hellog〜英語史ブログ     ChangeLog 最新     カテゴリ最新     1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 次ページ / page 1 (27)

link - hellog〜英語史ブログ

最終更新時間: 2026-09-02 05:00

2026-08-30 Sun

#6334. 英語史の月刊ウェブマガジン Helvillian の2026年9月号が公開されました [helwa][heldio][notice][helmate][helkatsu][helvillian][link][nazesantangen][helvillain_heal]



 有志ヘルメイトによる月刊ウェブマガジン Helvillian 9月号が,8月28日に公開されました.通算第23号となります.
 今号は,Galois さんによる秋の涼しさを感じさせる見出し画像とともに,早速本編の寄稿ラインナップが始まります.
 今号も圧倒的な記事量を誇る ari さんからスタートです.犬に絡めたシリウスの話題に始まり,ベルギーの街ブリュッヘと結びつけた英語史のネタ,チーズフォンデュをめぐる一件(タイトルからは何のトピックか分かりませんが,そこは読んでのお楽しみ)など,いつもの通り縦横無尽です.拙著『なぜさんたんげん』と関連付けた記事や,heldio や Helvillian に注目したファンサイト「Helvillain Heal」を公開されたとの報告までなされ,まさに八面六臂のhel活振りです.
 mozhi_gengo さんは今号でも多作です,迂言的な do の文法化から,turnstileurchin の語源,ヴェルネルの法則とグリムの法則を絡めたヒンディー語探訪まで,比較言語学的な視点が冴えわたっています.「青椒肉絲の美味しい店」と関連づけたトピックも要注目です.
 辞書通読勢も健在です.lacolaco さんの「英語語源辞典通読ノート」は D ゾーンの dice, dictionary, die まで到達しています.あまねちゃんはこの1ヶ月で通読ノートを第6弾から第9弾まで一気に4本更新し,ひそかに同辞典の「読み解き」にまで手を広げています.August の語源を遡る回や古英語 guma に迫る回も見逃せません.
 教育現場からは,sorami さんの中学生向け語源クイズが第14弾,第15弾を数え,和製英語や不定冠詞 a/aninterestedinteresting の使い分けといった実践的なテーマを取り上げています.みーさんの「小学生と学ぶ英語史」も引き続き絶好調で,kendama_player さんも英語史におけるヴァイキングの位置づけに関する仮説の紹介や,服部義弘先生への heldio オープンマイク企画の予告など,教育と研究の橋渡し役を果たしてくれています.
 ドイツ語と英語史の定点観測を続ける ykagata さんは,rainsalad の語源記事に加え,連載「『英語語源ハンドブック』にこじつけて学ぶドイツ語」が開始から1年を迎えたことを報告しています.ドイツ語 gleich 「同じ,すぐに」と英語 alike が同語源であること,そして Zum Wohl 「乾杯」の Wohl と古英語 Wes hal 「乾杯」の hal が実は別語源だという指摘と考察は刺激的でした.川上さんは「英語と歴史」シリーズを続けられ,「英語のなぜ」やってます通信も積み重ね,地道な連載の強みを見せつけています.
 Grace さんは festival という語の成り立ちと「花子」の記号論を論じ,Lilimi さんは仏検準1級の2次試験を振り返り,しーさんは「1000年前にタイムトラベルするなら何を持っていくか」というユニークな視点から「たべっ子どうぶつ」を語り,佐久間さんは梅毒がかつて「フランス病」と呼ばれた歴史を紹介するなど,語学と歴史のはざまを行き来する寄稿が並びます.こじこじ先生の3篇のオリジナル曲も,今号に彩りを添えています.
 umisio さんは今号も多く寄稿しています.学校教育での英語史導入の可能性を論じた記事に始まり,「伏線(未)回収」論シリーズも展開しています.酷暑のなかで頻発する「ボケ」への対処法を熱く語る一篇も,umisio さんらしい肩の力の抜けた味わいです.巻末は,Grace さんによる「あゆみ(2026年9月)」と,umisio さんによる「編集後記(2026年9月)」で締めくくられています.
 今号もまた,寄稿者それぞれの視点から英語史の奥深さを味わえる充実の号に仕上がっています.ぜひ Helvillian 9月号をじっくりとお楽しみください.そして,この hel活の輪に加わりたいと思われた方は,ぜひ Voicy プレミアムリスナー限定配信チャンネル 「英語史の輪 (helwa)」へお越しください.

(以下,後記:2026/09/02(Wed))
 今回紹介した Helvilian 9月号については,heldio 配信回「#1921. Helvillian 9月号公開 --- Helvillian 校了後の編集室からで,編集委員のお2人が直々に紹介していますので,ぜひそちらもお聴きください.


[ 固定リンク | 印刷用ページ ]

2026-08-17 Mon

#6321. ari さんによる heldio/helwa ファンサイト「Helvillain Heal」が登場 [notice][helkatsu][helwa][heldio][link][helmate][helvillian][oe_text][helvillain_heal]


Helvillain_Heal_by_arisan_20260813.png



 昨今,hel活の熱気が各所で高まりを見せているが,また1つ,まことにありがたく貴重なウェブサイトが誕生した.8月14日,heldio/helwa のコアリスナーでhel活界隈でも精力的に活動されている ari さん さんが,heldio/helwa のファンサイト「Helvillain Heal」を開設してくださった.ari さん,ありがとうございます!
 このサイトは,私の Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」,およびプレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪 (helwa)」を応援する有志(= ari さん)によって編集・公開されているポータルサイトである.サイトトップの案内にもある通り,リスナーコミュニティ「Helvillian の中でも,こっそりと行動する Helvillain の館」というコンセプトだそうだ.Helvillian ではなく Helvillain であるところに注目である(ダジャレなのだが,一応これを述べておかないと,微妙すぎて読者が混乱する恐れがある).
 サイトを覗いてみると,現時点で大きく分けて2つの主要コンテンツが整理されている

 ・ Voicy heldio での古英語・中英語音読回へのリンク集:heldio で配信してきた古英語・中英語のテキストを読み上げる「音読回」が,学びやすいように整理されている.素朴に古英語や中英語の音声に触れてみたい学習者にとって,絶好のガイドとなる.
 ・ 月刊ウェブマガジン Helvillian 各号へのリンク集:有志ヘルメイトの皆さんが制作してくださっている英語史とhel活に関する月刊ウェブマガジン Helvillian について,創刊号から最新号に至るまでの表紙画像および各記事へのリンクがずらりと並んでいる.

 過去の記事でも触れてきた通り,Helvillian の毎号の充実ぶりには目を見張るものがある.このようにバックナンバーも含めて一覧・アクセスできる環境を整えていただき,hel活コミュニティ全体にとっても大きな財産となる.まさに「英語史をお茶の間に」広めるhel活の真骨頂だ.
 有志ヘルメイトの ari さんによ自発的な広報・アーカイブ活動が,こうして素晴らしい形を取って立ち上がったことに,身近な者として深い感謝と敬意を表したい.このような仲間の情熱に支えられながら英語史の輪が広がっていくのを実感するのは,本当に嬉しい.
 このサイトの今後の更なる展開やコンテンツの拡充も,大変楽しみにしている.hellog 読者の皆さんも,ぜひ「Helvillain Heal」を訪問し,ブックマークの上,日々の英語史の学びに活用していただければ.

[ 固定リンク | 印刷用ページ ]

2026-08-02 Sun

#6306. 英語史の月刊ウェブマガジン Helvillian の2026年8月号が公開されました [helwa][heldio][notice][helmate][helkatsu][helvillian][link][nazesantangen][dubline_guinness_recording_session]



 7月28日,有志ヘルメイトによる月刊ウェブマガジン Helvillian 8月号が公開されました.通算第22号となります.
 まず,編集委員の Galois さんによる素晴らしい表紙デザインが目を引きます.今号の「表紙のことば」を担当されたのは,佐久間さん(helwa のハンドルネーム「無職さん」)です.上海の外灘(ワイタン)に建つ旧中国税関の時計塔を取り上げ,イギリス帝国の領土拡大と英語の世界進出の歴史を重ね合わせて解説してくれています.ロンドンの Big Ben をモデルとし,かつて「ウェストミンスターの鐘」を響かせていた時計塔が,現在では革命歌「東方紅」を奏でているという歴史の皮肉は,まさに英語史が世界史の一部であることを思い出させてくれます.専門家である佐久間さんは,日本歯科医史学会や救急蘇生法教育の歴史に関する記事も寄稿されています,
 今号の収載記事も,多種多様で魅力的なラインナップが揃っています.前号に引き続き熱を帯びているのが『なぜさんたんげん』関連の記事です.ari さんによる「英子さんたんげん」や「3単現」関連の記事,しーさんによる「日本語で読もう!『なぜさんたんげん』」,あまねちゃんさんによる「載りそうで載らなかったトピックを想像してみた」シリーズなど,多角的なアプローチで『なぜさんたんげん』を盛り上げています.
 語源や英語史の深掘り記事も百花繚乱です.mozhi gengo さんは plaster, pairing, bear などいつもながらに様々な語源を取り上げられていますが,他のヘルメイトのhel活と互いに影響を与え合う話題選びも目立ち,「hel活の輪」を体現しています.同じように,ykagata さんの houseghost やドイツ語に絡めた多様なコンテンツも,「hel活の輪」を回し続ける動力源です.lacolaco さんの「英語語源辞典通読ノート D」は職人技の域に達していますね.sorami さんの「中学生向け英語語源クイズ」,川上さんの「homework と housework の違い」をはじめとする素朴な疑問系のトピック,みーさんによる「小学生と学ぶ英語史」シリーズなど,教育現場や日常に即したコンテンツが目白押しです.
 さらに,Lilimi さんの『古文と漢文』読書記,rei さんの ghost から spirit への「helwa 論」,こじこじ先生によるオリジナル曲の披露,kendama_player さんによる英語史講座報告など,ヘルメイト個々の関心と創造性が炸裂しています.
 新刊書,宮嵜 由美・八木橋 宏勇(編)『響き合うことばと社会』(開拓社)を記事で紹介された Grace さんは,「helwa のあゆみ」も執筆されています,北千住オフ会での Baugh and Cable 精読会や,急遽開催され大盛況となった「ダブリン・ギネス収録会」の熱気が記録されています.
 そして,研究者論や helwa 論にも関心の強い umisio さんによる「編集後記」は必読です.井上逸兵先生の「ゆる言語学ラジオ」出演に端を発した酷暑の「ボケ」大ブームと,ari さんの極上 note 記事「青椒肉絲の美味しい店」をめぐりリスナーや私の大混乱をユーモアたっぷりに語ってくれています.
 今号の目次を取りまとめてくださった Lilimi さん,そして編集委員の Galois さん,Grace さん,umisio さん,本当にありがとうございました.
 hellog 読者の皆さんも,ぜひ Helvillian 8月号を開いて,この熱気あふれる学びの場を体験してみてください.そして,この熱いhel活の輪に加わりたいと思われた方は,ぜひ Voicy プレミアムリスナー限定配信チャンネル 「英語史の輪 (helwa)」 へお越しください.その日からあなたもヘルメイトです!

