hellog 記事をご一読ください.直下(↓)は最新の Voicy 放送となります.2024/07/20(Sat)

お知らせ 2023年6月2日より,上記 heldio にプレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪」 (helwa) が加わりました.毎週火木土の18:00よりお届けしています.helwa は有料配信となりますが,開設趣旨としてこちらの hellog 記事をお読みください.直下(↓)は最新の helwa 放送となります.2023/09/09(Sat)

お知らせ 2023年7月17日より,Voicy heldio の有料配信として「英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む」シリーズを開始しています(各回ともにウェブブラウザ経由で200円です).毎週1,2回の配信を通じて,英語で書かれた英語史の名著を1回1セクションずつ精読解説していきながら,内容についても英語史の専門的な観点から縦横無尽にコメントしていきます.3ヶ月続けて,参加メンバーも徐々に増えてきています.開設趣旨としてこちらの hellog 記事をお読みください.直下(↓)は最新のシリーズ配信回となります.2023/10/22(Sun)

お知らせ 2023年10月6日より,stand.fm にて「英語史つぶやきチャンネル」 を始めています.英語史の話題を不定期でカジュアルにお届けします.直下(↓)は最新の配信回となります.2025/01/11(Sat)

お知らせ 「ゆる言語学ラジオ」の最新回(2023年7月18日公開)「英単語帳の語源を全部知るために、研究者を呼びました【ターゲット1900 with 堀田先生】#247」に出演しています.ぜひご覧ください.関連する hellog 記事もどうぞ.

また「ゆる言語学ラジオ」からこちらのブログに飛んでこられた皆さん,ぜひ
 (1) 本ブログのアクセス・ランキングのトップ500記事,および
 (2) Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」の人気放送回50選
をご覧ください.2023/05/31(Wed)

お知らせ 2023年1月中旬に家入葉子先生(京都大学)と堀田の共著となる,英語史研究のハンドブック『文献学と英語史研究』が開拓社より発売となります.本書についてはこちらのページで,著者が様々に紹介しています.2023/01/05(Thu)

『文献学と英語史研究』

お知らせ 2022年12月1日(木)13:00--14:00に,Voicy 生放送で「英語に関する素朴な疑問 千本ノック(矢冨弘&菊地翔太&堀田隆一) 第3弾」を配信しました.詳細はこちらの記事よりどうぞ.2022/12/02(Fri)

お知らせ 2022年11月8日に『ジーニアス英和辞典』第6版が発売となりました.新版で初めて導入されたコラム「英語史Q&A」を執筆させていただいていますので,ぜひ辞典手に取って開いてみていただければと思います.コラムについては hellog でもこちらの記事群で関連する話題を取り上げています.2022/11/15(Tue)

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お知らせ 堀田ゼミの紹介ページがゼミ生により立ち上げられました.入ゼミを希望する学生は必見です.堀田による公式のゼミ紹介はこちらの記事からどうぞ.2022/11/04(Fri)

お知らせ ご愛読ありがとうございます,9刷が発行されています.2022年9月より電子書籍としても配信開始です.本ブログの内容を多く取り込んだ拙著『英語の「なぜ?」に答えるはじめての英語史』が2016年に研究社より出版されました.本の趣旨や補足情報のために,コンパニオン・サイト (naze) を用意していますので,そちらも是非ご覧ください.また,本ブログ内の「#2764. 拙著『英語の「なぜ?」に答える はじめての英語史』が出版されました」にも紹介があります.2024/08/10(Sat)

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お知らせ 2022年度も連載記事「歴史で謎解き 英語のソボクな疑問」(NHKラジオテキスト『中高生の基礎英語 in English』)を継続しています.最新の9月号では「なぜ英語には類義語が多いの?」という疑問を取り上げています.ぜひテキストを手にとってご覧ください.本ブログより紹介記事もどうぞ.2022/08/15(Mon)

お知らせ このたび様々な言語における標準化の歴史を題材とした本が出版されました.高田 博行・田中 牧郎・堀田 隆一(編著)『言語の標準化を考える --- 日中英独仏「対照言語史」の試み』 大修館,2022年.
本ブログ内でも本書の紹介記事をいくつか書いていますので,そちらもご覧ください.さらに,7月9日と8月1日には2回にわたって3編者対談を Voicy で配信しましたので,ぜひこちらこちらより各々お聴きください.

