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terminology - hellog〜英語史ブログ

最終更新時間: 2019-10-21 08:10

2019-01-05 Sat

#3540. 願望文と勧奨文の微妙な関係 [optative][hortative][mood][terminology][subjunctive]

 「#3514. 言語における「祈願」の諸相」 ([2018-12-10-1]) でも触れたように,祈願 (optative) と勧奨 (hortative) の境目は曖昧である.
 寺澤 (540) によると,Poutsma の分類に基づくと,文には (1) 平叙文 (declarative sentence),(2) 疑問文 (interrogative sentence),(3) 命令文 (imperative sentence) の3つがあり,そのうち (1) の平叙文の特別なものとして (a) 感嘆文 (exclamative sentence),(b) 願望文 (optative sentence),(c) 勧奨文 (hortative sentence) が挙げられている.(1c) の勧奨文の典型例として次のようなものがある.

 ・ Part we (= Let us part) in friendship from your land!---W. Scott (あなたの国から仲よく別れましょう)
 ・ So be it! (それはそれでよい)
 ・ Suffice it to say . . . ((. . . といえば)十分だ)
 ・ Be it known! (そのことを知っておきましょう)
 ・ Be it understood! (そのことを理解しておきましょう)


 そして,「#948. Be it never so humble, there's no place like home.」 (1)」 ([2011-12-01-1]) などで取り上げた be it ever so humble (いかに質素であろうと)も起源的には,これらの勧奨文に由来するという.現在では,上記のように仮定法現在を用いるのは定型文に限られ,let による迂言法のほうが一般的である.
 しかし,予想されるところだが,願望文との区別は現実的には微妙である.形式上区別がつけやすいのは,Let's . . . . は典型的に勧奨文であり,Let us . . . . は命令文あるいは願望文であるというケースくらいだろうか.

 ・ 寺澤 芳雄(編)『英語学要語辞典』,研究社,2002年.298--99頁.

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2019-01-03 Thu

#3538. 英語の subjunctive 形態は印欧祖語の optative 形態から [subjunctive][indo-european][optative][mood][terminology]

 古い英語における接続法 (subjunctive) の祈願用法 (optative) について印欧比較言語学の脈絡で考えようとする際に気をつけなければならないのは,印欧祖語とゲルマン語派の間にちょっとした用語の乗り入れ(と混乱)があることだ.
 印欧祖語では,命令の機能を担当した "imperative", おそらく未来時制の機能を担当した "subjunctive", 祈願の機能を担当した "optative" の間で形態が区別されていた.その後,ゲルマン語派へ枝分かれしていくなかで,印欧祖語の "optative" の形態が,娘言語における接続法 (subjunctive) として受け継がれた.つまり,形態に関する限り,印欧祖語の "subjunctive" と英語を含むゲルマン諸語の "subjunctive" とは,同名を与えられているにもかかわらず無関係であるということだ.ゲルマン祖語(とそれ以下の諸言語)で "subjunctive" と呼ばれるカテゴリーは,形態的にいえば印欧祖語の "optative" を受け継いだものなのである(ややこしい!).したがって,古い英語の接続法の形式が祈願の機能を有するのは,印欧祖語からの伝統として不思議でも何でもないということになる.
 ただし別の語派では事情は異なる.例えばバルト・スラヴ語派においては,印欧祖語の "optative" は「命令法」や「許可法」として継承されているようで,ますます混乱する.
 では,印欧祖語のもともとの "subjunctive" はどうなってしまったかというと,ゲルマン語には継承されていないようだ.インド・イラン語派,ギリシア語,そして部分的にケルト語派では,「未来」として継承されているという.形式と機能を分けて各用語を理解しておかないと混乱は必至である.
 さらに厄介なのは,何せ印欧語比較言語学のこと,Hittite などの証拠に基づき,そもそも印欧祖語には "optative" も "subjunctive" も存在しなかったのではないかという説も唱えられている (Szemerényi 337) .いやはや.

 ・ Fortson IV, Benjamin W. "An Approach to Semantic Change." Chapter 21 of The Handbook of Historical Linguistics. Ed. Brian D. Joseph and Richard D. Janda. Blackwell, 2003. 648--66.
 ・ Szemerényi, Oswald J. L. Introduction to Indo-European Linguistics. Trans. from Einführung in die vergleichende Sprachwissenschaft. 4th ed. 1990. Oxford: OUP, 1996.

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2018-12-22 Sat

#3526. イディオムとは? [idiom][terminology]

  イディオム (idiom) とは何か? 複数の語からなる単位で,全体の意味が各構成要素の意味の総和とはならないもの,というのが基本的な理解だろう.しかし,イディオムには他にも様々な特質がある.Chafe を引いている秋元 (38) に拠り,4つの特質を挙げてみよう.

1. イディオムの意味は各成分の意味の総和からは出てこない. ([T]he meaning of an idiom is not some kind of amalgamation of the meanings of the parts of that structure.)
2. イディオムの多くは変形操作を許さない. ([M]ost if not all idioms exhibit certain transformational deficiencies.)
3. イディオムの中には非統語的構造を持つものがある. ([T]here are some idioms which are not syntactically well-formed.)
4. イディオムがイディオム的意味と文字通りの意味を持っている場合,テキスト頻度上,前者の方が通常多い. ([A]n idiom which is well-formed will have a literal counterpart, but the text frequency of the latter is usually much lower than that of the corresponding idiom.)


 2 でいわれる「変形操作」について説明しておこう.leave no legal stone unturned のように修飾語句を加えたり,touch a couple of nerves のように数量化したり,Those strings, he wouldn't pull for you のように話題化のために倒置したり,We thought tabs were being kept on us, but they weren't, のように代名詞指示できるなどの統語的操作のことである.ただし,変形操作をどの程度拒否・許容するかは個々のイディオムによって異なり,イディオムの特質とはいえ程度問題である.変形操作の許容度が低いものから高いものへ,次の3種類のイディオムがある(秋元,p. 39).

 I. Fixed idioms: eat one's words, kick the bucket, make a fool of, . . .
 II. Mobile idioms: break the ice, spill the beans, make much of, . . .
 III. Metaphors: add fuel to the fire, make headway, pay attention, . . .

 
  ・ 秋元 実治 「第2章 文法化と意味変化」『文法化 --- 新たな展開 ---』秋元 実治・保坂 道雄(編) 英潮社,2005年.27--58頁.
  ・ Chafe, Wallace. "Idiomaticity as an Anomaly in the Chomskyan Paradigm". Foundations of Language 4 (1968): 107--27.

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2018-12-19 Wed

#3523. 構文文法における構文とは? [construction_grammar][terminology][grammar][lexicon]

 構文文法 (Construction Grammar) における構文 (construction) とは,その他の学派や一般でいわれる構文とは異なる独特の概念・用語である.Goldberg (4) によれば,次のように定義される.

C is a CONSTRUCTION iffdef C is a form-meaning pair <Fi, Si> such that some aspect of Fi or some aspect of Si is not strictly predictable from C's component parts or from other previously established constructions.


