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spelling - hellog〜英語史ブログ

最終更新時間: 2024-03-19 07:57

2024-02-03 Sat

#5395. 2月24日(土),朝カルのシリーズ講座「文字と綴字の英語史」の第4回「近代英語の綴字 --- 標準化を目指して」 [asacul][notice][writing][spelling][orthography][mode][standardisation][etymological_respelling][link][voicy][heldio][chancery_standard][spelling_reform]

 3週間後の2月24日(土)の 15:30--18:45 に,朝日カルチャーセンター新宿教室にてシリーズ講座「文字と綴字の英語史」の第4回となる「近代英語の綴字 --- 標準化を目指して」が開講されます.


2月24日(土),朝カルのシリーズ講座「文字と綴字の英語史」の第4回「近代英語の綴字 --- 標準化を目指して」



 今回の講座は,全4回のシリーズの第4回となります.シリーズのラインナップは以下の通りです.

 ・ 第1回 文字の起源と発達 --- アルファベットの拡がり(春・4月29日)
 ・ 第2回 古英語の綴字 --- ローマ字の手なずけ(夏・7月29日)
 ・ 第3回 中英語の綴字 --- 標準なき繁栄(秋・10月7日)
 ・ 第4回 近代英語の綴字 --- 標準化を目指して(冬・2月24日)

 今度の第4回については,先日 Voicy heldio にて「#971. 近代英語の綴字 --- 2月24日(土)の朝カルのシリーズ講座第4回に向けて」として概要を紹介していますので,お聴きいただければ幸いです.



 これまでの3回の講座では,英語綴字の標準化の前史を眺めてきました.今回はいよいよ近現代における標準化の実態に迫ります.まず,15世紀の Chancery Standard に始まり,16世紀末から17世紀にかけての Shakespeare,『欽定訳聖書』,初期の英語辞書の時代を経て,18--19世紀の辞書完成に至るまでの時期に注目し,英単語の綴字の揺れと変遷を追います.その後,アメリカ英語の綴字,そして現代の綴字改革の動きまでをフォローして,現代英語の綴字の課題について論じる予定です.各時代の英単語の綴字の具体例を示しながら解説しますので,迷子になることはありません.
 本講座にご関心のある方は,ぜひこちらのページよりお申し込みください.講座当日は,対面のほかオンラインでの参加も可能です.また,参加登録されますと,開講後1週間「見逃し配信」を視聴できます.ご都合のよい方法でご参加いただければと思います.シリーズ講座ではありますが,各回の内容は独立していますので,今回のみの単発のご参加でもまったく問題ありません.なお,講座で用いる資料は,当日,参加者の皆様に電子的に配布される予定です.
 本シリーズと関連して,以下の hellog 記事,および Voicy heldio 配信回もご参照ください.

[ 第1回 文字の起源と発達 --- アルファベットの拡がり ]

 ・ heldio 「#668. 朝カル講座の新シリーズ「文字と綴字の英語史」が4月29日より始まります」(2023年3月30日)
 ・ hellog 「#5088. 朝カル講座の新シリーズ「文字と綴字の英語史」が4月29日より始まります」 ([2023-04-02-1])
 ・ hellog 「#5119. 朝カル講座の新シリーズ「文字と綴字の英語史」の第1回を終えました」 ([2023-05-03-1])

[ 第2回 古英語の綴字 --- ローマ字の手なずけ ]

 ・ hellog 「#5194. 7月29日(土),朝カルのシリーズ講座「文字と綴字の英語史」の第2回「古英語の綴字 --- ローマ字の手なずけ」」 ([2023-07-17-1])
 ・ heldio 「#778. 古英語の文字 --- 7月29日(土)の朝カルのシリーズ講座第2回に向けて」(2023年7月18日)
 ・ hellog 「#5207. 朝カルのシリーズ講座「文字と綴字の英語史」の第2回「古英語の綴字 --- ローマ字の手なずけ」を終えました」 ([2023-07-30-1])

[ 第3回 中英語の綴字 --- 標準なき繁栄 ]

 ・ hellog 「#5263. 10月7日(土),朝カルのシリーズ講座「文字と綴字の英語史」の第3回「中英語の綴字 --- 標準なき繁栄」」 ([2023-09-24-1])
 ・ heldio 「#848. 中英語の標準なき綴字 --- 10月7日(土)の朝カルのシリーズ講座第3回に向けて」(2023年9月26日)

[ 第4回 近代英語の綴字 --- 標準化を目指して ]

 ・ heldio 「#971. 近代英語の綴字 --- 2月24日(土)の朝カルのシリーズ講座第4回に向けて」(2024年1月27日)

 多くの方々のご参加をお待ちしております.

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2024-01-06 Sat

#5367. England の歴史的な異形態 [spelling][oed][link][shortening][haplology][med][anglo-saxon]

 昨日の記事「#5366. EnglandEnglish の語源を深掘りする回」 ([2024-01-05-1]) で触れた England について,歴史的な異形態(あるいは異綴字)を OED に従って列挙してみたい.OED によると,この語の異形態は大きく3つの系列に分けられる.

α. OE Ænglaland, Anglaland (rare), Englalond, OE-eME Ængleland, Englaland, lOE Englæland, lOE-eME Engleland, eME Aenglelond, Englalande, Englelond, Englelonde.


β. eME Anglenelonde, Engleneloande, Englenelond, Englenelonde.


γ. ME Ægeland, Eangelond, Engelande, Engelond, Engelonde, Enguelonde, Enkelonde, Ingelond, Ingelonde, Inglond, Inglonde, Yngelond, ME-15 Englond, Englonde, Ingeland, Ynglond, ME-16 Englande, Ingland, ME- England, 15 Eingland, Eyngland, Yngellond, 16 Inglant (Irish English), 17 Englone (Irish English); Sc. pre-17 Engelande, Englande, Englonde, Ingland, Inglande, Yngland, Ynglande, Ynglond, pre-17 17- England.


 α系列の綴字は本来の語源形に最も近いもので,Angle (アングル人)の複数属格形である Anglaland (土地,国)が接続した複合語である.綴字上 <l> の文字が2度,典型的には <lala> のような繋がりで現われるのがポイントである.
 β系列は,複数属格語尾に本来強変化名詞で予想される -a ではなく,弱変化名詞屈折から借りてきたとおぼしき -ena が用いられる系列である.これについては,A. Campbell Old Eng. Gram. (1959) §610 (7) を参照するようにとあったので参照してみると,「マーシア人たちの」を意味する Mierċcna (-ena) の形態を念頭に置きつつ次のように述べている.

The adoption of g.p. -ena, -na is obscure; once adopted it caused further confusion with the weak nouns (Seaxan, Englan, &c.).


 βγ系列は,α系列の <lala> の連続を嫌って重音脱落 (haplology) を経た綴字である.現代標準の England に連なる系列と理解してよい.「#2362. haplology」 ([2015-10-15-1]) を参照.
 ちなみに MEDEngelōnd n.[/sic] によると, "Also Eng(e)land, (early) Engle(ne lond, (late) Ing(e)lond." と異形態が与えられていた.
 このように England という重要な国号の形態・綴字とて歴史的には長らく揺れを示してきたのである.関連して以下の記事や放送回を参照.

