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hellog〜英語史ブログ

堀田隆一(ほったりゅういち)による,英語史に関する話題を広く長く提供し続けるブログです(note のプロフィールはこちら)."History of the English Language Blog" ということで,略して "hellog".英語史と関連する英語学・言語学一般の話題も扱っています.本ブログで紹介・推薦する書籍などについて,特別に表記しない限り,すべて自主的な言及です.また,堀田は Amazon のアソシエイトとして適格販売により収入を得ています.

まずは,
  1. 英語史の学び始め/続けには,まず以下の記事からスタート!
  2. アクセス・ランキング (access ranking) のトップ500記事
  3. 英語に関する素朴な疑問に関する記事群
  4. 全記事の標題の一覧 (Archives)
  5. 音声コンテンツ一覧 (heldio & hellog-radio)
  6. Voicy 「英語の語源が身につくラジオ」(heldio)
  7. 知識共有サービス「Mond」での,英語に関する素朴な疑問への回答
  8. 慶應英語史フォーラム (khelf) のツイッターアカウント @khelf_keio
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お知らせ 4月21日の「英語に関する素朴な疑問 千本ノック --- 年度初めの生配信」の動画を YouTube 「heltube --- 英語史チャンネル」より配信しています.65分ほどの動画です.こちらよりご覧ください↓ 2025/04/26(Sat)

お知らせ Voicy でお届けしている「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」の Video Podcast 版を開始しました.Spotify より,同名の Podcast チャンネル「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」として視聴できます.フォローをよろしくお願いします.最新回はコチラです↓ 2025/03/13(Thu)

お知らせ 2025年2月28日に,私の所属する慶應義塾大学の 公式 YouTube チャンネル「慶應義塾 Keio University」内の「研究者紹介動画」というシリーズの1回として「英語史は「英語の歴史」というよりも「英語と歴史」」慶應義塾大学文学部・堀田隆一教授」が公開されました.4分22秒ほどの公式動画です.2025/03/01(Sat)

お知らせ 2025年3月15日(土)17:30--19:00,朝日カルチャーセンター新宿教室にてシリーズ講座「語源辞典でたどる英語史」の最終回となる第12回「勘違いから生まれた英単語」が開講されます.ご関心のある方は,リンク先よりお申し込みください.2025/02/26(Wed)

お知らせ 2024年12月30日に khelf による『英語史新聞』第11号がウェブ上に一般公開されました.こちらからPDFでご覧になれます.hellog のこちらの記事,および heldio のこちらの配信回でも第11号公開についてお知らせしています.公開後は khelf の X (旧ツイッター)アカウント @khelf_keio より関連情報をお伝えしますので,ぜひフォローをお願いします.2025/01/03(Fri)

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お知らせ ヘルメイト有志によるhel活を紹介する月刊 Helvillian 2025年4月号が3月28日にウェブ公開されています.こちらよりご覧ください.2025/01/28(Tue)

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お知らせ 新年度2024年の4月より khelf による「英語史コンテンツ50+」が始まっています.休日を除く毎日,khelf メンバーより英語史の話題が1つ上がってきます).日々,khelf 公式ツイッターアカウント @khelf_keio からも関連情報を発信しています.2024/04/19(Fri)

お知らせ 知識共有サービス「Mond」にて英語・言語に関する素朴な疑問に回答しています.最新の質問&回答はこちらよりご覧ください.2024/09/30(Mon)

Mond Latest

お知らせ 2023年7月より Voicy 「英語の語源が身につくラジオ」 (heldio) にて「英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む」シリーズを展開しています.Baugh and Cable の A History of the English Language (6th ed.) を1回1セクションずつ精読していくというシリーズです.週に1,2回程度のペースで続けています.有料配信ですが冒頭チャプターは試聴可となっていますので,ぜひ聴いてみてください.バックナンバー一覧はこちらの記事よりどうぞ.2024/02/09(Fri)

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お知らせ 2022年2月26日に,同僚の井上逸兵さんと YouTube チャンネル「いのほた言語学チャンネル(旧:井上逸兵・堀田隆一英語学言語学チャンネル)」を始めています.毎週(水)(日)の午後6時に更新予定です.チャンネルの趣旨としては,こちらの hellog 記事あるいは Voicy でのアナウンスをご一読・ご視聴ください.直下(↓)は最新の YouTube 放送となります.本ブログの関連記事もお読みください.2022/03/10(Thu)

お知らせ 2024年7月より,Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」の再放送という趣旨で,こちらの YouTube にて日々配信しています.直下(↓)は最新公開の回となります.2024/08/10(Sat)

