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jamaica - hellog〜英語史ブログ

最終更新時間: 2022-12-01 10:28

2021-12-03 Fri

#4603. Jamaican Creole の連続体 [jamaica][creole][post-creole_continuum][caribbean][variety][map]

 昨日の記事「#4602. Barbados が立憲君主制から共和制へ」 ([2021-12-02-1]) で,カリブ海地域の英語事情の1つの典型を示すバルバドスの歴史を略述した.英語事情と関連して同地域よりもう1つ重要な国を挙げるのであれば,間違いなくジャマイカだろう.「#1680. The West Indies の言語事情」 ([2013-12-02-1]) で触れたように,バルバドスと同様にジャマイカでも英語ベースのクレオールが行なわれている.

Map of Jamaica

 ジャマイカでは,Jamaican Creole は下層語 (basilect) として用いられており,それに対して標準(ジャマイカ)英語が上層語 (acrolect) として使われている.両者の間には中層語 (mesolect) の多数の変種が認められ,典型的な post-creole_continuum) を構成している言語社会といってよい.この連続体について,Sand (2125) を参照して見てみよう(cf. 「#385. Guyanese Creole の連続体」 ([2010-05-17-1]) とも比較).

Standard (Jamaican) English    he went down there  ↑      Acrolect
he wen dong de  |  
(h)im go dong de  |  
(h)im dida go dong de  |      Mesolect
(h)im neva go dong de (negative only)  |  
Jamaican Creole    im ben go dong de  ↓      Basilect


 中層を構成する変種間の高低は定めがたいが,全体として連続体をなしているらしいことは分かるだろう.同一話者が場合によっては連続体のすべての変種を使いこなすというケースもあるという.また,少なくとも自分の常用する変種の近くの変種については,自らは話さずとも理解することはできるともいわれる.
 数十年前のジャマイカでは公的な場面で下層・中層の変種を用いることは考えられなかったが,最近では少なくとも中層の変種はメディアや教育の場などで許容されるようになってきているという (Sand 2125) .

 ・ Sand, Andrea. "Second-Language Varieties: English-Based Creoles." Chapter 135 of English Historical Linguistics: An International Handbook. 2 vols. Ed. Alexander Bergs and Laurel J. Brinton. Berlin: Mouton de Gruyter, 2012. 2120--34.

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