 ・ hellog 「#1145. EnglishEngland の名称」 ([2012-06-15-1])
 ・ hellog 「#1436. EnglishEngland の名称 (2)」 ([2013-04-02-1])
 ・ hellog 「#2250. English の語頭母音(字)」 ([2015-06-25-1])

 ・ heldio 「#16. そもそも English という単語はナゾだらけ!」
 ・ heldio 「#251. 複数形 Englishes の出現」

 ・ Campbell, A. Old English Grammar. Oxford: OUP, 1959.

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2023-11-21 Tue

#5321. 初期中英語の名前スペリングとアングロ・ノルマン写字生の神話 [name_project][spelling][orthography][language_myth][scribe][anglo-norman][eme]

 初期中英語のスペリング事情をめぐって「#1238. アングロ・ノルマン写字生の神話」 ([2012-09-16-1]) という学説上の問題がある.昨今はあまり取り上げられなくなったが,文献で言及されることはある.初期中英語のスペリングが後期古英語の規範から著しく逸脱している事実を指して,写字生は英語を話せないアングロ・ノルマン人に違いないと解釈する学説である.
 しかし,過去にも現在にも,英語母語話者であっても英語を書く際にスペリングミスを犯すことは日常茶飯だし,その書き手が「外国人」であるとは,そう簡単に結論づけられるものではないだろう.初期中英語期の名前事情について論じている Clark (548--49) も,強い批判を展開している.

Orthography is, as always in historical linguistics, a basic problem, and one that must be faced not only squarely but in terms of the particular type of document concerned and its likely sociocultural background. Thus, to claim, in the context of fourteenth-century tax-rolls, that 'OE þ, ð are sometimes written t, d owing to the inability of the French scribes to pronounce these sounds' . . . involves at least two unproven assumptions: (a) that throughout the Middle English period scriptoria were staffed chiefly by non-native speakers; and (b) that the substitutions which such non-native speakers were likely to make for awkward English sounds can confidently be reconstructed (present-day substitutes for /θ/ and /ð/, for what they are worth, vary partly according to the speakers' backgrounds, often involving, not /t/ and /d/, but other sorts of spirant, e.g., /s/ and /z/, or /f/ and /v/) Of course, if --- as all the evidence suggests --- (a) can confidently be dismissed, then (b) becomes irrelevant. The orthographical question that nevertheless remains is best approached in documentary terms; and almost all medieval administrative documents, tax-rolls included, were, in intention, Latin documents . . . . A Latin-based orthography did not provide for distinction between /θ/ and /t/ or between /ð/ and /d/, and so spellings of the sorts mentioned may reasonably be taken as being, like the associated use of Latin inflections, matters of graphic decorum rather than in any sense connected with pronunciation.


 Clark の論点は明確である.名前のスペリングに関する限り,そもそも英語ではなくラテン語で(あるいは作法としてラテン語風に)綴られるのが前提だったのだから,英語話者とアングロ・ノルマン語話者のの発音のギャップなどという議論は飛んでしまうのである.
 もちろん名前以外の一般語のスペリングについてどのような状況だったのかは,別問題ではある.

 ・ Clark, Cecily. "Onomastics." The Cambridge History of the English Language. Vol. 2. Ed. Olga Fischer. Cambridge: CUP, 1992. 542--606.

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2023-10-10 Tue

#5279. Z の推し活 [notice][z][alphabet][ame_bre][greek][latin][french][academy][shakespeare][consonant][youtube][grapheme][link][spelling][helsta]

 一昨日配信した YouTube の「井上逸兵・堀田隆一英語学言語学チャンネル」の最新回は「#169. なぜ Z はアルファベットの最後に追いやられたのか? --- 時代に翻弄された日陰者 Z の物語」です.歴史的に「日陰者 Z」と称されてきたかわいそうな文字にスポットライトを当て,12分ほど集中して語りました.これで Z が多少なりとも汚名返上できればよいのですが.



 z の文字については,この hellog,および Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」等の媒体でも,様々に取り上げてきました.Z の汚名返上のために助力してきた次第ですが,さすがに Z に関する話題はこれ以上見つからなくなってきましたので,ネタとしてはいったん打ち切りになりそうです.
 これまでの Z の推し活の履歴を列挙します.



[ hellog ]

 ・ 「#305. -ise か -ize か」 ([2010-02-26-1])
 ・ 「#314. -ise か -ize か (2)」 ([2010-03-07-1])
 ・ 「#446. しぶとく生き残ってきた <z>」 ([2010-07-17-1])
 ・ 「#447. Dalziel, MacKenzie, Menzies の <z>」 ([2010-07-18-1])
 ・ 「#799. 海賊複数の <z>」 ([2011-07-05-1])
 ・ 「#964. z の文字の発音 (1)」 ([2011-12-17-1])
 ・ 「#965. z の文字の発音 (2)」 ([2011-12-18-1])
 ・ 「#1914. <g> の仲間たち」 ([2014-07-24-1])
 ・ 「#2916. 連載第4回「イギリス英語の autumn とアメリカ英語の fall --- 複線的思考のすすめ」」 ([2017-04-21-1])
 ・ 「#2925. autumn vs fall, zed vs zee」 ([2017-04-30-1])
 ・ 「#4990. 動詞を作る -ize/-ise 接尾辞の歴史」 ([2022-12-25-1])
 ・ 「#4991. -ise か -ize か問題 --- 2つの論点」 ([2022-12-26-1])
 ・ 「#5042. 『中高生の基礎英語 in English』の連載第24回(最終回)「アルファベット最後の文字 Z のミステリー」」 ([2023-02-15-1])

heldio (Voicy) ]

 ・ 「#171. z と r の発音は意外と似ていた!」 (2021/11/18)
 ・ 「#540. Z について語ります」 (2022/11/22)
 ・ 「#541. Z は zee か zed か問題」 (2022/11/23)

[ helsta (stand.fm) ←数日前に始めました ]

 ・ 「#3. 動詞を作る接尾辞 -ize の裏話」 (2023/10/08)




 ただし,いずれ Z に関する新ネタを仕込むことができれば,もちろん Z の汚名返上活動に速やかに戻るつもりです.皆様,これからも Z にはぜひとも優しく接してあげてくださいね.

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2023-09-24 Sun

#5263. 10月7日(土),朝カルのシリーズ講座「文字と綴字の英語史」の第3回「中英語の綴字 --- 標準なき繁栄」 [asacul][notice][writing][spelling][orthography][me][standardisation][me_dialect][norman_conquest][link][voicy][heldio]

 約2週間後の10月7日(土)の 15:30--18:45 に,朝日カルチャーセンター新宿教室にてシリーズ講座「文字と綴字の英語史」の第3回となる「中英語の綴字 --- 標準なき繁栄」が開講されます.


10月7日(土),朝カルのシリーズ講座「文字と綴字の英語史」の第3回「中英語の綴字 --- 標準なき繁栄」



 今回の講座は,全4回のシリーズの第3回となります.シリーズのラインナップは以下の通りです.

