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最終更新時間: 2019-09-19 08:56

2019-09-16 Mon

#3794. 英語史で用いる諸言語名の略形 [abbreviation][periodisation][etymology][terminology]

 本ブログで英語史の話題を提供するのに,語源解説などでしばしば諸言語を参照する必要があるが,その際に用いる言語名の略形を一覧する.これまでの記事では必ずしも略形を統一させてこなかったが,今後はなるべくこちらに従いたい.ソースとしては『英語語源辞典』の「言語名の略形」 (xvi--xvii) に依拠する.主要な(歴史的)言語については,同辞典の xiv より年代区分も挙げておく.略形関係としては「#1044. 中英語作品,Chaucer,Shakespeare,聖書の略記一覧」 ([2012-03-06-1]) も参照.

Aeol.Aeolic 
AFAnglo-French1100--1500
Afr.African 
Afrik.Afrikaans 
Akkad.Akkadian 
Alb.Albanian 
Aleut.Aleutian 
Am.American 
Am.-Sp.American Spanish 
Anglo-LAnglo-Latin 
Arab.Arabic 
Aram.Aramaic 
Arm.Armenian 
Assyr.Assyrian 
Austral.Australian 
Aves.Avestan 
Braz.Brazilian 
Bret.Breton 
Brit.Brittonic/Brythonic 
Bulg.Bulgarian 
Canad.Canadian 
Cant.Cantonese 
Cat.Catalan 
Celt.Celtic 
Central-FCentral French 
Chin.Chinese 
Corn.Cornish 
Dan.Danish 
Drav.Dravidian 
Du.Dutch 
EEnglish 
E-Afr.East African 
Egypt.Egyptian 
FFrench 
Finn.Finnish 
Flem.Flemish 
Frank.Frankish 
Fris.Frisian 
GGerman 
Gael.(Scottish-)Gaelic 
Gaul.Gaulish 
GkGreek--200
GmcGermanic 
Goth.Gothic 
Heb.Hebrew 
Hitt.Hittite 
Hung.Hungarian 
Icel.Icelandic 
IEIndo-European 
Ind.Indian 
Ir.Irish(-Gaelic) 
Iran.Iranian 
It.Italian 
Jamaic.-EJamaican English 
Jav.Javanese 
Jpn.Japanese 
LLatin75 B.C.--200
Latv.Latvian 
Lett.Lettish 
LGLow German 
LGkLate Greek200--600
Lith.Lithuanian 
LLLate Latin200--600
MDu.Middle Dutch1100--1500
MEMiddle English1100--1500
Mex.Mexican 
Mex.-Sp.Mexican Spanish 
MGkMedieval Greek600--1500
MHeb.Medieval Hebrew 
MHGMiddle High German1100--1500
MIr.Middle Irish950--1300
Mish. Heb.Mishnaic Hebrew 
MLMedieval Latin600--1500
MLGMiddle Low German1100--1500
ModEModern English 
ModGkModern Greek 
ModHeb.Modern Hebrew 
MPers.Middle Persian 
MWelshMiddle Welsh1150--1500
N-Am.-Ind.North American Indian 
NGkNeo-Greek 
NHeb.Neo-Hebrew 
NLNeo-Latin 
Norw.Norwegian 
ODu.Old Dutch 
OEOld English700--1100
OFOld French800--1550
OFris.Old Frisian1200--1550
OHGOld High German750--1100
OIr.Old Irish600--950
OIt.Old Italian 
OLOld Latin500--75 B.C.
OLGOld Low German800--1100
OLith.Old Lithuanian 
ONOld Norse800--1300
ONFOld Norman French 
OPers.Old Persian 
OProv.Old Provençal 
OPruss.Old Prussian1400--1600
OSOld Saxon800--1000
Osc.Oscan 
Osc.-Umbr.Osco-Umbrian 
OSlav.Old (Church) Slavonic900--1100
OSp.Old Spanish 
OWelshOld Welsh700--1150
PEPresent-Day English 
Pers.Persian 
Phoen.Phoenician 
Pidgin-EPidgin English 
Pol.Polish 
Port.Portuguese 
Prov.Provençal 
Rum.Rumanian 
Russ.Russian 
S-Afr.South African 
S-Am.-Ind.South American Indian 
Scand.Scandinavian 
Sem.Semitic 
Serb.Serbian 
Serbo-Croat.Serbo-Croatian 
Siam.Siamese 
SktSanskrit 
Slav.Slavonic, Slavic 
Sp.Spanish 
Sumer.Sumerian 
Swed.Swedish 
Swiss-FSwiss French 
Syr.Syriac 
Tibet.Tibetan 
Toch.Tocharian 
Turk.Turkish 
Umbr.Umbrian 
Ved.Vedic 
VLVulgar Latin 
W-Afr.West African 
W-Ind.West Indies 
WSWest Saxon 
Yid.Yiddish 


 ・ 寺澤 芳雄(編) 『英語語源辞典』 研究社,1997年.

