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voicy - hellog〜英語史ブログ

最終更新時間: 2025-06-30 19:08

2024-11-19 Tue

#5685. khelf 杯「英語史クイズ大会」 --- 「英語史ライヴ2024」より [helquiz][hellive2024][khelf][instagram][hel_education][link][voicy][heldio][helwa][helmate][helkatsu]

 9月8日(日),khelf(慶應英語史フォーラム)主催で,heldio の12時間連続生配信企画「英語史ライヴ2024」を実施しました.当日は様々な番組をライヴでお届けしましたが,目玉企画イベントとして,夕方のフィナーレに向けて「英語史クイズ大会」を催しました.
 そのアーカイヴ版を,昨朝の heldio にて「#1268. khelf 杯「英語史クイズ大会」 --- 「英語史ライヴ2024」より」として配信しました.60分ほどの長尺ですが,ぜひお時間のあるときにお聴きください(同クイズ大会は khelf の公式インスタグラムよりインスタライヴとしても配信しました.アーカイヴ動画はこちらです).



 「英語史クイズ大会」のメインMCは,khelf 会長の青木輝さんに務めてもらいました.クイズ出題者は,小河舜先生(上智大学),菊地翔太先生(専修大学),森田真登先生(武蔵野学院大学),矢冨弘(熊本学園大学)先生です.(菊地先生は,ご自身の出題されたクイズについて note 記事で解説を加えられていますので,ぜひ「「英語史ライヴ2024」で出題した英語史クイズ(解答・解説つき)」をご覧ください.)
 配信回からは,大盛り上がりの様子が伝わるかと思います.会場には協賛出版社よりクイズの景品としてご提供いただいた書籍等がたくさん陳列されており,それを狙う参加者にとって本気のクイズ大会となりました.
 以前にも英語史関連のフェスで英語史クイズ (helquiz) を何度か実施してきました.今後もhel活の一環として英語史クイズの企画を立てていきたいと思います.
 英語史クイズといえば,最近ではヘルメイト(= helwa リスナー)による公開出題の動きが目立ちます.リスナーの川上さんによる X 上の試みや,ari さんによる note 上の試みなどもご参照ください.

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2024-11-15 Fri

#5681. 山口美知代先生との3回の heldio 対談 [voicy][heldio][notice][world_englishes][we_nyumon][caribbean][variety][jamaica][creole][review][spelling_reform][orthography]

 去る10月,山口美知代先生(京都府立大学)と Voicy heldio で3度にわたり対談させていただきました.
 最初の2回は,昨年昭和堂より出版された『World Englishes 入門』の共著者のお一人として世界英語 (world_englishes) について,とりわけ「カリブ海の英語」と「中華世界の英語」について,お話しを賜わりました.

 ・ 「#1231. 著者と語る『World Englishes 入門』(昭和堂,2023年) --- 山口美知代先生とのカリブ海の英語をめぐる対談」(2024年10月12日配信)
 ・ 「#1235. 著者と語る『World Englishes 入門』(昭和堂,2023年) --- 山口美知代先生との中華世界の英語をめぐる対談」(2024年10月16日配信)




 「カリブ海の英語」は,おそらく多くの方々にとってあまり馴染みのない変種と思われますが,それだけに英語の世界の奥深さが伝わるはずです.一方,「中華世界の英語」はずっと身近な気はするものの,具体的には知らないことが意外と多いのではないでしょうか.
 2回の対談を通じて,世界の隅々で英語が用いられていることが再確認できたと思います.ぜひ,これまでの『World Englishes 入門』関連の hellog 記事や heldio 対談回へ,we_nymon を通じてアクセスしていただければ.

 さて,山口先生との第3回目の対談回では,今年開拓社より出版されました単著『ハリウッド映画と英語の変化』について,著者直々にご紹介いただきました.「#1241. 著者と語る『ハリウッド映画と英語の変化』(開拓社,2024年) --- 山口美知代先生との対談」(2024年10月22日配信)をお聴きください.



 『ハリウッド映画と英語の変化』については,今年の4月11日の heldio にて私単独で「#1046. 山口美知代『ハリウッド映画と英語の変化』(開拓社,2024年)」としても紹介していますので,そちらもお聴きください.hellog 記事としては「#5469. 山口美知代『ハリウッド映画と英語の変化』(開拓社,2024年)」 ([2024-04-17-1]) をどうぞ.
 山口先生,お忙しいところ,対談のお時間を割いていただきまして,ありがとうございました!