 Goldberg (4) は次のように続ける.

Constructions are taken to be the basic units of language. Phrasal patterns are considered constructions if something about their form or meaning is not strictly predictable from the properties of their component parts or from other constructions. That is, a construction is posited in the grammar if it can be shown that its meaning and/or its form is not compositionally derived from other constructions existing in the language . . . .


 要するに,形式と機能において,その言語の既存の諸要素から合成的に派生されているとみなせなければ,すべて構文であるということになる.ということは,Goldberg (4) が続けるように,次のような結論に帰着する.

In addition, expanding the pretheoretical notion of construction somewhat, morphemes are clear instances of constructions in that they are pairings of meaning and form that are not predictable from anything else . . . . It is a consequence of this definition that the lexicon is not neatly differentiated from the rest of grammar.


 この定義によれば,形態素も,形態素の合成からなる語の多くも,確かに各構成要素からその形式や機能を予測できないのだから,構文ということになる.このように構文文法の特徴の1つは,生成文法などと異なり,語彙 (lexicon) と文法 (grammar) を明確に分けない点にある.

 ・ Goldberg, Adele E. Constructions: A Construction Grammar Approach to Argument Structure. Chicago: U of Chicago P, 1995.

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2018-12-16 Sun

#3520. 「外適用」を巡る懐疑論 [exaptation][terminology][language_change]

 「#2152. Lass による外適応」 ([2015-03-19-1]) やその他の記事で紹介してきたように,近年の言語変化論では外適用 (exaptation) という用語・概念がしばしば聞かれる.Lass が進化生物学から言語学に取り込んだタームだが,その定義や有用性を巡って,賛否両論さまざまな意見が交わされてきた.Lass は屈折形態論における変化を説明するために外適用を持ち出したのだが,その考えが広まるにつれて,統語変化への適用可能性も指摘されるようになってきた.しかし,外適用の言語学への応用に懐疑的な論者も多い.Velde and Norde (1) によれば,懐疑派の論点は3つある.
 まず,進化生物学の概念を言語学に応用するのは,一般的にいって賢明ではないという立場がある.生物進化と言語変化の間には相当に深い溝があり,やすやすと比較すべきではないという考え方だ.これは,言語学者のなかには,Schleicher の言語有機体に代表される19世紀の「言語=生物」という言語観へと回帰してしまうのではないかと不安を覚える者がいることを示唆しているかもしれない.
 次に,そもそも進化生物学の領域においてすら,外適用は有効な概念ではないという意見がある.Lass は進化生物学をよく理解しないままに,拙速に概念を言語学に応用してしまったのではないかという批判である.
 3つめに,外適用の事例とされる言語変化は,すでに他の用語や概念で十分にカバーできるものであり,新しいタームを導入する必要性はないという批判がある.例えば,古くから提案されてきたものや比較的最近のものを含めて関係の深い用語を挙げれば,regrammaticalization, degrammaticalization, functional renewal, hypoanalysis, renovation, morphologization/grammaticalization-from-below, lateral shift, refunctionalization and adfunctionalization, demorphologization, morphosyntactic emancipation, regrammation, secretion などキリがない (Velde and Norde 10--11) .ここに新たにタームを加えて混乱させるのは,いかがなものか,という意見だ.
 言語変化論にとって外適用はどのように位置づけられるべきか.関心のある向きは,Norde and Velde によって編まれた外適用を巡る諸問題を論じた本格的な論文集があるので,そちらを参照されたい.

 ・ Velde, Freek Van de and Muriel Norde. "Exaptation: Taking Stock of a Controversial Notion in Linguistics." Exaptation and Language Change. Ed. Muriel Norde and Freek Van de Velde. Amsterdam: Benjamins, 2016. 1--35.

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2018-12-04 Tue

#3508. ソシュールの対立概念,3種 [saussure][terminology][langue][diachrony]

 構造主義言語学の父というべきソシュール (Ferdinand de Saussure; 1857--1913) は,言語(研究)に関する様々な対立概念を提示した.その中でもとりわけ重要な3種の対立について,表の形でまとめておきたい(高橋・西原の pp. 3--4 より).

(1) ラング (langue) とパロール (parole) の対立

ラングパロル
体系的 (systematic)非体系的 (not systematic)
同質的 (homogeneous)異質的 (heterogeneous)
規則支配的 (rule-governed)非規則支配的 (not rule-governed)
社会的 (social)個人的 (individual)
慣習的 (conventional)非慣習的 (not conventional)
不変的 (invariable)変異的 (variable)
無意識的 (unconscious)意識的 (conscious)


(2) 形式 (form) と実体 (substance) の対立

形式実体
体系 (system)無体系 (no system)
不連続的 (discrete)連続的 (continuous)
静的 (static)動的 (dynamic)


(3) 共時性 (synchrony) と通時性 (diachrony) の対立

共時性通時性
無歴史的 (ahistorical)歴史的 (historical)
内的 (internal)外的 (external)
不変化的 (unchanging)変化的 (changing)
一定の (invariable)変わりやすい (variable)
共存的 (coexistent)継続的 (successive)


 ソシュールは,これらの対立を提示しながら,言語研究においては左列の諸側面を優先すべきだと考えた.つまり,ラング,形式,共時性を重視すべしと訴えたのである.
 (1) の対立については「#2202. langue と parole の対比」 ([2015-05-08-1]) を,(2) については「#1074. Hjelmslev の言理学」 ([2012-04-05-1]) を参照.(3) に関しては「#3326. 通時的説明と共時的説明」 ([2018-06-05-1]) に張ったリンク先の記事をどうぞ.諸対立から不思議と立ち現れる「#3264. Saussurian Paradox」 ([2018-04-04-1]) もおもしろい.

 ・ 高橋 潔・西原 哲雄 「序章 言語学とは何か」西原 哲雄(編)『言語学入門』朝倉日英対照言語学シリーズ 3 朝倉書店,2012年.1--8頁.

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2018-11-29 Thu

#3503. Gramley の英語史用語集 [terminology][hel_education]

 Gramley (364--91) の英語史概説書の巻末に用語解説の "Glossary" が付いている.用語の見出しのみを抜き出したものだが簡易「英語史用語集」として使えそうなので,列挙しておく.アルファベット順でしめて400用語.Gramley の英語史は社会言語学な視点からの記述なので,その方面の用語が豊富である.テキストファイルでのアクセスはこちらからどうぞ.