お知らせ 2025年3月6日より,heldio の前身である「hellog ラジオ版」 (hellog-radio) として2020--2021年に配信していた62回の配信を,こちらの YouTube にて再放送しています.直下(↓)は最新公開の回となります.2025/03/17(Mon)

お知らせ 2021年6月2日より,英語史の音声コンテンツを配信する 「英語の語源が身につくラジオ」(通称 heldio)を始めています.本ブログの姉妹版という位置づけで,音声配信プラットフォーム Voicy を通じて,英語史に関する音声コンテンツを提供しています.企画の趣旨として,こちらの hellog 記事をご一読ください.直下(↓)は最新の Voicy 放送となります.2024/07/20(Sat)

お知らせ 2023年6月2日より,上記 heldio にプレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪」 (helwa) が加わりました.毎週火木土の18:00よりお届けしています.helwa は有料配信となりますが,開設趣旨としてこちらの hellog 記事をお読みください.直下(↓)は最新の helwa 放送となります.2023/09/09(Sat)

お知らせ 2023年7月17日より,Voicy heldio の有料配信として「英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む」シリーズを開始しています(各回ともにウェブブラウザ経由で200円です).毎週1,2回の配信を通じて,英語で書かれた英語史の名著を1回1セクションずつ精読解説していきながら,内容についても英語史の専門的な観点から縦横無尽にコメントしていきます.3ヶ月続けて,参加メンバーも徐々に増えてきています.開設趣旨としてこちらの hellog 記事をお読みください.直下(↓)は最新のシリーズ配信回となります.2023/10/22(Sun)

お知らせ 2023年10月6日より,stand.fm にて「英語史つぶやきチャンネル」 を始めています.英語史の話題を不定期でカジュアルにお届けします.直下(↓)は最新の配信回となります.2025/01/28(Tue)

お知らせ 2023年1月中旬に家入葉子先生(京都大学)と堀田の共著となる,英語史研究のハンドブック『文献学と英語史研究』が開拓社より発売となります.本書についてはこちらのページで,著者が様々に紹介しています.2023/01/05(Thu)

『文献学と英語史研究』

お知らせ 2022年11月8日に『ジーニアス英和辞典』第6版が発売となりました.新版で初めて導入されたコラム「英語史Q&A」を執筆させていただいていますので,ぜひ辞典手に取って開いてみていただければと思います.コラムについては hellog でもこちらの記事群で関連する話題を取り上げています.2022/11/15(Tue)

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お知らせ 堀田ゼミの紹介ページがゼミ生により立ち上げられました.入ゼミを希望する学生は必見です.堀田による公式のゼミ紹介はこちらの記事からどうぞ.2022/11/04(Fri)

お知らせ ご愛読ありがとうございます,9刷が発行されています.2022年9月より電子書籍としても配信開始です.本ブログの内容を多く取り込んだ拙著『英語の「なぜ?」に答えるはじめての英語史』が2016年に研究社より出版されました.本の趣旨や補足情報のために,コンパニオン・サイト (naze) を用意していますので,そちらも是非ご覧ください.また,本ブログ内の「#2764. 拙著『英語の「なぜ?」に答える はじめての英語史』が出版されました」にも紹介があります.2024/08/10(Sat)

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お知らせ このたび様々な言語における標準化の歴史を題材とした本が出版されました.高田 博行・田中 牧郎・堀田 隆一(編著)『言語の標準化を考える --- 日中英独仏「対照言語史」の試み』 大修館,2022年.
本ブログ内でも本書の紹介記事をいくつか書いていますので,そちらもご覧ください.さらに,7月9日と8月1日には2回にわたって3編者対談を Voicy で配信しましたので,ぜひこちらこちらより各々お聴きください.

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お知らせ 本ブログベースの拙著『英語史で解きほぐす英語の誤解 --- 納得して英語を学ぶために』の第4刷が出ています.本書のコンパニオン・ページ及び著者による紹介ページをご覧ください.また,本書の内容に沿ったブログ記事へのリンク (hogusu) はおすすめです.2018/09/02(Sun)hogusu_front_cover_small

その他のお知らせ

お知らせ 「手軽に英語史を」というコンセプトで,地味に「hellog ラジオ版」 (hellog-radio) を始めています.1つ数分以内のコンテンツです.これまでのコンテンツ一覧よりどうぞ.2020/07/09(Thu)

お知らせ 大修館『英語教育』の2020年3月号に,連載「英語指導の引出を増やす 英語史のツボ」の第12回(最終回)の記事が掲載されています.今回の話題は「なぜアメリカ英語はイギリス英語と異なっているのか」です.どうぞご一読ください.2020/02/14(Fri)eigokyouiku_rensai_12_20200214_front_cover_small.jpg