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お知らせ 知識共有サービス「Mond」にて英語に関する素朴な疑問に回答しています.良質な「素朴な疑問」が多いです.こちらからどうぞ.本ブログより紹介記事もどうぞ.2022/02/10(Thu)

お知らせ 本ブログベースの拙著『英語史で解きほぐす英語の誤解 --- 納得して英語を学ぶために』の第4刷が出ています.本書のコンパニオン・ページ及び著者による紹介ページをご覧ください.また,本書の内容に沿ったブログ記事へのリンク (hogusu) はおすすめです.2018/09/02(Sun)hogusu_front_cover_small

その他のお知らせ

お知らせ 「手軽に英語史を」というコンセプトで,地味に「hellog ラジオ版」 (hellog-radio) を始めています.1つ数分以内のコンテンツです.これまでのコンテンツ一覧よりどうぞ.2020/07/09(Thu)

お知らせ 大修館『英語教育』の2020年3月号に,連載「英語指導の引出を増やす 英語史のツボ」の第12回(最終回)の記事が掲載されています.今回の話題は「なぜアメリカ英語はイギリス英語と異なっているのか」です.どうぞご一読ください.2020/02/14(Fri)eigokyouiku_rensai_12_20200214_front_cover_small.jpg

お知らせ 1月5日発売の英語学習誌『CNN English Express』2月号に「歴史を知れば納得! 英語の「あるある大疑問」」と題する拙論が掲載されています.英語史の観点から素朴な疑問を解くという趣向の特集記事で,英語史の記事としては珍しく8頁ほどの分量を割いています.どうぞご一読ください.hellog 内の紹介記事もどうぞ.2019/01/07(Mon)cnn_ee_201902_front_cover_small

お知らせ 私も一部執筆している服部 義弘・児馬 修(編) 『歴史言語学』朝倉日英対照言語学シリーズ[発展編]3 朝倉書店,2018年.が2018年3月に出版されました.日本語史と比較対照しながら英語史や英語の歴史的変化について学べます.本ブログ内の#3283の記事にも簡単な紹介がありますのでご覧ください.2018/04/23(Mon)

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お知らせ Simonn Horobin 著 Does Spelling Matter? の拙訳『スペリングの英語史』が早川書房よりより出版されました.紹介記事として,本ブログ内の「#3079. 拙訳『スペリングの英語史』が出版されました」「#3080. 『スペリングの英語史』の章ごとの概要」もご覧ください.2017/10/01(Sun)

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お知らせ 『英語の「なぜ?」に答えるはじめての英語史』に関連する研究社ベースの連載企画「現代英語を英語史の視点から考える」が始まっています(そして12回で終わりました).2017/12/21(Thu)


最近 7 日分を以下に表示中 / 今月の一覧

2025-01-21 Tue

#5648. egg の英語史 [old_norse][me_dialect][caxton][heltube][heldio][youtube][inohota][kdee][hel_herald][hel_education][oed][link]

 egg 「卵」について本ブログをはじめとする各種メディアで何度か取り上げてきた.概観を得るために,まず『英語語源辞典』の記述を確認しておこう(OEDegg, n.' も参照).


kdee_egg.png



 記述の通り,古英語では本来的な ǣġ が用いられていたが,後期中英語より古ノルド語 (old_norse) 由来の egg がイングランド北部・東中部に現われ,本来形を置き換えていったというプロセスを経ている.また,Caxton の Eneydos (1490) の序文における,旧形と新形の共存・競合に関する英語史上有名な逸話についても触れられている.
 egg をめぐるこの2つの話題について,これまで少なからぬコンテンツを作ってきたので,リンクをまとめておこう(ここ数ヶ月間,heltube こと「YouTube: heltube --- 英語史チャンネル」へのアクセスが増えてきているので,そちらを最初に挙げている).

 (1) 古ノルド語由来の egg

  ・ heltube 「#182. egg 「卵」は古ノルド語からの借用語!」 (2025/01/18)


  ・ heldio 「#182. egg 「卵」は古ノルド語からの借用語!」 (2021/11/29)
  ・ hellog 「#340. 古ノルド語が英語に与えた影響の Jespersen 評」 ([2010-04-02-1])
  ・ hellog 「#2625. 古ノルド語からの借用語の日常性」 ([2016-07-04-1])
  ・ hellog 「#3982. 古ノルド語借用語の音韻的特徴」 ([2020-03-22-1])
  ・ hellog 「#4820. 古ノルド語は英語史上もっとも重要な言語」 ([2022-07-08-1])
  ・ inohota 「え?それも外来語? 英語ネイティヴたちも(たぶん)知らない借用語たち」 (2022/07/08)