[ 固定リンク | 印刷用ページ ]

2026-08-01 Sat

#6305. B&C の第65節 "The Application of Native Words to New Concepts" (3) --- Taku さんとの超精読会 [bchel][oe][borrowing][semantic_change][christianity][lexicology][latin][loan_word][link][voicy][heldio][anglo-saxon][history][helmate][helwa]



 Baugh and Cable の精読シリーズ,第65節を読み進め,議論を重ねています.helwa の仲間たちとともにテキストを念入りに読み解いた北千住オフ会での音声を,Voicy heldio にて公開しております.今回もナビゲーターとして全体を引っ張ってくださったのは,お馴染みの Taku さんこと金田拓さん(帝京科学大学)です.「#1889. 英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む (65-3) with Taku さん --- helwa 北千住オフ会より」をぜひお聴きください.
 今回は,キリスト教的な「説教する」「祈る」といった宗教的行為を表わす動詞・名詞において,ラテン語からの直接の借用を避け,アングロサクソン人が元々持っていた本来語の意味を転用させたが扱われています.精読した本文の該当箇所は1文のみで,以下の通りです(Baugh and Cable, p. 86).

Instead of borrowing the Latin word praedicāre (to preach), the English expressed the idea with words of their own, such as lǣran (to teach) or bodian (to bring a message); to pray (L. precāre) was rendered by biddan (to ask) and other words of similar meaning, prayer by a word from the same root, gebed.


 今回注目したのは1文のみですが,the English の定冠詞がもつ意味・意義に注目し,著者の英語史や言語変化に対する姿勢を読み解くというエキサイティングな議論が展開しました.改めてキリスト教の布教と用語の問題,それから読書会に立ち会われたヘルメイトからの質問などについても検討し,豊かな議論の時間を過ごすことができました.
 これまでの B&C 超精読会のアーカイブは,体系的にまとめられており,いつでもさかのぼって学習することができます.「#5291. heldio の「英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む」シリーズが順調に進んでいます」 ([2023-10-22-1]) に全回へのリンクが整備されておりますので,未聴の回がある方はぜひご参照ください.原書を手元に用意し,音声を副読本のように活用することで,英語史の原典購読の醍醐味を味わっていただけるはずです(使用テキストは最新の第7版ではなく第6版となっております).また,このような精読の輪の中に加わり,一緒に学びを深めたいとお考えの方は,ぜひ Voicy のプレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪 (helwa)」へお越しください.8月の helwa もちょうど本日からスタートです.刺激的で充実した学びの時間が待っています!


Baugh, Albert C. and Thomas Cable. ''A History of the English Language''. 6th ed. London: Routledge, 2013.



 ・ Baugh, Albert C. and Thomas Cable. A History of the English Language. 6th ed. London: Routledge, 2013.

[ 固定リンク | 印刷用ページ ]

2026-07-29 Wed

#6302. B&C の第65節 "The Application of Native Words to New Concepts" (2) --- Taku さんとの超精読会 [bchel][oe][borrowing][semantic_change][christianity][lexicology][latin][loan_word][link][voicy][heldio][anglo-saxon][history][helmate][helwa]



 Baugh and Cable の第6版をじっくりと読み解いていく「超」精読シリーズの続編です.前日に引き続いて,helwa のオフ会で収録した熱気あふれる音声を Voicy heldio にて共有いたします.今回も解説の進行役を務めてくださっているのは,helwa/heldio でお馴染みの Taku さんこと金田拓さん(帝京科学大学)です.ぜひ「#1886. 英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む (65-2) with Taku さん --- helwa 北千住オフ会より」をお聴きいただければと思います.
 今回の該当箇所では,ラテン語のキリスト教概念を導入するにあたり,英語がどのような本来語を用いてこれらを表現しようとしたのか,その具体例が多数挙げられています.外来語をそのまま取り入れるのではなく,すでにある自言語の語彙を組み合わせて翻訳借用したり,意味を拡張させたりする手法が観察されます.今回精読した英文3文を提示します(Baugh and Cable, p. 86).

Patriarch was rendered literally by hēahfæder (high father), prophet by wītega (wise one), martyr often by the native word þrōwere (one who suffers pain), and saint by hālga (holy one). Specific members of the church organization such as pope, bishop, and priest, or monk and abbot represented individuals for which the English had no equivalent and therefore borrowed the Latin terms; however, they did not borrow a general word for clergy but used a native expression, ðæt gāstlice folc (the spiritual folk). The word Easter is a Germanic word taken over from a pagan festival, likewise in the spring, in honor of Eostre, the goddess of dawn.


 キリスト教宣教団にとって,イングランドの布教のためには,ラテン語の用語を使わずに,土着の人々の言語である古英語を最大限に活用する必要があったにちがいありません.精読会では,この観点を踏まえて突っ込んだ議論が繰り広げられました.皆さんにも一緒にお考えいただき,heldio のコメント欄よりご意見やご質問を寄せていただければと思います.
 この B&C 精読会配信回のバックナンバーは,すべて整理されて保存されています.「#5291. heldio の「英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む」シリーズが順調に進んでいます」 ([2023-10-22-1]) に過去の配信回がリスト化されていますので,復習や聞き返しにご活用ください.テキストを片手に音声を聴き進めることで,英語史の理解が着実に深まっていきます(読書会では最新の第7版ではなく第6版を使用していますので,お持ちの版をご確認ください).
 さらに,「この濃密な読書会の空間に直接参加してみたい」という方は,ぜひ Voicy のプレミアムリスナー限定チャンネル「英語史の輪 (helwa)」へのご参加をご検討ください.皆さんとともに英語史を深掘りする有意義な時間を共有できます.


Baugh, Albert C. and Thomas Cable. ''A History of the English Language''. 6th ed. London: Routledge, 2013.



 ・ Baugh, Albert C. and Thomas Cable. A History of the English Language. 6th ed. London: Routledge, 2013.

[ 固定リンク | 印刷用ページ ]

2026-07-27 Mon

#6300. B&C の第65節 "The Application of Native Words to New Concepts" (1) --- Taku さんとの超精読会 [bchel][oe][borrowing][semantic_change][christianity][lexicology][latin][loan_word][link][voicy][heldio][anglo-saxon][history][helmate][helwa]



 英語史の名著,Baugh and Cable のテキスト(第6版)を,helwa のメンバーと「超」精読していくシリーズです.先日土曜日の午後に開催された豊かな読書会の音声を,そのまま Voicy heldio でお届けします.いつものように helwa/heldio の盛り上げ役の Taku さんこと金田拓さん(帝京科学大学)に読書会をリードしていただいています.「#1884. 英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む (65-1) with Taku さん --- helwa 北千住オフ会より」をお聴きください.
 今回は,"The Application of Native Words to New Concepts" と題する節を読み始めています.前節までにみてきたように,古英語期にはラテン語からの借用語が多く流れ込んできました.しかし,ラテン語の影響の大きさはは,そのような直接の借用語だけをみているだけでは,正確につかめません.ラテン語は,英語本来語にも目に見えにくい間接的な影響を少なからず与えているのです.精読対象となった英文を以下に掲げます(Baugh and Cable, pp. 85--86).最初5文をじっくり読んでいきます.

The words that Old English borrowed in this period are only a partial indication of the extent to which the introduction of Christianity affected the lives and thoughts of the English people. The English did not always adopt a foreign word to express a new concept. Often an old word was applied to a new thing and by a slight adaptation made to express a new meaning. The Anglo-Saxons, for example, did not borrow the Latin word deus because their own word God was a satisfactory equivalent. Likewise, heaven and hell express conceptions not unknown to Anglo-Saxon paganism and are consequently English words.


 この B&C 超精読シリーズの過去回は,すべてアーカイヴに保存されており,いつでもお聴きいただけます.「#5291. heldio の「英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む」シリーズが順調に進んでいます」 ([2023-10-22-1]) にリンクがまとまっているので,ご参照ください.バックナンバーみ聴いた上で,この英語史の古典的テキストを一緒に読んでみたいという方は,ぜひ本書をお手元にご用意ください(最新版は第7版ですが,読書会では第6版を読み進めているので,ご注意ください).また,「超精読会に自分も加わりたい」という方は,ぜひ Voicy のプレミアムリスナー限定配信チャンネルである「英語史の輪 (helwa)」へお越しください.限りなく豊かな時間を過ごすことができます.