 ・ 大石 晴美(編) 『World Englishes 入門』 昭和堂,2023年.
 ・ 山口 美知代 『ハリウッド映画と英語の変化』 開拓社,2024年.

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2024-11-08 Fri

#5674. 保坂道雄先生との対談 --- ご著書『文法化する英語』(開拓社,2014年)より [review][grammaticalisation][voicy][heldio][hellive2024][khelf][do-periphrasis][perfect][language_change][link]


保坂 道雄 『文法化する英語』 開拓社,2014年.



 9月8日(日)に khelf(慶應英語史フォーラム)主催で開かれた「英語史ライヴ2024」の1セッションとして,『文法化する英語』(開拓社,2014年)の著者である保坂道雄先生(日本大学教授)と初の heldio 対談が実現しました.
 文法化 (grammaticalisation) の入門となる音声コンテンツとなっていますが,そればかりでなく保坂先生の言語(変化)観をお聴きする貴重な機会ともなっています.対談の際,私の収録態勢が不十分だったために,途中部分を録音できなかったという痛恨のミスを犯してしまいましたが,全体としては一貫したコンテンツとなっております.ぜひお聴きいただければと思います.「#1245. 保坂道雄先生との「文法化入門」対談 --- 「英語史ライヴ2024」より」です(本編は20分弱です).



 第2チャプターでは,言語変化における文法化の位置づけ,および迂言的 do (do-periphrasis) の文法化のイントロについてお話ししていただきました.続く第3チャプターでは,完了形 (perfect) の文法化を導入していただきました.(収録に失敗してしまった do 迂言形の話題につきましては,後日,改めて保坂先生にじっくりお話しいただきたいと思っています.)
 今回の対談でご紹介した『文法化する英語』や,そこで扱われている個々の文法化の事例については,これまでも hellog および heldio で様々に取り上げてきました.文法化に関わるとりわけ重要なコンテンツを以下に一覧しておきます.

【 hellog 記事 】

 ・ 「#1972. Meillet の文法化」 ([2014-09-20-1])
 ・ 「#1974. 文法化研究の発展と拡大 (1)」 ([2014-09-22-1])
 ・ 「#1975. 文法化研究の発展と拡大 (2)」 ([2014-09-23-1])
 ・ 「#2144. 冠詞の発達と機能範疇の創発」 ([2015-03-11-1])
 ・ 「#2146. 英語史の統語変化は,語彙投射構造の機能投射構造への外適応である」 ([2015-03-13-1])
 ・ 「#2490. 完了構文「have + 過去分詞」の起源と発達」 ([2016-02-20-1])
 ・ 「#2575. 言語変化の一方向性」 ([2016-05-15-1])
 ・ 「#2576. 脱文法化と語彙化」 ([2016-05-16-1])
 ・ 「#3272. 文法化の2つのメカニズム」 ([2018-04-12-1])
 ・ 「#3273. Lehman による文法化の尺度,6点」 ([2018-04-13-1])
 ・ 「#3281. Hopper and Traugott による文法化の定義と本質」 ([2018-04-21-1])
 ・ 「#3669. ゼミのグループ研究のための取っ掛かり書誌」 ([2019-05-14-1])
 ・ 「#5124. Oxford Bibliographies による文法化研究の概要」 ([2023-05-08-1])
 ・ 「#5132. なぜ be going to は未来を意味するの? --- 「文法化」という観点から素朴な疑問に迫る」 ([2023-05-16-1])
 ・ 「#5411. heldio で「文法化」を導入するシリーズをお届けしました」 ([2024-02-19-1])
 ・ 「#5420. 保坂道雄(著)『文法化する英語』(開拓社,2014年) --- 英語の文法化の入門書」 ([2024-02-28-1])

【 heldio コンテンツ 】

 ・ 「#988. ぎゅうぎゅうの単語とすかすかの単語 --- 内容語と機能語」
 ・ 「#989. 内容語と機能語のそれぞれの特徴を比較する」
 ・ 「#990. 文法化とは何か?」
 ・ 「#991. while の文法化」
 ・ 「#992. while の文法化(続き)」
 ・ 「#1001. 英語の文法化について知りたいなら --- 保坂道雄(著)『文法化する英語』(開拓社,2014年)」
 ・ 「#1003. There is an apple on the table. --- 主語はどれ?」

 英語史の視点からの文法化の入門書として,改めて保坂先生著『文法化する英語』を推します.