お知らせ 1月5日発売の英語学習誌『CNN English Express』2月号に「歴史を知れば納得! 英語の「あるある大疑問」」と題する拙論が掲載されています.英語史の観点から素朴な疑問を解くという趣向の特集記事で,英語史の記事としては珍しく8頁ほどの分量を割いています.どうぞご一読ください.hellog 内の紹介記事もどうぞ.2019/01/07(Mon)cnn_ee_201902_front_cover_small

お知らせ 私も一部執筆している服部 義弘・児馬 修(編) 『歴史言語学』朝倉日英対照言語学シリーズ[発展編]3 朝倉書店,2018年.が2018年3月に出版されました.日本語史と比較対照しながら英語史や英語の歴史的変化について学べます.本ブログ内の#3283の記事にも簡単な紹介がありますのでご覧ください.2018/04/23(Mon)

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お知らせ Simonn Horobin 著 Does Spelling Matter? の拙訳『スペリングの英語史』が早川書房よりより出版されました.紹介記事として,本ブログ内の「#3079. 拙訳『スペリングの英語史』が出版されました」「#3080. 『スペリングの英語史』の章ごとの概要」もご覧ください.2017/10/01(Sun)

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お知らせ 『英語の「なぜ?」に答えるはじめての英語史』に関連する研究社ベースの連載企画「現代英語を英語史の視点から考える」が始まっています(そして12回で終わりました).2017/12/21(Thu)


最近 7 日分を以下に表示中 / 今月の一覧

2025-04-29 Tue

#5846. 言語地理学 [geolinguistics][geography][terminology][linguistics][dialectology][dialect][language_change][terminology]

 本ブログでもいくつかの記事で言及してきたが,言語地理学 (linguistic geography or geolinguistics) という分野がある.「言語学×地理学」といえば真っ先に「方言学」 (dialectology) が思い浮かぶが,言語地理学はそれとは異なる.もちろん両分野は関連が深く,関心領域も重なるのは事実ではある.『日本語学研究事典』より「言語地理学」の説明を読んでみよう.

言語地理学(げんごちりがく) 【解説】方言地理学ともいう.言語と自然・人文地理的環境との関連を考察し,言語変化をあとづけ,その要因を究明し,一方,言語の地理的分布構造を明らかにする科学.言語現象を個別的なものに分解し,それぞれの地理的変異相についての考察から出発する.基礎として次のような想定がある.(1) ある特定の言語現象 A が連続した一定の地理的領域を持つ場合,領域内の各地点の言語現象には,歴史的な関連があったと考える(A分布).(2) 対立する言語現象 AB の領域が地理的に接している場合には,接触点に闘争があり,歴史的に一方が他方を圧迫してきた場合が多いと考える(AB分布).(3) A の二領域の間に,A の領域を分断して B の領域が認められる場合は,例外を除いて,言語記号の音形と意味の結びつきの無拘束性・恣意性の原理によって,B の領域の両端で,無関係に同じ A が生じたとは考えられないとし,歴史的に,古くからの広い A の領域を新しく発生した B が分断して現状が作られたと考える(ABA分布).文化の中心で新しい表現が生じ,それが勢力を得ると,これまでの用語が外側に押しやられる.この種の改新が何度か起こると,新語を使う都市を中心に,距離に応じて幾つかのふるい後を使う地域の輪ができ,古い語ほど中心から遠くに見いだされる.こういう現象を説明するために柳田国男は「方言周圏論」という述語〔ママ〕を用いた.(3) の幾重にも重なった場合のことである.以上は,換言すればことばの歴史的変遷が地理的分布に投影しているという想定である.対象地域は全国域のものから地方・県・郡などを単位とするものまで,いろいろあり得る.言語対象は,語彙的現象を選ぶことが多いが,言うまでもなく,音声・文法現象その他にも及ぶ.地理的な文法状況を材料にすることから,「言語地図の作成」を第一工程とする.地図上である特定言語現象の分布領域の外周を囲む線を「等語線」という.ただし,等語線で囲まれた地域内に,対立する別現象が存在しないというのではない.混在地域があり得るからである.方言を対象とすることから,方言地理学即方言学とする考えがあるが,東条操は,方言学と言語地理学を区別した.藤原与一は,その方言学の体系の一部に方言地理学を位置づける.金田一春彦は個別的現象からはいる「言語地理学」に対して,方言に対する「比較方法」の適用を提唱する.


 言語地理学の要諦は,上の文章から引き抜くのであれば,「ことばの歴史的変遷が地理的分布に投影している」に尽きるのではないか.つまり,通時的視点で見る方言学,あるいは方言の動態の観察こそが,言語地理学の本質だと,私はみている.

