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昨日付けで,英語史連載企画「現代英語を英語史の視点から考える」の第7回の記事「接尾辞 -ish の歴史的展開」が公開されました.
今回の話題は,普段注目されることの少ない小さな接尾辞の知られざる歴史です.-ish のような目立たない接尾辞1つを取ってみても,豊かな歴史が詰まっていることを示めそうとしました.chaque mot a son histoire "every word has its own history" ([2012-10-21-1]) ならぬ,"every affix has its own history" というわけです.
この考え方をさらに小さい単位へと延長すれば,"every phoneme has its own history" ともなりますし,これもまた真実です.言語を構成する大小あらゆる単位が常に変化と変異にさらされており,同時にそれらの無数の単位が共時的に秩序だった体系を構成しており,言語として機能しているというのは,驚くべきことではないでしょうか.
連載記事のなかで触れた接辞の生産性 (productivity) については理論的に活発な議論が繰り広げられていますので,以下の関連記事をご覧ください.
・ 「#935. 語形成の生産性 (1)」 ([2011-11-18-1])
・ 「#936. 語形成の生産性 (2)」 ([2011-11-19-1])
・ 「#937. 語形成の生産性 (3)」 ([2011-11-20-1])
・ 「#938. 語形成の生産性 (4)」 ([2011-11-21-1])
・ 「#940. 語形成の生産性と創造性」 ([2011-11-23-1])
・ 「#2706. 接辞の生産性」 ([2016-09-23-1])
今回の連載記事の内容は,「#133. 形容詞をつくる接尾辞 -ish の拡大の経路」 ([2009-09-07-1]) で簡略に紹介しているので,そちらもご覧ください.同接尾辞の詳細な歴史については,以下の拙論で論じていますので,専門的な関心のある方はご参照ください.
■ "The Suffix -ish and Its Derogatory Connotation: An OED Based Historical Study." Journal of the Faculty of Letters: Language, Literature and Culture 108 (2011): 107--32. *
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最終更新時間: 2024-11-26 08:10
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