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italic - hellog〜英語史ブログ

最終更新時間: 2024-07-13 08:07

2023-10-29 Sun

#5298. イタリック語派をめぐって Taku さんと対談精読実況生中継しました --- heldio の「英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む」シリーズ [voicy][heldio][hel_education][link][notice][bchel][italic][latin][french][spanish][portuguese][italian][indo-european]

 10月26日(木)の夜に,帝京科学大学の金田拓さんとともに,Baugh and Cable の英語史書の「対談精読実況生中継」を Voicy heldio で配信しました.同書の第21節 Italic (イタリック語派)を題材に,英文を精読し,内容について様々な角度から議論と解説を行ないました.(一緒に講師を務めました Taku さん,対談内での重要かつ適切なコメントで盛り上げていただきましてありがとうございました!)
 配信している側の2人は確かに豊かで実りある時間を過ごすことができたのですが,お聴きのリスナーの方々はいかがでしたでしょうか? まだお聴きでない方もいるかと思いますので,ぜひお時間のあるときにどうぞ.生放送のアーカイヴは3回に分かれており,第1回は通常配信で,第2回と第3回はプレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪」 (helwa) にてお届けしています(第1回だけでも50分超の長尺です).第1回で関心が湧いた方は,ぜひ第2第,第3回へもお進みいただければと存じます(後者2回は有料となります).
 対談特別回だったこともあり,精読対象となったテキストを特別にこちらの PDF に上げておきます.できれば,オンライン読書会のシリーズ企画でもありますので,ぜひ本書そのものを入手し,今後も長くお付き合いください.

 (1) 「#879. 英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む (21) Italic --- Taku さんとの実況中継(前半)」


 (2) 「【英語史の輪 #46】英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む (21) Italic --- Taku さんとの実況中継(後半)」(10月分の helwa に含まれる有料配信です)


 (3) 「【英語史の輪 #47】最後にダメ押し,Taku さんとの実況中継第3弾 --- 英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む (21) Italic」(10月分の helwa に含まれる有料配信です)



 各回にはリスナーの皆さんからも今回の精読について様々なコメントが寄せられてきていますので,そちらもご覧ください.
 今回の対談精読実況生中継(第1回)は,先日の「#877. 英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む (20) Albanian --- 小河舜さんとの実況中継」と同様に,サンプル回ということで一般公開した次第です.普段は週に1,2回のペースでお届けする有料配信のシリーズとなっています.ぜひ「#5291. heldio の「英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む」シリーズが順調に進んでいます」 ([2023-10-22-1]) より過去回のラインナップをご覧いただければと思います.今後,皆さんとともに本書を読み進めていけることを楽しみにしています.


Baugh, Albert C. and Thomas Cable. ''A History of the English Language''. 6th ed. London: Routledge, 2013.



 ・ Baugh, Albert C. and Thomas Cable. A History of the English Language. 6th ed. London: Routledge, 2013.

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2022-12-15 Thu

#4980. 『中高生の基礎英語 in English』の連載第22回「なぜヨーロッパの人は英語が上手なの?」 [notice][sobokunagimon][rensai][indo-european][comparative_linguistics][reconstruction][germanic][italic][french][latin][german][dutch][spanish][italian][heldio]

 『中高生の基礎英語 in English』の1月号が発売されました.連載「歴史で謎解き 英語のソボクな疑問」の第22回として「なぜヨーロッパの人は英語が上手なの?」に答えています.

『中高生の基礎英語 in English』2023年1月号



 この素朴な疑問は,大雑把でナイーヴな問いに響くかもしれません.ヨーロッパ人がみな英語が上手なわけではありませんし,アジアやアフリカを含めた世界の各地に英語が上手な人はたくさんいます.このことは承知の上で,今回の記事をなるべく多くの中高生に届けたいという思いから,あえてこのような表題を掲げた次第です.
 中高生に英語学習の早い段階でぜひとも知ってもらいたい重要なことがあります.それは,英語とヨーロッパの主要言語との関係です.将来大学などに進学して英語以外の言語を学ぶことになったとき,あるいは独学で他言語に挑んでみようと思い立ったとき,もしヨーロッパの諸言語を念頭においているのであれば,ぜひ英語,ドイツ語,オランダ語,フランス語,スペイン語,イタリア語などの相互関係について言語学・言語史的な観点から理解しておいてください.学習言語を選択する上で,とても大事な知識だからです.
 大学教員である私は日常的に大学生と付き合っていますが,彼らのなかには,英語史の授業などで英語とヨーロッパの諸言語との関係を初めて知ると,第2外国語として○○語ではなくフランス語/ドイツ語を選択しておけばよかった,などと口にする学生がいます.もう1年か2年早く諸言語間の関係を知っていたら△△語を選んでいたのに,と後悔しているようなのです.
 中高生の皆さんは,いずれ英語以外の言語を学ぶ可能性があるのであれば,英語と他の言語との関係について知っていたほうが得です.主体的に学習言語を選択できることになるからです.最終的にどの言語を選ぶにせよ,事前に多くの情報をもっておくに越したことはありません.
 英語やヨーロッパの主要言語は,いずれもインドヨーロッパ語族と呼ばれる言語家族の一員です.おおまかにいえば言語が互いに似ているのです.しかし,英語と比較してどの点でどのくらい似ているのか,あるいは似ていないのかは,言語ごとに異なります.
 ドイツ語とオランダ語は,英語とともにインドヨーロッパ語族のなかでもゲルマン語派という派閥に属しており,文法や発音において互いに似ているところがあります.しかし,実際にドイツ語やオランダ語に触れてみると,英語と同じ派閥に属しているわりには,それほど似ていないという印象を受けるかもしれません.似ているけれども似ていない,似ていないけれども似ている,といった妙な距離感です.
 一方,フランス語,スペイン語,イタリア語などは,長らくヨーロッパの共通語だったラテン語とともにインドヨーロッパ語族のなかでもイタリック語派という派閥に属しています.英語とは大きく異なる派閥なのですが,英語は歴史を通じてフランス語やラテン語から多くの単語を借りてきた経緯があるため,語彙に関しては実は共通しているものが非常に多いのです.したがって,これらの言語を学んでみると,表面的には英語とよく似ているという印象を受けます.
 英語は,ゲルマン語派にルーツをもつけれどもイタリック語派の影響を大きく受けながら発展してきた言語なのです.単純化していえば,英語はヨーロッパのいくつかの言語を混ぜ合わせたような混合言語といってよいでしょう.皆さんが英語の次に学ぶ言語を選択する際には,ぜひこのことを参考にしてみてください.
 今回の話題と関連する Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」の放送回としては「#486. 英語と他の主要なヨーロッパ言語との関係 ー 仏西伊葡独語」がお勧めです.ぜひお聴きください.


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