標題は,あらゆる世代の英語学習者からよく尋ねられる素朴な疑問です.この疑問について,中学生を念頭において回答する heldio を2回に分けて収録しました.ぜひお聴きください.
・ 「#1166. なぜ英語ではいつも主語が必要なの? --- 中学生のための英語史」
・ 「#1167. 続・なぜ英語ではいつも主語が必要なの? --- 中学生のための英語史」
最初の配信回では,日本語では主語が省略できるのに英語では省略できないのはなぜか,という問題意識を念頭に,今回の質問に真正面から答えました.
一方,続編では見方を変えて,英語でも実は主語の省略はないわけではない,むしろ部分的には省略されている,と主張しました.ここから,英語と日本語は意外と似ている側面もあるのだな,と気づいてもらえれば幸いです.
今後,今回のような「中学生のための英語史」 (hel_for_junior_high_school_students) シリーズに力を入れていきたいと思っています.関連して,過去の hellog 記事「#5352. なぜ英語を学ばなければならないの? --- 中学生からの反響」 ([2023-12-22-1]) もご参照ください.
本ブログの音声版というような位置づけで,毎朝 Voicy 「英語の語源が身につくラジオ」 (heldio)より英語史関連の話題を発信しています.目下 Voicy による音声配信に新しい可能性を見出しています.まず,上記2つの関連する配信回をお聴きいただければと思います(下に挙げるものは追加も含め3つの配信へのリンクです).
(1) 「#729. なぜ英語を学ばなければならないの? --- 中学生のための英語史」(2023年5月30日配信.上記の左の配信回です.)
(2) 「#929. なぜ英語を学ばなければならないの? --- 中学生からの反響」(2023年12月16日配信.上記の右の配信回です.)
(3) 「【英語史の輪 #68】今朝の中学生からの生の声をもっとお届け!」(2023年12月16日配信.(2) の続編ですが,こちらは有料のプレミアムリスナー限定配信チャンネルでの配信となっています.)
今年の5月末に,中学生のリスナーは事実上ゼロであることを知りながら,間接的に声が届く可能性に期待して (1) を配信しました.実際には,中学生のみならず一般リスナーの皆さんにも聴いて,考えていただきたい内容でお話ししました.配信直後よりリスナーの皆さんより多くの反響をいただき,これまでの heldio 配信回のなかでも飛び抜けてよく聴かれる回となりました.
そんな折,先日英語教員のリスナーの方より連絡がありました.中学校の生徒たちにこの配信回を聴いてもらい,意見を書いてもらうという授業課題を出すことを考えている,とのことでした.ぜひどうぞ,むしろよろしくお願いしますと返答したところ,後日,同先生より,中学1年生120名からの回答・意見を得たとのことで,その匿名化された文章を共有させていただきました.
私自身は(意外にも)多くの中学生に本当に声が届いた!という喜びを感じましたし,このような課題を思いつき実施した同先生の熱意にも感服しました.そして,何よりも生徒さん一人一人が,配信回を聴いた上で,じっくりと「なぜ英語を学ばなければならないの?」という問いに向き合った様子が,文章からはっきりと伝わってきことに,感動を覚えました.
ぜひこの気持ちを生徒さんや先生にフィードバックしたいと思い,中学校の英語教員経験のある khelf(慶應英語史フォーラム)の寺澤志帆さんとともに,(2) の配信回を収録し,公開したという次第です.
英語史研究者冥利,Voicy heldio パーソナリティ冥利に尽きる経験でした.ありがとうございました.
英語の先生方,本ブログをお読みの方々,heldio リスナーの皆さん,ぜひ機会がありましたら中学生(のみならず小学生,高校生,大学生など)に上記の配信回を聴いてもらえるよう促していただければ幸いです.
Powered by WinChalow1.0rc4 based on chalow