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hellog〜英語史ブログ / 2012-02-15

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2012-02-15 Wed

#1024. 現代英語の綴字の不規則性あれこれ [spelling][spelling_pronunciation_gap][pde_characteristic][link][hiragana]

 綴字と発音の乖離は,しばしば現代英語の最大の特徴(現実的には弱点)の1つともいわれ([2009-09-25-1]の記事「#151. 現代英語の5特徴」を参照),これまでにも spelling_pronunciation_gap の多くの記事で取りあげてきた.大学の授業などでこの問題点を指摘すると,昔から不思議でいぶかしく思っていたという学生もいれば,言われてみればそうだなと呑気に構えて英語の綴字を吸収してきた学生もいる.そこで,綴字と発音の乖離の事実におもしろく気付くことができるように,以下に記事へのリンク集を作ってみた.個別には以下のリンクを,一括したものは ##1024,15,210,565,547,562,580,116,192,62,503 より.

 ・ 「#15. Bernard Shaw が言ったかどうかは "ghotiy" ?」: [2009-05-13-1]
 ・ 「#210. 綴字と発音の乖離をだしにした詩」: [2009-11-23-1]
 ・ 「#565. 弛緩前舌高母音に対応する英語の綴字」: [2010-11-13-1]
 ・ 「#547. <oo> の綴字に対応する3種類の発音」: [2010-10-26-1]
 ・ 「#562. busy の綴字と発音」: [2010-11-10-1]
 ・ 「#580. island --- なぜこの綴字と発音か」: [2010-11-28-1]
 ・ 「#116. 語源かぶれの綴り字 --- etymological respelling」: [2009-08-21-1]
 ・ 「#192. etymological respelling (2)」: [2009-11-05-1]
 ・ 「#62. なぜ綴りと発音は乖離してゆくのか」: [2009-06-28-2]
 ・ 「#503. 現代英語の綴字は規則的か不規則的か」: [2010-09-12-1]

 最後に挙げた記事では,現代英語における規則性は75--84%で意外と高いこと,ただし頻度の高い日常語にとりわけ不規則性がみられることについて触れた.頻度の高い語で不規則な綴字のものが一覧になっていれば便利だと思い,Crystal (71) が "Some irregular English spellings" で挙げている60語を再掲したい.これまでの記事で取りあげてきたものも多く含まれているので,hellog 検索ボックスに単語を入力すれば当たる可能性もあります.

although, among, answer, are, aunt, autumn, blood, build, castle, clerk, climb, colour, comb, come, cough, could, course, debt, do, does, done, dough, eye, friend, gone, great, have, hour, island, journey, key, lamb, listen, move, none, of, once, one, only, own, people, pretty, quay, receive, rough, said, salt, says, shoe, shoulder, some, sugar, talk, two, was, water, were, where, who, you


 関連して,拙著『英語史で解きほぐす英語の誤解 --- 納得して英語を学ぶために』第6章第2節「綴り字と発音の乖離」なども参考にどうぞ.
 なお,日本語の仮名はおよそ拍の単位で表音的であり,規則正しい表音文字の模範の1つのように評価されることが多いが,「は」「へ」のように文字と発音の対応が1対2であるもの,「お」と「を」のように対応が2対1であるもの,「じ」「ず」「ぢ」「づ」の四つ仮名問題,「おとさん」 /oto:san/ や「とけ」 /toke:/ にみられる表記の問題など,現代仮名遣いに引き継がれている過去の遺産もある.

 ・ Crystal, David. The English Language. 2nd ed. London: Penguin, 2002.

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最終更新時間: 2024-11-26 08:10

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