 (2) 新旧形をめぐる Caxton の逸話

  ・ heltube 「heldio #183. 卵を巡るキャクストンの有名な逸話」 (2025/01/19)


  ・ heldio 「#183. egges/eyren:卵を巡るキャクストンの有名な逸話」 (2021/11/30)
  ・ hellog 「#337. #337. egges or eyren」 ([2010-03-30-1])
  ・ hellog 「#4600. egges or eyren:なぜ奥さんは egges をフランス語と勘違いしたのでしょうか?」 ([2021-11-30-1])
  ・ hellog 「#4831. 『英語史新聞』2022年7月号外 --- クイズの解答です」 ([2022-07-19-1])

 ・ 寺澤 芳雄(編集主幹) 『英語語源辞典』新装版 研究社,2024年.

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2025-01-20 Mon

#5647. 『思考法図鑑』(株式会社アンド,翔泳社,2019年) [review][methodology][toc]


And-Shikouhou.png


 私は研究者であり,ビジネスマンでも経営者でもないのだが,ビジネス系の思考法やフレームワークの本が好きである.問題点の同定,問題解決の方法論,アイディアの発散と収束,情報の提示の仕方など,研究にも参考になることが多いからだ.
 どういうわけか,研究のための思考法一覧のような書籍はあまり出ていない.研究者は,学術研究の手法を有限個のフレームワークに押し込めるのに抵抗があるのかもしれない.とすると,この分野は,むしろビジネス系の書籍に頼る必要があるのだ.
 考えてみれば,古来,広い意味での rhetoric は logic とともに知的活動の中心をなしていた.これは研究にもビジネスにも等しく資するし,生活にだって恋愛にだって役立つ可能性が高い.現代の思考法やフレームワークは,その現代版といってもよいのではないか.
 お薦め本はいろいろとあるが,今回は『思考法図鑑』(株式会社アンド,翔泳社,2019年)を挙げたい.以下に目次を挙げるが,そのまま様々な思考法の一覧となっていることが分かるだろう.



序章 思考法を活用するために

第1章 思考の基礎体力を高める
 01 論理的思考(ロジカル・シンキング)
 02 批判的思考(クリティカル・シンキング)
 03 演繹的思考
 04 帰納的思考
 05 アブダクション
 06 要素分解
 07 MECE
 08 PAC思考
 09 メタ思考
 10 ディベート思考
 第1章のエクササイズ
 コラム:思考のズームインとズームアウト

第2章 アイデアの発想力を高める
 11 ブレインストーミング
 12 類推思考
 13 水平思考
 14 逆説思考
 15 IF思考
 16 素人思考
 17 トレードオン思考
 18 プラスサム思考
 19 弁証法
 20 ストーリー思考
 21 2軸思考
 22 図解思考
 第2章のエクササイズ
 コラム:「開く問い」と「閉じる問い」

第3章 ビジネス思考力を高める
 23 価値提案思考
 24 シーズ思考
 25 ニーズ思考
 26 デザイン思考
 27 ビジネスモデル思考
 28 マーケティング思考
 29 戦略的思考
 30 確率思考
 31 逆算思考
 32 オプション思考
 33 ビジョナリー思考
 34 コンセプチュアル思考
 第3章のエクササイズ
 コラム:小さく生んで大きく育てる

第4章 プロジェクトの推進力を高める
 35 Why思考(目的探索)
 36 改善思考
 37 経験学習モデル
 38 ダブル・ループ学習
 39 プロセス思考
 40 横断的思考
 41 GTD
 42 自責思考
 43 ポジティブ思考
 44 ABC 理論
 45 内観法
 46 相対的思考
 47 抽象化思考
 第4章のエクササイズ
 コラム:「Yes, And」で考える

第5章 分析力を高める
 48 仮説思考
 49 論点思考
 50 フレームワーク思考
 51 ボトルネック分析
 52 ファネル分析
 53 相関分析
 54 回帰分析
 55 時系列分析
 56 Why思考(原因分析)
 57 因果関係分析
 58 因果ループ
 59 システム思考
 60 KJ法
 第5章のエクササイズ
 コラム:定量・定性データと仮説検証

思考を加速させるビジネスフレームワーク一覧
参考文献・Webサイト



 私も研究やその他で,いくつかの思考法を利用している.

