hellog〜英語史ブログ     前の日     次の日     最新     2009-07     検索ページへ     ランダム表示    

hellog〜英語史ブログ / 2009-07-17

01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

2009-07-17 Fri

#80. 地下鉄内のコミュニケーションには手話が最適かも [sign_language]

 昨日の記事[2009-07-16-1]で手話言語について言及したが,それとの関連で,先日,興味深い出来事に遭遇したので報告しよう.
 地下鉄で座席に座っていたときのこと.隣の席に,男性が座った.そして,ちょうどその向かいの席に連れと思われる女性が座った.そして,二人が手話で会話を始めたのである.それ自体は珍しいことではないかも知れないが,地下鉄の騒音(特にその路線はうるさかった)のなかで,二人が音を立てずに完璧なコミュニケーションを取っていることに驚嘆した.音を立てずに即時的にコミュニケーションを取ることができるということは,新鮮な発見だった.
 音を立てずに轟音のなかでコミュニケーションをとる他の方法としては,筆談や lip reading などがあり得ようが,いずれにせよ聴覚媒体でなく視覚媒体によるコミュニケーション機能の広い可能性に気づいた.手話は筆談と同様,雑音で声が聞こえない環境,あるいは静寂を保たなければならない環境においてコミュニケーションをとる際に,汎用的に利用できる「言語」ではないだろうか.
 地下鉄の話はまだ続く.さらに驚いたことに,途中駅で向かいの女性の隣席が空いたのだが,私の隣の男性はその空いた席に移らなかったのである.通常は,連れとおしゃべりをするのに席を移動するだろう.だが,この二人にとっては,むしろ対面に座っていた方が互いの正面が見えて,手話の会話には都合が良かったのだろう.結局その男性は移動せず,その空いた席には別の駅で乗ってきた乗客が座ってしまった.地下鉄の対面座席は十分に視認できる距離であり,二人にとってはまさにうってつけの「おしゃべり環境」だったわけである.
 この出来事からひらめきを得て,何か新しいコミュニケーション方法を開発できないだろうか.

Referrer (Inside): [2012-03-26-1]

[ 固定リンク | 印刷用ページ ]

2024 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2023 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2022 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2021 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2020 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2019 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2018 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2017 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2016 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2015 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2014 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2013 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2012 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2011 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2010 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2009 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12

最終更新時間: 2024-10-26 09:48

Powered by WinChalow1.0rc4 based on chalow