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2026-05-27 Wed
■ #6239. 世界英語諸変種にみる「3単現の s」と「3単現のゼロ」 --- eWAVE 3.0 のデータより [ewave][world_englishes][variety][3sp][typology][inflection][conjugation][agreement][syntax]
一昨日と昨日,X 上で近刊『なぜさんたんげん』のカウントダウン企画の一環として2つの投稿をポストしました(こちらとこちら).お付き合いいただいている皆さん,ありがとうございます.今回の記事では,そのカウントダウン投稿の内容を hellog の場でも振り返りつつ,英語史・類型論的な視点から少し解説を加えてみたいと思います.
取り上げたテーマは,泣く子も黙る(?)「3単現の s」そのものです.学校文法では絶対のルールとして叩き込まれるこの s ですが,標準英語から一歩外に出て世界の英語変種(World Englishes)に目を移すと,全く異なる風景が広がっています.
「#4902. eWAVE 3.0 の紹介 --- 世界英語の言語的特徴を格納したデータベース」 ([2022-09-28-1]) でみた,世界英語の言語的特徴を格納した巨大データベース eWAVE 3.0 (= The Electronic World Atlas of Varieties of English) に基づいて,主語の人称と直説法現在の動詞の形態に関する統語的一致(agreement)に関する具体的な数値を覗いてみましょう.eWAVE のデータベースより,Area フィールドで agreement を指定すると,統語的一致の様々な現象についての情報が得られます.そのなかで,世界英語の3単現語尾に関する興味深い事実も見えてきます.
まず,主語が3人称単数であっても動詞に s をつけない,いわゆる「3単現のゼロ」についてです.項目 No. 170 "Invariant present tense forms due to zero marking for the third person singular" を見ると,以下のような驚くべき数値が示されています.
・ Attestation (文証率): 69%
・ Pervasiveness (普及率): 72%
eWAVE 3.0 で調査対象とされている世界の77変種の69%で「3単現のゼロ」が1例以上「確認」 (Attestation) され,頻度による重み付けを考慮した上での,その平均的な「普及率」 (Pervasiveness) は72%に達するというのです.標準英語(Standard English)の社会的な「重み」はもちろん絶大ですが,それを世界に無数にある英語変種のなかの1つの変種として平等にカウントするならば,s をつけない「3単現のゼロ」のほうが多数派になることを,この結果は示唆します(ただし,eWAVE 3.0 における Attestation と Pervasiveness の定義,および数値の扱いについては十分に理解していく必要があるので,ぜひ Introduction をご確認ください).
では,逆のパターンはどうでしょうか.直説法現在であれば「人称にかかわらず,とにかく何にでも s をつける」という変種(No. 171 "Invariant present tense forms due to generalization of 3rd person ?s to all persons")のデータも見てみましょう.
・ Attestation: 35%
・ Pervasiveness: 45%
主語が I であろうが they であろうが s を一般化してしまう変種も,世界の変種の35%で確認されており,その普及率は45%に及びます.この結果に,思ったより普通にあるんだな,という印象をもった方も多いのではないでしょうか.
歴史言語学や言語類型論の観点から考えると,全部ゼロ(I love, he love)に統一するのも,全部 s(I loves, he loves)に統一するのも,いずれも人称パラダイムを通じて一貫性が保たれるため,スッキリした屈折体系であるとはいえます.
それに引き換え,私たちが日常的に使っている標準英語の「3単現だけに s をつける」という中途半端なパラダイムは,改めて客観的に眺めると,きわめてバランスが悪くいびつなシステムです.標準英語は,類型論的には,普通でない,奇妙な変種であるといわざるを得ません.なぜ標準英語がいびつな形をわざわざ選んで保持しているのか,その謎を解き明かすことこそが英語史の醍醐味だと思います.これについてはまた日を改めて議論していければと思います.
『なぜさんたんげん』カウントダウン投稿は今後も続きます.SNS 等でもハッシュタグ #なぜさんたんげん を付して,ぜひ一緒に盛り上げていただければ幸いです.
・ 堀田 隆一 『英語史で解く 英文法の謎 --- なぜ「3単現の s」をつけるのか』 NHK出版〈NHK出版新書〉,2026年.