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2019-06-22 Sat

#3708. 省略・短縮は形態上のみならず機能上の問題解決法である [abbreviation][shortening][slang]

 授業でディスカッションなどをしていると,ときに学生から驚くような発想が飛び出し,感じ入ることがある.先日,造語法としての省略 (abbreviation) や短縮 (shortening) という話題を取り上げ,話者は何のために語を切り詰めたがるのだろうかということを議論した.
 授業では,話者には頻用する表現を短く楽に発音したいといった実際的な欲求があり,省略・短縮という形態的手段を通じて,その欲求を満たすのだろうという議論をしようと思っていた.つまり,話者は純粋に形態的な簡便さを目指して言語行動を行なうことがしばしばある,ということを論じようと考えていた.
 ところが,ある学生が思ってもみない方面からコメントをくれた.省略・短縮はそのような形態的な問題であるばかりではなく,それ自体が独自の機能をもっているのではないかというのだ.たとえば,「コンビニ」は「コンビニエンスストア」を簡単に短く言うために作られた省略語であるという議論は確かに受け入れられるが,一方でそれが単なるコンビニエンスストア(=便利店)にとどまらず,独自の店舗形態と個性をもった「コンビニ」という固有の存在であることを明示するために,あえて「コンビニエンスストア」とは異なる形態,この場合には縮約された形態を取っているのではないかと.つまり,省略・短縮には機能的な役割があるという指摘だ.
 確かに元の表現をベースにしながらも,それとは異なる表現を作り出すことは,機能的独立を目指す造語行為といえる.そのような造語法には借用,派生,合成,転換を含めて様々な形態的手段があり得るが,最も手近で実用的な方法の1つに省略・短縮があるだろう.発音も楽になるし,元の表現とは似ていながらも一応異なる形態になるという点では,省略・短縮は複合的なニーズを満たしてくれる語形成上の優等生といえそうだ.
 俗語,隠語などの生成動機の問題にもつながる重要な視点である.素晴らしい.

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2019-05-02 Thu

#3657. mountain, mount, Mt. [etymology][latin][french][loan_word][abbreviation]

 Mt. Fuji is the highest mountain in Japan. には,Mt. (= mount) と mountain という「山」を意味する2つの単語が現われる.固有名詞とともに現われる場合には mount (表記上はたいてい省略して Mt.)を用い,一般名詞としては mountain を用いる.
 古英語で普通に「山」を意味する語は本来語の beorg (ドイツ語 Berg)だった.しかし,すでに古英語期から,ラテン語で「山」を意味する mōns, mont- が借用語 munt として入っており,用いられることはあった.さらに中英語期になると,同語源で古フランス語の語形 mont にも強められるかたちで通用されるようになった(MEDmount n.(1) を参照).現代英語では,一般名詞としては文語・古語としての響きを有し,上記のように Mt. として固有名詞の一部として用いられるのが普通である.
 一方,mountain は13世紀後半に初出する.語源は先にもあげたラテン語 mōns, mont- の形容詞形ともいうべきもので,俗ラテン語の *montānea(m) (regiōnem) (= "mountainous region") から古フランス語形 montagne を経て,英語に mountain(e n. として入ってきたものである.現在までに最も普通の「山」を表わす一般名詞として発展してきた.(考えてみると,mountainous という形容詞は,語源的には形容詞の,そのまた形容詞ということになっておもしろい.)
 実は Mt. という省略表記の使用の歴史について知りたいと思い,いくつかの歴史辞書でこれらの語を引いてみたのだが,ほとんど情報がない.別の資料にあたって調べてみる必要がありそうだ.ちなみに,関連するかもしれないと思って調べてみた MrMrs などの表記については,およそ初期近代に遡るという(cf. 「#895. Miss は何の省略か?」 ([2011-10-09-1])).

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2019-04-15 Mon

#3640. 語頭音(節)省略による2重語 [doublet][aphaeresis][shortening][abbreviation]

 英語史には,語頭音(節)省略 (aphaeresis) と呼ばれる音韻形態過程を示すの事例は少なくない.it is'tis, beneath'neath, advantagevantage, racooncoon, acutecute などである.さらに「#548. example, ensample, sample は3重語」 ([2010-10-27-1]) のような例もある.
 しばしば,このような過程のビフォーとアフターの両形が互いに意味を違えつつ併存することがあり,その場合には語源を同じくする2重語 (doublet) が生じたことになる.すでに挙げた (ad)vantage(a)cute がその例だが,他にもいくつか挙げてみよう.

 ・ complot (共謀)/ plot (陰謀)
 ・ defence (防衛)/ fence (囲い)
 ・ disport (気晴らし;楽しませる)/ sport (運動,スポーツ)
 ・ distrain (差し押さえる)/ strain (引っ張る,緊張させる)

 私たちにもなじみ深い sport =「スポーツ」の語義は,比較的新しい発達である.原形 disport は14世紀後半の Chaucer の時代に Anglo-French から借用した単語で,当初は「娯楽;気晴らし」の語義で用いられた.語頭音節省略形 sport もすぐに発達したが,語義が「運動ゲーム」へ変化するのは16世紀前半からであり.しかもこの語義の本格的な使用は19世紀後半になってからである.
 この種の2重語はボキャビルにも活用できる.「#1723. シップリーによる2重語一覧」 ([2014-01-14-1]) や「#1724. Skeat による2重語一覧」 ([2014-01-15-1]) も活用されたい.

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2018-08-26 Sun

#3408. Elizabeth の数々の異名 [onomastics][personal_name][shortening][abbreviation][hebrew]

 標題の Elizabeth は,英国史の最も偉大な2人の女性に代表される典型的な英語の女性人名である.旧約聖書に現われるたいへん古い名前であり,語源もよく分かっていないようだが,ヘブライ語で「神の誓い」「神は完全なり」を表わす Elisheba に由来するのではないかと言われる.
 英国では16世紀後半の Elizabeth I の治世が契機となり,後の3世紀間,英語女性名としては絶大な人気を誇ったが,20世紀になると(Elizabeth II の治世にもかかわらず)古めかしい名前と評価されるようになったからか,かつてのような人気は博していないようだ.
 聖書にも現われる古い名前だけに,英国のみならずヨーロッパ諸国で同名,およびそこから派生した名前が人名として広く採用されているが,それらが改めて英語人名として英語社会に入ってくると,Elizabeth ファミリーと呼ぶべき種々の異名が行なわれることになった.あまつさえ,英語内部で省略形,愛称形 (hypocorism),地方方言形も発達してきたので,英語では多種多様な Elizabeth が流通していることになる.以下に,Crystal (148) に拠って,代表的なものを挙げよう.