abduction
ablaut
accent
accommodation
acrolect
acronym
adjective
adstrate
adverb
affricate
Afrikaans
agreement
Aitken's Law
allophone
alphabet
American Indian English (AIE)
American Indian Pidgin English
American language, the
American Vernacular
American Vulgate
Antilles, Greater
Appalachians
a-prefixing
articles
aspect
aspiration
assimilation
attrition
autochthonous language
auxiliary do
auxiliary verbs
baby-talk
back-formation
backing
basilect
bidialectalism
bilingualism
binomials
bioprogram
bleaching out
bleeding
blend
blending
borrowing
calque
Cameroon Pidgin English (CPE)
Canadian raising
case
case leveling
chain shifts
Chancery English
Chicano English (CE)
child-directed language
class
clipping
CLOTH-NORTH split
code-mixing
code-switching
codification
Colonial English
communication accommodation theory
comparative method, the
comparing pronunciation
complementizers
compounding
concord
consonant clusters
contact language
continuum
conversion
copula deletion
copular verb
core vocabulary
correctness, attitudes toward
count vs. mass
covert norm
creolization
cultural-institutional vocabulary
declension
deictic system
deixis
demonstrative
derivation
determiners
dialect
dictionaries
diglossia
diphthong
diphthongization
discourse structure
discourse particles
divergence
domain
do-periphrasis
double modals
double negation
doublets
dual
Dutch
East Africa
education
emblematic markers
English as a Foreign Language (EFL)
English as a Lingua Franca (ELF)
English as a Native Language (ENL)
English as a Second Language (ESL)
English creole languages
English pidgins
Estuary English
ethnic varieties
ethnicity
exclusive pronouns
eye dialect
face
false friends
family model
feeding
field
First Germanic Sound Shift, the
folk etymology
FOOT-STRUT Split
foreigner-talk
French
fricative
fronting
futhorc, the
gender
General American (GenAm)
General English (GenE)
generation model
Germanic languages
Germanic Sound Shifts
grammars
grammatical categories
grammaticalization
Great Vowel Shift (GVS)
Grimm's Law
Gullah
H-dropping
habitual (aspect)
hard words
Hiri Motu
historical reconstruction
hot-news perfect (aspect)
hybrid language
hypercorrection
idiom
implication relationship
inclusive pronouns
indefinite determiners
indefinite pronouns
indicator
indirect (imperative) speech acts
Indo-European language family
inflection in English
Ingvæonish
inkhorn terms
interference
interlanguage
interrogative determiners
interrogative pronouns
intersectionality
intrusive-r
invariant be
IPA (International Phonetic Alphabet)
irrealis
isogloss
iterative
jargon
kinship terms
koiné
koinéization
L-vocalization
L1
language and nation
language attitudes
language community
language contact
language death
language imposition
language loss
language planning and policy
language retention
language shift
lax
learner's language
lexeme
lexical gaps
lexical sets
lexicalization
lexifier
life-cycle theory
lingua franca
linguicism
linguistic drift
linguistic imperialism
linking-r
loan translation
loan word
London Jamaican
loss of /h/
Low Back Merger
Low Dutch
mandative subjunctive
manuals of usage
marginal language
Maritimes
marker
mass nouns
mergers
meronymy
mesolects
metathesis
middle passage
Midlands
minimal pair
modal auxiliary
modality
modes of address
monogenesis
monophthongization
monophthong
mood
morpheme
morphology
motherese
multidimensionality
multiple negation
nasal
national variety
native language
Native Speaker Englishes
nautical jargons
negative face
New England
Newfoundland
NICE
nominative you
non-rhotic
non-rhoticity
non-standard GenE
Norman French
North Sea Germanic
Northern
Northern Cities Shift
Northern Subject Rule
number
number of speakers
NURSE Merger
obstruent
OED (Oxford English Dictionary)
Old Southwest
Open-Syllable Lengthening
origins of language
orthography
overt norm
palatalization
parts of speech
past
perfect(ive) aspect
periphrastic be going to
periphrastic do
personal pronouns (, systems of)
phonemicization
phonetic symbols
phonotactics
phrasal verb
pidginization
pied piping
place-names
Plantation Creole
pleonastic subject
plosive
plural
plural {-s} and {-th}
politeness
political-social change
polygenesis
polyglossia
portmanteau word
positive face
possessive adjectives
possessive pronouns
post-nasal T-Loss
pragmatic idiom
pragmatics
pre-verbal markers
prepositions
prescriptivism
present tense {-s}
pretentious language
preterite-present verbs
primary language
principal parts
principles of vowel change
progressive (aspect)
pronoun
pronoun exchange
pronunciation change
Proto-Germanic
proto-language
punctual (aspect)
reanalysis
reduced language
reduction of strong verb forms
reduplication
reference accents
reflexive pronouns
regionalization
register
relative pronouns
relexification
rhoticity
Romance languages
RP (Received Pronunciation)
runes
runic alphabet
schwa
Scots
second person pronoun usage
semantic shift
semantic change
semi-modals
semi-rhoticity
Sheng
shibboleth
shift
shortening
Singlish
singular
solidarity and power
sound shift
South Asia
Southeast Asia
Southern Africa
Southern English
Southern shift
Southwest (England)
Spanish
specifier
speech community
spelling
spelling reform
splits
Sranan
stable, extended pidgin
Standard English (StE)
standardization
stative (aspect)
stereotype
stop
stranding
strong verbs
style
subjunctive
substrate languages
superstrate
syntax
T-flapping
tag questions
tense
tertiary hybridization
thematic roles
thematic structure
THOUGHT-NORTH-FORCE Merger
TMA
Tok Pisin
topic
topicalization
toponyms
trade language
traditional dialects
TRAP-BATH Split
trial
triglossia
typology of language]
unidimensionality
universal grammatical categories
verb classes of OE
vernacular
vernacular universals
Verner's Law
vocabulary
voicing
vowel gradation
vowel systems
wave theory
weak adjective endings
weak nouns
weak verbs
West Africa
word class
word form
word formation (processes)
word order
word stress
World Englishes
yod-dropping
zero copula
zero derivation

 ・ Gramley, Stephan. The History of English: An Introduction. Abingdon: Routledge, 2012.

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2018-11-25 Sun

#3499. "Standard English" と "General English" [standardisation][koine][sociolinguistics][terminology][writing][speech]

 昨日の記事「#3498. hybrid Englishes」 ([2018-11-24-1]) で触れたが,"Standard English" と "General English" という2つの用語を区別すると便利なケースがあるように思われる.両者は必ずしも明確に区別できるわけではないが,概念としては対立するものと理解しておきたい.Gramley (129) は,初期近代英語期のロンドンで展開した英語の標準化 (standardisation) や共通化 (koinéisation) の動きと関連して,この2つの用語に言及している.

Although the written standard differed from the spoken language of the capital, the two together provided two national models, a highly prescriptive one, Standard English (StE), for writing and a colloquial one, which may be called General English (GenE) (cf. Wells 1982: 2ff), which is considerably less rigid. The latter was not the overt, publicly recognized standard, but the covert norm of group solidarity. It was GenE which would evolve into a supra-regional, nationwide covert standard. Both it and StE would eventually also be valid for Scotland, then Ireland, and then the English-using world beyond the British Isles.


 両者の対比を整理すると以下のようになるだろうか.

 Standard EnglishGeneral English
Normsovertcovert
Mediawritingspeech
Prescriptionmore rigidless rigid
Fixing/focusingfixedfocused
Related processstandardisationkoinéisation


 標準化に関連する各種の用語については,「#3207. 標準英語と言語の標準化に関するいくつかの術語」 ([2018-02-06-1]) を参照.