2026-05-26 Tue
■ #6238. 今晩投票締切 --- 『なぜさんたんげん』24の疑問・総選挙,現在大激戦中 [notice][nazesantangen][nhkpb][helkatsu][ranking][sobokunagimon]

5月22日(金)よりスタートした,6月10日発売の新刊『英語史で解く 英文法の謎 --- なぜ「3単現の s」をつけるのか』の発売前の大イベント『なぜさんたんげん』24の疑問・総選挙」 (in Slido) ですが,最終投票日の本日までに多くの票(お1人3票まで)を投じていただいています.すでにご投票いただいた皆さん,本当にありがとうございます.
投票締切は本日5月26日(火) 23:59 です.残り時間が少なくなってきましたが,今朝の 00:10 現在の最新中間結果(得票率)を,皆さんにどこよりも早く公開いたします(Slido では投票済みの方は現時点での結果を見ることができる仕様です).
24項目のスタンダードな「英語に関する素朴な疑問」が,現在どのようなデッドヒートを繰り広げているのか,まずはその生々しい順位と得票率をご覧ください.
1位:問5. なぜ3単現の s をつけるのか (37%)
2位:問7. なぜ「時・条件を表す副詞節」では未来のことも現在形で表すのか (21%)
2位:問9. なぜ現在分詞と動名詞は同じ -ing で表されるのか (21%)
2位:問20. どのように単語ごとのアクセントの位置が決まるのか (21%)
5位:問4. なぜ疑問文に do が現れるのか (19%)
6位:問8. なぜ仮定法では if I WERE a bird となるのか (18%)
7位:問3. なぜ存在を表すのに There is/are .... という構文を使うのか (16%)
7位:問21. アルファベット最後の文字 Z のミステリー (16%)
9位:問2. なぜ英語の文には主語が必要なのか (15%)
10位:問17. なぜ know や high には発音されない文字があるのか (14%)
11位:問1. なぜ英語の語順は SVO なのか (12%)
12位:問12. なぜ go の過去形は went になるのか (8%)
12位:問15. なぜIは大文字で書くのか (8%)
12位:問16. 「マジック e」とは何か (8%)
12位:問24. 単数の they とは何か (8%)
16位:問6. なぜ will を使って未来を表すのか (7%)
16位:問22. なぜ英語には類義語が多いのか (7%)
18位:問13. なぜ形容詞の比較級には -er と more があるのか (5%)
18位:問14. なぜ A の読みは「アー」ではなく「エイ」なのか (5%)
18位:問18. なぜ one, two はこのスペリングでこの発音なのか (5%)
21位:問11. なぜ child の複数形は children になるのか (4%)
22位:問10. なぜ foot の複数形は feet になるのか (3%)
22位:問19. なぜ eleven, twelve というのか (3%)
22位:問23. なぜ英語には省略語が多いのか (3%)
いかがでしょうか.現時点での中間結果を見て,著者としても非常に興味深い発見がいくつもあります.
まず首位を独走しているのは,本書のタイトル・副題にも掲げ,先日のNHK出版デジタルマガジンの無料公開記事(すでに3万回閲覧突破)でも反響を呼んでいる「問5. 3単現の s」です.37%という圧倒的な得票率で,王者の風格を漂わせています.
しかし,凄まじいのは2位グループのデッドヒートです.受験英語の呪文の代表格「問7. 時・条件を表わす副詞節」,役割は異なるのに同形の「問9. -ing」,不規則きわまりない英単語の「問20. アクセントの位置」に関する3つの疑問が21%という同率の数字で並び,激しく火花を散らしています.確かに,英語学習者の皆が感じてきたモヤモヤが集まっている感じがします.
一方で,英語史ネタの定番ともいえそうな「問12:went の謎」 (8%) や「問10:feet の謎」 (3%),「問11:children の謎」 (4%) といった不規則変化のトリオが,現時点では意外にも下位グループに甘んじています.これはまだ,これらの不規則変化の向こう側に潜む壮大な英語史のカラクリが世の中に知られていないということなのか何なのか.
改めて,今回の総選挙の投票期間は,本日26日(火)の 23:59 までです.投票が締め切られましたら,近々に最終結果の大発表を Voicy heldio にて行います.そして,上位に輝いた疑問については,本書の発売前に先出し深掘り解説を行ないたいと思います.
まだ投票を迷っている皆さん,あるいはすでに投票を終えた皆さん,あなたの,あるいはあなたの知り合いの方々の3票が投じられれば,この大混戦の2位グループから頭一つ抜け出させることも,下位に沈んでいる推しの疑問を上位にごぼう抜きさせることも十分に可能です.どの話題が上位をさらっていくのかは,残り数時間の皆さんの投票にかかっています.