 ・ Short forms: Bess, Bet, Beth, Eliza, Elsa, Liza, Lisbet, Lisbeth, Liz, Liza
 ・ Pet forms (hypocorism): Bessie, Bessy, Betsy, Bette, Betty, Elsie, Libby, Lilibet, Lizzie, Lizzy, Tetty
 ・ Regional forms: Elspet, Elspeth, Elspie (Scottish)
 ・ Foreign forms: Elizabeth (common European spelling); Babette, Elise, Lise, Lisette (French); Elsa, Else, Ilse, Liesel (German); Bettina, Elizabetta (Italian); Isabel, Isabella, Isbel, Isobel, Izzie, Sabella (Spanish/Portuguese); Elilís (Irish Gaelic); Ealasaid (Scottish Gaelic); Bethan (Welsh)

 歴史的には,これらの異名の各々に対して綴字も様々あり得たわけであり,とりわけ標準的な綴字が普及する18世紀より前には,個人名の「正しい」綴字へのこだわりは稀薄だったので,綴字の多様性は著しい.「#1720. Shakespeare の綴り方」 ([2014-01-11-1]) で示唆したとおりである.Elizabeth (および他の多くの名前)について,歴史的にどれだけ多くのヴァリエーションがあったことだろうか.「斉藤」「斎藤」「齋藤」「齊藤」の比ではない!?

 ・ Crystal, David. The Cambridge Encyclopedia of the English Language. 2nd ed. Cambridge: CUP, 2003.

Referrer (Inside): [2019-03-29-1] [2018-09-20-1]

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2018-06-08 Fri

#3329. なぜ現代は省略(語)が多いのか? [abbreviation][shortening][acronym][blend][lexicology][word_formation][productivity][sociolinguistics][sobokunagimon]

 経験的な事実として,英語でも日本語でも現代は一般に省略(語)の形成および使用が多い.現代のこの潮流については,「#625. 現代英語の文法変化に見られる傾向」 ([2011-01-12-1]),「#631. blending の拡大」 ([2011-01-18-1]),「#876. 現代英語におけるかばん語の生産性は本当に高いか?」 ([2011-09-20-1]),「#878. Algeo と Bauer の新語ソース調査の比較」 ([2011-09-22-1]),「#879. Algeo の新語ソース調査から示唆される通時的傾向」([2011-09-23-1]),「#889. acronym の20世紀」 ([2011-10-03-1]),「#2982. 現代日本語に溢れるアルファベット頭字語」 ([2017-06-26-1]) などの記事で触れてきた.現代英語の新語形成として,各種の省略 (abbreviation) を含む短縮 (shortening) は破竹の勢いを示している.
 では,なぜ現代は省略(語)がこのように多用されるのだろうか.これについて大学の授業でブレストしてみたら,いろいろと興味深い意見が集まった.まとめると,以下の3点ほどに絞られる.

 ・ 時間短縮,エネルギー短縮の欲求の高まり.情報の高密度化 (densification) の傾向.
 ・ 省略表現を使っている人は,元の表現やその指示対象について精通しているという感覚,すなわち「使いこなしている感」がある.そのモノや名前を知らない人に対して優越感のようなものがあるのではないか.元の表現を短く崩すという操作は,その表現を熟知しているという前提の上に成り立つため,玄人感を漂わせることができる.
 ・ 省略(語)を用いる動機はいつの時代にもあったはずだが,かつては言語使用における「堕落」という負のレッテルを貼られがちで,使用が抑制される傾向があった.しかし,現代は社会的な縛りが緩んできており,そのような「堕落」がかつてよりも許容される風潮があるため,潜在的な省略欲求が顕在化してきたということではないか.

 2点目の「使いこなしている感」の指摘が鋭いと思う.これは,「#1946. 機能的な観点からみる短化」 ([2014-08-25-1]) で触れた「感情的な効果」 ("emotive effects") の発展版と考えられるし,「#3075. 略語と暗号」 ([2017-09-27-1]) で言及した「秘匿の目的」にも通じる.すなわち,この見解は,あるモノや表現を知っているか否かによって話者(集団)を区別化するという,すぐれて社会言語学的な機能の存在を示唆している.これを社会学的に分析すれば,「時代の流れが速すぎるために,世代差による社会の分断も激しくなってきており,その程度を表わす指標として省略(語)の多用が認められる」ということではないだろうか.

Referrer (Inside): [2019-05-22-1]

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2017-09-27 Wed

#3075. 略語と暗号 [cryptology][abbreviation][shortening][acronym][initialism][writing]

 略語表記は英語でも日本語でも花盛りである.「#889. acronym の20世紀」 ([2011-10-03-1]),「#2982. 現代日本語に溢れるアルファベット頭字語」 ([2017-06-26-1]) でみたように,頭字語と呼ばれる acronyminitialism などは新聞や雑誌などに溢れている.確かに略語表記は現代に顕著だが,その存在は古くから確認される.西洋ではギリシア・ローマの時代に遡り,その起こりこそ筆記に要する空間・時間の節約や速記といった実用的な用途にあったかもしれないが,やがて宗教的な目的,秘匿の目的にも用いられるようになった.長田 (43--44) は,暗号との関連から略語について次のように論じている.

 略語は,このように第三者に対する秘匿とは別の目的から使用され,発達してきたが,略語そのものがあまり慣用されていないものであったり,略語の種類が増加してくると,略語表を見ないと元の意味がとれない場合が生じる.また,簡略化によるものや書き止めによる略語(書きかけのまま中途で止めて略語とするもの)には,それが略語であることを示すために単語上や語末に傍線を入れて注意を喚起するようなことが行なわれた.
 じつは,この不便さが一方では秘匿の目的に略語が使用されることにつながるのである.


