先日,秋元実治先生(青山学院大学名誉教授)と標記の書籍を参照しつつ対談しました.そして,その様子を一昨日 Voicy heldio で「#1139. イディオムとイディオム化 --- 秋元実治先生との対談 with 小河舜さん」として配信しました.中身の濃い,本編で22分ほどの対談回なっております.ぜひお時間のあるときにお聴きください.
秋元実治(著)『増補 文法化とイディオム化』(ひつじ書房,2014年)については,これまでもいくつかの記事で取り上げてきており,とりわけ「#1975. 文法化研究の発展と拡大 (2)」 ([2014-09-23-1]) で第1章の目次を挙げましたが,今回は今後の参照のためにも本書全体の目次を掲げておきます.近日中に対談の続編を配信する予定です.
改訂版はしがき
はしがき
理論編
第1章 文法化
1.1 序
1.2 文法化とそのメカニズム
1.2.1 語用論的推論 (Pragmatic inferencing)
1.2.2 漂白化 (Bleaching)
1.3 一方向性 (Unidirectionality)
1.3.1 一般化 (Generalization)
1.3.2 脱範疇化 (Decategorialization)
1.3.3 重層化 (Layering)
1.3.4 保持化 (Persistence)
1.3.5 分岐化 (Divergence)
1.3.6 特殊化 (Specialization)
1.3.7 再新化 (Renewal)
1.4 主観化 (Subjectification)
1.5 再分析 (Reanalysis)
1.6 クラインと文法化連鎖 (Grammaticalization chains)
1.7 文法化とアイコン性 (Iconicity)
1.8 文法化と外適応 (Exaptation)
1.9 文法化と「見えざる手」 (Invisible hand) 理論
1.10 文法化と「偏流」 (Drift) 論
第2章 イディオム化
2.1 序
2.2 イディオムとは
2.3 イディオム化
2.4 イディオム化の要因
2.4.1 具体的から抽象的
2.4.2 脱範疇化 (Decategorialization)
2.4.3 再分析 (Reanalysis)
2.4.4 頻度性 (Frequency of occurrence)
2.5 イディオム化,文法化及び語彙化
分析例
第1章 初期近代英語における複合動詞の発達
1.1 序
1.2 先行研究
1.3 データ
1.4 複合動詞のイディオム的特徴
1.4.1 Give
1.4.2 Take
1.5 ジャンル間の比較: The Cely Letters と The Paston Letters
1.6 結論
第2章 後期近代英語における複合動詞
2.1 序
2.2 先行研究
2.3 データ
2.4 構造の特徴
2.5 関係代名詞化
2.6 各動詞の特徴
2.6.1 Do
2.6.2 Give
2.6.3 Have
2.6.4 Make
2.6.5 Take
2.7 複合動詞と文法化
2.8 結論
第3章 Give イディオムの形成
3.1 序
3.2 先行研究
3.3 データ及び give パタンの記述
3.4 本論
3.4.1 文法化とイディオム形成
3.4.2 再分析と意味の漂白化
3.4.3 イディオム化
3.4.4 名詞性
3.4.5 構文と頻度性
3.4 本論
3.4.1 文法化とイディオム形成
3.4.2 再分析と意味の漂白化
3.4.3 イディオム化
3.4.4 名詞性
3.4.5 構文と頻度性
3.5 結論
第4章 2つのタイプの受動構文
4.1 序
4.2 先行研究
4.3 データ
4.4 イディオム化
4.5 結論
第5章 再帰動詞と関連構文
5.1 序
5.2 先行研究
5.3 データ
5.3.1 Content oneself with
5.3.2 Avail oneself of
5.3.3 Devote oneself to
5.3.4 Apply oneself to
5.3.5 Attach oneself to
5.3.6 Address oneself to
5.3.7 Confine oneself to
5.3.8 Concern oneself with/about/in
5.3.9 Take (it) upon oneself to V
5.4 再帰動詞と文法化及びイディオム化
5.5 再起動し,受動化及び複合動詞
5.5.1 Prepare
5.5.2 Interest
5.6 結論
第6章 Far from の文法化,イディオム化
6.1 序
6.2 先行研究
6.3 データ
6.4 文法化とイディオム化
6.4.1 文法化
6.4.2 意味変化と統語変化の関係:イディオム化
6.5 結論
第7章 複合前置詞
7.1 序
7.2 先行研究
7.3 データ
7.4 複合前置詞の発達
7.4.1 Instead of
7.4.2 On account of
7.5 競合関係 (Rivalry)
7.5.1 In comparison of/in comparison with/in comparison to
7.5.2 By virtue of/in virtue of
7.5.3 In spite of/in despite of
7.6 談話機能の発達
7.7 文法化,語彙化,イディオム化
7.8 結論
第8章 動詞派生前置詞
8.1 序
8.2 先行研究
8.3 データ及び分析
8.3.1 Concerning
8.3.2 Considering
8.3.3 Regarding
8.3.4 Relating to
8.3.5 Touching
8.4 動詞派生前置詞と文法化
8.5 結論
第9章 動詞 pray の文法化
9.1 序
9.2 先行研究
9.3 データ
9.4 15世紀
9.5 16世紀
9.6 17世紀
9.7 18世紀
9.8 19世紀
9.9 文法化
9.9.1 挿入詞と文法化
9.9.2 丁寧標識と文法化
9.10 結論
第10章 'I'm afraid' の挿入詞的発達
10.1 序
10.2 先行研究
10.3 データ及びその文法
10.4 文法化---Hopper (1991) を中心に
10.5 結論
第11章 'I dare say' の挿入詞的発達
11.1 序
11.2 先行研究
11.3 データの分析
11.4 文法化と文体
11.5 結論
第12章 句動詞における after と forth の衰退
12.1 序
12.2 For による after の交替
12.2.1 先行研究
12.2.2 動詞句の選択と頻度
12.2.3 After と for の意味・機能の変化
12.3 Forth の衰退
12.3.1 先行研究
12.3.2 Forth と共起する動詞の種類
12.3.3 Out による forth の交替
12.4 結論
第13章 Wanting タイプの動詞間に見られる競合 --- desire, hope, want 及び wish を中心に ---
13.1 序
13.2 先行研究
13.3 昨日変化
13.3.1 Desire
13.3.2 Hope
13.3.3 Want
13.3.4 Wish
13.4 4つの動詞の統語的・意味的特徴
13.4.1 従属節内における法及び時制
13.4.1.1 Desire + that/Ø
13.4.1.2 Hope + that/Ø
13.4.1.3 Wish + that/Ø
13.4.2 Desire, hope, want 及び wish と to 不定詞構造
13.4.3 That の省略
13.5 新しいシステムに至る変化及び再配置
13.6 結論
結論
補章
参考文献
索引
人名索引
事項索引
・ 秋元 実治 『増補 文法化とイディオム化』 ひつじ書房,2014年.
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