アカウント不要,匿名で1タップで即完了する投票会場はこちらです↓
・ Slido の投票会場
今晩の投票締切に向けて,皆さんと一緒に英語史のビッグウェーブをさらに高く大きくしていければと思います.皆さんのラストスパートのご投票を心よりお待ちしています.
・ 堀田 隆一 『英語史で解く 英文法の謎 --- なぜ「3単現の s」をつけるのか』 NHK出版〈NHK出版新書〉,2026年.
2026-05-25 Mon
■ #6237. be についての英語史的雑記 [oe][be][od_dialect][inflection][suppletion][etymology][participle][imperative][oe_dialect]
be 動詞の話題は,本ブログでも多く取り上げてきた.今回は Lass の古英語に関する手引き書を参照して,とりわけ b- 系列の形態に関する雑記的な洞察を何点か紹介したい.
まず,be 動詞の諸屈折形の起源による分類を,Lass (170) より引用する.
(a) an s-root (eom, eart, is, sindom = L s-um, e-s, e-s-t, s-unt);
(b) a b-root (bēo, bist, biþ, bēoþ, cognate to Skr bhu- 'remain', Latin perfect of 'be' fū-ī, OCS byti 'be', Gr phú- 'become';
(c) a w-root, in the inifinitive wesan, pres part wesende, preterite wæs, wǣron; this is cognate to OIr feiss/foss 'remain', Skr vásati 'he dwells'. Wesan is a defective cl V verb (as wesan/wæs/wǣron suggest), whose PRET1/PRET2 serve as the only past for the other stems.
このなかで b- 系列に使用は西ゲルマン語群での発達であり,相対的にいって遅めの系列であるという (Lass 171) .
The incorporation of the b-root into this group seems to be a WGmc innovation.
また,以下に言及される古英語の現在分詞や過去分詞も b- 系列に属するが,これも古英語期内においてだが,やはり遅咲きだという (Lass 171) .
. . . until the eleventh century the only present participle is wesende, and there is no past participle. After this pres part bēonde and pp be-bēon (> ModE been) appear.
一方,古英語の b- 系列を含む命令形については,方言分布などもやや複雑で,次のようにある (Lass 171) .
The imperative is usually in b- in earlier texts: sg bēo, pl bēoþ; later wes, wesaþ appear (wes remains buried in wassail < wes hāl 'be healthy'). There is some regional differentiation, with b- imperatives in WS and Merc, and wes Northumbrian, though wes also occurs in WS and Mercian.
ひるがえって現代標準英語における b- 系列の勢力はどうかというと,歴史的には衰退しているとみることができそうだ (Lass 171) .
The standard ModE system suggests more radical loss of the b-forms than was actually the case; as late as the 1950s some conservative rural varieties in old West Mercian and West Saxon territory (e.g. the W Midlands and West Country) preserve paradigms like I bin, thee bist, Her is (Cheshire and Shropshire), I be, you be, her is, they be (Warwickshire, Somerset), or be for all persons and numbers (Oxfordshire, Buckinghamshire, Somerset).
b- 系列の形態に焦点を当てた歴史を描いてみるのもおもしろそうだ.
・ Lass, Roger. Old English: A Historical Linguistic Companion. Cambridge: CUP, 1994.
2026-05-24 Sun
■ #6236. 古英語で対格により移動・持続期間・程度を表わす用法は印欧祖語に由来する [oe][indo-european][accusative][case][adverb][adverbial_accusative]
古英語では,名詞の対格 (accusative) は第一義的に動詞の直接目的語の役割を担うが,他にも役割がある.「副詞的対格」 (adverbial_accusative) と呼ばれる用法がその1つで,現代英語でも「副詞的目的格」などとして,その名残がみられる.その意味は,しばしば移動・持続期間・程度である.
しかし,この対格の用法は,古英語に限定されるわけではない.他の印欧諸語にも広く確認される用法であり,つまるところ印欧祖語の時代から発達していた用法と考えてよさそうだ.Lass (233) は次のように述べている.
We can for instance reconstruct the IE accusative as primarily the direct object case; but it has a set of extended meanings, having to do with 'attainment of a goal' (a natural move from coding the result of the action of a transitive verb). From this there develop senses coding what one has to do to achieve a goal, e.g. the traversal of space; and from this traversal of time. Thus the accusative marks not only movement (as a derivative of 'goal'), but 'extent' in space or time as well.