 AIDSEU であれば多くの人が見慣れており相当に実用的といえるが,最近目につくようになったばかりの EPA(Economic Partnership Agreement; 経済連携協定)や ICBM(Inter-Continental Ballistic Missile; 大陸間弾道弾)では,必ずしも多くの人が何の略語なのか,何を指すのかを認識していないかもしれない.かすかなヒントがあると言い張ることはできるかもしれないが,暗号に近いといえるだろう.
 では,AIDSEU はなぜ認知されやすいのかといえば,繰り返し用いられてきたからである.当初は事実上の暗号に等しかったろうが,それでも構わずに使い続けられていくうちに,多くの人々が慣れ,認知するに到ったということである.これは非暗号化の過程とみることもできるだろう.「これらの略語も繰り返し使用したのでは,秘匿の効果が薄れてしまうことはいうまでもない」(長田,p. 45).

 ・ 長田 順行 『暗号大全 原理とその世界』 講談社,2017年.

Referrer (Inside): [2018-06-08-1]

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2017-04-23 Sun

#2918. 「未知のもの」を表わす x [x][grapheme][arabic][spanish][abbreviation][history]

 「#2280. <x> の話」 ([2015-07-25-1]) の最後に触れたが,x には「未知数;未知の人(もの)」という意味がある.代数でお馴染みの未知数 x は,英語としての初出は1660年だが,大陸では Descartes が Géométrie (1637) の中で,すでに用いている.一説によれば,既知数を表わす a, b, c に対して,未知数はアルファベットの後ろから x, y, z を取ったものではないかとも言われる.「未知の人(もの)」の意味では,1797年に初出している.
 別の由来説によれば,アラビア語で「何か,あるもの」を表わす šay がスペイン語に xei として受け入れられたものとされる.中世ヨーロッパでは,イスラーム学者から高度な数学が伝わったが,とりわけ影響力の大きかったのはフワーリズミー (Muhammad ibn Musa al-Khwarizmi; c. 780--c. 850) によって著わされた『代数学』 (Kitab al-Jabr wal Muqabala) である.この書名の一部から algebra (代数)という語が後に借用されているし,著者名の一部から algorism なる語も出ている.この代数学書においては未知数を導き出す方程式の解法が解説されており,アラビア語で未知数を表わした前述の šay が,本書のスペイン語訳に際して xay と表記されたものらしい.それが1文字の x に短縮されたという.
 代数においては x は未知数を表わす記号として用いられるが,x にはその他の記号としての用法もある.ローマ数字で X は「10」を表わす(「#1823. ローマ数字」 ([2014-04-24-1]) を参照).手紙の最後などで Love from Kathy XXX. と記せば,キスマークとなる.チェックボックスに記入するチェックマークとしても用いられるし,マルバツのバツをも表わす.地図上に印を付けるにも,x が用いられる.リストからある項目を除外するときに x out sth と動詞として用いられるのは,記号用法から派生したものである.

Referrer (Inside): [2019-04-29-1]

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2016-12-16 Fri

#2790. Engl&, 7honge と訓仮名 [kanji][hiragana][japanese][writing][grammatology][grapheme][abbreviation]

 昨日の記事「#2789. 現代英語の Engl&,中英語の 7honge」 ([2016-12-15-1]) で,本来の表語文字 <&> や <⁊ > が純粋に表音文字として用いられている例を見た.文字遊びとして「おもしろい」と思うかもしれないし,「中英語にもあったなんて」と驚くかもしれないが,ほとんど同じ原理の文字使用が,かつての日本語にもあった.万葉仮名の「借訓」の用法である.むしろ,大陸からもたらされた漢字という文字体系と必死に格闘せざるを得なかった上代の日本人にとっては,このような文字の使い方は,文字遊びであるという以上に,まさに真剣勝負だったのかもしれない.
 ここで,上代日本人が,漢字という文字体系をいかにして日本語の書記に適用したかという観点から,漢字の用い方を整理しよう.以下,佐藤 (49--51) より,詳細な分類を再現する.

[表意本意]
 (1) 正音(漢語をそのまま用い,字訓で読まれる)
    布施(ふせ),餓鬼(がき),双六(すごろく),塔(たふ)
 (2) 正訓(日本語の意味が漢字の字義と一致,あるいは共通する度合が高い場合の,日本語の訓を表す)
    一字訓:心(こころ),情(こころ),思(おもふ),念(おもふ),音(こゑ・おと)
    熟字訓:光儀(すがた),茅子(はぎ),織女(たなばた)
 (3) 義訓(語の意味を間接的に喚起する分析的・解説的な表記)
    金風(あきかぜ),暖(はる),寒(ふゆ),乞(こそ),不安(くるし)
[表音本意] 真仮名・万葉仮名と称する
 (1) 音仮名(借音仮名・借音字とも呼ばれる)
    ・ 一音節を表示する音仮名
       1. 全音仮名(無韻尾字)
          阿(あ),伊(い),宇(う),麻(ま),左(さ),知(ち),之(し)
       2. 略音仮名(有韻尾字,韻尾を捨てる)
          安(あ),散(さ),芳(は),欲(よ),吉(き),万(ま),八(は)
       3. 連合仮名(有韻尾字,韻尾を後続音に解消する)
          南(なみ),師(し),奈伎和多里牟(なきわたりむ)
    ・ 二音節を表示する音仮名(有韻尾字,韻尾に母音を加える.二合仮名とも呼ばれる)
       君(くに),粉(ふに),険(けむ),兼(けむ),濫(らむ),越(をち),宿祢(すくね)
 (2) 訓仮名(借訓仮名・借訓字とも呼ばれる)
    ・ 一音節を表示
       押奈戸手(おしなべて),田八酢四たやすし),名津蚊為なつかし),湯目ゆめ)(副詞),家呼家名母(いへをもなも)
    ・ 多音節(一字二音節以上)表示
       言借いふかし)(不審),雲裳(くもだにも),夏樫なつかし),名束敷(なつかしき),奈都(なつかしき),下(いかりおろし)(碇)
    ・ 熟合仮名(二字一音節,二字二音節など.熟字訓を利用)
       五十日太(いかだ),嗚呼児乃浦(あごのうら),二十物(はたもの)(織物),見左右(みるまでに)
 (3) 戯書
    1. 字謎
       色二山上復有有山者(いろにいでば)
    2. 擬声語表記から
       神楽声浪(ささなみ),馬声蜂音石花蜘虫厨荒鹿(いぶせくもあるか),追馬喚犬所見喚鶏そまみえつつ
    3. 九九と関連して
       十六自物(ししじもの),八十一隣之宮(くくりのみや),不知二五寸許瀬(いきとをきこせ)(助詞),生友奈重二(いけりともな
    4. 義訓・熟字訓・熟合仮名の技巧から
       恋渡味試(こひわたりなむ)(←舐(助動詞)),事毛告(こともつげなむ)(←南(助詞)),暮三伏一向夜(ゆふづくよ)(古代朝鮮の木四戯の目),所聞多祢(←喧)