 ・ 第1回 文字の起源と発達 --- アルファベットの拡がり(春・4月29日)
 ・ 第2回 古英語の綴字 --- ローマ字の手なずけ(夏・7月29日)
 ・ 第3回 中英語の綴字 --- 標準なき繁栄(秋・10月7日)
 ・ 第4回 近代英語の綴字 --- 標準化を目指して(冬・未定)

 これまでの2回の講座では,まず英語史以前の文字・アルファベットの起源と発達を確認し,次に古英語期(449--1100年)におけるローマ字使用の実際を観察してきました.第3回で注目する時期は中英語期(1100--1500年)です.この時代までに英語話者はローマ字にはすっかり馴染んでいましたが,1066年のノルマン征服の結果,「標準英語」が消失し,単語の正しい綴り方が失われるという,英語史上でもまれな事態が展開していました.やや大げさに言えば,個々の英語の書き手が,思い思いに好きなように単語を綴った時代です.これは秩序崩壊とみればネガティヴとなりますが,自由奔放とみればポジティヴです.はたしてこの状況は,後の英語や英語のスペリングにいかなる影響を与えたのでしょうか.英語スペリング史において,もっともメチャクチャな時代ですが,だからこそおもしろい話題に満ちています.講座のなかでは中英語原文も読みながら,この時代のスペリング事情を眺めてみたいと思います.
 講座の参加にご関心のある方は,ぜひこちらのページよりお申し込みください.対面のほかオンラインでの参加も可能です.また,参加登録された方には,後日見逃し配信としてアーカイヴ動画へのリンクも送られる予定です.ご都合のよい方法でご参加ください.全4回のシリーズものではありますが,各回の内容は独立していますので,単発でのご参加も歓迎です.
 本シリーズと関連して,以下の hellog 記事,および Voicy heldio 配信回もご参照ください.

[ 第1回 文字の起源と発達 --- アルファベットの拡がり ]

 ・ heldio 「#668. 朝カル講座の新シリーズ「文字と綴字の英語史」が4月29日より始まります」(2023年3月30日)
 ・ hellog 「#5088. 朝カル講座の新シリーズ「文字と綴字の英語史」が4月29日より始まります」 ([2023-04-02-1])
 ・ hellog 「#5119. 朝カル講座の新シリーズ「文字と綴字の英語史」の第1回を終えました」 ([2023-05-03-1])

[ 第2回 古英語の綴字 --- ローマ字の手なずけ ]

 ・ hellog 「#5194. 7月29日(土),朝カルのシリーズ講座「文字と綴字の英語史」の第2回「古英語の綴字 --- ローマ字の手なずけ」」 ([2023-07-17-1])
 ・ heldio 「#778. 古英語の文字 --- 7月29日(土)の朝カルのシリーズ講座第2回に向けて」(2023年7月18日)
 ・ hellog 「#5207. 朝カルのシリーズ講座「文字と綴字の英語史」の第2回「古英語の綴字 --- ローマ字の手なずけ」を終えました」 ([2023-07-30-1])

[ 第3回 中英語の綴字 --- 標準なき繁栄 ](以下,2023/09/26(Tue)の後記)

 ・ heldio 「#848. 中英語の標準なき綴字 --- 10月7日(土)の朝カルのシリーズ講座第3回に向けて」(2023年9月26日)

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2023-07-30 Sun

#5207. 朝カルのシリーズ講座「文字と綴字の英語史」の第2回「古英語の綴字 --- ローマ字の手なずけ」を終えました [asacul][writing][grammatology][alphabet][notice][spelling][oe][literature][beowulf][runic][christianity][latin][alliteration][distinctiones][punctuation][standardisation][voicy][heldio]

 先日「#5194. 7月29日(土),朝カルのシリーズ講座「文字と綴字の英語史」の第2回「古英語の綴字 --- ローマ字の手なずけ」」 ([2023-07-17-1]) でご案内した通り,昨日,朝日カルチャーセンター新宿教室にてシリーズ講座「文字と綴字の英語史」の第2回となる「古英語の綴字 --- ローマ字の手なずけ」を開講しました.多くの方々に対面あるいはオンラインで参加いただきまして感謝申し上げます.ありがとうございました.
 古英語期中に,いかにして英語話者たちがゲルマン民族に伝わっていたルーン文字を捨て,ローマ字を受容したのか.そして,いかにしてローマ字で英語を表記する方法について時間をかけて模索していったのかを議論しました.ローマ字導入の前史,ローマ字の手なずけ,ラテン借用語の綴字,後期古英語期の綴字の標準化 (standardisation) ,古英詩 Beowulf にみられる文字と綴字について,3時間お話ししました.
 昨日の回をもって全4回シリーズの前半2回が終了したことになります.次回の第3回は少し先のことになりますが,10月7日(土)の 15:00~18:45 に「中英語の綴字 --- 標準なき繁栄」として開講する予定です.中英語期には,古英語期中に発達してきた綴字習慣が,1066年のノルマン征服によって崩壊するするという劇的な変化が生じました.この大打撃により,その後の英語の綴字はカオス化の道をたどることになります.
 講座「文字と綴字の英語史」はシリーズとはいえ,各回は関連しつつも独立した内容となっています.次回以降の回も引き続きよろしくお願いいたします.日時の都合が付かない場合でも,参加申込いただけますと後日アーカイブ動画(1週間限定配信)にアクセスできるようになりますので,そちらの利用もご検討ください.
 本シリーズと関連して,以下の hellog 記事をお読みください.

 ・ hellog 「#5088. 朝カル講座の新シリーズ「文字と綴字の英語史」が4月29日より始まります」 ([2023-04-02-1])
 ・ hellog 「#5194. 7月29日(土),朝カルのシリーズ講座「文字と綴字の英語史」の第2回「古英語の綴字 --- ローマ字の手なずけ」」 ([2023-07-17-1])

 同様に,シリーズと関連づけた Voicy heldio 配信回もお聴きいただければと.

 ・ heldio 「#668. 朝カル講座の新シリーズ「文字と綴字の英語史」が4月29日より始まります」(2023年3月30日)
 ・ heldio 「#778. 古英語の文字 --- 7月29日(土)の朝カルのシリーズ講座第2回に向けて」(2023年7月18日)


Referrer (Inside): [2024-02-03-1] [2023-09-24-1]

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2023-07-17 Mon

#5194. 7月29日(土),朝カルのシリーズ講座「文字と綴字の英語史」の第2回「古英語の綴字 --- ローマ字の手なずけ」 [asacul][notice][writing][spelling][orthography][oe][link][voicy][heldio]

 来週末7月29日(土)の 15:30--18:45 に,朝日カルチャーセンター新宿教室にてシリーズ講座「文字と綴字の英語史」の第2回となる「古英語の綴字 --- ローマ字の手なずけ」が開講されます.
 シリーズ初回は「文字の起源と発達 --- アルファベットの拡がり」と題して3ヶ月前の4月29日(土)に開講しました.それを受けて第2回は,ローマ字が英語に入ってきて本格的に用いられ始めた古英語期に焦点を当てます.古英語話者たちは,ローマ字をいかにして受容し,格闘しながらも自らの道具として手なずけていったのか,その道筋をたどります.実際にローマ字で書かれた古英語のテキストの読解にも挑戦してみたいと思います.
 ご関心のある方はぜひご参加ください.講座紹介および参加お申し込みはこちらからどうぞ.対面のほかオンラインでの参加も可能です.また,参加登録された方には,後日アーカイヴ動画(1週間限定配信)のリンクも送られる予定です.ご都合のよい方法でご参加ください.全4回のシリーズものではありますが,各回の内容は独立していますので,単発のご参加も歓迎です.
 シリーズ全4回のタイトルは以下の通りとなります.

