日本文学史の概説を学ぶのであれば,『原色シグマ新日本文学史』の目次 (4--9) がよくできている.帯に「わずか630円(税込み)」と書いてあるとおり,これだけ安価にオールカラーのビジュアル解説で,しかもよく整理された文学史が読めるというのは,すごいことだと思う.目次シリーズで是非とも取りあげておきたい好著.日本語史との突き合わせには「#3389. 沖森卓也『日本語史大全』の目次」 ([2018-08-07-1]) を参照.さらに,イギリス文学史ともクロスさせようと思ったら「#3556. 『コンプトン 英国史・英文学史』の「英文学史」の目次」 ([2019-01-21-1]),「#3567. 『イギリス文学史入門』の目次」 ([2019-02-01-1]) もご覧ください.
上代の文学
概観
時代区分
文学の誕生
口承から記載へ
古代国家の文学
神話の世界
口承から記載へ
神話
神話の体系化
『古事記』
『日本書紀』
「風土記」
氏族の伝承と仏教説話
『日本霊異記』
祭りの文学
言霊信仰
霊力が宿る言葉
祝詞
宣命
詩歌
古代歌謡
歌垣・宮廷歌謡
記紀歌謡
仏足石歌
『琴歌譜』
和歌の発達
歌集の編集
『万葉集』
漢詩文
漢詩文の作者
『懐風藻』
歌学の誕生
『歌経標式』
中古の文学
概観
時代区分
平安京と漢文学の隆盛
かな文字の発明と和歌
かな散文の展開
女流文学の開花
平安末期の文学
詩歌
漢詩文
初期――公的地位の確立
勅撰漢詩集・主な作者
中期以降――衰退
和歌
和歌の復興
かな文字の普及
公的地位の復活
『古今和歌集』
勅撰和歌集の展開 (1) ――三代集
勅撰和歌集の展開 (2) ――八代集
『古今集』後の歌人と私家集
歌合と歌論
物語
物語の誕生
作り物語りと歌物語
『竹取物語』
『宇津保物語』
『落窪物語』
『伊勢物語』
『大和物語』
『源氏物語』の世界
『源氏物語』
『源氏物語』以後の物語
『堤中納言物語』
歴史物語
『栄花物語』
『大鏡』
『今鏡』
日記・随筆
日記
『土佐日記』
『蜻蛉日記』
『和泉式部日記』
『紫式部日記』
『更級日記』
その他の日記
随筆
『枕草子』
説話・歌謡
説話
『今昔物語集』
歌謡
『和漢朗詠集』
『梁塵秘抄』
中世の文学
概観
時代区分・背景
王朝文化への憧憬
思想・美意識の深化
文芸の地方化・庶民化
<語り>の影響
和歌・連歌
和歌
『新古今和歌集』
『百人一首』
『金槐和歌集』
十三代集
南北朝・室町時代の和歌
歌論
連歌
無心連歌と有心連歌
『菟玖波集』
連歌の完成
『水無瀬三吟百韻』
俳諧連歌
物語・説話
物語
【擬古物語】
【軍記物語】
『保元物語』・『平治物語』
『平家物語』
『太平記』
『義経記』・『曾我物語』
【歴史物語】
『増鏡』
『愚管抄』・『神皇正統記』
説話
『宇治拾遺物語』
仏教説話
御伽草子
キリシタン文学
日記・随筆
日記・紀行
『建礼門院右京大夫集』
その他の日記・紀行
『とわずがたり』
随筆・法語
『方丈記』
『徒然草』
法語
芸能・歌謡
芸能
観阿弥・世阿弥
能
狂言
幸若舞・説経節
歌謡
小歌
近世の文学
概観
時代区分・背景
文学の大衆化
町人の文学と武士の文学
時期区分
小説
仮名草子
主な作品
作者
浮世草子
西鶴の作品
好色物
町人物
武家物・雑話物
表現・文体
西鶴以後――八文字屋本
読本
前期読本
上田秋成
後期読本
曲亭馬琴
洒落本
滑稽本
前期滑稽本
後期滑稽本
一九と三馬
人情本
草双紙
黄表紙
合巻
俳諧
貞門
談林
芭蕉
蕉風
漂泊と紀行文
表現・文体
蕉門の俳人
天明の俳諧
蕪村
幕末の俳諧
小林一茶
川柳・狂歌
川柳
狂歌
上方狂歌
天明狂歌
芸能
浄瑠璃
古浄瑠璃
義太夫節
近松門左衛門
《時代物》
《世話物》
《表現・文体》