Baugh, Albert C. and Thomas Cable. ''A History of the English Language''. 6th ed. London: Routledge, 2013.



 ・ Baugh, Albert C. and Thomas Cable. A History of the English Language. 6th ed. London: Routledge, 2013.

[ 固定リンク | 印刷用ページ ]

2026-07-22 Wed

#6295. 『なぜさんたんげん』発売から42日 --- 特設HPが「ポータルサイト」へと成長・進歩を遂げています [notice][voicy][heldio][link][helkatsu][nazesantangen][review][links][nazesantangen_witness][nhkpb]


nazesantangen_lp_20260722.png



 6月10日(水)の『英語史で解く 英文法の謎 --- なぜ「3単現の s」をつけるのか』(NHK出版)の刊行から,早くも6週間が経ちました.おかげさまで,発売前増刷に始まり,現在も全国の書店で第2刷が展開されるなど,大変大きな反響をいただいております.読者の皆様,そして日々盛り上げてくださっているヘルメイトの皆さん,ありがとうございます.
 さて,本日は刊行と同時に立ち上げた『なぜさんたんげん』特設HPについて改めてご紹介します.本書特設サイトとしてスタートしたこの Web ページですが,発売後のこの1ヶ月あまり,ほぼ毎日にわたってコンテンツを更新・追加してきた結果,単なる新刊紹介の域を超え,文字通り『なぜさんたんげん』を取り巻く公式ポータルサイトへと進化を遂げています.
 サイト上のアクセスカウンターも,本記事の執筆時には2493アクセスを記録しており,連日多くの方にお越しいただいています.改めて,現在の特設HPがどのような充実した構成になっているのか,その見どころをご案内します.

 1. 豪華陣容による反響・推薦の声:英語史研究者の寺澤盾先生(青山学院大学教授,東京大学名誉教授)からお寄せいただいた特別寄稿レビューをはじめ,杏林大学の倉林秀男先生による4連スレッド・ロングレビュー,慶應義塾大学の川原繁人先生,九州大学の内田諭先生,上智大学の小河舜先生といった専門家による熱い推薦コメントを掲載しています.さらに,SNS や note,ブクログ等で寄せられた読者の皆さんの生の声を凝縮して掲載しています.
 2. 連動メディア・コンテンツへのリンク:著者自身による本文の公式朗読音声ページへのリンクのほか,NHK出版編集者の田中菜乃香さんとの Voicy 対談全7回,リスナー川上さん企画「聞かせて!『なぜさんたんげん』のなぜ」シリーズ,さらには在外の著者による現地からの最新 YouTube ミニ動画など,本と立体的に連動する音声・動画コンテンツへワンクリックでアクセスできます.
 3. 全目次 & インテリジェントリアルタイム検索機能:本書に詰め込まれた24の疑問とすべての章・節・小見出しを完全網羅.ページ上の検索窓にキーワード(例:「屈折」「マジックe」「語順」など)を入力すると,瞬時に該当するトピックが絞り込まれる便利なシステムを実装しています(←生成AIを用いて密かに実装しているのですが,ほとんど知られていません).
 4. 「24の疑問・総選挙」最終結果:発売前に実施し,投票総数96件を集めた Slido 総選挙の確定順位を全公開しています.堂々1位の「なぜ3単現の s をつけるのか」から,予想外の健闘を見せた「Z のミステリー」まで,読者のモヤモヤ度が一目でわかります.
 5. なぜさんたんげん目撃マップ & 全国書店棚ギャラリー:読者の皆様から寄せられた全国各地の目撃情報をもとに作成した Google Map (すでに100ピン近く立っています)と,撮影許可をいただいた全国の書店様の愛あふれる売り場写真をズラリと展示しています.すでに50枚以上の書棚写真が掲載されています.
 6. 授業用「英語史無料レジュメ」& 店頭用POPポスター配布:全国の中学・高校・大学の先生方が授業や学年通信でそのまま配れる特製 PDF レジュメ第1弾(「なぜ3単現の s をつけるのか」)や,書店員様向けの印刷用販促ポスター(A4/B5対応PDF/PNG)を無料配布しています.

 『なぜさんたんげん』は,本を開いて読むだけでも完結する1冊ですが,この特設HPを経由して,読者の皆さんの感想,著者による音声や動画のコンテンツ,全国の書店の様子とつながることで,何倍も深く立体的に体験できる「開かれた本」となっています.
 まだ特設サイトをご覧になっていない方は,ぜひ一度覗いてみてください.そして,ぜひ周りの英語学習者や先生方,本好きのご友人にも,このポータルサイトのリンクをシェアしていただけますと幸いです.
 学校英語の「呪文」の向こう側にある驚くべき歴史の物語を,一緒に目撃していきましょう!

 ・ 堀田 隆一 『英語史で解く 英文法の謎 --- なぜ「3単現の s」をつけるのか』 NHK出版〈NHK出版新書〉,2026年.

[ 固定リンク | 印刷用ページ ]

2026-07-20 Mon

#6293. 皆さん『英語語源ハンドブック』(冊子版・アプリ版)をどのように使っていますか? [notice][hee][review][hel_education][helkatsu][link][voicy][heldio][kdee][kenkyusha]



 先日「#6278. 「居酒屋KKH」 --- 『英語語源ハンドブック』発売1周年記念のオンライン対談」 ([2026-07-05-1]) で話題にしたとおり,6月18日に『英語語源ハンドブック』(研究社)が刊行されて1年となり,6月30日には物書堂さんより『英語語源ハンドブック』アプリ版も発売されました(アプリ版利用は現時点でiOS ユーザーのみ).
 このような節目のタイミングに,冊子版・アプリ版を普段からご愛用いただいているヘビーユーザーの方々に,この1年間ハンドブック利用の感想をうかがえればという趣旨で,先日,Voicy heldio 対談回を設定しました.司会は,heldio ではお馴染みの Taku さんこと金田拓さん(帝京科学大学)にお願いしました.7月14日の heldio で「#1871. 『英語語源ハンドブック』(冊子版・アプリ版)の使用感をヘビーユーザーの皆さんに聞いてみました」として配信していますので,アーカイヴよりお聴きください.以下は対談回の要旨です.
 対談の冒頭では,何といってもアプリ版の登場によって検索の利便性が飛躍的に向上したことが大きな話題となりました.毎日 note でハンドブックを元に記事を執筆されているみーさんは,冊子版のみでは出先での執筆の際に不便を感じることがあったようですが,アプリ版の導入によっていつでもどこでも参照できるようになり,まさに「必携の書」として使い倒しているとのことです.物書堂さんのアプリらしく,『英語語源ハンドブック』で調べた後にそのままワンタップで『ジーニアス英和辞典』のような他の辞書へポンとジャンプできる参照機能や,解説文中の「グリムの法則」といった専門用語から関連箇所へ直接飛べるジャンプ機能の快適さについても熱く語っていただきました.さらに,デジタルならではの利点として,表や記述をそのままコピペして note の参照として取り出せる点も,アウトプットを継続するユーザーにとってはたいへん有益のようです.
 うろ覚えの状態で検索する際の「全文検索機能」の強力さについては,しーさんから,地の文のキーワードまで引っかかるので,なんとなくこの辺りにあったという項目からでも探しやすく,人間の記憶に優しい仕様である,との実践的な評価をいただきました.実は私自身は Android ユーザーであるため,まだアプリ版を体験できていないもどかしさを抱えつつも,もしこのような利便性が『英語語源ハンドブック』のみならず『英語語源辞典』のほうでも得られれば,情報量の多さゆえに完全に「語源の森」から抜け出せなくなって迷子になってしまうのではないかと,嬉しくもぞっとするような想像をめぐらせた次第です.
 また,英語教師としての視点からユニークなレビューを寄せてくださったのが ari さんです.ari さんは,画面を自由に拡大できる視覚的な利便性に加え,本ハンドブックに載っているかどうかを,自分が授業で話す内容が一般的な範囲か,あるいはそれ以上の趣味の領域に踏み込んでいるかを見極めるための試金石として活用しているといいます.さらに,地方の書店をめぐって冊子版が2刷か3刷かなどの状況を独自に調査していた経験から,アプリ版であればどこにいても常に最新の記述が手元に届くという,新しい角度からのメリットも指摘されました.
 一方で,アプリ版の引きやすさが際立つ一方で,冊子版がもつ特有の価値についても深い議論が交わされました.yuz さんからは,-fy などの接尾辞をもつ単語を検索して派生語を一網打尽にできるのは電子ならではの楽しさ,というニッチな使い方が紹介されましたが,しーさんや yuz さんが口を揃えるのは,パラパラとめくりながら余白に書き込みしていけるという,紙の本ならではの使い心地のよさです.ハンドブックは,一般的な語源辞典と違って基本1000語に絞り込んで読み物として作られているため,最初からアプリだけで入るよりも,紙でじっくりと通読して全体のネットワークを頭に入れてからアプリの全文検索を活用するほうが,そのありがたみをより深く実感できるのかもしれない,と感じました.
 あまねちゃんからは,本ハンドブックを読むことで初めて知った知識の数々 --- たとえば winter がかつては年(歳)を数える単位であったことや,havecatch が実は同根語であることなど --- が具体的に挙げられ,見出し語こそ基本語でありながらも,縦と横のつながりによって英語史の深みへのめり込める格好のジャンプ台になっているとの嬉しいコメントをいただきました.専門家の立場から日々『英語語源辞典』を読み込んでいる寺澤志帆さんからも,専門書特有の略記号や前提知識の壁を,専門家が苦心して噛み砕いて展開したのが本ハンドブックであり,両者を見比べることで語彙のつながりがより良く見えてくるという評価をいただきました.
 対談の締めくくりとして,orangemorishita さんからは,紙の辞典におけるレイアウトの完成度を電子化する際のノウハウや,媒体の機能性に精通したエキスパートの必要性,そして何より老眼が進む世代にとっての拡大機能のありがたみについてもユーモアを交えて語っていただきました.
 結論としては,司会の Taku さんや著者陣の思いと同じく,ぜひ冊子版とアプリ版の両方を手に入れて,それぞれの特徴を活かして使い倒していただきたい,ということに尽きます.
 さて,『英語語源ハンドブック』アプリ版は通常価格3,800円のところ,発売日より3週間,つまり明日7月21日(火)までは「初回セール期間」として,2,800円(26%オフ)とお得になっています.この機会に,ぜひアプリ版のハンドブックも入手いただき,使い倒していただければと思います.商品の詳細はこちらよりどうぞ.
 今後も冊子版・アプリ版ともにご愛読いただけますよう,よろしくお願いします.