 漢字は,表意本意の使い方と表音本意の使い方に大きく2分される.表意本意の用法は,いわばオリジナルの中国風の漢字の用法だが,表音本意の用法,すなわち万葉仮名こそが,日本における新機軸だった.万葉仮名は,見た目は漢字だが,機能としては平仮名・片仮名に類する表音文字として用いられているものである.万葉仮名の表音的用法も細かく下位区分されるが,上の (2) に挙げられている「訓仮名」の原理こそが,英語の <Engl&>, <⁊honge> に見られる原理である.
 訓仮名は,ある漢字の和訓が確定し,他の訓で読まれる可能性が少なくなってから生じる用法であるから,常に後に発生するものである.同じように,<&> や <⁊ > も各々 and という「訓読み」が確定していたからこそ,後に表音的にも用いられるようになったものである.<Engl&>, <⁊honge> における <&>, <⁊ > の使い方は,感覚的には,万葉仮名でいえば「夏樫」(なつかし),「偲食」(しのはむ)のタイプの「多音節表示の訓仮名」に近いのではないか.本来的に表意的な文字の意味を取って読み下し,その読み下した音列を,今度はその意味から切り離して,その音を部分的にもつ単語を純粋に表音的に表記するために用いる,という用法だ.言葉で説明するとややこしいが,つまるところ <Engl&> で England と読ませ,<夏樫> で「なつかし」と読ませる原理のことである.
 万葉仮名については,「#2386. 日本語の文字史(古代編)」 ([2015-11-08-1]),「#2390. 文字体系の起源と発達 (2)」 ([2015-11-12-1]) を参照.

 ・ 佐藤 武義 編著 『概説 日本語の歴史』 朝倉書店,1995年.

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2016-12-15 Thu

#2789. 現代英語の Engl&,中英語の 7honge [writing][netspeak][grammatology][grapheme][abbreviation][owl_and_nightingale][word_play][manuscript][scribe]

 「#817. Netspeak における省略表現」 ([2011-07-23-1]) で見たように,ネット上では判じ絵 (rebus) の原理による文字遊びともいえる省略表現が広まっている.<Thx2U> (= Thanks to you) や <4U> (= For you) や <CUL8R> (= See you later) や <Engl&> (= England) のような遊び心を含んだ文字列である.これらの数字や記号 <&> の用例は,本来の表語文字(記号)を表音的に用いている例として興味深い.それぞれ意味は捨象し,[tuː], [fɔː], [eɪt], [ənd] という音列を表す純粋な表音文字として機能している.
 これは現代人の言葉遊びにすぎないと思われるかもしれないが,実は古くから普通に行なわれてきた.例えば,接続詞 and を書き表わすのに古くは <&> ではなく数字の <7> に似た <⁊ > という記号 (Tironian et) が用いられていた(「#1835. viz.」 ([2014-05-06-1]) を参照).そして,これが接続詞 and を表わすものとしてではなく,他の語の一部をなす音列 [and] を表わすものとして表音的に用いられる例があった.この接続詞は,現代と同様に弱い発音では語尾音がしばしば脱落したので,[and] だけでなく [an] あるいは [a] を表音する文字としても機能した.例えば,The Owl and the Nightingale から,l. 1195 に現われる動詞の過去分詞形 anhonge の接頭辞 an- が Tironian et で書かれており,<<⁊honge>> と写本に見える.同じように,l. 1200 の動詞の過去分詞形 astorue も <<⁊storue>> と書かれており,接頭辞 a- が Tironian et で表わされている.
 書き手の遊び心もあるだろうし,少しでも短く楽に書きたいという思いもあるだろう.書き手の思いと,その思いを満たす手段は,昔も今も何も変わらない.

 ・ Cartlidge, Neil, ed. The Owl and the Nightingale. Exeter: U of Exeter P, 2001.