 ・ 『日本語学研究事典』 飛田 良文ほか 編,明治書院,2007年.

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2025-04-28 Mon

#5845. 『ことばと文字』特集「対照言語史から見た語彙と文字の近代化」の各論考の概要をご紹介 [contrastive_language_history][review][heldio][lexicography][orthography]


日本のローマ字社 (編) 『ことばと文字18号:地球時代の日本語と文字を考える』 くろしお出版,2025年4月25日.



 3週間前に一度「#5824. 近刊『ことばと文字』18号の特集「語彙と文字の近代化 --- 対照言語史の視点から」」 ([2025-04-07-1]) の記事を公開しました.この特集企画を掲載した『ことばと文字』18号が,先日4月25日に発売となりましたので,このタイミングであらためて特集企画をご紹介したいと思います.
 特集のタイトルは「対照言語史から見た語彙と文字の近代化」です.日本語史の田中牧郎氏(明治大学),ドイツ語史の高田博行氏(学習院大学),英語史の堀田隆一(慶應義塾大学)が中心となり、日本語・中国語・英語・ドイツ語・フランス語の5言語(史)の専門家とともに進めてきた企画が,今回実現した次第です.
 特集では,各言語史の専門家がそれぞれの言語における語彙と文字の近代化について論じており,さらに一部の論文(以下で★印のついているもの)には他の言語史の研究者からのコメントが付され,言語間の対照がより深くなされています.以下,序論にまとめられている各論文の概要を,さらに要約してご紹介します.

【 日本語史・中国語史 】

・ 田中牧郎 ★「日本語の語彙と文字・表記の近代化」
 19世紀後半の西洋語翻訳を機に,新メディアの表現者たちの工夫で語彙が近代化し,啓蒙家や国家主導の言語改革で文字・表記が近代化されたことをコーパスで実証しています.
・ 木村一 「西洋言語との接触による文字の近代化」
 16世紀にキリシタンがもたらしたローマ字は音節をより細分化して示す点で画期的でしたが,日本語の文字史に加わった過程とその意義を考察しています.
・ 高橋雄太 「近代語の表記の変遷からみる「当用漢字表」」
 近代化に伴う教育普及の課題に対し,初めて実効性を持った漢字政策「当用漢字表」(1946年)がどう設計されたかを解説しています.
・ 陳力衛 「日本語における漢語語彙の近代化」
 明治初期に急増した漢語について,「早見漢語便覧」を例に形態・意味から検証し,淘汰と定着の要因を探り,近代化プロセスを考察しています.
・ 千葉謙悟 ★「中国語における語彙と漢字の近代化 --- 北京語の革新と鋳造活字の誕生」
 北京語彙に官話語彙や新漢語を取り込んで語彙が近代化し,それを支えた活字創製と印刷書体確立の過程を跡づけています.

【 英語史・ドイツ語史・フランス語史 】

・ 堀田隆一 ★「英語語彙の近代化 --- 英語史におけるギリシア借用語」
 英語語彙におけるギリシア語の存在感を歴史的に論じ,15世紀以降の借用,18世紀以降の科学技術発展における新語形成が近代化・国際化に果たした役割を指摘しています.
・ 家入葉子 「15世紀英語の綴り字のバリエーションとその収束 --- Pepys 2125 写本の事例から綴り字研究の課題を考える」
 特定写本から15世紀英語の綴り字変異を調査し,音韻変化だけでなく政治社会の変化や分布も考慮すべきことを論じています.
・ 中山匡美 「後期近代英語期の綴り字改革 --- 挫折と成功」
 18--20世紀の綴り字改革が英米で異なる動機で試みられたこと,その抜本改革は失敗したものの Webster の一部修正綴りは定着したことなどの経緯を記述しています.
・ 高田博行 ★「ドイツ語の語彙と綴字法の近代化」
 17世紀に注目された形態論的原理が,綴字法の近代化と語彙形成の両方で参照され,専門術語形成や語彙の自国語化を促したことを指摘しています.
・ 大倉子南 「ドイツ語史における文字の近代化 --- イデオロギー化された文字」
 フラクトゥーア書体とアンティカ書体の使用をめぐる論争から近代化が始まり,イデオロギーにより前者が長く保持された歴史を跡づけています.
・ 西山教行 ★「フランス語の近代化における辞書の貢献」
 アカデミー・フランセーズ辞書,特にフランス革命期の第5版がフランス語の近代化に果たした役割を分析し,人為的な近代化と新語の盛衰を指摘しています.
・ 片山幹生 「豊穣なる混沌 --- ルネサンス期のフランス語における語彙の拡張」
 16世紀フランス語語彙の画期的な発展に注目し,ラテン語・イタリア語からの借用が主因だったこと,また世紀後半には独自の洗練を目指す意識の高まったことを論じています.