 ・ 唐澤 一友・小塚 良孝・堀田 隆一(著),福田 一貴・小河 舜(校閲協力) 『英語語源ハンドブック』 研究社,2025年.

Referrer (Inside): [2026-08-25-1]

[ 固定リンク | 印刷用ページ ]

2026-07-19 Sun

#6292. 7月25日(土)の朝カル講座「king を探って古英語原文の世界へ」 [asacul][notice][kdee][hee][etymology][hel_education][helkatsu][heldio][oe][kochushoho][anglo-saxon_chronicle][alfred][viking][suffix][indo-european][word_family][link][voicy][kdee][hee][kenning][beowulf][haplology][phonemicisation][lexicology][lexical_stratification][etymology]


asacul_20260725.png



 7月25日(土) 15:30--17:00 に,今年度4回目となる朝日カルチャーセンター新宿教室でのオンライン講座が開かれます.昨年度より継続しているシリーズ「歴史上もっとも不思議な英単語」としては通算第16回目の講義となります.今回はking を探って古英語原文の世界へ」と題して,この大物単語に迫ります.
 現代英語の king は一見すると素朴な日常語ですが,英語史・語源学の観点からその歴史を紐解くと,実にダイナミックで奥深い世界が広がっています.今回の講座では,主に3つの切り口からこの「王」を意味する単語を解読していきます.
 第1のポイントは,印欧語根 *gen(e)- から生み出される広大な語彙の世界です.実は king は,kin (親族)や kind (種類;親切な)などと共通の大きな語根に遡る派生語です.いつものように『英語語源辞典』 や『英語語源ハンドブック』 などの記述を突き合わせながら,印欧語根にまで遡る壮大な単語の家族のつながりを眺めていきます.接尾辞 -ing の歴史についても深掘りします.この辺りは『英語語源辞典』読み方講座に近い内容となります.
 第2のポイントは,古英語期に花開いた「王」の隠喩的複合語,いわゆるケニング (kenning) の世界です.古英語の英雄詩『ベオウルフ』 (beowulf) などを覗くと,王を単に cyning ("king" の古英語形)と呼ぶだけでなく,「指輪をくれる者」 (bēagġyfa) や「黄金の友」 (goldwine) といった詩的な数々の類義語で表現していました.文学的に爛熟した多彩な語彙の魅力を味わいます.
 第3のポイントは,king 周辺の語彙論と同単語の語形変化です.なぜ kingqueen はノルマン征服以降の大量のフランス借用語の波に置き換えられずに生き残ることができたのか,という問題にも触れます.また,かつての古英語の綴字 <c> から中英語の <k> への変化や,軟口蓋鼻音の音素化といった,綴字と発音のダイナミックな変化についても解説します.
 講義の後半には,市河三喜・松浪有(著)『古英語・中英語初歩〈新装復刊〉』(研究社,2026年)に所収の古英語散文的スト『アングロサクソン年代記』より,アルフレッド大王 (King Alfred) がデーン人(ヴァイキング)との戦いに備えているシーンの短い抜粋部分を読んでみます.丁寧に解説していきますので,古英語初心者の方でも心配要りません.また,上掲書をお持ちでなくても講義資料で関連箇所を引用しますのでご安心ください.
 講座の詳細とお申込みは,朝カルのこちらの公式ページをご覧ください.なお,次回以降の日程と内容は次の通りです.

 ・ 夏期第2回(2026年8月22日):歴史上もっとも不思議な英単語 --- "riddle" を探って古英語原文の世界へ
 ・ 夏期第3回(2026年9月26日):歴史上もっとも不思議な英単語 --- "through" を探って中英語原文の世界へ

 いずれの講座につきましても,多くの方の受講をお待ちしております.


 ・ 市河 三喜,松浪 有 『古英語・中英語初歩〈新装復刊〉』 研究社,2026年.
 ・ 唐澤 一友・小塚 良孝・堀田 隆一(著),福田 一貴・小河 舜(校閲協力) 『英語語源ハンドブック』 研究社,2025年.
 ・ 寺澤 芳雄(編集主幹) 『英語語源辞典』新装版 研究社,2024年.

[ 固定リンク | 印刷用ページ ]

2026-07-07 Tue

#6280. B&C の第64節 "Influence of The Benedictine Reform on English" (3) --- Taku さんとの超精読会 [bchel][oe][benedictine_reform][christianity][lexicology][borrowing][latin][loan_word][link][voicy][heldio][anglo-saxon][history][helmate][philology]



 昨日に続き,英語史の古典的名著 Baugh and Cable (第6版)を helwa の熱心な仲間たちと1文ずつ解剖していく超精読会の実況録音シリーズです.Voicy heldio の配信と連動しながら,名著の行間から立ち上る歴史の息吹を再現する試みを続けています.
 今朝の heldio 最新回では,第64節 "Influence of The Benedictine Reform on English" の締めくくりとなる後半部分 (p. 85) の精読をお届けしています.今回も,精読のリード役は,helwa/heldio コミュニティに欠かせないヘルメイトであり,同志である Taku さんこと金田拓さん(帝京科学大学)です.
 昨日までに見てきたように,ベネディクト改革期に英語へ流入したラテン語借用語の多くは,本を通じて導入された書物的・学術的な用語でした.本日のターゲットとなる英文では,これらの単語が当時の古英語の語彙体系においてどのような位置づけにあったのか,そして文献学的な視点から借用時期をどのように特定・推定すべきなのか,というテーマが議論されます.ラテン語形のまま用いられており完全に同化しなかった単語のリストを眺めながら,文献上の沈黙をどのように解釈すべきかという,文献学や歴史言語学の方法論に関する問題にまで踏み込んで議論しています.ぜひお付き合いください

It would be possible to extend these lists considerably by including words that were taken over in their foreign form and not assimilated. Such words as epactas, corporale, confessores, columba (dove), columne, cathedra, catacumbas, apostata, apocalipsin, acolitus, absolutionem, invitatorium, unguentum, cristalla, cometa, bissexte, bibliothece, basilica, adamans, and prologus show at once by their form their foreign character. Although many of them were later reintroduced into the language, they do not constitute an integral part of the vocabulary at this time. In general, the later borrowings of the Christian period come through books. An occasional word assigned to this later period may have been in use earlier, but there is nothing in the form to indicate it, and in the absence of any instance of its use in the literature before Alfred it is safer to put such borrowings in the latter part of the Old English period.


 この B&C 超精読シリーズの過去回のリンク集へは,「#5291. heldio の「英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む」シリーズが順調に進んでいます」 ([2023-10-22-1]) からアクセスできます.ぜひ過去回も含めてお聴きになり,本書の精読を通じて,豊穣なる英語史の世界に足を踏み入れていただければ.


Baugh, Albert C. and Thomas Cable. ''A History of the English Language''. 6th ed. London: Routledge, 2013.



 ・ Baugh, Albert C. and Thomas Cable. A History of the English Language. 6th ed. London: Routledge, 2013.

[ 固定リンク | 印刷用ページ ]

2026-07-06 Mon

#6279. B&C の第64節 "Influence of The Benedictine Reform on English" (2) --- Taku さんとの超精読会 [bchel][oe][benedictine_reform][christianity][lexicology][borrowing][latin][loan_word][link][voicy][heldio][anglo-saxon][history][helmate][helwa]



 前回の関連記事 ([2026-06-19-1]) に引き続き,Voicy heldio の収録会の形をとりながら,英語史の名著,Baugh and Cable のテキスト(第6版)を,helwa の志高き仲間たちとともに徹底的に精読していく会の記録をお届けします.この熱気あふれる読書会の音声をそのままお届けする heldio 配信シリーズは,コアなリスナーの皆さんの応援に支えられて,ゆっくりとではありますが順調に進んでいます.
 今朝配信の heldio 最新回では,引き続き第64節の精読を進めています.本日のブログ記事はこの音声配信とリンクした内容となります.今回も,helwa/heldio のコミュニティを熱く盛り上げてくださっているヘルメイトであり,コアリスナーの Taku さんこと金田拓さん(帝京科学大学)に,精読をリードしていただきました.
 前回の heldio 配信「#1846. 英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む (64-1) with Taku さん --- helwa 北千住オフ会より」では,ベネディクト改革がもたらした宗教関係のラテン借用語に焦点を当てました.今回はさらにその外側に広がる書物的・学術的な語彙へと突入します.古英語期の借用語といえば,キリスト教伝来に伴う初期の日常的・一般的なラテン借用語が想起されますが,ベネディクト改革期にラテン語から流入した語彙の性質はそれらとは一線を画しています.きわめて学術的な専門用語が目立つようになるのです.今回の精読のターゲットとなった英文を以下に掲げます (p. 85) .植物名や医学用語,動物の名称など,当時の知識階級が本を通じて導入した語彙の数々を味わいました.