古英語の副詞的対格の用法については,Mitchell (§§1383--88) も詳述している.空間,時間,程度の広がりを指す用法について,用例とともに引用したい.
§1382. The accusative of extent is found referring to space, time, and degree. With reference to space, it is found with verbs, e.g. ÆCHom i. 108. 31 Ne glad he ealne weig him ætforan and ÆCHom ii. 506. 14 He arærde him munuclif on micelre digelnysse, twa mila fram ðære ceastre Turoniscre ðeode, and with adjectives, e.g. ÆCHom i. 20. 31 Wyrc þe nu ænne arc, þreo hund fæðma wid, and þritig fæðma heah.
§1383. The accusative of extent in time answers the question 'How long?'. It occurs alone, e.g. ÆCHom ii. 190. 26 (§1382.), ÆCHom ii. 74. 35 To hwi stande ge her ealne dæg ydele?, ÆCHom i. 178. 10 Moyses se heretoga fæste eac feowertig daga and feowertig nihta, and (with the noun repeated or varied) ÆCHom i. 20. 8 and he leofode nigon hund geara and þrittig geara and ÆCHom ii. 330. 17 . . . ren wæs forwyrned ðam wiðerweardum folce to ðreora gera fyrste, an syx monða fæce, or with a preposition, e.g. 1ÆCHom ii. 298. 23 He geheold Cristes setl geond ðrittig geara fæc.
§1385. The accusative singular neuter is used adverbially to express degree. It may refer to an action, e.g. ÆCHom ii. 536. 2 . . . ne derað him nan ðing on ðam ecan eðele, þæt he on wege þyses lifes andlyfene underfeng and ÆCHom ii. 122. 11 Þa ne mihte se papa þæt geðafian, āteah ðe he eall wolde (for this idiom see §3352); to a quality, e.g. ÆCHom 20. 370 seo geoguð . . . wæs þa geweaxen, and to wige ful strang; or to a quantity, e.g. ÆLS 6. 359 and he wunode . . . on his agenum mynstre em feowertig gera.
現代英語の副詞的目的格の用法にまで連なる,長い歴史があるということだ.
・ Lass, Roger. Old English: A Historical Linguistic Companion. Cambridge: CUP, 1994.
・ Mitchell, Bruce. Old English Syntax. 2 vols. New York: OUP, 1985.
2026-05-23 Sat
■ #6235. 基本語順の類型論 (5) [word_order][syntax][typology][world_languages][statistics][nazesntangen]
世界の言語の基本語順の類型論,とりわけ S, V, O の3要素の並び順のパターンについて,以下の記事などで扱ってきた.
・ 「#137. 世界の言語の基本語順」 ([2009-09-11-1])
・ 「#2786. 世界言語構造地図 --- WALS Online」 ([2016-12-12-1])
・ 「#3124. 基本語順の類型論 (1)」 ([2017-11-15-1])
・ 「#3125. 基本語順の類型論 (2)」 ([2017-11-16-1])
・ 「#3128. 基本語順の類型論 (3)」 ([2017-11-19-1])
・ 「#3129. 基本語順の類型論 (4)」 ([2017-11-20-1])
・ 「#4316. 日本語型 SOV 言語は形態的格標示をもち,英語型 SVO 言語はもたない」 ([2021-02-19-1])
・ 「#3734. 島嶼ケルト語の VSO 語順の起源」 ([2019-07-18-1])
・ 「#5585. 『子供の科学』9月号で小5生からの「なぜ,日本語と英語では語順が違うのですか?」に回答しました」 ([2024-08-11-1])
今回は,The World Atlas of Language Structures (WALS Online) の Feature 81A: Order of Subject, Object and Verb に基づいて作成した表を掲げたい.「#3128. 基本語順の類型論 (3)」 ([2017-11-19-1]) でも同趣旨の記事を書いたが,今回は数字を整理し,具体的な言語例もいくつか添えたので,より参照しやすくなっていると思う.
| 語順 | 割合 | 言語例 |
|---|---|---|
| SOV | 41% | 日本語,アイヌ語,トルコ語,ヒンディー語,バスク語 |
| SVO | 35% | 英語,中国語,フィンランド語,スワヒリ語,ベトナム語 |
| VSO | 7% | アイルランド語,ハワイ語,マオリ語 |
| VOS, OVS, OSV | 3% | マラガシ語;ツバル語;トバティ語 |
| 基本語順なし | 14% | ハンガリー語,フィジー語,チェロキー語,ジルバル語 |
基本語順の話題は,近刊『英語史で解く 英文法の謎 --- なぜ「3単現の s」をつけるのか』の第1章第1節でも取り上げられる.