 ・ 株式会社アンド 『思考法図鑑 ひらめきを生む問題解決・アイデア発送のアプローチ60』 翔泳社,2019年.

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2025-01-19 Sun

#5746. etymology の語源 [etymology][terminology][kdee][oed][etymological_fallacy][language_myth]

 語源 (etymology) について,最近の記事として「#5737. 語源,etymology, veriloquium」 ([2025-01-10-1]) と「#5739. 定期的に考え続けたい「語源とは何か?」」 ([2025-01-12-1]) で考えた.今回は etymology という用語自体について検討する.
 英単語 etymology は,ギリシア語に端を発し,ラテン語,古フランス語を経由して,後期中英語に入ったが,もともとは高度に専門的な用語である.『英語語源辞典』の etymology の項目を掲げる.


kdee_etymology.png



 OED の etymology, n. では,部分的にフランス語から,部分的にラテン語から入ったものとして,つまり "Of multiple origins" として解釈している.それぞれの経路について,次のように述べている.

< (i) Middle French ethimologie, ethymologie (French etymologie) established account of the origin of a given word, explaining its composition (2nd half of the 12th cent. in Old French; frequently from early 16th cent.), interpretation of a word, that which is revealed by such interpretation (c1337), the branch of linguistics concerned with determining of the origins of words (1622 in the passage translated in quot. 1630 at sense 5, or earlier),
and its etymon (ii) classical Latin etymologia (in post-classical Latin also aethimologia, ethimologia, ethymologia) interpretation and explanation of a word on the basis of its origin < Hellenistic Greek ἐτυμολογία, probably < Byzantine Greek ἐτυμολόγος (although this is apparently first attested later: see etymologer n.) + -ία -y suffix3; on the semantic motivation for the Greek word see etymon n. and discussion at that entry.


 語源的意味こそが「真の意味」であるとする考え方については,OED2.a.i. にて次の注意書きがある.

The idea that a word's origin conveys its true meaning (cf. discussion at etymon n.) has become progressively discredited since the 18th cent. with the increased study of etymology as a linguistic science (see sense 5). It is now sometimes referred to as the etymological fallacy.


 注意すべきは etymology の学問分野としての語義である.OED の第3語義は「語源学」ではなく「品詞論」を指し,c1475 を初出として次のようにみえる.

3. Grammar. A branch of grammar which deals with the formation and inflection of individual words and their different parts of speech. Now historical.


 現代的な「語源学」の語義は OED の第5語義に相当し,初出は1630年と若干遅い.

5. The branch of linguistics which deals with determining the origin of words and the historical development of their form and meanings.


 ・ 寺澤 芳雄(編集主幹) 『英語語源辞典』新装版 研究社,2024年.

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2025-01-18 Sat

#5745. アルファベットの文字頻度 [corpus][link][alphabet][frequency][statistics][letter_frequency][bnc][morse_code]

 AからZまでのアルファベット文字のなかで,最も頻度の高い文字,低い文字は何か.この文字頻度 (letter_frequency) の話題については,「#308. 現代英語の最頻英単語リスト」 ([2010-03-01-1]) の下部に Letter Frequencies (rankings for various languages) へのリンクを挙げたとおり,様々な言語やコーパスでの順位表が作り出されている.例えば,BNC に依拠すると "etaoinsrhldcumfpgwybvkxjqz" の順位表が得られる.
 Crystal (277) には,The Cambridge Encyclopedia (1st ed.) の全テキスト,150万語をコーパスとした文字頻度表が掲げられている.累積頻度順位 (Cumulative) のみならず,文学,宗教,政治,物理学,化学の各々のテーマごとの頻度や Morse code (morse_code) の頻度も合わせて示されている.以下のグラフは,X軸に沿って累積頻度順 (= "eatinorslhdcmufpgbywvkxjq") に文字を並べ,Y軸を各テーマ内での頻度割合(百分率)としたものである(頻度表はソース HTML を参照).


letter_frequency.png



 累積頻度順に照らしてテーマごとの特徴を見てみるとと,政治が最も標準的である.文学と政治がそれに続く.標準から遠ざかっていくのが,化学,物理学,そして Morse code となる.
 個々の文字をみると興味深い点が多々ある.相対的に宗教では <h> が多く (holy?) <l> が少ないこと,文学では <w> が多いことは何を意味するのだろうか? 物理学や化学はラテン・ギリシア語系の単語が多く含まれているために,その他一般とは若干異なる文字頻度を示しているのかもしれない.人工的な Morse code は,他のテーマとは目に見えて異なる線を描いていることがわかる.