But we miss the group of words relating to everyday life characteristic of the earlier period. Literary and learned words predominate. Of the former kind are accent, brief (the verb), decline (as a term of grammar), history, paper, pumice, quatern (a quire or gathering of leaves in a book), and term(inus), title. A great number of plant names are recorded in this period. Many of them are familiar only to readers of old herbals. Some of the better known include celandine, centaury, coriander, cucumber, ginger, hellebore, lovage, periwinkle, petersili (parsley), and verbena.9 A few names of trees might be added, such as cedar, cypress, fig, laurel, and magdala (almond).10 Medical terms, like cancer, circulādl (shingles), paralysis, scrofula, plaster, and words relating to the animal kingdom, like aspide (viper), camel, lamprey, scorpion, and tiger, belong apparently to the same category of learned and literary borrowings.

9 A number of interesting words of this class have not survived in modern usage, such as aprotane (wormwood), armelu (wild rue), caric (dry fig), elehtre (lupin), mānrūfie (horehound), nepte (catnip), pollegie (pennyroyal), and hymele (hop-plant).
10 Most of these words were apparently bookish at this time and had to be reintroduced later from French.


 この B&C 超精読シリーズの過去の足跡については,すべてアーカイヴに網羅されており,いつでもバックナンバーにアクセス可能です.各回へのナビゲーションは,「#5291. heldio の「英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む」シリーズが順調に進んでいます」 ([2023-10-22-1]) をご覧ください.この超精読シリーズを通じて知的好奇心をくすぐられた方は,ぜひ本書をお手元にご用意の上,この音声を道しるべに精読体験を味わっていただければ幸いです.さらに,「ただ聴くだけでなく,自分も対面やオンラインの現場に飛び込んでリアルタイムに議論の輪に加わりたい!」という熱量をお持ちの方は,ぜひ Voicy のプレミアムリスナー限定配信チャンネルである「英語史の輪 (helwa)」へのご参加をご検討ください.月額800円,初月無料のサブスクです.


Baugh, Albert C. and Thomas Cable. ''A History of the English Language''. 6th ed. London: Routledge, 2013.



 ・ Baugh, Albert C. and Thomas Cable. A History of the English Language. 6th ed. London: Routledge, 2013.

[ 固定リンク | 印刷用ページ ]

2026-07-05 Sun

#6278. 「居酒屋KKH」 --- 『英語語源ハンドブック』発売1周年記念のオンライン対談 [notice][izakaya_kkh][hee][review][hel_education][helkatsu][link][voicy][heldio]



 「#6265. 『英語語源ハンドブック』刊行から1年 --- 索引と正誤表の最新版も」 ([2026-06-22-1]) で予告していたように,ハンドブックの著者3名(唐澤一友さん,小塚良孝さん,堀田隆一)が刊行1周年記念日となる2026年6月18日の夜にオンラインで集合し,「居酒屋KKH」を開きつつ,本書について語り合いました.
 その鼎談の様子は録音していましたが,本編だけでも計60分を優に超える長丁場となったので,前編と後編に分けて Voicy heldio にて公開しました.濃密な対談となっています.お時間のあるときにじっくりお聴きいただければ.

 ・ 「#1861. (前編)居酒屋KKH --- 『英語語源ハンドブック』発売1周年記念」(7月4日配信)
 ・ 「#1862. (後編)居酒屋KKH --- 『英語語源ハンドブック』発売1周年記念」(7月5日配信)

 前編では,この1年間で読者の方々より Amazon レビューで寄せられてきたご感想をいくつか紹介しつつ,3人でハンドブックの活用法や意義について改めて議論しました.
 後編も,Amazon レビューを取り上げてコメントバックするところから始まりましたが,3人の議論が段々と濃厚になってきます.私の「英語史は伏線回収である」との発言を拾ってくれた唐澤さんが,話しをどんどんおもしろい方向に展開してくれ,さらに小塚さんが「英語史×英語教育」論にまで発展させてくれたおかげで,議論が大きく広がっていきました.一般のハンドブックの読者にとってはもちろん,広く英語教育関係の方々にも示唆のある内容となっていると思います.また,あまり表には出ない英語史研究者の視点についてもおおいに語りましたので,それなりに貴重な対談となっているのではないかと考えています.実際,3人自身が対談を非常に楽しむことができました.
 この1年間,多くの読者の皆さんに,『英語語源ハンドブック』へ様々な角度からご意見をお寄せいただいたり,ハンドブックに基づいて関連する教材や記事などのコンテンツを制作・公開していただきました.ぜひ今後も引き続きご愛用,ご愛読いただき,ハンドブックの価値を広めていってください.
 最後に重要なお知らせです.6月30日に,物書堂さんより本書のアプリが発売されました.物書堂のアプリを利用できるのは iOS ユーザーのみとなりますが,ハンドブックをアプリ版で入手できるようになりました.通常価格は3,800円ですが,発売日より3週間は「初回セール期間」となっており,セール期間の価格は2,800円と(26%オフ)となっています.この機会に,ぜひアプリ版のハンドブックもご活用いただければと思います.詳細はこちらよりどうぞ.

 ・ 唐澤 一友・小塚 良孝・堀田 隆一(著),福田 一貴・小河 舜(校閲協力) 『英語語源ハンドブック』 研究社,2025年.

Referrer (Inside): [2026-08-25-1] [2026-07-20-1]

[ 固定リンク | 印刷用ページ ]

2026-07-01 Wed

#6274. 英語史の月刊ウェブマガジン Helvillian の2026年7月号が公開されました [helwa][heldio][notice][helmate][helkatsu][helvillian][link][nazesantangen]



 去る6月28日,「英語史をお茶の間に」届けようと日々奮闘している有志ヘルメイトによる月刊ウェブマガジン Helvillian 7月号が公開されました.通算第21号となります.
 今号のキャッチコピーは「まだまだ続く,#なぜさんたんげん そしてhel活の波」です.6月10日に世に送り出された新著『英語史で解く英文法の謎 --- なぜ「3単現の s」をつけるのか』(NHK出版新書)に関連する記事や熱い応援記事が,前号に引き続き,誌面を埋め尽くしています.
 まずは ykagata さんによる「表紙のことば」から覗いてみましょう.瀬戸内海から四国をめぐる旅の記憶とともに,ドイツ語の "Straße von Hormus" (ホルムズ海峡)が英語 street に対応するという興味深い話題を展開してくれています.広い海峡を「ストリート」と呼ぶ言語的なおもしろさを,旅の実感と結びつける筆致はさすがです.ykagata さんは他にも「[古英語]名詞屈折表が stān で始まる本,始まらない本」など,英語史に直接・間接に関わる魅力的な記事を多数寄稿されています.
 今号の収載記事をいくつかカテゴリー別に紹介していきましょう.
 何といっても今号のお祭りの中心は『なぜさんたんげん』です.ari さんによる「英子さんたんげんシリーズ」は,普段のユーモアとダジャレのセンスが凝縮された4コマ漫画で,『なぜさんたんげん』のエッセンシャル版としての期待が集まっています.Grace さんの「『なぜさんたんげん』目撃の巻」は,書店での劇的な「昇格」の瞬間を淡々と描き出し,多くのリスナーの涙を誘う秀逸なドキュメンタリー「石巻の奇跡」を世に送り出しました.さらに umisio さんは「告白・懺悔」と題して,自身が過去に「3単現の s」に疑問を抱かなかった理由を深く掘り下げるシリーズを連載されています.
 一方,お祭りの熱気の中でも淡々と学びを進めるレギュラー陣の記事も輝いています.その代表格が,listener kawakami さんによる「Prologue to Eneydos を読むシリーズ」です.Caxton の印刷技術と英語史の深淵に迫るこの硬派な連載は,編集委員の umisio さんをして「浮かれた頭を冷やしてくれる,ウェーランドの経済学言論の講義のようだ」と言わしめるほどのシリーズとなっています.私自身も,専門家の観点から,これが貴重な中英語精読シリーズになっているものと評価しています.
 語源やクイズの分野も百花繚乱です.mozhi gengo さんは「Beryl と同語源の日本語は○○」やヒンディー語の借用語コラムなど,圧倒的な知識量で独自の深掘りを展開されています.lacolaco さんによる「英語語源辞典通読ノート D」は,着実に歩みを進める職人技の鑑です.『英語語源辞典』の読み方解説も加わり,ますます有用性が高まっています.sorami さんの「中学生向け英語語源クイズ」は,学校の授業ですぐに使える実践的な内容とすぐれた出題センスが相変わらず光っています.
 さらに,前橋市での英語史講座を満員御礼のなかで終えられた kendama_player さんの熱い報告記事や,あまねちゃんによる「オフ会感想」と『英語語源ハンドブック』1周年記念記事,こじこじ先生の楽曲「不規則動詞戦争」,みーさんによる「小学生と学ぶ英語史」シリーズなど,各世代や地域におけるhel活のリアルな息吹が伝わってきます.佐久間さんの「日本語由来の医学英語」も専門家らしい視点を与えてくれます.
 巻末の「あゆみ」では,Grace さんが北千住オフ会の定着や helwa 開設3周年の軌跡をきれいにまとめてくださいました.そして umisio さんによる「編集後記」は,今号の多様な熱量をユーモアたっぷりに総括してくれています.
 最後になりますが,今号を編み上げてくださった編集委員の Lilimi さん,Galois さん,Grace さん,umisio さんには深く感謝いたします.そして,素晴らしいコンテンツを寄稿してくださったヘルメイトの皆さんも,本当にありがとうございました.
 hellog 読者の皆さんも,ぜひこの熱気溢れる Helvillian 7月号のページを訪れて,じっくりと味わってみてください.そして,自分も日頃のhel活の成果をこのウェブマガジンに載せてみたい,英語史の輪に加わりたい,と思われた方は,ぜひ Voicy プレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪 (helwa)」への参加をご検討いただければと思います.helwa にお入りになった瞬間から,あなたもヘルメイトです.一緒に英語史をお茶の間に届けていきましょう!

