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notebooklm - hellog〜英語史ブログ

最終更新時間: 2025-11-02 22:32

2025-10-27 Mon

#6027. lacolaco さん×NotebookLM による英語語源クイズに唸る [heldio][helwa][helmate][helkatsu][kdee][ai][notebooklm][hel_education][etymology][notice][helquiz][kenkyusha]

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 heldio/helwa のコアリスナー lacolaco さんが,1年9ヶ月ほど前に始められた「英語語源辞典通読ノート」を順調に継続されています.この試みは開始当初に hel活 (helkatsu) 界隈で話題を呼びました.lacolaco さんの挑戦に焚き付けられて,英語史関連の各種辞典を「通読」するシリーズを始められたり,定期的な発信を開始される方々が複数現われてきたのです.
 その火付け役の lacolaco さんが,昨日,レギュラーシリーズとしての最新回となる「英語語源辞典通読ノート C (cuckoo-cynical)」を公開され,ついに C の項目をコンプリートされました.おめでとうございます! 一昨日開かれた helwa 北千住オフ会(私はリモートで参加)で,lacolaco さんより記事公開に先立って C 完走の報告を受けたため,皆でお祝いと労いと励ましの言葉を掛けました.
 そして,lacolaco さんは,ご自身の C コンプリートの機会に,驚くべき企画を打ち出されました.これまでの記事を Google NotebookLM に読み込ませ,「KDEE通読ノートまとめ-C」と題して,それを「語源クイズ」に仕立て上げてしまったのです.学術的な知識を生成AIという最新のツールに渡し,遊び心に満ちたコンテンツに変える.これは,まさに現代におけるhel活の新しい形を示す,素晴らしい試みです(NotebookLM を利用した別の試みについては,「#5850. 英語語彙史概論の講義内容を NotebookLM でポッドキャスト対談に仕立て上げました」 ([2025-05-03-1]) を参照).
 私も早速この C の項目をめぐる語源クイズに挑戦してみましたが,出題の妙に唸らされました.4択問題で出題されるのですが,難易度はかなり高めです.34問中22点,正解率は65%という結果です.中には当てずっぽうで正解したものもあったので,私の実力はもっと低かったということになります.英語史研究者や英語語源愛好家を標榜している者としては,心もとない点数でしたが,1つひとつの問いがたいへん勉強になりました.出題ソースが『英語語源辞典』(研究社)に基づいているので,安心して遊び,学ぶことができます.
 このクイズは,単に語源の知識を問うだけでなく,知的好奇心をも刺激してくれます.生成AIが,遊びにも学びにも,これほどまでに有効活用できるとは思いもよりませんでした.現代ならでは語源の楽しみ方ですね.
 lacolaco さんのアイディアそのものが秀逸なのですが,それ以前に「英語語源辞典通読ノート」の継続という「仕込み」があったからこそ可能になった試みである点が重要だと考えています.もちろん AB の項目に関するクイズもすでに作られていますので,lacolaco さんの特別記事「英語語源辞典通読ノートまとめ NotebookLM」経由で訪れていただければ.
 lacolaco さん,改めて C の項目の完走,おめでとうございます.そして,今後 D の項目に入っていくとのことですが,引き続き応援いたします!

 ・ 寺澤 芳雄(編集主幹) 『英語語源辞典』新装版 研究社,2024年.

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2025-05-03 Sat

#5850. 英語語彙史概論の講義内容を NotebookLM でポッドキャスト対談に仕立て上げました [ai][notebooklm][hel_education][vocabulary][lexicology][borrowing][loan_word][word_formation][derivation][compound][shortening][notice][youtube]



 昨日の記事「#5849. Helvillian 5月号について語るAI音声対談」 ([2025-05-02-1]) で,Google NotebookLM の最新の音声対談化サービスを紹介した.あまりに革新的で便利,かつ応用可能性も広そうなので,いろいろといじって遊んでいるところである.
 以前,英語語彙史概論の講義を行なったときの講義資料を Google NotebookLM に投げ込み,雑なプロンプトで音声対談生成を依頼した.待つこと数分.出力された音声ファイルを確認すると,改めて驚いたが,ほぼこのまま外に出せる出来映えだ.6分42秒ほどの対談に,90分講義のエッセンスが詰まっていた.
 この驚きの対談とそれを紹介する音声配信を,本日 stand.fm の「英語史つぶやきチャンネル (heltalk)」より「英語語彙史概論 by NotebookLM」として公開した.さらにそこから YouTube 化(静止画像付き)でも配信したが,それが上掲の動画である(感激のコメント等を含めて11分29秒).
 詳細な情報を対談という形式に落とし込める生成AIの技術は,情報の収集や理解にとどまらず一般の学びにも大きく貢献する可能性がある.日々英語史の音声配信をしている者として,脅威でもあるが大きな希望でもある.活用法と注意点を本格的に探っていきたい.

Referrer (Inside): [2025-10-27-1]

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2025-05-02 Fri

#5849. Helvillian 5月号について語るAI音声対談 [ai][heldio][helvillian][helwa][helkatsu][helmate][notice][notebooklm]


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 昨日の記事「#5848. ウェブ月刊誌 Helvillian の5月号が公開されました」 ([2025-05-01-1]) ですでに紹介しましたが,Helvillian の最新号を今朝の Voicy heldio のほうでもご案内しました.「#1433. Helvillian 5月号が公開! --- NotebookLM で生成した対談入り」です.
 この heldio でのご案内は,昨日の hellog 記事の単なる口頭版ではありません.最新AIサービスを利用してスパイス加えています.ここ数日,生成AI界隈では話題となっているのですが,Google NotebookLM より,Podcast 風の対談音声を日本語で手軽に出力できるサービスが公開されました.そこで,機能確認の意味も込めて Helvillian 5月号の宣伝用の対談を生成させてみた,という次第です.heldio 配信の第1, 3, 4チャプターは私の語りですが,第2チャプターに AI で生成された対談音声を掲載しています(6分37秒).ぜひお聴きください.



 昨今のAI技術の発展には目覚ましいものがありますが,今回もおおいに驚きました.内容の的確さや語りの自然さには舌を巻きます.100点満点とはいわずとも,95点くらいには達しているのではないでしょうか.男性と女性の2人の会話も調子よいほどに流ちょうです.Helvillian 最新号の主要なコンテンツを幅広く魅力的に紹介してくれているばかりか,helwa のコミュニティ活動の意義についても突っ込んだ会話を展開しています.特に「専門知識がこういうコミュニティ活動という触媒を通してより豊かになって,より身近なものになっている」との指摘は,まさに helwa や Helvillian が目指しているところを言い当てています.
 正直なところ,AI がこれほどまで上手に具体的な情報を抽出し,自然な対話の中に組み込んで音声配信1回分を生成してしまうとは,まったく予想していませんでした.期せずして Helvillian 最新号の優れたガイドとなったことに,(脅威を感じつつも)満足しました.hel活もついに AI 時代に突入したようです.

Referrer (Inside): [2025-05-03-1]

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