 ・ 第1回 文字の起源と発達 --- アルファベットの拡がり(春・4月29日)
 ・ 第2回 古英語の綴字 --- ローマ字の手なずけ(夏・7月29日)
 ・ 第3回 中英語の綴字 --- 標準なき繁栄(秋・未定)
 ・ 第4回 近代英語の綴字 --- 標準化を目指して(冬・未定)

 本シリーズと関連して,以下の hellog 記事,および Voicy heldio 配信回もご参照下さい.

 ・ hellog 「#5088. 朝カル講座の新シリーズ「文字と綴字の英語史」が4月29日より始まります」 ([2023-04-02-1])
 ・ heldio 「#668. 朝カル講座の新シリーズ「文字と綴字の英語史」が4月29日より始まります」(2023年3月30日)
 ・ (2023/07/18(Tue) 後記)heldio 「#778. 古英語の文字 --- 7月29日(土)の朝カルのシリーズ講座第2回に向けて」(2023年7月18日)


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2023-06-21 Wed

#5168. なぜアメリカで "spelling bee" が大人気なのか? [sobokunagimon][ame][spelling][spelling_bee][webster]

 「#3082. "spelling bee" の起源と発達」 ([2017-10-04-1]) で,アメリカでは "spelling bee" というスペリング競技会が国民的人気を誇っている.正式には Scripps National Spelling Bee と呼ばれる.イギリスなどその他の英語国でも対応する競技会はあるが,アメリカの熱狂的な人気には及ばないようだ.Horobin (199--200) より,spelling_bee の沿革を説明する箇所を引用する.

The spelling bee began in the 1700s, forming a key part of a child's education. By 1800 spelling bees came to be viewed more as social entertainment; such frivolous pleasures were frowned upon by the Puritans who rebranded them as spelling 'schools' in an attempt to re-assert their educational focus. Spelling bees gradually fell out of favour in New England society, but were preserved within a frontier culture for whom correct spelling was still considered an index of education and social status. The publication of The Hoosier Schoolmaster (1871) led to a craze in spelling contests, following which the term spelling bee was introduced. The use of the word bee to refer to a social gathering of this kind, often with a specific purpose in mind, such as apple-bee, husking bee, or the more sinister lynching-bee, is based upon an allusion to the social character of bees themselves. But while these gatherings were social, they were also highly competitive, as the alternative name 'spelling fight' makes clear. The first national spelling bee was introduced in 1925, subsequently rebranded the Scripps bee in 1941, and is still going strong today. . . . The popularity of the spelling bee is far greater in America than it is in Britain. The British equivalent, the BBC's Hard Spell, was a short-lived innovation, while British schools rarely engage in the spelling bees that are such an integral part of American society.


 では,なぜアメリカで spelling bee がここまで人気なのか.イギリス綴字と一線を画するアメリカ独自の綴字が,綴字改革者であり愛国者でもある Noah Webster (1758--1843) によって導入され推進されたことは,英語史ではよく知られている.独立前後から独自の綴字を作り上げてきたという国民的記憶と自負が,アメリカでのスペリング競技会人気の背景にあるのではないかと私は睨んでいる.さらにいえば,合衆国憲法がまさにそうであるように,spelling bee は多民族国家アメリカにとって,いわば「国民統合の象徴」に近いものなのではないか.アメリカは,Webster から spelling bee に至るまで,綴字という目に見えるものを国民の遵守すべき規範として掲げることによって,国民どうしの結束を固め,保とうとしているのではないか.イギリスで spelling bee への熱狂が見られないことと対比して,このように考えてみた次第である.

 ・ Horobin, Simon. Does Spelling Matter? Oxford: OUP, 2013.
 ・ サイモン・ホロビン(著),堀田 隆一(訳) 『スペリングの英語史』 早川書房,2017年.

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Referrer (Inside): [2024-01-01-1]

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2023-06-17 Sat

#5164. 綴字体系は母語話者にヒントを与えるべく発達してきたものにすぎない [spelling][orthography][redundancy]

 綴字体系は,話し言葉の要素を完璧に写し取っている必要はない.母語話者にとっては,それは話し言葉のヒントを与えさえすれば十分である.敷衍していえば,綴字体系は母語話者のためにあり,母語話者のために発達してきたのである.言語とは本来的にそのようなものだ.
 Lass and Laing は,綴字体系の不完全性と余剰性について,"A spelling system is a mnemonic for native speakers." と喝破している.

A spelling system is a mnemonic for native speakers. . . . [A] literate native speaker can routinely understand spellings that may seem strikingly 'defective'.21 All spelling systems have built-in redundancy, and interpretation of even bizarre spellings is possible as long as the reader knows the system and has a good idea in advance of what a word is likely to be, or what the range of choices is. In the present context, no reader who knows English would have any difficulty reconstituting the defective representations <spllng> or <rthgrphc>.


21 For instance, the Cypriot syllabary failed to represent half the vowels and two-thirds of the consonantal contrasts . . . ; and Latin did not represent vowel length, which means that roughly half of the possible graphic word-forms available were potentially ambiguous.


 これは,非英語母語話者が英語の綴字を評価する際に忘れてはならない点である.英語を非母語話者として学んでいる私たちは,しばしば英語の綴字に欠点が多いことをぼやく.しかし,それもそのはずで,英語の綴字体系は,英語母語話者のために解読できるだけの最低限のヒントを与えさえすればよい,というほどの原理で発達してきたのだ.そもそも非母語話者の存在は念頭に置かれていない.

 ・ Lass, Roger and Margaret Laing. "Interpreting Middle English." Chapter 2 of "A Linguistic Atlas of Early Middle English: Introduction." Available online at http://www.lel.ed.ac.uk/ihd/laeme2/laeme_intro_ch2.html .

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2023-06-16 Fri

#5163. 綴字体系とは何か? [laeme][spelling][grammatology][orthography][eme]

 初期中英語期の方言地図 LAEME を編纂した Lass and Laing が,LAEME の前書きとした書いた長いイントロは,今のところ初期中英語の最良の導入的解説といってよい.執筆者の一人 Roger Lass は理論家として知られる学界の重鎮であり,このイントロにおいても,方言地図やコーパス編纂の方法論の理想と現実から,先発の後期中英語期の方言地図 LALME の学史的意義まで縦横無尽に論じており,面目躍如たるものがある.
 "Interpreting Middle English" と題する第2章では,初期中英語期の綴字が詳細に論じられている.この章は,初期中英語期のみならず一般に英語の綴字の理論的解説となっており,この方面に関心のある向きには必読である.もっといえば,綴字とは何か,という本質的な問題を真正面から扱っているのである.Lass and Laing (3--4) の1節を引用する.