[ 固定リンク | 印刷用ページ ]

2026-06-25 Thu

#6268. 「英語語源辞典通読ノート」の lacolaco さんが『英語語源辞典』の読み方解説を始められています! [notice][voicy][heldio][helwa][inohota][kenkyusha][link][kdee][lacolaco][helkatsu][hel_education][helmate]



 英語史を広める活動「hel活」 (helkatsu) の周辺が実に熱くなっています.本ブログでも要注目としてたびたび紹介してきた,heldio/helwa のコアリスナーでヘルメイトの lacolaco さんが,「英語語源辞典通読ノート」シリーズにて,目下 D の項目をひた走っています.
 驚くべきは,その圧倒的な継続力のみならず,そこに込められた「hel活」スピリットの進化にあります.最新の2つの記事,すなわち6月13日公開の desire -- desk,および6月20日公開の despite, develop, device を拝読し,胸が熱くなりました.
 この最新の2回において,lacolaco さんは貴重で有用な,新しい試みを始められています.前者では desk を,後者では device をサンプルとして取り上げ,『英語語源辞典』初心者に向けて,同辞典の読み方をきわめて丁寧に解説してくれているのです.同辞典特有の専門記号,略称,句読点などの1つひとつにまでこだわり,それが何を意味しているのかを噛み砕いて説明しているセクションは,『英語語源辞典』を所有していながらも,専門的すぎて使いこなせていなかった多くの方々にとって福音となるはずです.
 これは,1ヶ月ほど前の hellog 記事「#6232. 『英語語源辞典』を読みこなせるようになりたい方へ」 ([2026-05-20-1]) における問題提起を受けての,lacolaco さんによる見事なイニシアチブであり,実践です.さらに先立つ「いのほた言語学チャンネル」の研究社ロケ回でも話題となったように,『英語語源辞典』は世界最高峰の辞典でありながら,一般読者がその価値を本格的に享受するためには「読み解き方の手ほどき」がどうしても必要でした.まさにそのギャップを埋める体系的なガイドを,1人のヘルメイトが自らの note で,これほどハイレベルな形で実現してくれたわけです.これぞ草の根から湧き上がる純粋なhel活であり,hel活コミュニティのつながりが生んだ貴い果実です.
 この丁寧な解説は,同辞典の魅力と威力をお茶の間に届ける素晴らしい踏み台となるはずです.一般の英語学習者の皆さんにとどまらず,同辞典の出版元である研究社の方々をはじめ,英語史の研究・教育に携わる専門の関係者の皆さんにも,大いに注目していただきたい画期的な試みです.ぜひ lacolaco さんのノートを訪問し,『英語語源辞典』の読み方解説を味読してみてください

 ・ 寺澤 芳雄(編集主幹) 『英語語源辞典』新装版 研究社,2024年.

Referrer (Inside): [2026-07-08-1]

[ 固定リンク | 印刷用ページ ]

2026-06-22 Mon

#6265. 『英語語源ハンドブック』刊行から1年 --- 索引と正誤表の最新版も [notice][hee][etymology][hel_education][helkatsu][link][voicy][heldio]


hee_front_cover.jpg



 去る6月18日,あの熱狂の発売からちょうど1周年を迎えることとなりました.『英語語源ハンドブック』(研究社)です.
 刊行から1年が経ち,ありがたいことに重版を重ねておりますが,それに伴う正誤表がこちらの研究社公式HPより公開されています.最新版は2026年6月17日に更新されたものとなりますので,お手元の書籍と合わせてご確認いただければ幸いです.
 さらに,本書で言及されている実に4083語もの単語・表現を網羅した索引が,追加資料としてダウンロードできるようになっています.それもこちらの研究社公式HPよりEXCELファイルやPDFフィあるとして入手できます,最新版が,同じく2026年6月17日付けで公開されています.この索引を活用することで,本書の利便性は一層高まるはずです.この索引を用いると,いろいろなことが可能となります.ぜひ「#6084. 『英語語源ハンドブック』の索引の歩き方」 ([2025-12-23-1]) の記事をお読みください.
 最新のリンクを含め,『英語語源ハンドブック』に関する各種情報は,『英語語源ハンドブック』の特設HPに集約されていますので,ぜひ訪れていただければ.
 この1年間,読者の皆さんの手によって,実におもしろく多様な『英語語源ハンドブック』関連コンテンツが制作・公開されてきました.それらの素晴らしい広報活動の足跡も,上記の特設HPに一覧としてまとめられております.皆さんの熱量には本当に脱帽するばかりです.
 関連コンテンツの盛り上がりについては,6月20日に Voicy heldio で配信した「#1847. 『英語語源ハンドブック』発売1周年 --- 読者の皆さんによる関連コンテンツがたくさん」でも詳しくお話ししております.1周年の記念に,ぜひ合わせてお聴きください.
 なお,1周年記念日となる6月18日の夜には,著者3名がオンラインで一堂に会し「居酒屋KKY」を開催しました.その様子は近々に heldio にてオンエアしますので,ご期待ください.
 『英語語源ハンドブック』が,拙著新刊『『英語史で解く 英文法の謎 --- なぜ「3単現の s」をつけるのか』(NHK出版新書)とともに,多くの人々にとって英語史へのジャンプ台であり続けることを願っています.

 ・ 唐澤 一友・小塚 良孝・堀田 隆一(著),福田 一貴・小河 舜(校閲協力) 『英語語源ハンドブック』 研究社,2025年.

Referrer (Inside): [2026-08-25-1] [2026-07-05-1]

[ 固定リンク | 印刷用ページ ]

2026-06-20 Sat

#6263. 6月27日(土)の朝カル講座「ghost を探って古英語原文の世界へ」 [asacul][notice][kdee][hee][etymology][hel_education][helkatsu][heldio][me][oe][kochushoho][pchron][adverb][preposition][link][voicy]


asacul_20260418.png



 1週間後の6月27日(土) 15:30--17:00 に,今年度の3回目となる朝日カルチャーセンター新宿教室でのオンライン講座が開かれます.昨年度より継続しているシリーズ「歴史上もっとも不思議な英単語」の通算第15弾ということで,今回は「ghost を探って古英語原文の世界へ」と題して,皆が気になる単語 ghost を深掘りしていきます.
 現代英語の ghost の最も普通の語義は「幽霊」ですね.この世ではしばしば恐れられている,あの不思議な存在です.しかし,本来は広く「精霊」 (spirit) を表わし,あらゆるものに生命を吹き込むパワーを表わしていましたが,歴史の過程で意味の縮小が起こったことになります.キリスト教の「聖霊」は the Holy Spirit と言いますが,古くは the Holy Ghost と言われたのも,この経緯と関係しています.
 また,発音や綴字の観点からも興味深い事実があります.古英語や中英語では gast のような綴字が普通でした.母音として ā という長母音をもっていたのです.ところが現代では /oʊ/ という2重母音になっていますね.また,後期中英語以降,どこからともなく綴字に <h> の文字が紛れ込み,現代では ghost となっていますね.講座では,<gh> という綴字の様々な謎にも触れていきたいと思っています.その他,動詞としての ghost,「幽霊語」 (ghost_word) の話題,もちろん ghost の語源自体にも触れていきます.
 講座の後半には,本シリーズの「古い英語の原文で味わう」趣旨に沿って,市河三喜・松浪有(著)『古英語・中英語初歩〈新装復刊〉』(研究社,2026年)より古英語のなかに実際に現われる "ghost" を覗いてみます.丁寧に解説しますので,古英語初心者の方も心配無用です.また,上掲書をお持ちでなくても講座資料として配付しますのでご安心ください.
 講座の詳細とお申込みは,朝カルのこちらの公式ページをご覧ください.
 なお,この先の夏期クールのテーマと日程をお伝えしておきます.夏期もシリーズを継続していきます.そちらの詳細・お申し込みはこちらのページよりどうぞ.

 ・ 夏期第1回(2026年7月25日):歴史上もっとも不思議な英単語 --- "king" を探って古英語原文の世界へ
 ・ 夏期第2回(2026年8月22日):歴史上もっとも不思議な英単語 --- "riddle" を探って古英語原文の世界へ
 ・ 夏期第3回(2026年9月26日):歴史上もっとも不思議な英単語 --- "through" を探って中英語原文の世界へ

 いずれの講座につきましても,多くの方の受講をお待ちしております.

(以下,後記:2026/06/22(Mon))
 今回の講座については Voicy heldio でも案内を放送しています.ぜひ「#1849. 6月27日(土)の朝カル講座は ghost を深掘り」をお聴きください.



 ・ 市河 三喜,松浪 有 『古英語・中英語初歩〈新装復刊〉』 研究社,2026年.
 ・ 寺澤 芳雄(編集主幹) 『英語語源辞典』新装版 研究社,2024年.