Referrer (Inside): [2016-12-16-1]

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2016-03-15 Tue

#2514. Chaucer と Gawain 詩人に対する現代校訂者のスタンスの違い [chaucer][sggk][spelling][editing][abbreviation][thorn][literature][me]

 中世英文学の規範テキストといえば,言わずとしれた Geoffrey Chaucer (1340--1400) の諸作品,なかんずく The Canterbury Tales である.英文学史の本流をなすこのテキストの評価は,今なお高い.一方,中世英文学の珠玉の名作と言われる Sir Gawain and the Green Knight をものした無名の詩人の諸テキストも文学的な評価は高いが,英文学史上の位置づけは Chaucer と比して周辺的である.これは,SGGK に類似したテキストが後に現われなかったことや,詩人の用いた言語が,英語の本流から外れた非標準的な匂いのするイングランド北西方言のものだったことが関わっているだろう.このように,英語や英文学に何らかの規範性を無意識のうちに認めている現代の校訂者や読者のもつ Chaucer と Gawain 詩人に対する見解には,多分に先入観が含まれている可能性がある.
 Horobin (106) は,この先入観を,現代の校訂者が各々のテキストにおける綴字をどのように校訂したかという観点から明らかにしようとした.Horobin は,The Canterbury Tales の "The General Prologue" の有名な冒頭部分について,現代の標準的な校訂版である Riverside Chaucer のものと,最も権威ある写本の1つ Hengwrt 写本のものとを対比して,いかに校訂者が写本にあった綴字を現代風に改変しているかを示した.例えば,写本に現われる <þ> は校訂本では <th> に置き換えられており,種々の省略記号も暗黙のうちに展開されており,句読点も現代の読者に自然に見えるように付加されている.
 一方,SGGK では,校訂者は写本テキストにそれほど改変を加えていない.<þ> や <ȝ> はそのまま保たれており,校訂本でも写本の見栄えを,完璧とはいわずともなるべく損なわないようにとの配慮が感じられるという.
 Horobin (106) は,両作品の綴字の校訂方法の違いは現代校訂者の両作品に対する文学史上の評価を反映したものであると考えている.

The tendency for editors to remove the letter thorn in modern editions of Chaucer is quite different from the way other Middle English texts are treated. The poem Sir Gawain and the Green Knight, for instance, written by a contemporary of Chaucer's, is edited with its letters thorn and yogh left intact. This difference in editorial policy is perhaps a reflection of different attitudes to the two authors. Because Chaucer is seen as central to the English literary canon, there is a tendency to present his works as more 'modern', thereby accentuating the myth of an unbroken, linear tradition. The anonymous poet who wrote Sir Gawain and the Green Knight, using a western dialect and the old-fashioned alliterative metrical form, is further cut off from the literary canon by presenting his text in authentic Middle English spelling.


 このような現代校訂者には,特に悪意はないかもしれないが,少なくとも何らかの英文学史上の評価に関わる作為はあるということだろうか.

 ・ Horobin, Simon. Does Spelling Matter? Oxford: OUP, 2013.

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2014-05-06 Tue

#1835. viz. [latin][loan_word][abbreviation][grapheme][grammatology][spelling_pronunciation_gap]

 viz. は "namely" (すなわち)の意を表わす語で,/vɪz/ と読まれることもあるが,普通は namely /ˈneɪmli/ と発音される.もっぱら書き言葉に現れるので,ある種の省略符合と考えてよいだろう.もとの形は,英語でもまれにそのように発音されることはあるが, videlicet /vɪˈdɛləsɪt/ という語で,これはラテン語で「すなわち,換言すると」を意味する vidēlicet に由来する.このラテン語自体は,vidēre licet (it is permitted to see) という慣用表現のつづまったものである.OED によると,英語での初出は videlicet が1464年,省略形の viz. がa1540年である.
 viz. の現代英語における用例をいくつか見てみよう.とりわけイギリス英語の形式張った書き言葉において,より明確に説明を施したり,具体例を列挙したりするのに用いられる.

 ・ four major colleges of surgery, viz. London, Glasgow, Edinburgh and Dublin
 ・ We both shared the same ambition, viz, to make a lot of money and to retire at 40.
 ・ The school offers two modules in Teaching English as a Foreign Language, viz. Principles and Methods of Language Teaching and Applied Linguistics.


 関連して,ラテン語 scīre licet (it is permitted to know) のつづまった scilicet /ˈsɪləˌsɛt/ とその略形 scil. sc. も,英語でおよそ同じ意味に用いられる.
 それにしても,videlicetviz. と略されるのはなぜだろうか.中世ラテン語の写本では,<z> の文字は,-et, -(b)us, -m などの省略記号として一般に用いられていた.そこで,<z> = <et> と見立て,表記上 <vi(delic)z> とつづめたのである.古くは,<vidz.>, <vidzt>, <vz.> などとも表記された.ラテン語では et は "and" を意味するのでこの <z> の略記は多用され,古英語や中英語の写本でもそれをまねて and の語(あるいはその音価)に代わって頻繁に現れた.実際の <z> の字形は現在のものとは異なり,数字の <7> に似た <⁊ > という字形 (Unicode &#x204A;) で,この記号は Tironian et と呼ばれた.古代ローマのキケロの筆記者であった Marcus Tullius Tiro が考案した速記システム (Tironian notes, or notae Tironianae) で用いられた速記記号の1つである.これが,後に字形の類似から <z> に置き換えられるようになった.Irish や Scottish Gaelic では現在も Tironian et が使用されるが,英語では viz. にそのかすかな痕跡を残すのみである.

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2013-07-05 Fri

#1530. イングランド紙幣に表記されている Compa [abbreviation][italian][renaissance][etymology]

Fifty-Pound Banknote

 これはイングランドの50ポンド札の写しである.上方から左中程にかけて,"I PROMISE TO PAY THE BEARER ON DEMAND THE SUM OF FIFTY POUNDS For the Gov:r and Comp:a of the BANK of ENGLAND" という文が読める."Gov:r" は governor,"Comp:a" は company の略だが,このような略記は一般にはお目にかからない.特に companyco と省略されるのが普通であり,compa は珍しいだろう.実際に,OED (compa | Compa, n.) を参照すると,現在では紙幣における表記としての使用がほぼ唯一の使用例であるという.

1940 G. Crowther Outl. Money i. 25 Every Bank of England note..bears the legend, 'I Promise to pay the Bearer on Demand the sum of One Pound' ..signed, 'For the Govr'. and Compa. of the Bank of England' by the Chief Cashier.