A spelling system is a mapping of some chosen set (or sets) of linguistic units into a set of visual signs.5 The standard inventory of linguistic units is the word, the morphophonemic representation, the syllable6 and the 'phoneme'. In relatively rare cases allophones of certain phonemes may be represented (e.g. the velar nasal in the elder Futhark, Gothic and Greek).



5 Just what kind of units is a complex matter. In the earlier part of this exposition we will be considering phonemes, allophones and other traditional kinds; later on we will adopt a more medieval and less anachronistic perspective. The mapping need not be one-to-one and in no case does it have to involve one level of unit only.

6 We will be concerned here only with segmental styles of representation, as syllabaries are not part of the Germanic tradition. Even the oldest Germanic writing, the runic inscriptions in the Elder Futhark, are in principle alphabetical, if often 'defectively' so.


 綴字体系 ("spelling system") とは何か.上記の部分を一読するだけで,予想される以上に複雑な代物であることが伝わるだろう.高度に言語学的な分析を要する,1つの重要な領域である.

 ・ Lass, Roger and Margaret Laing. "Interpreting Middle English." Chapter 2 of "A Linguistic Atlas of Early Middle English: Introduction." Available online at http://www.lel.ed.ac.uk/ihd/laeme2/laeme_intro_ch2.html .

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2023-06-07 Wed

#5154. なぜ height はこの綴字でこの発音なの? [spelling_pronunciation_gap][sobokunagimon][gvs][analogy][vowel][consonant][spelling][pronunciation]

 形容詞 high と名詞 height は,それぞれ /haɪ/, /haɪt/ と発音されます.綴字と発音の関係について,前者は規則通りと考えられますが,後者は例外的です.これはなぜでしょうか.
 まず high の綴字と発音の発達を振り返ってみましょう.古英語 hēah は中英語にかけて hēh > hēih > heih/hīh と発達しました.最後の段階で異形が2つ現われますが,後者の hīh が大母音推移を経て現代英語の high /haɪ/ に至ります.前者の heih は中英語ではむしろ有力でしたが,後に high に首席を明け渡しました.
 ちなみに,古英語 nēah "near" もまったく同じ発達を遂げています.中英語にかけて nēh > nēih > neih/nīh と変化しました.最終段階の異形のうち前者は neighbour の第1要素に現われており,後者は nigh に連なります.
 さて,名詞 height の古英語の形態は hēhþu でした.これは形容詞 hēah と歩調を揃えて中英語にかけて語形を発達させていき,hēhþ > hēihþ > heiht に帰着しました.ただし,形容詞と異なり,最後の段階に予想される異形 *hīht はありませんでした.名詞接尾辞に含まれる þ が後続する環境では,形容詞には生じた音変化が抑止されたからです.
 こうして,名詞の綴字については,その後に綴字の若干の変化を経つつも height に落ち着きました.ところが,発音のほうは形容詞に引きつけられるようにして /haɪt/ で定着しました.こうして発音と綴字の複雑な発達過程と類推作用の結果, height ≡ /haɪt/ というちぐはぐな関係になってしまったのです.
 以上,Prins (97) を参照して執筆しました.関連して,heldio より「#595. heah/hih/high --- 「ゆる言語学ラジオ」から飛び出した通時的パラダイム」をご参照ください.

 ・ Prins, A. A. A History of English Phonemes. 2nd ed. Leiden: Leiden UP, 1974.

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2023-06-06 Tue

#5153. knowledge, Greenwich, spinach の語末有声子音 [verners_law][consonant][stress][phonetics][spelling]

 標題の3語の発音は各々次のようになる.語末子音に注目されたい.

 ・ knowledge [ˈnɑlɪʤ]
 ・ Greenwich [ˈgrɪnɪʤ, ˈgrɛnɪʤ, ˈgrɛnɪʧ]
 ・ spinach [ˈspɪnɪʧ, ˈspɪnɪʤ]

 通常の綴字と発音の関係でいえば <dge> ≡ [ʤ],<ch> ≡ [ʧ] が普通である.knowledge は予想通りだが,Greenwich, spinach については <ch> ≡ [ʤ] の発音もあり得るという点でやや異質である.
 これらの語における語末の有声破擦音 [ʤ] は,本来の無声破擦音が近代英語期に有声化したものである.英語史内での Verner's Law として知られる音変化だ (cf. 「#858. Verner's Law と子音の有声化」 ([2011-09-02-1])).「アクセントが子音の直前にないとき,その子音は有声化する」という規則を示す音変化で,例としてよく挙げられるのは ˈabsolute -- abˈsolve, ˈanxious -- anxˈiety, ˈexecute -- exˈecutive, exhiˈbition -- exˈhibit, ˈluxury -- luxˈurious, ˈoff -- of など摩擦音 [s, z, ks, gz, ʃ, ʒ, f, v] が関わるペアだが,標題の語のように破擦音 [[ʧ, ʤ]] が関わるものもある.
 Prins (225) より,後者の例とその説明を引こう.

5. ʧ > ʤ
MEknowleche>MoEknowledge
 partriche> partridge
 spinach> spinach ['spinidʒ]

and in the suffix -wich in place-names: Norwich [noridʒ], Greenwich [grinidʒ], Woolwich [wulidʒ], Harwich [hæridʒ], Bromwich [brʌmidʒ]
Instead of the obsolete old pronunciation Ipswich [ipsidʒ] we find now [ipswitʃ].
The voicing is also found in MoE ajar < Scots and Nth dialect achar < on char-e (OE čerr, 'turn').


 引用の最後にある通り,ajar が古英語 on cierre に遡るというのが興味深い.

 ・ Prins, A. A. A History of English Phonemes. 2nd ed. Leiden: Leiden UP, 1974.

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2023-05-31 Wed

#5147. 「ゆる言語学ラジオ」出演第3回 --- 『ジーニアス英和辞典』第6版を読む回で触れられた諸々の話題 [yurugengogakuradio][notice][youtube][genius6][suffix][prefix][heldio][voicy][hel_contents_50_2023][khelf][consonant][japanese][loan_word][spelling][terminology]


 「ゆる言語学ラジオ」からこちらの「hellog~英語史ブログ」に飛んでこられた皆さん,ぜひ

   (1) 本ブログのアクセス・ランキングのトップ500記事,および
   (2) note 記事,Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」の人気放送回50選
   (3) note 記事,「ゆる言井堀コラボ ー 「ゆる言語学ラジオ」×「井上逸兵・堀田隆一英語学言語学チャンネル」×「Voicy 英語の語源が身につくラジオ (heldio)」」
   (4) 「ゆる言語学ラジオ」に関係するこちらの記事群

をご覧ください.



 昨日5月30日(火)に,YouTube/Podcast チャンネル「ゆる言語学ラジオ」の最新回がアップされました.ゲストとして出演させていただきまして第3回目となります(ぜひ第1回第2回もご視聴ください).今回は「英語史の専門家と辞書を読んだらすべての疑問が一瞬で解決した#234」です.