 ・ Gramley, Stephan. The History of English: An Introduction. Abingdon: Routledge, 2012.
 ・ Wells, J. C. Accents of English. Vol. 1. An Introduction. Cambridge: CUP, 1982.

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2018-11-24 Sat

#3498. hybrid Englishes [world_englishes][new_englishes][variety][sociolinguistics][terminology]

 現在,世界中で現地化した○○英語が用いられており,これらは総称して "Englishes" と呼ばれている.Franglais, Singlish, Taglish などの名前で知られているものも多く,"nativized Englishes" あるいは "hybrid Englishes" とも言われる.しかし,"nativized Englishes" と "hybrid Englishes" という2つの呼称の間には,微妙なニュアンスの違いがある.Gramley (360) は "hybrid Englishes" について,次のように解説している.

Hybrid Englishes are forms of the language noticeably influenced by a non-English language. Examples include Franglais (French with English additions), Spanglish (ditto for Spanish), Singlish (Singapore English --- with substrate enrichment), TexMex (English with Spanish elements), Mix-Mix (Tagalog/Pilipino English), which may be more English (Engalog) or more Tagalog (Taglish). Such Englishes do not have the extreme structural change typical of pidgins and creoles. Rather, the non-English aspect of these hybrids depends on local systems of pronunciation and vocabulary. Marginally, they will also include structural change. The are likely, in any case, to be difficult for people to understand who are unfamiliar with both languages. In essence hybrid forms are not really different from the nativized Englishes . . .; the justification for a separate term may best be seen in the fact that hybrids are the result of covert norms while nativized Englishes are potentially to be seen on a par with StE.


 "nativized Englishes" と "hybrid Englishes" は本質的には同じものを指すと考えてよいが,前者は当該社会において標準英語と同じ,あるいはそれに準ずる価値をもつとみなされている変種を含意するのに対して,後者はそのような価値をもたない変種を含意する.「#1255. "New Englishes" のライフサイクル」 ([2012-10-03-1]) や「#2472. アフリカの英語圏」 ([2016-02-02-1]) で使った用語でいえば,前者は endonormative な変種を,後者は exonormative な変種を指すといってよい.あるいは,前者は威信と結びつけられる overt norms の結果であり,後者は団結と結びつけられる covert norms の結果であるともいえる.また,この差異は,書き言葉標準英語(いわゆる Standard English) と話し言葉標準英語(いわゆる General English) の違いとも平行的であるように思われる.

 ・ Gramley, Stephan. The History of English: An Introduction. Abingdon: Routledge, 2012.

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2018-11-21 Wed

#3495. Jespersen による滲出の例 [terminology][personal_pronoun][article]

 「#3480. 膠着と滲出」 ([2018-11-14-1]) で,burger の「滲出」の例をみた.「滲出」を形態論上の問題として論じた Jespersen (384) は,次のように定義している.

By secretion I understand the phenomenon that one integral portion of a word comes to acquire a grammatical signification which it had not at first, and is then felt as something added to the word itself. Secretion thus is a consequence of a 'metanalysis' . . .; it shows its full force when the element thus secreted comes to be added to other words not originally possessing this element.


 Jespersen は「滲出」の例として文法的なケースを念頭においていたようで,理解するのは意外と難しい.「滲出」の "a clear instance" として,所有代名詞 mine から n が滲出したケースを挙げているので,それを以下に解説する.
 古英語では min, þinn は語の一部であり,それ自体は特に有意味な単位ではなかった.しかし,中英語になると,後続音との関係で n の脱落する例が現われてきた.つまり,子音の前位置では n が保たれたものの,母音の前位置で n が消失する事例が増えてきた.一方,単独で「〜のもの」を意味する所有代名詞として用いられる場合には,語源的な n は消えずに mine, thine などとして存続した.この段階になって,純粋に音韻的だった対立が機能的な対立へと転化され,現代的な mymine, thythine の使い分けが発達することになった(関連して,不定冠詞 aan の分化を扱った「#831. Why "an apple"?」 ([2011-08-06-1]) も参照).
 さて,my, thy は上記の通り,歴史的には mine, thine の語の一部である n が脱落した結果の形ではあるが,my, thy がデフォルトの所有格と理解されるに及び,むしろそれに n を付加したものが mine, thine であるととらえられるようになった.つまり,n がどこからともなく,ある種の機能を帯びた音韻・形態として切り取られることになったのである.いったんこのような「有意味な」 n が切り取られて独立すると,これが他の数・人称・性の代名詞の所有格にも付加され,新たな所有代名詞 hisn, hern, ourn, yourn, theirn (ただし現代では非標準的)が生み出されることになった.これらは,明らかに n が「滲出」した証拠と理解することができる.
 これらの -n を語尾にもつ所有代名詞については,「#2734. 所有代名詞 hers, his, ours, yours, theirs の -s」 ([2016-10-21-1]),「#2737. 現代イギリス英語における所有代名詞 hern の方言分布」 ([2016-10-24-1]) を参照.

 ・ Jespersen, Otto. Language: Its Nature, Development, and Origin. 1922. London: Routledge, 2007.

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2018-11-14 Wed

#3488. 膠着と滲出 [terminology][morphology][morpheme][suffix][metanalysis][neologism][word_formation]

 通時的現象としての標題の術語群について理解を深めたい.いずれも,拘束形態素 (bound morpheme) と自由形態素 (free morpheme) の間の行き来に関する用語・概念である.輿石 (111--12) より引用する.

 膠着 [通時現象として] (agglutination) とは,独立した語が弱化し独立性を失って他の要素に付加する接辞になる過程を指す.たとえば,英語の friendly の接尾辞 -ly の起源は独立した名詞の līc 「体,死体」であった.
 一方,この逆の過程が Jespersen (1922: 284) の滲出(しんしゅつ)(secretion) であり,元来形態論的に分析されない単位が異分析 (metanalysis) の結果,形態論的な地位を得て,接辞のような要素が創造されていく.英語では,「〜製のハンバーガー」を意味する -burger,「醜聞」を意味する -gate などの要素がこの過程で生まれ,それぞれ cheeseburger, baconburger 等や Koreagate, Irangate 等の新語が形成されている.