 これを Company (< ME compaignie < AF compainie = OF compa(i)gnie) の略記であると解釈することに異論はないが,歴史的にはイングランドに銀行業をもたらしたイタリアとの関連で,イタリア語の同根語 compagnia の影響を認めてもよいかもしれない.Praz (35) は,次のように述べている.

Banking, as is well known, was first introduced into England by Italians; first by Sienese, then, after the middle of the thirteenth century, by Florentine merchants; Venice appeared on the scene at the beginning of the fourteenth century. Italian merchants were protected by Wolsey and Thomas Cromwell; they began to lose ground only during the age of Elizabeth. . . . The abbreviation Comp:a on the Bank of England notes is nothing else but a faint echo of the vanished glory of many an Italian Compagnia or firm.


 「#1411. 初期近代英語に入った "oversea language"」 ([2013-03-08-1]) の最後に触れた通り,ロマンス諸語からの借用の多くは,フランス語を経由するなどしてフランス語化した形態で英語に入ってくることが多かった.語の借用過程は主として形態を参照しながら探るのが歴史言語学の定石だが,語源学や語誌研究においては形態以外の項目にも注意を払うと,新たな洞察が得られて実り豊かである.

 ・ Praz, Mario. "The Italian Element in English." Essays and Studies 15 (1929): 20--66.

Referrer (Inside): [2015-10-22-1]

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2012-03-06 Tue

#1044. 中英語作品,Chaucer,Shakespeare,聖書の略記一覧 [chaucer][shakespeare][bible][bibliography][literature][abbreviation]

 Chaucer など中英語の文学テキストをはじめとして,英語史で引用されることの多い主要な作品の略記を一覧にしておくと便利である.そこで,『英語語源辞典』 (xvii--xx) より,中英語作品,Chaucer,Shakespeare,聖書の書名の略記を抜き出した.関連して MEDHyperBibliography も参照.

ME期主要作品の成立年代と作品名(MED による略形)
?lateOELambeth Homilies
a1121--60Peterb. Chron. = Peterborough Chronicle
c1175Body & Soul
?c1175Poema Morale
?a1200Ancrene Riwle
?a1200Layamon Brut
?c1200St. Juliana
?c1200St. Katherine
?c1200St. Margaret
?c1200Hali Meidenhad
?c1200Sawles Warde
?c1200Ormulum
c1200Vices & Virtues
?c1225Horn
c1250Owl & Nightingale
c1250Floris
c1250Genesis & Exodus
c1275Kentish Sermons
?a1300Kyng Alisaunder
?a1300Richard Coer de Lyon
c1300Havelok
c1300Gloucester Chronicle
c1300South English Legendary
c1303Mannyng Handlyng Synne
a1325Cursor Mundi
c1330Orfeo
a1333Shoreham Poems
a1338Mannyng Chronicle
1340Ayenbite
c1340Rolle Psalter
c1350Prose Psalter
c1353Wynnere & Wastoure
a1375William of Palerne
1375Barbour The Bruce
a1376Piers Plowman A
a1378Piers Plowman B
?c1380Cleanness
?c1380Patience
?c1380Pearl
c1384Wycl. Bible (1) = Wycliffite Bible
c1386St. Erkenwald
?a1387Piers Plowman C
a1387Trevisa Polychronicon
?c1390Gawain = Sir Gawain and the Green Knight
a1393Gower Confessio Amantis
c1395Wycl. Bible (2) = Wycliffite Bible
?c1395Pierce the Ploughman's Creed
a1396Hilton Scale of Perfection
a1398Trevisa Bartholomew
?a1400Destruction of Troy
?a1400Morte Arthure
c1400Mandeville
?a1425Polychronicon (Harley)
?a1425Chauliac (1) = Guy de Chauliac's Grande Chirurgie
?c1425Chauliac (2) = Guy de Chauliac's Grande Chirurgie
?a1438MKempe = Book of Margery Kempe
1440Promp. Parv. = Promptorium Parvulorum
?a1450Gesta Romanorum
a1470Malory

Chaucer 作品名の略形(MED による略形)
ABCAn ABC
AdamChaucers Wordes Unto Adam, His Owne Scriveyn
Anel.Anelida and Arcite
Astr.A Treatise on the Astrolabe
Bal. Ch.A Balade of Complaint
BDThe Book of the Duchess
Bo.Boece
Buk.Lenvoy de Chaucer a Bukton
Comp. A.Complaynt D'Amours
Comp. L.Complaint to His Lady
CT.The Canterbury Tales
CT. Cl.The Clerk's Prologue and Tale
CT. Co.The Cook's Prologue and Tale
CT. CY.The Canon's Yeoman's Prologue and Tale
CT. Fkl.The Franklin's Prologue and Tale
CT. Fri.The Friar's Prologue and Tale
CT. Kn.The Knight's Tale
CT. Mch.The Merchant's Prologue, Tale, and Epilogue
CT. Mk.The Monk's Tale
CT. Mcp.The Manciple's Prologue and Tale
CT. Mel.The Tale of Melibee
CT. Mil.The Miller's Prologue and Tale
CT. ML.The Man of Law's Introduction, Prologue, Tale, and Epilogue
CT. Mk.The Monk's Prologue and Tale
CT. NP.The Nun's Priest's Prologue, Tale, and Epilogue
CT. Pard.The Pardoner's Introduction, Prologue, and Tale
CT. Pars.The Parson's Prologue and Tale
CT. Ph.The Physician's Tale
CT. Pri.The Prioress's Prologue and Tale
CT. Prol.General Prologue
CT. Rt.Chaucer's Retraction
CT. Rv.The Reeve's Prologue and Tale
CT. Sh.The Shipman's Tale
CT. SN.The Second Nun's Prologue and Tale
CT. Spurious Pard. Sh. LinkThe Spurious Pardoner-Shipman Link
CT. Sq.The Squire's Introduction and Tale
CT. Sum.The Summoner's Prologue and Tale
CT. Th.The Prologue and Tale of Sir Thopas
CT. WB.The Wife of Bath's Prologue and Tale
Form. A.The Former Age
Fort.Fortune
Gent.Gentilesse
HFThe House of Fame
LGWThe Legend of Good Women
LGW Prol.Prologue
L. St.Lak of Stedfastnesse
MarsThe Complaint of Mars
Merc. B.Merciles Beaute
PFThe Parliament of Fowls
PityThe Complaint unto Pity
Prov.Proverbs
PurseThe Complaint of Chaucer to His Purse
Rosem.To Rosemounde
RRoseThe Romaunt of the Rose
Scog.Lenvoy de Chaucer a Scogan
TCTroilus and Criseyde
TruthTruth
Ven.The Complaint of Venus
W. Unc.Against Women Unconstant