 各言語が「近代」という時代にどのように向き合い,語彙とそれを書き留める手段である文字を整備していったのか.その道筋は言語ごとに多様でありながらも,他言語からの影響,国家や知識人の役割,規範意識,技術革新といった共通のテーマも見え隠れします.本特集を通じて,読者の方々がご自身の関心のある言語史と比較しながら,他の言語の歴史にも目を向けるきっかけとなれば幸いです.コメント付き論文はもちろん,ぜひ各論文を読み比べて,知的刺激に満ちた対照言語史の世界に浸っていただければ.

 ・ 田中 牧郎・高田 博行・堀田 隆一(編) 特集「語彙と文字の近代化 --- 対照言語史の視点から」『ことばと文字18号:地球時代の日本語と文字を考える』(日本のローマ字社(編)) くろしお出版,2024年4月25日.4--136頁.

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2025-04-27 Sun

#5844. 「英語に関する素朴な疑問 千本ノック」最新回への参加者のコメント [youtube][senbonknock][sobokunagimon][voicy][heldio][hel_education][notice][khelf]



 昨日の記事「#5843. 「英語に関する素朴な疑問 千本ノック --- 年度初めの生配信」のアーカイヴを YouTube で配信しています」 ([2025-04-26-1]) と関連して,千本ノックの参加者(大学生)から寄せられてきた感想コメントをいくつかピックアップして示します.取り上げられた素朴な疑問の順で挙げていきます.(コメントの文章は適宜編集・要約しています.)

(1) なぜ複数形や3単現では -s を使うのか?

 ・ 3単現の -s が他の語尾(aq)でもよかったのでは,という根本的で「聞いても仕方ない」ような疑問にも英語史的な答えがあると知り,感動した.
 ・ 当たり前だと思っていた3単現の s が,古くは th であり,それが(音が似ているからではなく)置き換わったという歴史に驚き,言語変化のダイナミズムを感じた.

(2) なぜアルファベットと発音記号を分けているのか?

 ・ 綴り字は保守的だが発音は変化しやすいという原則を知り,綴りと発音の不一致問題が腑に落ちた.
 ・ 発音しない文字は単なる無駄ではなく,言語の過去(かつては発音されていた事実)を今に伝える「痕跡」であり,歴史の積み重ねだと感じた.
 ・ 綴り字改革が何度も試みられたが成功しなかった事実に,たとえ非合理でも定着したものを変えることの難しさ,言語の文化的・歴史的な重みを感じた.

(3) 発音しない h の存在意義は?

 ・ h の問題が「盲腸」や「男性の乳首」に喩えられていた,発音しない h の存在意義の説明が衝撃的で,言語における「進化」の痕跡という視点に感心した.
 ・ フランス語の影響で英語の h の発音が揺れた歴史を知り,英文学史で学んだノルマン・コンクエストと言語史が繋がり,興奮した.

(5) なぜ英語は左から読むのか?

 ・ 「なぜ英語は左から読むのか」という当たり前すぎる問いが,実は古英語では右書きもあったという事実から,深い歴史的問題になりうることに驚き,英語史の面白さを感じた.

(7) なぜ冠詞は分かりづらいのか?

 ・ 冠詞が歴史の途中(近代英語期)から発達した比較的新しい文法項目であり,古英語にはなかったという事実に衝撃を受けた.
 ・ 冠詞や進行形が比較的新しいことを知り,言語は不変ではなく,必要に応じて変化・進化するものだと実感した.

(8) なぜ英語にはドイツ語やフランス語にはない進行形があるのか?

 ・ 進行形も比較的新しい(近代英語以降の)文法で,シェイクスピアは使っていなかったこと,今も用法が拡大中であることを知り,言語が生きていることを実感した.

(10) なぜ英語には大文字と小文字があるのか?

 ・ 大文字と小文字の起源と用途の変遷(威厳 vs 速記 → 文中での強調・区別)を知り,実用性が文字の形や規則を生み出す過程に納得した.

(13) なぜ英語を話せる人を無意識にクールだと感じてしまうのか?

 ・ 英語話者をかっこいいと感じるのは,言語がもつ社会的な威信が原因であり,言語と権力の関係性(かつてのラテン語やフランス語のように)で説明できることに知的刺激を受けた.

(15) なぜ get in, get together, get over のように,基本動詞と副詞(または前置詞)の組み合わせによる句動詞が多く,多様な意味を持つのか?