 注意したいのは,「膠着」という用語は共時形態論において,とりわけ言語類型論の分類において,別の概念を表わすことだ(「#522. 形態論による言語類型」 ([2010-10-01-1]) を参照).今回取り上げるのは,通時的な現象(言語変化)に関して用いられる「膠着」である.例として挙げられている līc → -ly は,語として独立していた自由形態素が,拘束形態素化して接尾辞となったケースである.
 「滲出」も「膠着」と同じ拘束形態素化の1種だが,ソースが自由形態素ではなく,もともといかなる有意味な単位でもなかったものである点に特徴がある.例に挙げられている burger は,もともと Hamburg + er である hamburger から異分析 (metanalysis) の結果「誤って」切り出されたものだが,それが拘束形態素として定着してしまった例である.もっとも,burger は hamburger の短縮形としても用いられるので,拘束形態素からさらに進んで自由形態素化した例としても挙げることができる (cf. hamburger) .
 形態素に関係する共時的術語群については「#700. 語,形態素,接辞,語根,語幹,複合語,基体」 ([2011-03-28-1]) も参照されたい.また,上で膠着の例として触れた接尾辞 -ly については「#40. 接尾辞 -ly は副詞語尾か?」 ([2009-06-07-1]),「#1032. -e の衰退と -ly の発達」,「#1036. 「姿形」と -ly」 ([2012-02-27-1]) も参考までに.滲出の他の例としては,「#97. 借用接尾辞「チック」」 ([2009-08-02-1]),「#98. 「リック」や「ニック」ではなく「チック」で切り出した理由」 ([2009-08-03-1]),「#105. 日本語に入った「チック」語」 ([2009-08-10-1]),「#538. monokinitrikini」 ([2010-10-17-1]) などを参照.

 ・ 輿石 哲哉 「第6章 形態変化・語彙の変遷」服部 義弘・児馬 修(編)『歴史言語学』朝倉日英対照言語学シリーズ[発展編]3 朝倉書店,2018年.106--30頁.
 ・ Jespersen, Otto. Language: Its Nature, Development, and Origin. 1922. London: Routledge, 2007.

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2018-11-03 Sat

#3477. 2種類の音変化 --- 強化と弱化 [phonetics][phonology][sound_change][consonant][vowel][terminology][sonority]

 音変化には,互いに逆向きの2種類のタイプがある.強化 (fortition, strengthening) と弱化 (lenition, weakening) である.各々について服部 (49) の記述を引用する.

[ 強化 ] 知覚上の観点から聞き手が理解しやすいように,隣接する分節音との対立を強めたり,個々の分節音の際立った特性を強めることをいう.発話に際し,調音エネルギーの付加を伴う.たとえば,異化 (dissimilation),長母音化 (vowel lengthening),二重母音化 (diphthongization),音添加 (addition),音節化 (syllabification),無声化 (devoicing),帯気音化 (aspiration) などがこれに含まれる.一般的に,調音時の口腔内の狭窄をせばめる方向に向かうため,子音的特性を強めることになる.

[ 弱化 ] 話し手による調音をより容易にすることをいう.強化に比べ,調音エネルギーは少なくて済む.同化 (assimilation),短母音化 (vowel shortening),単一母音化 (monophthongization),非音節化 (desyllabification),音消失 (debuccalization),有声化 (voicing),鼻音化 (nasalization),無気音化 (deaspiration),重複子音削除 (degemination) などを含む.強化とは逆に,子音性を弱め,母音性を高めることになる.

 調音上の負担を少なくするという「話し手に優しい」弱化に対して,知覚上の聞き取りやすさを高めるという「聞き手に優しい」強化というペアである.会話が話し手と聞き手の役割交替によって進行し,互いに釣り合いが取れているのと平行して,音変化も弱化と強化のバランスが保たれるようになっている.どちらかのタイプ一辺倒になることはない.
 服部 (49) は2種類の音変化が生じる動機づけについて「リズム構造に合わせる形で生じる」とも述べている.これについては「#3466. 古英語は母音の音量を,中英語以降は母音の音質を重視した」 ([2018-10-23-1]) を参照.

 ・ 服部 義弘 「第3章 音変化」 服部 義弘・児馬 修(編)『歴史言語学』朝倉日英対照言語学シリーズ[発展編]3 朝倉書店,2018年.47--70頁.

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2018-08-29 Wed

#3411. 話し言葉,書き言葉,口語(体),文語(体) [terminology][japanese][style][speech][writing][medium]

 標題は,意外と混乱を招きやすい用語群である.すでに,野村に基づいて「#3314. 英語史における「言文一致運動」」 ([2018-05-24-1]) でも取り上げたが,改めて整理しておきたい.
 まず,「話し言葉」と「書き言葉」の対立について.これについては多言を要しないだろう.ことばを表わす手段,すなわち媒体 (medium) の違いに注目している用語であり,音声を用いて口頭でなされるのが「話し言葉」であり,文字を用いて書記でなされるのが「書き言葉」である.それぞれの媒体に特有の事情があり,これについては,以下の各記事で扱ってきた.

 ・ 「#230. 話しことばと書きことばの対立は絶対的か?」 ([2009-12-13-1])
 ・ 「#748. 話し言葉と書き言葉」 ([2011-05-15-1])
 ・ 「#849. 話し言葉と書き言葉 (2)」 ([2011-08-24-1])
 ・ 「#1001. 話しことばと書きことば (3)」 ([2012-01-23-1])
 ・ 「#1665. 話しことばと書きことば (4)」 ([2013-11-17-1])
 ・ 「#1829. 書き言葉テクストの3つの機能」 ([2014-04-30-1])
 ・ 「#2301. 話し言葉と書き言葉をつなぐスペクトル」 ([2015-08-15-1])
 ・ 「#3274. 話し言葉と書き言葉 (5)」 ([2018-04-14-1])

 誤解を招きやすいのは「口語体」と「文語体」の対立である.それぞれ「体」を省略して「口語」「文語」と言われることも多く,これもまた誤解の種となりうる.「口語」=「話し言葉」とする用法もないではないが,基本的には「口語(体)」も「文語(体)」も書き言葉に属する概念である.書き言葉において採用される2つの異なる文体と理解するのがよい.「口語(体)」は「口語的文体の書き言葉」,「文語(体)」は「文語的文体の書き言葉」ということである.
 では,「口語的文体の書き言葉」「文語的文体の書き言葉」とは何か.前者は,文法,音韻,基礎語彙からなる言語の基層について,現在日常的に話し言葉で用いられているものに基づいて書かれた言葉である(基層については「#3312. 言語における基層と表層」 ([2018-05-22-1]) を参照).私たちは現在,日常的に現代日本語の文法,音韻,基礎語彙に基づいて話している.この同じ文法,音韻,基礎語彙に基づいて日本語を表記すれば,それは「口語的文体の書き言葉」となる.それは当然のことながら「話し言葉」とそれなりに近いものにはなるが,完全に同じものではない.「話し言葉」と「書き言葉」は根本的に性質が異なるものであり,同じ基層に乗っているとはいえ,同一の出力とはならない.「話すように書く」や「書くように話す」などというが,これはあくまで比喩的な言い方であり,両者の間にはそれなりのギャップがあるものである.
 一方,「文語的文体の書き言葉」とは,文法,音韻,基礎語彙などの基層として,現在常用されている言語のそれではなく,かつて常用されていた言語であるとか,威信のある他言語であるとかのそれを採用して書かれたものである.日本語の書き手は,中世以降,近代に至るまで,平安時代の日本語の基層に基づいて文章を書いてきたが,これが「文語的文体の書き言葉」である.中世の西洋諸国では,書き手の多くは,威信ある,しかし非母語であるラテン語で文章を書いた.これが西洋中世でいうところの「文語的文体の書き言葉」である.
 以上をまとめれば次のようになる.