Shakespeare 作品名の略形(The Riverside Shakespeare (1974) による略形)
AWWAll's Well That Ends Well
AYLAs You Like It
AdoMuch Ado About Nothing
AntAntony and Cleopatra
CorCoriolanus
CymCymbeline
ErrThe Comedy of Errors
1H41 Henry IV
2H42 Henry IV
H5Henry V
1H61 Henry VI
2H62 Henry VI
3H63 Henry VI
H8Henry VIII
HamHamlet
JCJulius Caesar
JnKing John
LCLover's Complaint
LLLLove's Labour's Lost
LrKing Lear
LucThe Rape of Lucrece
MMMeasure for Measure
MNDA Midsummer-Night's Dream
MVThe Merchant of Venice
MWWThe Merry Wives of Windsor
MacMacbeth
OthOthello
PerPericles
PhoeThe Phoenix and Turtle
R2Richard II
R3Richard III
RJRomeo and Juliet
ShrThe Taming of the Shrew
SonSonnets
TCTroilus and Cressida
TGVThe Two Gentlemen of Verona
TNKThe Two Noble Kinsmen (with Fletcher)
TNTwelfth Night
TemTempest
TimTimon of Athens
TitTitus Andronicus
VAVenus and Adonis
WTThe Winter's Tale

英訳聖書 (AV) 書名の略形
ActsThe Acts of the Apostles
AmosAmos
1 Chron.The First Book of the Chronicles
2 Chron.The Second Book of the Chronicles
Col.The Epistle of Paul the Apostle to the Colossians
1 Cor.The First Epistle of Paul the Apostle to the Corinthians
2 Cor.The Second Epistle of Paul the Apostle to the Corinthians
Dan.The Book of Daniel
Deut.The Fifth Book of Moses, called Deuteronomy
Eccles.Ecclesiastes, or the Preacher
Ephes.The Epistle of Paul the Apostle to the Ephesians
Esth.The Book of Esther
Exod.The Second Book of Moses, called Exodus
Ezek.The Book of the Prophet Ezekiel
EzraEzra
Gal.The Epistle of Paul the Apostle to the Galatians
Gen.The First Book of Moses, called Genesis
Hab.Habakkuk
Hag.Haggai
Heb.The Epistle of Paul the Apostle to the Hebrews
Hos.Hosea
Isa.The Book of the Prophet Isaiah
JamesThe General Epistle of James
Jer.The Book of the Prophet Jeremiah
JobThe Book of Job
JoelJoel
JohnThe Gospel according to St. John
1 JohnThe First Epistle General of John
2 JohnThe Second Epistle of John
3 JohnThe Third Epistle of John
JonahJonah
Josh.The Book of Joshua
JudeThe General Epistle of Jude
JudgesThe Book of Judges
1 KingsThe First Book of the Kings
2 KingsThe Second Book of the Kings
Lam.The Lamentations of Jeremiah
Lev.The Third Book of Moses, called Leviticus
LukeThe Gospel according to St. Luke
Mal.Malachi
MarkThe Gospel according to St. Mark
Matt.The Gospel according to St. Matthew
Mic.Micah
Nah.Nahum
Neh.The Book of Nehemiah
Num.The Fourth Book of Moses, called Numbers
Obad.Obadiah
1 Pet.The First Epistle General of Peter
2 Pet.The Second Epistle General of Peter
Philem.The Epistle of Paul to Philemon
Philip.The Epistle of Paul the Apostle to the Philippians
Prov.The Proverbs
Ps.The Book of Psalms
Rev.The Revelation of St. John the Divine
Rom.The Epistle of Paul the Apostle to the Romans
RuthThe Book of Ruth
1 Sam.The First Book of Samuel
2 Sam.The Second Book of Samuel
Song of Sol.The Song of Solomon
1 Thess.The First Epistle of Paul the Apostle to the Thessalonians
2 Thess.The Second Epistle of Paul the Apostle to the Thessalonians
1 Tim.The First Epistle of Paul the Apostle to Timothy
2 Tim.The Second Epistle of Paul the Apostle to Timothy
TitusThe Epistle of Paul to Titus
Zech.Zechariah
Zeph.Zephaniah
外典 (Apocrypha)
BaruchBaruch
Bel and DragonThe History of the Destruction of Bel and the Dragon
Ecclus.The Wisdom of Jesus the Son of Sirach, or Ecclesiasticus
1 Esd.I. Esdras
2 Esd.II. Esdras
JudithJudith
1 Macc.The First Book of the Maccabees
2 Macc.The Second Book of the Maccabees
Pr. of ManThe Prayer of the Manasses
Rest of EstherThe Rest of the Chapters of the Book of Esther
Song of Three ChildrenThe Song of the Three Holy Children
SusannaThe History of Susanna
TobitTobit
Wisd. of Sol.The Wisdom of Solomon


 ・ 寺澤 芳雄 (編集主幹) 『英語語源辞典』 研究社,1997年.

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