 ・ 基本動詞+副詞(前置詞)から成る句動詞が,中英語期以降に激増したという歴史を知り,なぜそのような(学習者にとっては厄介な)形式が必要になったのか,その背景に興味をそそられた.

(17) なぜ be 動詞の現在形は am, are, is の3種類もあるのか?

 ・ 頻用される be 動詞が最も不規則変化するのは言語の宿命であり,「特別なんだろう」という曖昧だった認識が,英語史的説明で腑に落ちた.
 ・ 頻度が高い基本動詞ほど不規則になるという言語の原則に触れ,なぜ最初に習うものが一番複雑なのか納得した.

 その他,全体的な感想をいくつか挙げてみます.

 ・ 目の前でラジオの生放送が進行しているシチュエーションは初めてで,非常に新鮮であった.
 ・ 今後英語史を学んでいく上でさまざまな「なぜ」が出てくると思うので,また機会があればこのような企画を実施してほしいです.すごく有意義でした.
 ・ 素朴な疑問こそが英語史の入り口であり,歴史的視点から見ればどんな疑問にも(たとえ完全な答えがなくとも)考える「とっかかり」があるという指摘になるほどと思った.
 ・ 文法ルールを単なる暗記ではなく,「なぜそうなったのか」という歴史的背景とともに理解することで,英語学習がより深く,面白くなることを実感した.
 ・ 英語史を学ぶことで,一見無関係に見える文学史や社会史など,他の分野との繋がりが見えた.

 私も,千本ノックを通じて,多くの参加者が英語史に関心を抱いたようだと知ることができて嬉しかったです.英語史の本当の楽しさはこれからです.皆さん,ぜひこれから前のめりに学んでいってください!

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2025-04-26 Sat

#5843. 「英語に関する素朴な疑問 千本ノック --- 年度初めの生配信」のアーカイヴを YouTube で配信しています [youtube][senbonknock][sobokunagimon][voicy][heldio][hel_education][notice][khelf]



 先日の月曜日,4月21日の午後1時20分より,khelf(慶應英語史フォーラム)の協賛のもと,Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」の生配信という形で「英語に関する素朴な疑問 千本ノック」を配信しました.会場では70名ほどの大学生に参加してもらい,ライヴ配信では30名ほどのリスナーに聴取いただきました.盛り上げに協力してくださりまして,ありがとうございます.
 会場では千本ノックの様子を動画でも撮影しており,今朝 YouTube 「heltube --- 英語史チャンネル」にて動画を公開しました(音源は後日 Voicy heldio でもアーカイヴとして配信する予定です).「英語に関する素朴な疑問 千本ノック 2025年4月21日 --- 年度初めの生配信(アーカイヴ)」よりご覧ください(65分ほどの動画です).
 千本ノックの企画に先立ち,学生の皆さんには事前に英語に関する素朴な疑問を寄せてもらっていました.実に100以上の質問が集まりました.千本ノックでは,時間の都合でその一部の疑問にしか触れられませんでしたが,それでも話題の範囲は広く,英語史の懐の深さの感じられるラインナップだったのでないかと思っています.
 今回の千本ノックで取り上げた17の疑問について,おおよその分秒とともに一覧します.

 (1) 04:02 --- なぜ複数形や3単現では -s を使うのか?
 (2) 07:56 --- なぜアルファベットと発音記号を分けているのか?(発音記号をそのまま文字にすればよいのでは?)
 (3) 14:30 --- 発音しない h の存在意義は?
 (4) 20:06 --- なぜ過去形などにするとき,短い母音の後の子音字は重ねて書くのか?
 (5) 23:52 --- なぜ英語は左から読むのか?
 (6) 27:47 --- I am とその省略形 I'm はどう違うのか?
 (7) 31:39 --- なぜ冠詞は分かりづらいのか?
 (8) 34:48 --- なぜ英語にはドイツ語やフランス語にはない進行形があるのか?
 (9) 39:21 --- なぜ u という1つの文字に多様な発音があるのか?
 (10) 41:55 --- なぜ英語には大文字と小文字があるのか?
 (11) 44:08 --- なぜ曜日の名前は日本語とずれているのか?
 (12) 45:52 --- なぜ sisterbrother には姉・妹,兄・弟の区別がないのか?
 (13) 48:35 --- なぜ英語を話せる人を無意識にクールだと感じてしまうのか?
 (14) 51:17 --- なぜ Is this a pen? の答えは Yes, it is. であり,*Yes, this is. ではないのか?
 (15) 54:08 --- なぜ get in, get together, get over のように,基本動詞と副詞(または前置詞)の組み合わせによる句動詞が多く,多様な意味を持つのか?
 (16) 56:01 --- なぜ英語では固有名詞の所有格にアポストロフィを用いるのか?(ドイツ語のように -s だけではダメなのか?)
 (17) 59:49 --- なぜ be 動詞の現在形は am, are, is の3種類もあるのか?