[ 固定リンク | 印刷用ページ ]

2026-06-19 Fri

#6262. B&C の第64節 "Influence of The Benedictine Reform on English" (1) --- Taku さんとの超精読会 [bchel][oe][benedictine_reform][christianity][lexicology][borrowing][latin][loan_word][link][voicy][heldio][anglo-saxon][history][helmate]



 昨日に引き続き,英語史の名著,Baugh and Cable のテキスト(第6版)を,helwa の志高き仲間たちと徹底的に腑に落としていく「超精読会」の記録です.この熱気あふれる現場の音声をそのままお届けする Voicy heldio の配信シリーズも,おかげさまで息長く続いています.
 今朝配信の heldio 最新回では,新しい節の冒頭を精読する回をお届けしています.「#1846. 英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む (64-1) with Taku さん --- helwa 北千住オフ会より」 です.本日のブログ記事はこの最新音源と密接にリンクした誌上実況中継となります.
 今回も,helwa/heldio のコミュニティを熱く盛り上げてくださっている重要ヘルメイトであり,コアリスナーの Taku さんことhttps://www.ntu.ac.jp/research/kyoin/kodomo/gakoukyouiku/kaneta_t.html">金田拓さん(帝京科学大学)に,水先案内人として精読をリードしていただきました.
 さて,今回からはいよいよ "Influence of The Benedictine Reform on English" と題された新セクションへ突入します.前回まで追ってきた「ベネディクト改革」という歴史的うねりが,実際の英語の語彙にどのような変化をもたらしたのか,具体的な借用語 (loan_word) のリストとともに検証していくことになります.今回の精読のターゲットとなった英文を以下に掲げます(Baugh and Cable, pp. 84--85).第64節の冒頭から,およそ30分弱をかけて計6文の細部を解剖していきました.

The influence of Latin upon the English language rose and fell with the fortunes of the church and the state of learning so intimately connected with it. As a result of the renewed literary activity just described, a new series of Latin importations took place. These differed somewhat from the earlier Christian borrowings in being words of a less popular kind and expressing more often ideas of a scientific and learned character. They are especially frequent in the works of Ælfric and reflect not only the theological and pedagogical nature of his writings but also his classical tastes and attainments. His literary activity and his vocabulary are equally representative of the movement. As in the earlier Christian borrowings, a considerable number of words have to do with religious matters: alb, Antichrist, antiphoner, apostle, canticle, cantor, cell, chrism, cloister, collect, creed, dalmatic, demon, dirge, font, idol, nocturn, prime, prophet, sabbath, synagogue, troper.


 この B&C 超精読シリーズの過去の足跡については,すべてアーカイヴに網羅されており,いつでもバックナンバーにアクセス可能です.各回へのナビゲーションは,「#5291. heldio の「英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む」シリーズが順調に進んでいます」 ([2023-10-22-1]) をハブとしてご利用ください.英語史のロマンに知的好奇心をくすぐられた方は,ぜひ本書をお手元にご用意の上,この音声を道しるべに深い読書体験を味わっていただければ幸いです.さらに,「ただ聴くだけでなく,自分も対面やオンラインの現場に飛び込んでリアルタイムに議論の輪に加わりたい!」という熱量をお持ちの方は,ぜひ Voicy のプレミアムリスナー限定配信チャンネルである「英語史の輪 (helwa)」へのご参加をご検討ください.知的なお祭りをともに楽しめる仲間を,いつでもお待ちしております.


Baugh, Albert C. and Thomas Cable. ''A History of the English Language''. 6th ed. London: Routledge, 2013.



 ・ Baugh, Albert C. and Thomas Cable. A History of the English Language. 6th ed. London: Routledge, 2013.

Referrer (Inside): [2026-07-06-1]

[ 固定リンク | 印刷用ページ ]

2026-06-18 Thu

#6261. B&C の第63節 "The Benedictine Reform" (7) --- Taku さんとの超精読会 [bchel][oe][benedictine_reform][christianity][link][voicy][heldio][anglo-saxon][history][helmate]



 英語史を学ぶ者にとってのバイブルとも言える Baugh and Cable の名著(第6版)を,helwa の志高きメンバーとともに1文ずつ(いな,1語ずつ)じっくりと読み解いていく「超精読会」を,半定期的なペースで重ねています.この濃密な読書会の空気感をそのままお届けする Voicy heldio の音声配信シリーズも,気づけば継続中です.開始から3年近くが経過しましたが,歩みは着実に進んでおり,現在は第63節の後半戦に突入しています.
 今朝の heldio にて,その最新の配信回を公開いたしました.「#1845. 英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む (63-7) with Taku さん --- helwa 北千住オフ会より」です.本日のブログ記事はこの音声配信とがっちり連動する形でのアップデートとなります.
 今回も,heldio/helwa コミュニティを牽引するヘルメイトでありコアリスナーの Taku さんこと金田拓さん(帝京科学大学)に,ナビゲーターとして精読を力強くリードしていただきました.現場に集まった数名のギャラリーとともに,テキストの奥底に潜む歴史的背景を掘り起こすような,いつもながらのディープな読みを堪能する時間となりました.
 今回の読書会でターゲットとした英文を以下に提示します(Baugh and Cable, pp. 83--84) .第63節の幕引きに近い箇所から,およそ40分もの時間をかけて計6文を緻密に読み解いていきました.10世紀後半のベネディクト改革の英語史上の意義を堪能してください!

One of the objects of special concern in this work of rehabilitation was the improvement of education---the establishment of schools and the encouragement of learning among the monks and the clergy. The results were distinctly gratifying. By the close of the century the monasteries were once more centers of literary activity. Works in English for the popularizing of knowledge were prepared by men who thus continued the example of King Alfred, and manuscripts both in Latin and the vernacular were copied and preserved. It is significant that the four great codices in which the bulk of Old English poetry is preserved date from this period. We doubtless owe their existence to the reform movement.


 この B&C 読書会のこれまでの軌跡については,すべてアーカイヴ化されており,いつでも過去回へアクセスが可能です.各配信回へのナビゲーションリンクは,過去の記事「#5291. heldio の「英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む」シリーズが順調に進んでいます」 ([2023-10-22-1]) にまとまっていますので,ぜひそちらをご参照ください.知的好奇心を刺激された方は,ぜひご自身でも本書を入手され,この超精読会の音声をガイドブック代わりにお聴きいただければ幸いです.また「聴くだけでなく,対面やオンラインの現場でリアルタイムに議論に加わりたい!」という熱意をお持ちの方は,ぜひ Voicy のプレミアムリスナー限定配信チャンネルである「英語史の輪 (helwa)」の門を叩いてみてください.皆さんのご参加を心よりお待ちしております.


Baugh, Albert C. and Thomas Cable. ''A History of the English Language''. 6th ed. London: Routledge, 2013.



 ・ Baugh, Albert C. and Thomas Cable. A History of the English Language. 6th ed. London: Routledge, 2013.

[ 固定リンク | 印刷用ページ ]

2026-05-30 Sat

#6242. ついに通算第20号 --- 英語史の月刊ウェブマガジン Helvillian の2026年6月号が公開されました [helwa][heldio][notice][helmate][helkatsu][helvillian][link][nazesantangen]


helvillian_202606.png



 一昨日の5月28日(木),英語史をテーマとする日本(世界でも?)唯一の月刊ウェブマガジン Helvillian 6月号が公開されました.通算第20号となる節目の号です.前号の紹介記事で「次号はいよいよ第20号の大台に乗る」と期待を寄せていましたが,こうして実際に形になり,継続の重みと有志ヘルメイトの皆さんの自発的なエネルギーに改めて深い敬意を表します.
 今号の「表紙のことば」を担当されたのは taku さんです.ダイバーの taku さんが,ダイビングと英語史の共通点をアクロバティックに指摘されています.実は私もダイバーなのですが,「ダイビング×英語史」は考えたことがなかったので,今回 taku さんのことばを読んで目から鱗が落ちました.taku さんにお寄せいただいた表紙の写真はもちろん海面下の絶景.表紙デザインは,編集委員のお一人 Galois さんが手がけられました.
 続く本編は,この1ヶ月のあいだに主に note 上で公開されたヘルメイトさんたちの記事群の抜粋一覧です.6月10日に発売予定の拙著 #なぜさんたんげん こと『英語史で解く英文法の謎 --- なぜ「3単現の s」をつけるのか』(NHK出版新書)を応援してくださる記事も多く含まれており,感謝に堪えません.
 まず ari さんによる記事は,今月も圧倒的な質と量で,お馴染みの「ari 節」が安定的に炸裂しています.マカロンと増大辞をめぐる語源の話題から,『なぜさんたんげん』カウントダウン企画をマンガで応援する「英子さんたんげん」シリーズまで,縦横無尽のhel活振りです.
 Grace さんは「新・家庭の常備「薬」なぜさんたんげん」と題する記事のなかで,近刊についてすでにウェブ公開されている部分のみを手がかりに,著者が近刊にこめた意図を鋭い洞察で暴いてくれています.著者として早くも身ぐるみを剥がされてしまったと感じています.恐るべし Grace 節!
 今号の特筆すべき点として,kendama_player さんが note で初投稿を果たされたことが挙げられます.「ROAD TO 英語学・英語史」と題して,ご自身の英語史との出会いを振り返られています.新たな書き手の登場にコミュニティの広がりを感じ,嬉しい思いです.
 lacolaco さんの「英語語源辞典通読ノート」は D ゾーンを順調に走行中で,今回は dental から desert までの単語をカバーしています.lacolaco さんが切り開いた「辞書を通読する」という道は,後に他のヘルメイトも歩むことになり,最も堅実で強力なhel活コンテンツに成長しました.そのような同志の1人が,あまねちゃんです.今号から『英語語源辞典』を気軽に通読する新シリーズを立ち上げられ,abacus から abyss に至るまで4本の記事を連発されています.この辞典通読ムーブメントの連鎖には,驚きを禁じ得ません.
 mozhi gengo さんの寄稿の多さと視野の広さにも,相変わらず圧倒されます.インド英語の「クセ」に関する話題や,vacuum の <uu> という不思議な綴字の謎,さらには英領インド側から見たイギリスにとってのペルシャという歴史的な話題にまで筆が及んでいます.ペルシャ語の hastam が英語の I am に対応するという比較言語学的な指摘など,知的好奇心を大いに刺激されます.
 教育・普及の観点からは,sorami さんの中学生向け英語語源クイズが第8弾・第9弾へと到達し,ラテン語の紹介や数の接頭辞を取り上げています.またみーさんの「小学生と学ぶ英語史」シリーズは128回に到達し(実際には本日までに140回に届こうというところ),継続力にただただ脱帽するばかりです.
 佐久間さんは,日本歯科医史学会の特別講演のお知らせや,『語源で学ぶ医学英単語ハンドブック』を通じた医学英語教育の新たな地平についての議論により,医学の世界と言語研究の成果の交差点を探る希有なhel活を展開されています.
 ykagata さんは,毎日連続投稿100回を優に超える活躍振りで,「ドイツ語×英語史」の話題を中心としつつ,いまや最も幅広いテーマでhel活を展開するヘルメイトとなっています.「「プチプチ」のドイツ語」や「カルビーのパッケージ仕様変更についてのドイツ語圏での報道を読む」など,タイトルだけ見ても読まざるを得ない記事が並びます.番外編として「『紀元前からのこだわり?なぜ3単現の s をつけるのか』にこじつけて学ぶドイツ語」も投稿されています.
 umisio さんの記事群は,今号でも鋭い批評性とユーモアが同居しています.川上語録の深掘りシリーズ最終回,国語の教科書や大河ドラマをめぐる歴史の考察,さらには「「英語史で解く英文法の謎 なぜ[3単現のs]をつけるのか」というタイトルのなぜ」シリーズも開始されました.
 専門的な英語史の窓としては,川上さんによる「古英語の規範意識」および「重なる三単現 s」の2本の論考が,誌面に重厚な学術的深みを与えています.私自身も,新刊書の予約をめぐる御礼や,応援マガジンの始動について微力ながら記事を寄せさせていただきました.
 巻末は Grace さんによる「あゆみ」と,編集委員4名による第20号到達までの道のりを振り返っての「編集後記」で美しく締めくくられています.
 このように通算第20号は,記念の号にふさわしく,質量ともに過去最高水準の充実ぶりとなっています.有志の皆さんのエネルギーによって紡がれるこの知的空間を,ぜひ時間をかけてゆっくりと味わっていただければ幸いです.
 「読むだけでなく,自分もこのhel活の輪に加わってみたい」という方は,ぜひプレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪 (helwa)」の扉を叩いてみてください.ともに学び,ともに創る喜びが,そこには溢れています.