     ┌── (1) 話し言葉
言葉 ──┤
     │            ┌── (3) 口語(体)
     └── (2) 書き言葉 ──┤
                  └── (4) 文語(体)

 (1) と (2, 3, 4) は媒体の対立である.(3) と (4) は書き言葉であるという共通点をもった上での文体の対立.(1, 3) と (4) は,拠って立つ基層が,同時代の常用語のそれか否かの対立である.この辺りの問題について,詳しくは野村 (4--13) を参照されたい.

 ・ 野村 剛史 『話し言葉の日本史』 吉川弘文館,2011年.

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2018-08-23 Thu

#3405. esoterogenyexoterogeny [sociolinguistics][contact][lingua_franca][sociolinguistics][simplification][terminology][accommodation_theory][suppletion]

 「#1585. 閉鎖的な共同体の言語は複雑性を増すか」 ([2013-08-29-1]) で "esoterogeny" という概念に触れた.ある言語共同体が,他の共同体に対して排他的な態度をとるようになると,その言語をも内にこもった複雑なものへと,すなわち "esoteric" なものへと変化させるという仮説だ.裏を返せば,他の共同体に対して親密な態度をとるようになれば,言語も開かれた単純なものへと,すなわち "exoteric" なものへと変化するとも想定されるかもしれない.この仮説の真偽については未解決というべきだが,刺激的な考え方ではある.Campbell and Mixco の用語集より,両術語の解説を引用する.

esoterogeny 'A sociolinguistic development in which speakers of a language add linguistic innovations that increase the complexity of their language in order to highlight their distinctiveness from neighboring groups' . . . ; 'esoterogeny arises through a group's desire for exclusiveness' . . . . Through purposeful changes, a particular community language becomes the 'in-group' code which serves to exclude outsiders . . . . A difficulty with this interpretation is that it is not clear how the hypothesized motive for these changes --- conscious (sometimes subconscious) exclusion of outsiders . . . --- could be tested or how changes motivated for this purpose might be distinguished from changes that just happen, with no such motive. The opposite of esoterogeny is exoterogeny. (55)

exoterogeny 'Reduces phonological and morphological irregularity or complexity, and makes the language more regular, more understandable and more learnable' . . . . 'If a community has extensive ties with other communities and their . . . language is also spoken as a contact language by members of those communities, then they will probably value their language for its use across community boundaries . . . it will be an "exoteric" lect [variety]' . . . . Use by a wider range of speakers makes an exoteric lect subject to considerable variability, so that innovations leading to greater simplicity will be preferred.
   The claim that the use across communities will lead to simplification of such languages does not appear to hold in numerous known cases (for example, Arabic, Cuzco Qechua, Georgian, Mongolian, Pama-Nyungan, Shoshone etc.). The opposite of exoterogeny is esoterogeny. (59--60)


 exoterogeny と esoterogeny という2つの対立する概念は,カルヴェのいう「#1521. 媒介言語と群生言語」 ([2013-06-26-1]) の対立とも響き合う.平たくいえば,「開かれた」言語(社会)と「閉ざされた」言語(社会)の対立といっていいが,これが言語の単純化・複雑化とどう結びつくのかは,慎重な議論を要するところだ.「#1482. なぜ go の過去形が went になるか (2)」 ([2013-05-18-1]) では,私はこの補充法の問題について esoterogeny の考え方を持ち出して説明したことになるし,「#1247. 標準英語は言語類型論的にありそうにない変種である」 ([2012-09-25-1]) で紹介した Hope の議論も,標準英語の偏屈な文法を esoterogeny によって説明したもののように思われる.だが,これも1の仮説の段階にとどまるということは意識しておかなければならない.
 そもそも言語の「単純化」 (simplification) とは何を指すのかについて,諸家の間で議論があることを指摘しておこう (cf. 「#928. 屈折の neutralization と simplification」 ([2011-11-11-1]),「#1839. 言語の単純化とは何か」 ([2014-05-10-1]),「#3228. Joseph の言語変化に関する洞察,5点」 ([2018-06-07-1])) .また,どのような場合に単純化が生じるかについても,言語接触 (contact) との関係で様々な考察がある (cf. 「#1788. 超民族語の出現と拡大に関与する状況と要因」 ([2014-03-20-1]),「#3151. 言語接触により言語が単純化する機会は先史時代にはあまりなかった」 ([2017-12-12-1])) .

 ・ Campbell, Lyle and Mauricio J. Mixco, eds. A Glossary of Historical Linguistics. Salt Lake City: U of Utah P, 2007.

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2018-08-11 Sat

#3393. コミュニケーションとは? [terminology][communication][information_theory]

 コミュニケーション (communication) は,言語学でもよく使われる用語だが,一方で日常的に広く使われる用語でもある.実際,言語学でもかなり緩く用いられている.定義を確かめておこうと思い,Crystal の言語学辞典を引いてみた.それによると,communication とは次の通りである (89--90) .

communication (n.) A fundamental notion in the study of behaviour, which acts as a frame of reference for linguistic and phonetic studies. Communication refers to the transmission and reception of information (as 'message') between a source and a receiver using a signalling system: in linguistic contexts, source and receiver are interpreted in human terms, the system involved is a language, and the notion of response to (or acknowledgement of) the message becomes of crucial importance. In theory, communication is said to have taken place if the information received is the same as that sent: in practice, one has to allow for all kinds of interfering factors, or 'noise', which reduce the efficiency of the transmission (e.g. unintelligibility of articulation, idiosyncratic associations of words). One has also to allow for different levels of control in the transmission of the message: speakers' purposive selection of signals will be accompanied by signals which communicate 'despite themselves', as when voice quality signals the fact that a person has a cold, is tired/old/male, etc. The scientific study of all aspects of communication is sometimes called communication science: the domain includes linguistics and phonetics, their various branches, and relevant applications of associated subjects (e.g. acoustics, anatomy).
   Human communication may take place using any of the available sensory modes (hearing, sight, etc.), and the differential study of these modes, as used in communicative activity, is carried on by semiotics. A contrast which is often made, especially by psychologists, is between verbal and non-verbal communication (NVC) to refer to the linguistic v. the non-linguistic features of communication (the latter including facial expressions, gestures, etc., both in humans and animals). However, the ambiguity of the term 'verbal' here, implying that language is basically a matter of 'words', makes this term of limited value to linguistics, and it is not usually used by them in this way.


 いろいろと説明されているが,核心部分を端的に解釈すれば,コミュニケーションとは「2者間における信号体系を用いた情報の精確なやりとり」となろう.言語は,このようなコミュニケーションを達成するための手段の1つということになる.しかし,言語はコミュニケーションのためだけに用いられているわけではない.言語は,しばしば上記のコミュニケーションの定義から逸脱するような用いられ方もする.言語の諸機能 (function_of_language) については,以下の記事を参照されたい.「#523. 言語の機能と言語の変化」 ([2010-10-02-1]),「#1071. Jakobson による言語の6つの機能」 ([2012-04-02-1]),「#1862. Stern による言語の4つの機能」 ([2014-06-02-1]),「#1776. Ogden and Richards による言語の5つの機能」 ([2014-03-08-1]) .
 もちろん,コミュニケーションの定義に含まれる「情報」 (information) とは何か,という大きな問題が残っている.これも厄介な問題だが,当面は「#1089. 情報理論と言語の余剰性」 ([2012-04-20-1]),「#1098. 情報理論が言語学に与えてくれる示唆を2点」 ([2012-04-29-1]) を含む information_theory の各記事を参照されたい.

