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私は後期近代英語の専門家ではないのですが,縁あって2017年度の『ヴィクトリア朝文化研究』(第15号)に,「Late Modern English 研究の潮流」と題するエッセイを寄稿する機会をいただきました(日本ヴィクトリア朝文化研究学会の会長の川端康雄先生,編集委員長の田中裕介先生,ありがとうございました).
特に濃い内容ではないのですが,読みやすい文章となるようには心がけましたので,英語史の専門家ならずとも,英文学や英国史を専門とする方々にも何とか届く文章になっているとは思います.以下のようなセクションで書きました.
1. 後期近代英語研究のブームきたる
2. なぜ従来 LModE の評価が低かったのか
3. なぜ今 LModE なのか
4. どのような研究がなされているか
5. LModE 研究とこれからの英語史
実のところ,LModE のブームもすでに決して新しくないとも言えるほどに,英語史の分野は著しく発展しています.私の周辺でも LModE の研究を志す人は少なくありません.LModE は,確かに現代英語とその未来を考える際に,いろいろな点で魅力的な時代ではあります.今回のエッセイでは,このブームには理由があることを論じたわけですが,その最大のポイントとして指摘したのは20世紀後半からの社会言語学とコーパス言語学の発展でした.
社会言語学とコーパス言語学の発展により,英語史研究者にとって研究すべきことと研究できることが一気に増えた.そして,その効果が他の時代よりも強く感じられたのが LModE だったのである.
詳細は,当エッセイをご覧ください.締めくくりの文章は,以下の通りです.
LModE は,しばらくの間,英語史研究に新鮮なエネルギーを注ぎ続けてくれるだろう.筆者は主に中世英語を専門としているが,時代に取り残されないよう LModE にアップデートしなければ,と感じる次第である.
・ 堀田 隆一 「Late Modern English 研究の潮流」 『ヴィクトリア朝文化研究』 第15号,2017年.207--16頁.
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最終更新時間: 2024-10-26 09:48
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