 昨秋出版された『ジーニアス英和辞典』第6版にて,新設コラム「英語史Q&A」を執筆させていただきました(同辞典に関連する hellog 記事は genius6 よりどうぞ).今回の出演はその関連でお招きいただいた次第です.水野さん,堀元さんとともに同辞典をペラペラめくっていき,何かおもしろい項目に気づいたら,各々がやおら発言し,そのままおしゃべりを展開するという「ゆる言語学ラジオ」らしい企画です.雑談的に触れた話題は多岐にわたりますが,hellog や heldio などで取り上げてきたトピックも多いので,関連リンクを張っておきます.

[ 接尾辞 -esque (e.g. Rubenesque, Kafkaesque) ]

 ・ hellog 「#216. 人名から形容詞を派生させる -esque の特徴」 ([2009-11-29-1])
 ・ hellog 「#935. 語形成の生産性 (1)」 ([2011-11-18-1])
 ・ hellog 「#3716. 強勢位置に影響を及ぼす接尾辞」 ([2019-06-30-1])

[ 否定の接頭辞 un- (un- ゾーンの語彙) ]

 ・ hellog 「#4227. なぜ否定を表わす語には n- で始まるものが多いのですか? --- hellog ラジオ版」 ([2020-11-22-1])
 ・ 大学院生による英語史コンテンツ 「#36. 語源の向こう側へ ~ in- と un- と a- って何が違うの?~」(目下 khelf で展開中の「英語史コンテンツ50」より)

[ カ行子音を表わす3つの文字 <k, c, q> ]

 ・ hellog 「#1824. <C> と <G> の分化」 ([2014-04-25-1])
 ・ heldio 「#255. カ行子音は c, k, q のどれ?」 (2022/02/10)

[ 日本語からの借用語 (e.g. karaoke, karate, kamikaze) ]

 ・ hellog 「#4391. kamikazebikini --- 心がザワザワする語の意味変化」 ([2021-05-05-1])
 ・ hellog 「#142. 英語に借用された日本語の分布」 ([2009-09-16-1])
 ・ hellog 「#3872. 英語に借用された主な日本語の借用年代」 ([2019-12-03-1])
 ・ hellog 「#4140. 英語に借用された日本語の「いつ」と「どのくらい」」 ([2020-08-27-1])
 ・ heldio 「#60. 英語に入った日本語たち」 (2021/07/31)

[ 動詞を作る en- と -en (e.g. enlighten, strengthen) ]

 ・ 「#1877. 動詞を作る接頭辞 en- と接尾辞 -en」 ([2014-06-17-1])
 ・ 「#3510. 接頭辞 en- をもつ動詞は品詞転換の仲間?」 ([2018-12-06-1])
 ・ 「#4241. なぜ語頭や語末に en をつけると動詞になるのですか? --- hellog ラジオ版」 ([2020-12-06-1])
 ・ heldio 「#62. enlighten ー 頭にもお尻にも en がつく!」 (2021/08/02)

[ 文法用語の謎:tense, voice, gender ]

 ・ heldio 「#644. 「時制」の tense と「緊張した」の tense は同語源?」 (2023/03/06)
 ・ heldio 「#643. なぜ受動態・能動態の「態」が "voice" なの?」 (2023/03/05)
 ・ hellog 「#1520. なぜ受動態の「態」が voice なのか」 ([2013-06-25-1])
 ・ hellog 「#1449. 言語における「範疇」」 ([2013-04-15-1])

[ minister の語源 ]

 ・ 「#4209. なぜ ministermini- なのに「大臣」なのですか? --- hellog ラジオ版」 ([2020-11-04-1])

[ コラム「英語史Q&A」 ]

 ・ hellog 「#4892. 今秋出版予定の『ジーニアス英和辞典』第6版の新設コラム「英語史Q&A」の紹介」 ([2022-09-18-1])
 ・ heldio 「#532. 『ジーニアス英和辞典』第6版の出版記念に「英語史Q&A」コラムより spring の話しをします」 (2022/11/14)
 ・ hellog 「#4971. oftent は発音するのかしないのか」 ([2022-12-06-1])

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2023-05-10 Wed

#5126. 「ゆる言語学ラジオ」出演第2回で話題となった515通りの through の怪 [youtube][yurugengogakuradio][notice][heldio][voicy][link][spelling][through]


 「ゆる言語学ラジオ」からこちらの「hellog~英語史ブログ」に飛んでこられた皆さん,ぜひ

   (1) 本ブログのアクセス・ランキングのトップ500記事,および
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   (3) note 記事,「ゆる言井堀コラボ ー 「ゆる言語学ラジオ」×「井上逸兵・堀田隆一英語学言語学チャンネル」×「Voicy 英語の語源が身につくラジオ (heldio)」」

をご覧ください.



 昨日5月9日(火)に,言語界隈では怪物的な YouTube/Podcast チャンネル「ゆる言語学ラジオ」の最新回がアップされました.英語史の観点から興味深い英単語を紹介する回の第2弾で,前回の第1弾に引き続き,出演させていただいています.「英語史の専門家が through の綴りを数えたら515通りあった話【喜怒哀楽単語2】#228」です.ご覧ください.



 今回もっとも注目してもらいたいのは,中英語期(1100--1500年)に through のスペリングが515通りあったという衝撃の事実です.このトピックについては私は機会のあるたびに他の様々なメディアで発信してきましたが,おそらく皆さんの目には狂気の沙汰のように映るのではないかと思います.
 ここで浮かんでくる疑問は,なぜ同じ単語なのにこれほど多くのスペリングが用いられていたのか,不便で仕方がないではないか,というものです.当然の疑問ですね.現代の常識からは考えられない状況ですが,しかし,当時は当時なりの事情があったのです.これについて今朝の Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」でお話ししました.ぜひ「#709. なぜ同一単語に多くのスペリングが存在し得たのか? --- 「ゆる言語学ラジオ」出演第2回で話題となった515通りの through の怪」をお聴きください.



 いやはや,現代英語は through (と省略綴字の thru くらいに)にまとまっていて,ありがたいですね.

Referrer (Inside): [2023-05-14-1]

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2023-05-09 Tue

#5125. 「ゆる言語学ラジオ」初出演回で話題となった縦棒16連発の単語 --- unmummied [youtube][yurugengogakuradio][notice][heldio][voicy][link][note][minim][spelling]


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   (3) note 記事,「ゆる言井堀コラボ ー 「ゆる言語学ラジオ」×「井上逸兵・堀田隆一英語学言語学チャンネル」×「Voicy 英語の語源が身につくラジオ (heldio)」」

をご覧ください.



 先日5月6日(土)に,人気 YouTube チャンネル「ゆる言語学ラジオ」に初出演させていただきました.パーソナリティの堀元さんと水野さんに挟まれて,英語史の観点からオモシロイ英単語をいくつか取り上げています.「歴史言語学者が語源について語ったら,喜怒哀楽が爆発した【喜怒哀楽単語1】#227」です.



 この記念すべき初出演回に合わせて,当日,3つほど関連するコンテンツを発信しました.「ゆる言語学ラジオ」との馴れ初めその他の雑談風の話題が多いですが,ご関心のある方はぜひどうぞ.