 ・ Crystal, David, ed. A Dictionary of Linguistics and Phonetics. 6th ed. Malden, MA: Blackwell, 2008. 295--96.

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2018-07-26 Thu

#3377. 音韻変化の原因2種と結果3種 [sound_change][phonetics][phonology][merger][terminology][phoneme][phonemicisation][how_and_why][multiple_causation]

 服部 (48) は,音韻変化 (phonological change) の原因として大きく2種を区別している.

 (1) 言語内的動機づけによるもの (endogenous or internal motivations): 主として音声学的・音韻論的な要因
 (2) 言語外的動機づけによるもの (exogenous or external motivations): 他言語・他方言との接触,社会的・文化的状況などの社会言語学的な要因

 きわめて理解しやすい分類である.しかし,従来 (2) の言語外的要因が軽視されてきた事実を指摘しておきたい.非常に多くの音韻変化は,確かに (1) の言語内的要因によってスマートに説明されてきたし,今後もそうだろう.しかし,どちらかというと (1) の説明は,起こった音韻変化の WHY の説明ではなく,HOW の記述にとどまることが多い.当該の音韻変化が特定の時期に特定の場所で起こるのはなぜかという「始動問題」 (actuation problem) には力不足であり,WHY に迫るにはどうしても (2) に頼らざるを得ない.
 一方,音韻変化を,変化の結果として音韻体系がどのように影響を受けたかという観点から分類すれば,以下の3種類に分けられる(服部,pp. 47--48).

 (1) 融合 (merger): 複数の音素が対立を失い,1つの音素に合体する.
 (2) 分裂 (split): 単一の音素が複数の音素に分裂すること.もし分裂した結果の音が他の音素と融合し,音素の総数が変わらない場合には,それを一次分裂 (primary split) と呼ぶ.一方,分裂の結果,新たな音素が生じた場合には,それを二次分裂 (secondary split) と呼ぶ.
 (3) 推移 (shift): ある分節音が音質を変化させた結果,音韻体系が不安定となった場合に,それを安定化させるべく別の分節音が連鎖的に音質を変化させること.

 ここで注意したいのは,(1) と (2) は音韻体系に影響を与える変化であるが,(3) では変化の前後で音韻体系そのものは変わらず,各音素が語彙全体のなかで再分布される結果になるということだ.椅子取りゲームに喩えれば,(1) と (2) では椅子の種類や数が変わり,(3) では椅子どうしの相対的な位置が変わるだけということになる.

 ・ 服部 義弘 「第3章 音変化」服部 義弘・児馬 修(編)『歴史言語学』朝倉日英対照言語学シリーズ[発展編]3 朝倉書店,2018年.47--70頁.

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2018-06-17 Sun

#3338. 最小限の英文法用語一覧 [terminology][hel_education]

 若林俊輔(著)『英語の素朴な疑問に答える36章』に,英語教育において用いられるべき最低限の文法用語として,以下のものが掲載されている (198--99) .これは,1984年に財団法人語学教育研究所の研究大会で発表された「中学校・高等学校における文法用語 101」のリストである.* 印は中学校における文法用語,無印は高校で初めて導入される(べき)文法用語である.若林もこのプロジェクト・メンバーの1人だった.

*文平叙文肯定文否定文
*疑問文付加疑問*命令文*感嘆文
*文型*主語述語動詞主部
述部形式主語補語*目的語
形式目的語SVSVCSVO
SVOOSVOC修飾語句*品詞
*語*単語*語尾*名詞
*数えられる名詞*数えられない名詞*固有名詞*単数(形)
*複数(形)*1人称*2人称*3人称
*主格*所有格*目的格*代名詞
人称代名詞*動詞*活用自動詞
他動詞*be 動詞知覚動詞使役動詞
*助動詞冠詞*形容詞*副詞
*前置詞*接続詞*疑問詞間投詞
*関係代名詞関係副詞*先行詞*原形
*現在形*過去形未来形*進行形
*現在進行形*過去進行形未来進行形*完了形
*現在完了形過去完了形未来完了形受動態
能動態*受身形不定詞分詞
現在分詞*過去分詞*-ing 形分詞構文
動名詞*原級*比較級*最上級
仮定法部分否定*句名詞句
形容詞句副詞句名詞節
形容詞節副詞節主節従属節
*名詞用法*形容詞用法*副詞用法制限用法
非制限用法


 若林 (199) も述べている通り,このリストは,「受動態」と「受身形」の混在なども含め,多くの妥協の産物である.用語の選定の難しさについて,若林は次のようにコメントしている (200) .

 私は,この表を作成した当時もそうであったのだが,「文法用語」の整理・削減はなかなか困難な仕事であると思っている.それは,英語教師一人一人の「文法用語」の一つ一つへの思い入れがあるからである.楽しく,あるいは,苦しみながら習い覚えた「用語」が懐かしくてしかたがない.ノスタルジアである.
 私は,ノルタルジアでは教育はできないと考えている.この種のノスタルジアは,しばしば,マイナス効果しかもたらさない.しばしば,生徒たちの学習を混乱させる.用意であるべき学習を困難なものに変質させる.進歩すべき教授・学習の足を引っ張る.後退させる.


 英語学としては用語や概念は多数必要だろう.なかには不要なものもあるとはいえ,言語という複雑なものを研究し,整理するためには様々な切り口が必要であり,それに伴って用語が膨らんでいくのも無理からぬことである.しかし,英語教育ということになれば,学習者のメリットになるように用語を整理(多くの場合,削減)することが必要であることは論を俟たない.とはいえ,である.ノスタルジアというのは,とてもよく分かってしまう表現なのだ.
 英語史研究でも同様に,専門的な用語が洪水のように現われるのは致し方ないにせよ,最初の導入の段階では最小限度に収めようとする努力は必要だろうと思う.

 ・ 若林 俊輔 『英語の素朴な疑問に答える36章』 研究社,2018年.

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2018-05-24 Thu

#3314. 英語史における「言文一致運動」 [japanese][terminology][medium][writing][emode][latin][style]

 言葉は,媒体の観点から大きく「話し言葉」と「書き言葉」に分かれる.書き言葉はさらに,フォーマリティの観点から「口語体」と「文語体」に分かれる.野村 (5) を参照して図示すると次の通り.

