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hellog〜英語史ブログ / 2020-07-22

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2020-07-22 Wed

#4104. なぜ He is to blame. は He is to be blamed. とならないのですか? --- hellog ラジオ版 [hellog-radio][sobokunagimon][hel_education][voice][infinitive]

 hellog ラジオ版,第9回目です.be to blame は受験英語では「責めを負うべきである,責任がある,悪い」の意で熟語として暗記することになっているので,普通は深く考えないと思いますが,よく考えると変です.主語の He は誰かに非難される人であって,誰かを非難する人ではないからです.英語は interestinginterested のような分詞形容詞においてもそうですが,動詞の意味について能動と受動を厳しく区別するというのが建前ではなかったのでしょうか.
 関連してややこしいのは,やはり受験英語で暗記することになっている be to do という熟語との関係です.「予定」「運命」「義務・命令」「可能」「意志」などの用語で種々の用法が説明されますが,この熟語では,いずれの用法においても,確かに文の主語が do するという「態」 (voice) の関係なのです.

 ・ 「予定」用法: The concert is to be held this evening.
 ・ 「運命」用法: He was never to see his family again.
 ・ 「義務・命令」用法: You are not to smoke in this room.
 ・ 「可能」用法: The camera was not to be found.
 ・ 「意志」用法: If we are to get there by noon, we had better hurry.

 ということは「彼は責めを負うべきだ」は,やはり He is to be blamed. のほうが適切で,He is to blame. はおかしいということになりそうです.
 しかし,歴史的にみれば,後者で正しいのです.英語は能動態や受動態など「態」にうるさいと述べましたが,古い英語では,特に今回のような不定詞(および動名詞)に関するかぎり,態の意識はずっと緩かったのです.では,こちらの音声をどうぞ.



 熟語というのはたいてい古くから固定化されてきた定型句であることが多いので,今回の be to blame も,「態」に緩かった古き良き時代の名残だったわけです.ぜひ関連する以下の記事もご覧ください(##3611,3604,3605の記事セット).

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最終更新時間: 2020-08-30 10:00

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