 取り上げられなかった素朴な疑問がまだたくさん残っていますので,今後も千本ノックその他の機会を捉えて,話題にしていきたいと思います.過去の千本ノック企画については,本ブログより senbonknock を訪れてみてください.新年度も楽しい英語史の学びを!

Referrer (Inside): [2025-04-27-1]

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2025-04-25 Fri

#5842. 日本語の同音異義衝突(回避)は英語などのケースと異なる? [homonymic_clash][contrastive_language_history][contrastive_linguistics][homonymy][homophony][writing][kanji][japanese][word_play]

 同音異義衝突 (homonymic_clash) とその回避に関する問題ついて改めて考えてみる機会があり,周辺を調べている.英語を含む西洋語と比べ,日本語の同音異義語をめぐる事情は大きく異なるのではないかという感覚がある.『日本語学研究事典』で「同音異義語」を引いてみると,この観点から興味深い解説があった (143) .

固有の日本語では,音節の種類が少ない上に,一語の音節数がほとんど三音節以内であるために,語の数がはなはだしく制限され,また日本語として用いられる漢語がほとんど二字漢語で,それも限られた数の音節で発音していることなどから,同音異義語が日本語の中に必然的に多くなっている.しかし,まぎれやすい同音異義語の区別を,文脈・位相・使用度,また読み手・聞き手の知識などによって行っているのが一般であるが,使用後が高く,かつ近似した語義を持つ同音異義語の区別は容易ではない.話しことばでは,アクセントで区別できる場合は,例えば「市立」「私立」を区別するために,「ワタクシリツ」「イチリツ」と言い分け,「化学」「科学」では「バケガクのカガク」などと言って区別している.しかし,耳で聞いたことばを文字化する場合には接近した語義をもつ語(「学界ー学会」「洋品ー用品」「辞典ー事典」「婦人ー夫人」など)は話し手の意図に反した感じで書かれる危険性が多い.西欧語では,このような誤解やあいまいさが生じやすくなった場合には,ついには一方の語が廃用になることがあり,これを同音衝突による廃用と称している.しかし,日本語ではこのような衝突が避けられているとみられる.それは,表記も言語の一部と受け取られるため,発音が同じでも文字が違えば衝突しないとみられ,誤記される可能性がありながら共存している.すなわち,語源的に同一であったものが書きことばでは異なった漢字を当てることによって区別が行われている.例えば,「アツイ」は,本来同一の語であるが,今は主として,「暑い」は「寒い」に対して用い,「熱い」は「冷たい」に対して用いる.漢語でも漢字音が同じ「ケイカン」でも「警官・桂冠・渓間・景観」のように,漢字の違いによって,識別が可能になっている.一方,このような同音異義語の多さを積極的に利用して,和歌・落語・漫才または日常会話などで語呂合わせによるしゃれ・地口や掛詞が行われ,表現技術の一つとして利用されている.


 日本語では「表記も言語の一部と受け取られ」という部分が腑に落ちた.英語などでも,近現代期に関する限り,表記が言語の一部という感覚は皆無ではないだろう.しかし,その意識は,日本語と比べるのであればずっと低いように思われる.また,日本語は「このような同音異義語の多さを積極的に利用して」いるとの指摘にも納得がいった.
 日本語においては同音異義衝突はむしろ日常茶飯事であり,とりたてて頑張って回避しようという動機づけが弱いように思われる.それに困るというよりは,むしろしばしば積極的に楽しがっている風すらある.この点は,英語などにおける同音異義衝突(回避策)を論じる上で,鏡のようなものとして意識しておきたい.
 関連して「#285. 英語の綴字と漢字の共通点 (2)」 ([2010-02-06-1]) や「#2919. 日本語の同音語の問題」 ([2017-04-24-1]) を参照.

 ・ 『日本語学研究事典』 飛田 良文ほか 編,明治書院,2007年.

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2025-04-24 Thu

#5841. クリストファー・バーナード(著)『英語句動詞分類辞典』(研究社,2025年) [review][notice][dictionary][lexicography][kenkyusha][syntax][word_order][verb][adverb][preposition][particle][idiom]

バーナード,クリストファー 『英語句動詞分類辞典』 研究社,2025年.