          ┌── 話し言葉
言葉 ──┤                    ┌── 口語体
          └── 書き言葉 ──┤
                                └── 文語体

 言語史を考察する場合には,しばしば後者の区分について意識的に理解しておくことが肝心である.現在の日本語でいえば,書き言葉といえば,通常は口語体のことを指す.この記事の文章もうそうだし,新聞でも教科書でも小説でも,日常的に読んでいるもののほとんどが,日常の話し言葉をもとにした口語体である.しかし,明治時代までは漢文や古典日本語に基づいた文語体が普通だった.言文一致運動は,文語体から口語体への移行を狙う運動だったわけだ.
 英語史においても,口語体と文語体の区別を意識しておくのがよい.中世から近代初期にかけて,イングランドにおける主たる書き言葉といえばラテン語(およびフランス語)だった.日常的には話し言葉で英語を使っていながら,筆記する際にはそれに基づいた口語体ではなく,外国語であるラテン語を用いていたのである.英語史における文語体とは,すなわち,ラテン語のことである.
 日英語における文語体の違いは,日本語では古典日本語に基づいたものであり,英語では外国語に基づいたものであるという点だ.だが,日常的に用いている話し言葉からの乖離が著しい点では一致している.近代初期にかけてのイングランドでは,書き言葉がラテン語から英語へと切り替わったが,この動きはある種の言文一致運動と表現することができる.なお,厳密な表音化を目指す綴字改革 (spelling_reform) も言文一致運動の一種とみなすことができるが,ここでは古典語たるラテン語が俗語たる英語にダイナミックに置き換わっていく過程,すなわち書き言葉の vernacularisation を指して「言文一致運動」と呼んでおきたい.
 この英語史における「言文一致運動」については,とりわけ「#1407. 初期近代英語期の3つの問題」 ([2013-03-04-1]) や「#2580. 初期近代英語の国語意識の段階」 ([2016-05-20-1]),「#2611. 17世紀中に書き言葉で英語が躍進し,ラテン語が衰退していった理由」 ([2016-06-20-1]) を参照されたい.

 ・ 野村 剛史 『話し言葉の日本史』 吉川弘文館,2011年.

Referrer (Inside): [2018-08-29-1]

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2018-05-22 Tue

#3312. 言語における基層と表層 [linguistics][language_acquisition][media][writing][borrowing][terminology]

 標題は生成文法を語ろうとしているわけではない.言語を構成する諸部門を大きく2つの層に分けると,それぞれを「基層」「表層」と名付けられるだろうというほどのものだ.しかし,言語学上,この2区分の波及効果は大きい.野村 (12) の説明が明快である.

ある言語(方言で考えてもらってもよい)のさまざまな要素は,おおむねその言語の基層と表層に振り分けられる.文法や音声・音韻や基礎的な語彙は,基層に属する.文化的な(「高級な」)語彙,言い回し・表現法(広義のレトリック),文体などは,表層に属する.ある言語の使い手は,基層に属する部分を子供時代に無意識的に習得してしまう.表層に属する部分は,教育と学習によって徐々に身につける.独創ともなれば,なおさらの努力が必要である.


 基層と表層の区別が,言語習得における段階と連動していることはいうまでもない.また,この区別は,話し言葉と書き言葉の区別,あるいは書き言葉のなかでの口語体と文語体の区別とも連動することが,続く野村の文章で触れられている (12) .

書き言葉口語体は,文化語彙,言い回し・表現法,文体などの表層部分では,必ずしも話し言葉には従っていない.しかし,基層に属する文法や音声・音韻,基礎語彙などの面で,話し言葉のそれらに従っている.一方,「文語体」(古典語をもとにした文語体)は,文法,音韻,基礎語彙などの面で,古典語のそれらに従っているのである.


 基層と表層の区別はまた,他言語からの借用に対して開かれている程度にも関係するだろう.基層は他言語からの干渉を比較的受けにくいが,表層では受けやすいということはありそうだ.この問題については,「#902. 借用されやすい言語項目」 ([2011-10-16-1]),「#1780. 言語接触と借用の尺度」 ([2014-03-12-1]),「#2011. Moravcsik による借用の制約」 ([2014-10-29-1]) の記事や,「#2067. Weinreich による言語干渉の決定要因」 ([2014-12-24-1]) も参照されたい.

 ・ 野村 剛史 『話し言葉の日本史』 吉川弘文館,2011年.

Referrer (Inside): [2018-08-29-1] [2018-05-23-1]

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2018-05-18 Fri

#3308. Cosmopolitan Vocabulary という表現について [pde_characteristic][loan_word][terminology]

 Baugh and Cable の掲げる現代英語の特徴の第1番目が,標題の Cosmopolitan Vocabulary,すなわち語彙の世界性である.著者らは,これを "an undoubted asset" として,すなわち間違いなく現代英語の強みであり利点であるとして肯定的に評価している.しかし,私は「#153. Cosmopolitan Vocabulary は Asset か?」 ([2009-09-27-1]),「#390. Cosmopolitan Vocabulary は Asset か? (2)」 ([2010-05-22-1]),「#2359. 英語が非民主的な言語と呼ばれる理由 (3)」 ([2015-10-12-1]) で論じてきたように,この見方に懐疑的である.少なくとも "undoubted" と強調するほどの "asset" かどうかは,はなはだ疑わしいと考えている.ここで議論を繰り返すことはしないが,1つ気づいたことがあったので触れておきたい.そもそも Baugh and Cable が cosmopolitan という表現を用いていること自体が,この現代英語の特徴を肯定的に見ていることの証だという点である.
 cosmopolitan は「全世界的な;世界主義的な;(幅広い国際経験で)都会的な,洗練された,上品な」ほどの語義をもち,もとより肯定的な含意を有する形容詞である.つまり,cosmopolitan vocabulary という特徴をこの言い方で取り上げた時点で,Baugh and Cable は現代英語が洗練された語彙をもつ洗練された言語であることを示唆しているのである.学習者用の辞典をいくつか繰ってみると,OALD8 では次のようにあった.

1 containing people of different types or from different countries, and influenced by their culture
2 having or showing a wide experience of people and things from many different countries


 ここでは,定義のなかで肯定的な含意は特に明示されていないが,語義2において wide はプラスイメージである.LDOCE5 では,語義1についてではあるが,"use this to show approval" と肯定的なコメントが付けられている.

1. a cosmopolitan place has people from many different parts of the world --- use this to show approval
2. a cosmopolitan person, belief, opinion etc shows a wide experience of different people and places


 次に COBUILD Thesaurus では,cosmopolitan の類義語として "sophisticated, broad-minded, catholic, open-minded, universal, urbane, well-travelled, worldly-wise" が挙げられている.いずれもプラスの評価といっていい.
 この特徴を必ずしも asset とはみなせないという私の立場からすると,そもそも "cosmopolitan vocabulary" と呼ぶこと自体が不適切のように思えてきた.中立的な言い方をすると,"vocabulary of various (linguistic) origins" 辺りだろうか.確かにおもしろくも何ともないネーミングだけれども.

 ・ Baugh, Albert C. and Thomas Cable. A History of the English Language. 6th ed. London: Routledge, 2013.

Referrer (Inside): [2018-10-26-1]

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