 ・ Crystal, D. The Cambridge Encyclopedia of the English Language. 3rd ed. CUP, 2018.

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2025-01-17 Fri

#5744. 516通りの through を AI に分析させてみた [ai][through][spelling]

 hellog 「#5738. 516番目の through を見つけました」 ([2025-01-11-1]) および heldio 「#1326. through の綴字,516通り目を発見!」で取り上げた通り,目下 through の異綴字として516通りが確認されています.
 その一覧を直接 AI にフィードし,グルーピングの基準をいくつか提案させました.その上で,それぞれの基準に基づいて数え上げさせ,表とヒストグラムを HTML で出力させました.基準の提案について,私が人力で補ったところも多少ありますが,以下の出力を得るまでにたかだか10分程度.数年前であれば,すべて人力で分析スクリプトを組んで,見栄えのよい出力になるようにチューニングする等の工程を経る必要があり,おそらく1時間半はかかったでしょう.このような半ば機械的な作業であれば,ほぼ1/10の時間で作業が済んでしまう時代になりました.AI分析の速さに驚き,分析そのものに注意が向かわないほどです.頼もしくも恐ろしい,気がかりだが心強い,そんな心境です.

【 Through の異綴分析 】

1. 頭文字による分類

パターン 該当件数 分布
th- 212
þ- 188
y- 58
その他 58

2. 母音パターンによる分類

パターン 該当件数 分布
ou/ow を含む 192
u を含む 169
o を含む 141
その他 14

3. 語末子音による分類

パターン 該当件数 分布
その他 208
h 84
gh 62
ȝ 58
w 56
t/th 48

4. 文字数による分類

パターン 該当件数 分布
5-6文字 326
7文字以上 131
4文字以下 59

5. 特殊文字の使用による分類

パターン 該当件数 分布
特殊文字なし 250
þ (thorn) 200
ȝ (yogh) 133
ð (eth) 1

6. rと母音字の位置関係による分類

パターン 該当件数 分布
母音字+r 226
母音字+r+母音字 144
r+母音字 120
なし 26

7. 重複文字の有無による分類

パターン 該当件数 分布
rr を含む 7
ff を含む 3
oo を含む 2
その他(重複文字なし) 504

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2025-01-16 Thu

#5743. 1月25日(土)の朝カルのシリーズ講座第10回「英語,世界の諸言語と接触する」のご案内 [asacul][notice][kdee][etymology][hel_education][helkatsu][link][lexicology][vocabulary][contact][borrowing][loan_word][voicy][heldio]


asacul_20240427.png



 ・ 日時:1月25日(土) 17:30--19:00
 ・ 場所:朝日カルチャーセンター新宿教室
 ・ 形式:対面・オンラインのハイブリッド形式(1週間の見逃し配信あり)
 ・ お申し込み:朝日カルチャーセンターウェブサイトより

 今年度の朝カルシリーズ講座「語源辞典でたどる英語史」が,月に一度のペースで順調に進んでいます.主に『英語語源辞典』(研究社)を参照しながら,英語語彙史をたどっていくシリーズです.
 1月25日(土)の夕刻に開講される第10回は,冬クール(3回分)の始まりとして「英語,世界の諸言語と接触する」と題して,近代英語期における世界中の諸言語からの借用語にフォーカスします.
 ヨーロッパの近代英語期は,大航海時代で幕が開きます.イギリスは,スペインやポルトガルなどの列強には遅れたものの,何とか世界展開の足かがりをつかみ,2世紀半ほどの時間をかけてイギリス帝国を作り上げます.七つの海を支配したイギリスは,この過程を通じて世界中の言語と接触することになり,世界的語彙 (cosmopolitan_vocabulary) という滋養が,英語という言語に大量に流れ込んでくることになりました.英語語彙は,語源を追いかけていくだけで世界一周できるほどの豊かさを得たのです.英語界最大の辞書である OED (= Oxford English Dictionary) の編纂企画が打ち上げられたのは,上記過程の機の熟したイギリス帝国の絶頂時代,19世紀後半のことでした.今回の講座では,英語語彙史上とりわけ激動の時代というべき,この近代英語期における言語接触に注目します
 本シリーズ講座の各回は独立していますので,過去回への参加・不参加にかかわらず,今回からご参加いただくこともできます.過去8回分については,各々概要をマインドマップにまとめていますので,以下の記事をご覧ください.