 目下話題のクリストファー・バーナード(著)『英語句動詞分類辞典』(研究社,2025年) (Kenkyusha's Thesaurus of English Phrasal Verbs) を入手し,パラパラ読んでいます.同著者による前著『英語句動詞文例辞典: 前置詞・副詞別分類』(研究者,2002年)に加筆修正が加えられた本です.句動詞 (phrasal_verb) の「辞典」ではあるのですが,豊富な例文を眺めつつ最初から読んでいける(ある意味では通読を想定している)句動詞学習書というべきものです.
 前著をしっかり使っても読んでもいなかった私にとっては,辞典の狙いも構成も新しいことずくめで,文字通りに新鮮な体験を味わっています.適切にレビューするためには,ある程度使い込んで,この辞典の世界観を体得してからのほうがよいのではないかと思いつつも,まずは驚きを伝えておきたいと思った次第です.私の目線からの驚き項目を,思いつくままに箇条書きしてみます

 ・ 句動詞の分類の主軸を,動詞ではなく,(副詞・前置詞で表わされる)パーティクル (particle) に置いている.
 ・ 「接近・到着・訪問」「回帰・繰り返し」「分離・除去・孤立化」など33の「テーマ」が設けられている.比較的少数のテーマでまとめ上げることができるということ自体が驚きポイント.
 ・ 句動詞のとる統語パターンを,読み解きやすい記号で示すなど,情報の提示の仕方に並々ならぬこだわりがみられる.
 ・ 目次(テーマ別),パーティクル-タグ対照索引,パーティクル別英和対照索引,総索引など,辞典に複数の引き方が用意されている.
 ・ 豊富に挙げられている例文は,いずれも音読したくなるものばかり.

 「まえがき」 (p. 5) の冒頭に「本辞典は句動詞辞典であるが,ユニークな原理・原則に基づいている.そのため,構造および資料の配列においてもユニークな辞典となっている」と述べられている通り,英語句動詞のために,そしてそのためだけにユニークに編まれた辞典というほかない.職人技の一冊.

 ・ バーナード,クリストファー 『英語句動詞分類辞典』 研究社,2025年.

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2025-04-23 Wed

#5840. 「類音牽引」 --- クワノミ,*クワツマメ,クワツバメ,ツバメ [folk_etymology][contamination][dialectology][analogy][language_change][terminology]

 一昨日の記事「#5838. 方言はこう生まれる --- 水野太貴さんによる『中央公論』の連載より」 ([2025-04-21-1]) で紹介した記事で「類音牽引」という用語を知った.言語地理学者・大西拓一郎氏によると,類音牽引とは「ある語が既存の語の音に引きずられて変化する現象」 (p. 175) である.
 類音牽引の具体例を示すために挙げられているのが,富山県西部を南北に貫く庄川流域で「桑の実」を意味する語の方言地図だ.この地方では,「クワノミ」に対応する方言語としてもともと「クワツマメ」があっただろうと想定されている.ここから燕(ツバメ)という既存の語の発音に引きずられて,すなわち類音牽引により「クワツバメ」が生じ,これがある地域に実際に分布している.そこから省略により桑の実を意味する「ツバメ」が生まれ,これも別の地域に実際に分布している (pp. 174--75) .
 類音牽引は,民間語源 (folk_etymology) や混成 (contamination) にも通じる.英語史からも多くの例が挙げられそうだが,類音牽引に直接対応する英語の用語は寡聞にして知らない.日本語方言学の土壌で日本語で作り出された用語だと思われるが,とても便利である.
 手近にあった英語で書かれた専門書等に当たってみた結果,最も近いと思われる英語の表現は,Fertig (61--62) の "confusion of similar-sounding words" である.用語というよりは,4語からなる説明的な句といったほうがよいのだが.

     Confusion of similar-sounding words

Folk etymology is usually understood to involve the identification of historically distinct elements in a particular context, such as within a (perceived) compound or an idiomatic expression. It also happens, however, that speakers simply confuse similar-sounding words independent of context. Whether or not this should be regarded as a type of analogical change is perhaps debatable --- to some extent it depends on whether we look at the developments from an onomasiological or a semasiological perspective --- but it bears some resemblance to both folk etymology and contamination, and when textbooks discuss it at all, they usually do so in this context . . . .


 あらためて,日本語方言学における「類音牽引」は,すばらしい用語だと思う.

 ・ 水野 太貴 「連載 ことばの変化をつかまえる:方言はこう生まれる --- 言語地理学者・大西拓一郎さんに聞く」『中央公論』(中央公論新社)2025年5月号.2025年.172--79頁.
 ・ Fertig, David. Analogy and Morphological Change. Edinburgh: Edinburgh UP, 2013.

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最終更新時間2025-04-29 15:32

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