 (1) 本ブログの記事 「#5122. 本日公開の「ゆる言語学ラジオ」に初ゲスト出演しています」 ([2023-05-06-1])
 (2) Voicy heldio 放送回 「#705. ゆる言語学ラジオにお招きいただき初めて出演することに!」
 (3) note 記事 「ゆる言井堀コラボ ー 「ゆる言語学ラジオ」×「井上逸兵・堀田隆一英語学言語学チャンネル」×「Voicy 英語の語源が身につくラジオ (heldio)」」

 さて,上記の初出演回では <i, n, m, u> などの縦棒 (minim) で主として構成される「怒れる」単語として unmummied を紹介しました.元ネタは本ブログの「#4134. unmummied --- 縦棒で綴っていたら大変なことになっていた単語の王者」 ([2020-08-21-1]) で取り上げています.英語史では,縦棒に関する驚きの話題は尽きませんが,今朝の Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」でいくつか話していますので,ぜひお聴きいただければ.「#708. unmummied --- 「ゆる言語学ラジオ」初出演回で話題となった縦棒16連発を記録した単語」です.



 本日5月9日(火)中に「ゆる言語学ラジオ」の最新回として上記の続編が配信される予定です.英語史の立場からみて,さらに凄まじい単語を多く挙げています.公開されましたら,ぜひそちらもご視聴いただければと思います.

Referrer (Inside): [2024-01-01-1] [2023-05-14-1]

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2023-04-02 Sun

#5088. 朝カル講座の新シリーズ「文字と綴字の英語史」が4月29日より始まります [asacul][notice][writing][spelling][orthography][link]

 4週間ほど後,4月29日(土)の 15:30--18:45 に,朝日カルチャーセンター新宿教室にて「文字と綴字の英語史」と題するシリーズ講座がオープンします.全4回のシリーズで,英語の文字と綴字をめぐる歴史についてお話ししていきます.
 この話題にご関心のある方は,ぜひご参加ください.講座紹介および参加お申し込みはこちらからどうぞ.対面のほかオンラインでの参加も可能です.また,レコーディングの1週間限定配信も予定されていますので,ご都合のよい方法で受講していただけます.
 シリーズ全体の概要を以下に示します.

アルファベットは現代世界で最も広く用いられている文字体系であり,英語もそれを受け入れてきました.しかし,そのような英語もアルファベットとは歴史の過程で出会ったものにすぎず,綴字として手なずけていくのに千年以上の年月を要しました.本講座では,英語が文字や綴字と格闘してきた歴史をたどります.


 全4回のタイトルは以下の通りです.

 ・ 第1回 文字の起源と発達 --- アルファベットの拡がり(春・4月29日)
 ・ 第2回 古英語の綴字 --- ローマ字の手なずけ(夏・未定)
 ・ 第3回 中英語の綴字 --- 標準なき繁栄(秋・未定)
 ・ 第4回 近代英語の綴字 --- 標準化を目指して(冬・未定)

 初回となる「文字の起源と発達 --- アルファベットの拡がり」でお話しする内容は次の通りです.

文字は人類最強の発明の1つです.人類は文字を手に入れることにより文明を発展させてきました.では,文字はいつ,どこで,どのように発明され,伝播してきたのでしょうか.歴史の過程で様々な文字体系が生まれてきましたが,そのうちの1つがアルファベットでした.アルファベット自身も変化と変異を繰り返し多様化してきましたが,その1つが私たちのよく知るローマン・アルファベットです.英語は紀元6世紀頃にこれを借り受け,本格的な文字時代に入っていくことになります.


 本シリーズの案内は,hellog の姉妹版・音声版の Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」より「#668. 朝カル講座の新シリーズ「文字と綴字の英語史」が4月29日より始まりますでもお届けしています.ぜひお聴きください.



 多くの皆様の参加をお待ちしています!

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2023-03-31 Fri

#5086. この30年ほどの英語歴史綴字研究の潮流 [spelling][orthography][sociolinguistics][historical_pragmatics][history_of_linguistics][emode][standardisation][variation]

 Cordorelli (5) によると,直近30年ほどの英語綴字に関する歴史的な研究は,広い意味で "sociolinguistic" なものだったと総括されている.念頭に置いている中心的な時代は,後期中英語から初期近代英語にかけてだろうと思われる.以下に引用する.

The first studies to investigate orthographic developments in English within a diachronic sociolinguistic framework appeared especially from the late 1990s and the early 2000s . . . . The main focus of these studies was on the diffusion of early standard spelling practices in late fifteenth-century correspondence, the development of standard spelling practices, and the influence of authors' age, gender, style, social status and social networks on orthographic variation. Over the past few decades, book-length contributions with a relatively strong sociolinguistic stance were also published . . . . These titles have touched upon different aspects of spelling patterns and change, providing useful frameworks of analysis and ideas for new angles of research in English orthography.


 一言でいえば,綴字の標準化 (standardisation) の過程は,一本線で描かれるようなものではなく,常に社会的なパラメータによる変異を伴いながら,複線的に進行してきたということだ.そして,このことが30年ほどの研究で繰り返し確認されてきた,ということになろう.
 英語史において言語現象が変異を伴って複線的に推移してきたことは,何も綴字に限ったことではない.ここ数十年の英語史研究では,発音,形態,統語,語彙のすべての側面において,同趣旨のことが繰り返し主張されてきた.学界ではこのコンセンサスがしっかりと形成され,ほぼ完全に定着してきたといってよいが,学界外の一般の社会には「一本線の英語史」という見方はまだ根強く残っているだろう.英語史研究者には,この新しい英語史観を広く一般に示し伝えていく義務があると考える.
 過去30年ほどの英語歴史綴字研究を振り返ってみたが,では今後はどのように展開していくのだろうか.Cordorelli はコンピュータを用いた量的研究の新たな手法を提示している.1つの方向性として注目すべき試みだと思う.

 ・ Cordorelli, Marco. Standardising English Spelling: The Role of Printing in Sixteenth and Seventeenth-Century Graphemic Developments. Cambridge: CUP, 2022.

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2023-03-29 Wed

#5084. 現代英語の綴字は初期近代英語期の産物である [spelling][orthography][emode][standardisation][link]

 現代英語の標準綴字はいつ成立したか.英語の標準化 (standardisation) の時期をピンポイントで指摘することは難しい.言語の標準化の過程は,多かれ少なかれ緩慢に進行していくものだからだ(cf. 「#2321. 綴字標準化の緩慢な潮流」 ([2015-09-04-1])).
 私はおおよその確立を1650年辺りと考えているが,研究者によってはプラスマイナス百数十年の幅があるだろうことは予想がつく.「#4093. 標準英語の始まりはルネサンス期」 ([2020-07-11-1]) で見たように,緩く英国ルネサンス期 (renaissance),あるいはさらに緩く初期近代英語期 (emode) と述べておくのが最も無難な答えだろう.
 実際,Cordorelli による英語綴字の標準化に関する最新の研究書の冒頭でも "the Early Modern Era" と言及されている (1) .