・ Matthew S. Dryer. 2013. Order of Subject, Object and Verb. In: Dryer, Matthew S. & Haspelmath, Martin (eds.) WALS Online (v2020.4) [Data set]. Zenodo. https://doi.org/10.5281/zenodo.13950591. (Available online at http://wals.info/chapter/81, Accessed on 2026-05-14.)
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2026-05-22 Fri
■ #6234. 『なぜさんたんげん』24の疑問・総選挙 --- 本日22日(金)から26日(火)まで [notice][nazesantangen][nhkpb][helkatsu][ranking][sobokunagimon]

来たる6月10日(水)にNHK出版新書として刊行される拙著『英語史で解く 英文法の謎 --- なぜ「3単現の s」をつけるのか』の一般発売まで,あと19日となりました.おかげさまで5月11日の「予約爆撃アワー」以降も大変な反響をいただいており,Amazon 新着ランキングの「英語」部門でも第1位をキープし続けています.いろいろな形で本書を応援してくださっている皆さんに,心より感謝申し上げます.
また,5月11日に「NHK出版デジタルマガジン」で無料公開された本書の一部(第1章第5節「なぜ3単現の s をつけるのか」)が,なんと3万回閲覧されているとの内々のニュースも飛び込んできました.発売前にしてこれほど多くの方が「3単現の s」という理不尽(に見える)ルールにモヤモヤを抱え,そして英語史の視点に興味を寄せてくださっている事実に,著者として興奮を隠せません.
この熱量をさらに大きな「お祭り」へと昇華させるべく,本日5月22日(金)から5月26日(火)までの5日間,様々なプラットフォーム(hellog, heldio, note, heltube, X, Instagram)を巻き込んだ一大イベントを打ち上げます!
題して「『なぜさんたんげん』24の疑問・総選挙 --- あなたのベスト3はどれ?」です.
本書には,誰もが一度は首をかしげたことのある「英語に関する素朴な疑問」が24個,スタンダード集であるかのように,ギッシリと詰まっています.以下にその全24項目(本書の各節のタイトルに対応します)をズラリと並べてみます.皆さんのベスト3の疑問を選んでください.何をもって「ベスト」とするかは,皆さんそれぞれの判断でかまいません.「昔これが知りたかった!」「今もこれに苦しめられている!」「一番気になる!」「この謎についてもっと深掘り解説してほしい」「謎の答えは知っているけれども,その答えがエキサイティング!」等々.
1. なぜ英語の語順は SVO なのか
2. なぜ英語の文には主語が必要なのか
3. なぜ存在を表すのに There is/are .... という構文を使うのか
4. なぜ疑問文に do が現れるのか
5. なぜ3単現の s をつけるのか
6. なぜ will を使って未来を表すのか
7. なぜ「時・条件を表す副詞節」では未来のことも現在形で表すのか
8. なぜ仮定法では if I WERE a bird となるのか
9. なぜ現在分詞と動名詞は同じ -ing で表されるのか
10. なぜ foot の複数形は feet になるのか
11. なぜ child の複数形は children になるのか
12. なぜ go の過去形は went になるのか
13. なぜ形容詞の比較級には -er と more があるのか
14. なぜAの読みは「アー」ではなく「エイ」なのか
15. なぜIは大文字で書くのか
16. 「マジック e」とは何か
17. なぜ know や high には発音されない文字があるのか
18. なぜ one, two はこのスペリングでこの発音なのか
19. なぜ eleven, twelve というのか
20. どのように単語ごとのアクセントの位置が決まるのか
21. アルファベット最後の文字 Z のミステリー
22. なぜ英語には類義語が多いのか
23. なぜ英語には省略語が多いのか
24. 単数の they とは何か
この24項目の中から,あなた自身のベスト3を選んで,こちらの Slido の投票会場からポチポチポチッと投票してください.アカウント取得などの面倒は一切不要です.1タップで匿名投票でき,現在の得票結果もリアルタイムでグラフ化されてその場で見ることができます.