 ・ 「#5625. 朝カルシリーズ講座の第1回「英語語源辞典を楽しむ」をマインドマップ化してみました」 ([2024-09-20-1])
 ・ 「#5629. 朝カルシリーズ講座の第2回「英語語彙の歴史を概観する」をマインドマップ化してみました」 ([2024-09-24-1])
 ・ 「#5631. 朝カルシリーズ講座の第3回「英単語と「グリムの法則」」をマインドマップ化してみました」 ([2024-09-26-1])
 ・ 「#5639. 朝カルシリーズ講座の第4回「現代の英語に残る古英語の痕跡」をマインドマップ化してみました」 ([2024-10-04-1])
 ・ 「#5646. 朝カルシリーズ講座の第5回「英語,ラテン語と出会う」をマインドマップ化してみました」 ([2024-10-11-1])
 ・ 「#5650. 朝カルシリーズ講座の第6回「英語,ヴァイキングの言語と交わる」をマインドマップ化してみました」 ([2024-10-15-1])
 ・ 「#5669. 朝カルシリーズ講座の第7回「英語,フランス語に侵される」をマインドマップ化してみました」 ([2024-11-03-1])
 ・ 「#5704. 朝カルシリーズ講座の第8回「英語,オランダ語と交流する」をマインドマップ化してみました」 ([2024-12-08-1])
 ・ 「#5723. 朝カルシリーズ講座の第9回「英語,ラテン・ギリシア語に憧れる」をマインドマップ化してみました」 ([2024-12-27-1])

 本講座の詳細とお申し込みはこちらよりどうぞ.『英語語源辞典』(研究社)をお持ちの方は,ぜひ傍らに置きつつ受講いただければと存じます(関連資料を配付しますので,辞典がなくとも受講には問題ありません).


寺澤 芳雄(編集主幹) 『英語語源辞典』新装版 研究社,2024年.



 第10回については,Voicy heldio でも「#1325. 1月25日(土)の朝カル講座「英語,世界の諸言語と接触する」としてご案内していますので,ぜひお聴きください.



 ・ 寺澤 芳雄(編集主幹) 『英語語源辞典』新装版 研究社,2024年.

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2025-01-15 Wed

#5742. ウェブメディアでのhel活タイムライン (2)[helkatsu][hellog][twitter][voicy][heldio][helwa][youtube][inohota][instagram][heltube][heltalk][note][link][timeline]:

hel活のマルチメディア展開~~英語史をお茶の間に~ 2009年から現在までのプラットフォーム展開 テキスト 音声系 動画/複合系 2009 2015 2020 2023 現在 hellog 2009年5月~ 1日1回 hel活の第1のベース X 2010年1月~ 複数回/日 他の発信の広報 Voicy heldio 2021年6月~ 1日1回 hel活の第2のベース いのほた言語学 2022年2月~ 週2回 同僚の井上先生とともに Instagram 2022年6月~ 複数回/日 主にストーリーズで広報 heltube 2022年7月~ 1日1回 heldioの再放送 note 2022年7月~ ときどき 思いつきで記事を投稿 helwa 2023年6月~ 週3回 プレミアム限定配信 heltalk 2023年10月~ 1日1回 heldioの再放送 テキスト系 音声系 動画系 複合メディア ベース展開 広報用 再放送   *

 昨日の記事「#5741. ウェブメディアでのhel活タイムライン」 ([2025-01-14-1]) に引き続き,少し異なるインフォグラフィックを作ろうとAIに手伝ってもらった.英語史情報発信の各種プラットフォームについて開始年月,発信頻度,発信媒体,備考,直接リンクなどの情報を組み込んだ上で,プラットフォーム間の関係を矢印で示した.
 ここ数ヶ月間,とりわけ多くの方々に届いているのが,図の右下に見える heltube こと「YouTube: heltube --- 英語史チャンネル」である.これは Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」の過去配信回を,音声+静止画で YouTube 化したものである.3年ほど前の回の再放送を毎朝6時頃に流しているのだが,YouTube という有力動画メディアに載せることで,視聴回数やチャンネル登録者数がここのところかなり増えてきている.
 比較的最近に公開された回としては「heldio #155. ノルド人とノルマン人は違います」がよく視聴されている.



 各プラットフォームからのhel活について,引き続きよろしくお願いします.

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最終更新時間2025-01-21 09:05

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