English spelling is in some ways a product of the Early Modern Era. The spelling forms that we use today are the result of a long process of conscious development and change, most of which occurred between the sixteenth and the seventeenth centuries. This portion of history is marked by a number of momentous events in England and the Continent, which had an immediate effect on English culture and language.


 初期近代英語期とその前後に生じた様々な歴史的出来事や社会的潮流が束になって,英語綴字の標準化を推し進めたといってよい.現代につらなる正書法は,この時代に,諸要因の複雑な絡み合いのなかから成立してきたものなのである.以下に関連する記事へのリンクを挙げておく.

 ・ 「#297. 印刷術の導入は英語の標準化を推進したか否か」 ([2010-02-18-1])
 ・ 「#871. 印刷術の発明がすぐには綴字の固定化に結びつかなかった理由」 ([2011-09-15-1])
 ・ 「#1312. 印刷術の発明がすぐには綴字の固定化に結びつかなかった理由 (2)」 ([2012-11-29-1])
 ・ 「#1384. 綴字の標準化に貢献したのは17世紀の理論言語学者と教師」 ([2013-02-09-1])
 ・ 「#1385. Caxton が綴字標準化に貢献しなかったと考えられる根拠」 ([2013-02-10-1])
 ・ 「#1386. 近代英語以降に確立してきた標準綴字体系の特徴」 ([2013-02-11-1])
 ・ 「#1939. 16世紀の正書法をめぐる議論」 ([2014-08-18-1])
 ・ 「#2321. 綴字標準化の緩慢な潮流」 ([2015-09-04-1])
 ・ 「#3243. Caxton は綴字標準化にどのように貢献したか?」 ([2018-03-14-1])
 ・ 「#3564. 17世紀正音学者による綴字標準化への貢献」 ([2019-01-29-1])
 ・ 「#4628. 16世紀後半から17世紀にかけての正音学者たち --- 英語史上初の本格的綴字改革者たち」 ([2021-12-28-1])

 ・ Cordorelli, Marco. Standardising English Spelling: The Role of Printing in Sixteenth and Seventeenth-Century Graphemic Developments. Cambridge: CUP, 2022.

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2023-03-18 Sat

#5073. 15世紀 Chancery Standard の注目すべき3単語の異綴りを紹介 --- England, merchant, notwithstanding [spelling][me][chancery_standard][me_dialect][standardisation]

 「#193. 15世紀 Chancery Standard の through の異綴りは14通り」 ([2009-11-06-1]) で紹介した通り,中英語も終わりに近づいた15世紀の公的な文書ですら,綴字にはまだ相当の変異や揺れがあった.14世紀末に始まりかけていた綴字の標準化は,あくまでゆっくりと進行していたのである.An Anthology of Chancery English のグロッサリーを眺めていると,through 以外にも,異綴りの観点からおもしろい単語はいくつもある.目についた3単語 (England, merchant, notwithstanding) を取り上げ,異綴りを鑑賞してみよう.括弧内の数字は頻度である.

England (35), Englande (10), Engeland (7), Englond (28), Englonde (3), Engelond (1), Inglond (6), Ingelond (3), Ingland (1), Yngelond (2), Ynglond (1)


merchant (1), marchant (8), marchaunt (6), merchaunt (4); (pl.) marchauntȝ (10), merchauntȝ (6), marchaunts (4), merchauntes (3), marchantes (3), merchantes (2), marchantȝ (2), merchandes (1), marchandes (1), marchauntes (1), merchantȝ (1)


notwithstanding (3), notwithstondyng(e) (16), natwiþstandyng (6), notwiþstandyng(e) (3), notwiþstanding (2), notwithstonding (1), notwyþstandyng (1), notwythstondyng (1), notwistanding (1), natwithstandyng (1), naughtwithstandinge (1), nogthwithstondyng (1), nottewithstondyng (1), notwythstondyng (1)


 国号ですらこれだけ揺れているというのが興味深い.もちろんこの3語は氷山の一角である.他も推して知るべし.
 関連して England については「#1145. EnglishEngland の名称」 ([2012-06-15-1]) と「#2250. English の語頭母音(字)」 ([2015-06-25-1]) を,notwithstanding については「#5064. notwithstanding」 ([2023-03-09-1]) を参照.

 ・ Fisher, John H., Malcolm Richardson, and Jane L. Fisher, comps. An Anthology of Chancery English. Knoxville: U of Tennessee P, 1984. 392.

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2023-03-15 Wed

#5070. ソーシャルメディアと中英語の綴字のヴァリエーションは酷似している [spelling][me][nlp][med][social_media][media]

 ソーシャルメディアの書き言葉は,省略やタイポが多い.英語でいえば単語の省略の仕方は一通りではなく,いずれの省略綴字が用いられるかは予測できない.自然言語処理 (nlp) においては,このような省略綴字を正規化するなどの前処理が必要となり,なかなか厄介な問題のようだ.
 一方,中英語の綴字のヴァリエーションも豊富である.綴り方は一通りではなく,いずれの綴字が用いられるかは,方言ごとに緩い傾向はあるものの,完全には予測できない.中英語を読んだり分析する際には,多様な綴字を「正規化」する必要があり,かなり厄介な問題だ.
 両者は,このようにとても似ている."tomorrow" という単語の綴字ヴァリエーションを例に取り,比較してみよう.ソーシャルメディアの例は Vajjala 他 (p. 295) から,中英語の例は MED から取った.

[ ソーシャルメディアからの "tomorrow" の綴字 ]

tmw, tomarrow, 2mrw, tommorw, 2moz, tomorro, tommarrow, tomarro, 2m, tomorrw, tmmrw, tomoz, tommorow, tmrrw, tommarow, 2maro, tmrow, tommoro, tomolo, 2mor, 2moro, 2mara, 2mw, tomaro, tomarow, tomoro, 2morr, 2mro, tmoz, tomo, 2morro, 2mar, 2marrow, tmr, tomz, tmorrow, 2mr, tmo, tmro, tommorrow, tmrw, tmrrow, 2mora, tommrow, tmoro, 2ma, 2morrow, tomrw, tomm, tmrww, 2morow, 2mrrw, tomorow

[ MED からの "tomorrow" の綴字 ]

tōmōrn, tomorne, -moroun(e, -morwen, -morwin, -morewen, -morgen, tomor3en, -moregan, -moreuin, -marewene, -marwen, -marhen, -mar3an, -mar3en, -mær3en, temarwen; tōmōrwe, tomorewe, -moreu, -mor(r)owe, -mor(r)ou, -morou, -moru(e, -mor3e, -marewe, temorwe, tomoruwe, -more3e, -mar3e, -mær3e

 もう主旨はお分かりだろう.ソーシャルメディアを対象とする自然言語処理技術の発展は,中英語研究にも有用にちがいない! 笑い話のようでありながら,いや,なかなかおもしろい比較ではないか.

 ・ Vajjala, Sowmya, Bodhisattwa Majumder, Anuj Gupta, Harshit Surana (著),中山 光樹(訳) 『実践 自然言語処理 --- 実世界 NLP アプリケーション開発のベストプラクティス』 オライリー・ジャパン,2022年.

Referrer (Inside): [2023-03-17-1]

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