全盛と不振
歌舞伎
出雲の阿国
元禄歌舞伎
浄瑠璃との交流
江戸歌舞伎
鶴屋南北
河竹黙阿弥
歌謡
話芸
笑話
講釈
和歌・漢詩文
和歌と国学
元禄の和歌革新と古典研究
国学の成立
本居宣長
蘆庵と景樹
幕末の歌人
漢詩文と儒学
初期の漢詩文と朱子学
古学の流行と文人の登場
清新の詩の大衆化
個性的な詩人たち
狂詩の流行
近代の文学
概説
時代区分
近世から近代へ
近代の出発
近代の成立
大正の文学
近代から現代へ
戦争と文学
戦後の文学
小説・評論
近世から近代へ --- 明治初年?十年代
移行期の文学
政治小説
仮名垣魯文
『小説神髄』
意義
近代の出発 --- 明治二十年代
文芸批評の成立
二葉亭四迷
『浮雲』
初期の鷗外
紅露の時代
北村透谷と『文学界』
「社会」と「自然」 --- 日清?日露戦争
社会矛盾の追求
自然描写の系譜
樋口一葉
泉鏡花
社会小説
自然主義 --- 近代の成立 1 --- 明治から大正へ (1)
日本自然主義の出発
日本自然主義の性質
島崎藤村
『破戒』
『破戒』以後
田山花袋
『蒲団』
徳田秋声
島村抱月
漱石と鷗外 --- 近代の成立 2 --- 明治から大正へ (2)
特質と共通点
夏目漱石
初期の作品
前期三部作
後期三部作
森鷗外
豊熟の時代
歴史小説から史伝へ
耽美派 --- 近代の成立 3 --- 明治から大正へ (3)
永井荷風
《「江戸」賛美の美学》
谷崎潤一郎
白樺派 --- 大正前期
武者小路実篤
「新しき村」の運動
志賀直哉
前期短編群
『暗夜行路』
有島武郎
全盛期 --- 『或る女』
晩年 --- 自殺に至る過程
新現実主義 --- 大正後期
新思潮派
芥川龍之介
《前期の作品》
《後期の作品》
《『鼻』》
《『羅生門』》
《『河童』》
《『歯車』》
菊池寛
久米正雄
佐藤春夫・室生犀星
新早稲田派
広津和郎
葛西善蔵
宇野浩二
プロレタリア文学 --- 大正末?昭和初期
葉山嘉樹
小林多喜二
徳永直
芸術派 --- 昭和初期
新感覚派
横光利一
《『機械』》
川端康成
《『伊豆の踊子』》
新興芸術派
井伏鱒二
新心理主義
堀辰雄
昭和十年代の文学
転向文学
既成作家の活躍
『文学界』と『日本浪曼派』
戦時下の文学
昭和十年代の作家
〔中島敦〕
その他の作家と作品
評論
戦後の文学
老大家の復活
《『細雪』》
《『山の音』》
新戯作派
太宰治
《『斜陽』》
風俗小説
新日本文学会
戦後派文学
《『真空地帯』》
《『金閣寺』》
第三の新人
昭和三十年代
現代の文学
昭和四十年代の作家
評論
現代文学の動向
評論
詩歌
近代詩 --- 明治?大正時代
新体詩
浪漫詩
象徴詩(一)
口語自由詩
象徴詩(二)
耽美派
理想主義の詩
民衆詩
近代詩の達成
現代詩 --- 大正末期?現代
現代詩の始まり
プロレタリア詩
モダニズム
戦時体制下の詩
〔『四季』派〕
〔『歴程』派〕
〔戦時下の詩〕
戦後の詩
現代の詩
近代短歌
和歌の革新
明星派
根岸短歌会
自然主義短歌
耽美派
アララギ派
《アララギ派の歌論》
反アララギ短歌
昭和の短歌
戦後の短歌
現代の短歌
近代俳句
俳句の革新
正岡子規
《子規の門人達》
新傾向俳句
ホトトギス派
昭和の俳句
戦後の俳句
劇文学
演劇の改良と創始
歌舞伎の改良
〔新歌舞伎〕
新派
新劇運動
戯曲作品
発展と分裂
「築地小劇場」
プロレタリア演劇
芸術派
新派の動向
前進座の出発
昭和の戯曲
戦後
演劇界の動向
戦後の戯曲
現代の演劇
現代の戯曲
テレビのシナリオ
・ 秋山 虔,三好 行雄(編著) 『原色シグマ新日本文学史』 文英堂,2000年.
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