今回の総選挙の得票結果は,現在展開中の「X(旧Twitter)での発売前カウントダウン企画(NHK出版公認・本書プレゼント企画)」の集計とも連動いたします.X アカウントをお持ちの方は,Slido で投票した番号とコメントなどを,私の X アカウントのこちらの総選挙告知ポストへリプライ(あるいは #なぜさんたんげん を付けてポスト)していただければ,プレゼント企画の選考対象とさせていただきます.また,note クリエイターの皆さまにおかれましては,気になる疑問について「#なぜさんたんげん」を付けて note 記事を書いていただければ,先日新設した note 公式マガジン『なぜさんたんげん』応援記事集にどんどん集約(採用)させていただきます.
今回の総選挙の投票期間は,本日5月22日(金)より5月26日(火)の 23:59 までとします.
投票期間が終了しましたら,総選挙最終結果の大発表を行い,上位に輝いた疑問について,本書発売前に「先出し深掘り解説」を行いたいと考えています.
全プラットフォームのヘルメイトの皆さまの熱き清き1票(実際には1人3票まで選べます)をお待ちしています.ぜひご家族,ご同僚,ご友人,ご近所の方々,先生方や生徒たちなどもお誘い合わせの上,総選挙にご参加ください.皆さんと一緒に「英語史をお茶の間に」届けるビッグウェーブを作っていければと思います.

こちらの2次元コードから『なぜさんたんげん』の24の疑問・総選挙の投票会場へ飛べます
・ 堀田 隆一 『英語史で解く 英文法の謎 --- なぜ「3単現の s」をつけるのか』 NHK出版〈NHK出版新書〉,2026年.
2026-05-21 Thu
■ #6233. 『なぜさんたんげん』応援記事集 --- note マガジンを公開しました [notice][nazesantangen][nhkpb][note]
note 上に,来たる6月10日に発売予定の『英語史で解く 英文法の謎 --- なぜ「3単現の s」をつけるのか』(NHK出版新書)に関連する話題が少しずつ集まってきています.本書やその内容に関連する記事を書き,本書の公式統一ハッシュタグ #なぜさんたんげん (すべて平仮名で)を付して,note 上で応援してください,との先日の私の呼びかけに応じてくださった方々が多くいらっしゃり,感激しております.ありがとうございます.
各記事を広くお読みいただきたいので,私としてはできる限りコメントを加えたり,X 上で記事を紹介するなどしております.そして,もう1つ,皆さんによるこの記事群そのものが,本書を広める役割を果たし,さらには活発なhel活 (helkatsu) を体現するものとなっているという観点から,note 上のマガジンとして「『なぜさんたんげん』応援記事集」を開設することにしました.一昨日これを公開していますので,本記事はそのお知らせとなります.まずは訪れてみていただければ.『なぜさんたんげん』の盛り上がりを感じられると思います.

マガジンの巻頭では,「新刊『なぜさんたんげん』を応援していただいている記事を集めたマガジンを始動!英語史をお茶の間に届ける「hel活」の輪」と題して私自身がマガジン開設の趣意について書いていますので,そちらもご一読ください.
まだ発売前ですので,応援してくださる note クリエーターの方々にとっても,本書の内容に踏み込むことができずに,書きづらいかと思います.しかし,第1章第5節のまさに「3単現の s」に関する文章については,NHK出版デジタルマガジンより「紀元前からのこだわり?なぜ3単現の s をつけるのか【英語史で解く英文法の謎】」という記事として事実上公開されています(おかげさまで,非常に多くの方々にお読みいただいています).現時点では,今のところ,この記事と関連づけてお書きいただいている方が多いようです.
マガジン企画は始まったばかりです.ますます多くの note クリエーターの方に,発売前でも発売後でも本書に直接・間接に関わる記事をお書きいただければ幸いです.とりわけ発売前のテーマについては「本書の目次を見て気になったトピック」「私が抱いている英語に関する素朴な疑問」「英語史に興味を持ったきっかけ」「こんな『なぜさんたんげん』関連グッズがほしい」など何でもかまいません.私としても皆さんの記事を積極的に紹介していきたいと思います.
本書を広める活動を通じて,hel活全体が広がっていき,クリエーター同士がつながっていくようになるとよいなと考えています.ぜひ皆さんのお力をお貸しください.どうぞよろしくお願いいたします.
・ 堀田 隆一 『英語史で解く 英文法の謎 --- なぜ「3単現の s」をつけるのか』 NHK出版〈NHK出版新書〉,2026年.
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