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hellog〜英語史ブログ / 2019-07-06

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2019-07-06 Sat

#3722. 混成語は右側主要部の音節数と一致する [blend][syllable][compound][phonology]

 混成語 (blend) について,「#630. blend(ing) あるいは portmanteau word の呼称」 ([2011-01-17-1]),「#631. blending の拡大」 ([2011-01-18-1]),「#876. 現代英語におけるかばん語の生産性は本当に高いか?」 ([2011-09-20-1]) などの記事で取り上げてきた.
 音節数という観点から混成語をみてみると,おもしろい性質があることに気づく.混成語の音節数(モーラ数)は,そのもととなっている2単語のうち後半の語(右側主要部)の音節数(モーラ数)に一致するという事実である.
 西原・菅原 (102--03) による,日本語と英語からの例を挙げよう.

混成語音節数(モーラ数)
ダスト+ゾーキン → ダスキン3 + 4 → 4
ママ+アイドル → ママドル2 + 4 → 4
+シッポ → オッポ1 + 3 → 3
smoke+fog → smog1 + 1 → 1
breakfast+lunch → brunch2 + 1 → 1
lunch+supper → lupper1 + 2 → 2


 絶対的なルールではなく,Ebony + phonics → Ebonics, parallel + Olympics → Paralympics などの例外もみられるが,およそ当てはまるとはいえる.
 一般的に,複合語においては右側主要部が品詞や意味内容を決定するとされる.混成という現象において右側主要部が語の大きさを決定するということは,右側主要部が形態音韻論的にも重要な役割を担っていることを示す.

 ・ 西原 哲雄・菅原 真理子 「第4章 形態構造と音韻論」菅原 真理子(編)『音韻論』朝倉日英対照言語学シリーズ 3 朝倉書店,2014年.88--105頁.

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最終更新時間: 2019-10-22 18:30

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