 ・ 堀田 隆一 『英語史で解く 英文法の謎 --- なぜ「3単現の s」をつけるのか』 NHK出版〈NHK出版新書〉,2026年.

[ 固定リンク | 印刷用ページ ]

2026-05-20 Wed

#6232. 『英語語源辞典』を読みこなせるようになりたい方へ [voicy][heldio][inohota][kenkyusha][notice][link][kdee][hel_education][khelf][helwa][asakaru]


寺澤 芳雄(編集主幹) 『英語語源辞典』新装版 研究社,2024年.



 昨日の記事「#6231. 研究社ロケ in 「いのほた言語学チャンネル」の第2弾と第3弾が公開されています」 ([2026-05-19-1]) でご案内した研究社ロケ回の第3弾では,『英語語源辞典』の読みこなしについても話題となりました.
 編集者の星野龍さん,中川京子さん,青木奈都美さんとのお話しのなかで,『英語語源辞典』(や OED の語源関係欄)は,情報がぎっしり詰め込まれており,専門的な記号や略称も多いので,一般読者は読みこなすのが難しい.一般の英語学習者が,同辞典の良さを本格的に味わおうと思えば,読み解き方の手ほどきが必要なほどだ.そのための講座やガイドブックがあるとよい,という趣旨のお話しも出ました.
 一般の方々にとって『英語語源辞典』を使いこなすのが容易ではないことは,同辞典を激推ししてきた私自身も気付いており,そのためにいくつかの活動もしてきました.1つは,動画内で私自身も触れている通り,Voicy チャンネル「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」のなかで,まさに『英語語源辞典』読み解き講座に近い配信回をしばしばお届けしてきました.英語史を専攻する大学院生などとともに,同辞典の読み方を解説したり,議論したりしています.以下に主だった回を一覧します.

 ・ 2023年10月23日 heldio にて「#875. 『英語語源辞典』を読むシリーズ (1) --- 藤原くんと foot を語る」が配信され,藤原郁弥さんとの画期的なシリーズの幕開きとなる.ちなみに,この回は2023年の heldio 配信回のリスナー投票で第2位に入った.
 ・ 2023年10月26日 heldio にて「#878. 『英語語源辞典』を読むシリーズ (2) --- 藤原くんと foot を語る」が配信される.
 ・ 2023年11月8日 heldio にて「#891. 『英語語源辞典』を読むシリーズ (3) --- khelf 藤原くんと marble を語る第1弾」が配信される.ちなみに,この回は2023年の heldio 配信回のリスナー投票で第9位に入った.
 ・ 2023年11月11日 heldio にて「#894. 『英語語源辞典』を読むシリーズ (4) --- khelf 藤原くんと marble を語る第2弾」が配信される.
 ・ 2023年11月14日 heldio にて「#897. 『英語語源辞典』を読むシリーズ (5) --- khelf 藤原くんと marble を語る第3弾」が配信される.
 ・ 2023年12月15日 heldio にて「#928. 『英語語源辞典』を読むシリーズ (6) --- khelf 藤原くんと2重語 compute/count を語る」が配信される.
 ・ 2024年1月31日 heldio にて「#975. 『英語語源辞典』の収録語彙」が公開される.
 ・ 2024年2月2日 heldio にて「#977. 『英語語源辞典』を読むシリーズ (7) --- khelf 藤原くんと同音異義語 bank の項を精読する」が配信される.
 ・ 2024年2月3日 heldio にて「#978. 『英語語源辞典』の語義・初出年代 --- khelf 藤原くんと凡例を読もう」が配信される.凡例を熟読するという稀代な企画がスタート.
 ・ 2024年6月6日 heldio にて「#1101. 『英語語源辞典』凡例読みシリーズ with 藤原郁弥さん&青木輝さん」が配信される.
 ・ 2024年07月26日 heldio で「#1153. 『英語語源辞典』を読むシリーズ (8) --- khelf 藤原くんと king の項を精読する」が公開される.
 ・ 2024年08月24日 heldio で「#1182. 【緊急のご報告】研究社『英語語源辞典』新装版が重版決定!」が公開される.
 ・ 2024年09月23日 heldio で「#1212. 『英語語源辞典』の「語源学解説」精読 --- 「英語史ライヴ2024」より」が公開される.
 ・ 2024年10月21日 heldio で「#1240. 『英語語源辞典』の「語源学解説」精読 (2) --- KDEE の編集方針を理解しよう」が公開される.
 ・ 2024年10月26日 heldio で「#1236. mine を『英語語源辞典』で読み解く」が公開される.
 ・ 2024年11月14日 heldio で「#1264. 『英語語源辞典』通読はキツい,無理!」が公開される.
 ・ 2024年11月16日 heldio で「#1266. chair と sit --- 『英語語源辞典』精読会 with lacolaco さんたち」が公開される.
 ・ 2024年12月26日 heldio で「#1306. 『英語語源辞典』の「語源学解説」精読 (3) --- 印欧語比較言語学の学史をたどる」が公開される.
 ・ 2025年04月25日 heldio で「#1426. 『英語語源辞典』をランダム読み --- khelf メンバーとの思いつき企画」が公開される.

 また,私は数年来朝日カルチャーセンター新宿教室にて定期的に英語史関連の講座を開いてきましたが,とりわけ2024年度の毎月の講座では,「語源辞典でたどる英語史」をシリーズタイトルとして掲げて,事実上の『英語語源辞典』読み解き講座を展開していました.現行の毎月講座でも,『英語語源辞典』は常に参照し,その一部を精読するということを続けています.今週土曜日に予定されている5月回でも,もちろん参照する予定です(先日の hellog 記事「#6228. 「again を探って中英語原文の世界へ」 --- 今年度の朝カル英語史シリーズ第2回」([2026-05-16-1]) をご参照ください).
 ほかには,上記 Voicy heldio から派生したプレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪 (helwa)」khelf(慶應英語史フォーラム)のメンバーによる,『英語語源辞典』をめぐる様々な活動も,『英語語源辞典』の読みこなしに貢献しています.とりわけ同辞典の通読に挑戦されているお2人 lacolaco さんによる note 上の「英語語源辞典通読ノート」寺澤志帆さんの連載企画「『英語語源辞典』でたどる英語綴字史」は要注目です.ari さんによる『英語語源辞典』で一人遊びするアプリ「#266【KQ2】ゴラクエを update して遊ぶ!!」も参照ください.
 上記のように,これまでにも仲間たちと私とで様々な活動を展開してきましたが,『英語語源辞典』を読みこなせるようになるための「体系的」な講座やガイドブックなどは,確かに存在しませんでした.どのくらいの需要があるのか,という問題はありますが,今回のいのほた動画で触れている通り,一考の余地はあるかもしれません.
 読者の皆さん,需要はありますか?

 ・ 寺澤 芳雄(編集主幹) 『英語語源辞典』新装版 研究社,2024年.

Referrer (Inside): [2026-07-08-1] [2026-06-25-1]

[ 固定リンク | 印刷用ページ ]

Powered by WinChalow1.0rc4 based on chalow