 ・ 保坂 道雄 『文法化する英語』 開拓社,2014年.

Referrer (Inside): [2024-12-20-1]

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2024-10-25 Fri

#5660. なぜ英語には単数形と複数形の区別があるの? --- Mond での質問と回答より [emode][number][category][plural][dual][negation][mond][sobokunagimon][ai][voicy][heldio]

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 先日,知識共有サービス Mond に上記の素朴な疑問が寄せられました.質問の全文は以下の通りです.

英語では単数形,複数形の区別がありますが,なぜ「1とそれ以外」なのでしょうか.別の尋ね方をすると,「なぜ1だけがそのほかの数とは違う特別な扱いになるのでしょうか」.先生のブログなどでは双数形のお話がありましたし,もしかしたらもともとは単数,双数,そのほかの数(3や,「ちょっとたくさん」,「ものすごくたくさん」など?)によって区別されていたものが,言語の歴史の中で単純化されてきたということは考えられますが,それでも1の区別だけは純然と残っているのだとすると,とても不思議に感じます.


 この本質的な質問に対して,私はこちらのようにに回答しました.私の X アカウント @chariderryu 上でも,この話題について少なからぬ反響がありましたので,本ブログでも改めてお知らせし,回答の要約と論点を箇条書きでまとめておきたいと思います.



1. 古今東西の言語における数のカテゴリー

 ・ 現代英語では単数形「1」と複数形「2以上」の2区分
 ・ 古英語では双数形も存在したが,中英語までに廃れた
 ・ 世界の言語では,最大5区分(単数形,双数形,3数形,少数形,複数形)まで確認されている
 ・ 日本語や中国語のように,明確な数の区分を持たない言語も存在する
 ・ 言語によってカテゴリー・メンバーの数は異なり,歴史的に変化する場合もある

2. なぜ「1」と「2以上」が特別なのか?

 ・ 「1」は他の数と比較して特殊で際立っている
 ・ 最も基本的,日常的,高頻度,かつ重要な数である
 ・ 英語コーパス (BNCweb) によれば,one の使用頻度が他の数詞より圧倒的に高い
 ・ 「1」を含意する表現が豊富 (ex. a(n), single, unique, only, alone)
 ・ 2つのカテゴリーのみを持つ言語では,通常「1」と「2以上」の区分になる

3. もっと特別なのは「0」と「1以上」かもしれない

 ・ 「0」と「1以上」の区別が,より根本的な可能性がある
 ・ 形容詞では no vs. one,副詞では not の有無(否定 vs. 肯定)に対応
 ・ 数詞の問題を超えて,命題の否定・肯定という意味論的・統語論的な根本問題に関わる
 ・ 人類言語に備わる「否定・肯定」の概念は,AI にとって難しいとされる
 ・ 「0」を含めた数のカテゴリーの考察が,言語の本質的な理解につながる可能性があるのではないか




 数のカテゴリーの話題として始まりましたが,いつの間にか否定・肯定の議論にすり替わってしまいました.引き続き考察していきたいと思います.今回の Mond の質問,良問でした.


Referrer (Inside): [2025-01-01-1] [2024-11-07-1]

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2024-10-17 Thu

#5652. 10月26日(土)の朝カルのシリーズ講座第7回「英語,フランス語に侵される」のご案内 [asacul][notice][kdee][etymology][hel_education][helkatsu][link][lexicology][vocabulary][oe][french][norman_conquest][contact][voicy][heldio][furansu_rensai][mindmap]


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 ・ 日時:10月26日(土) 17:30--19:00
 ・ 場所:朝日カルチャーセンター新宿教室
 ・ 形式:対面・オンラインのハイブリッド形式(1週間の見逃し配信あり)
 ・ お申し込み:朝日カルチャーセンターウェブサイトより

 今年度,毎月1回のシリーズ講座「語源辞典でたどる英語史」を開講しています.英語の語源辞典を参照しながら,1年間かけてじっくり英語語彙史をたどっていこうという企画です.前半戦の春期・夏期クールの計6回が終わり,次回からは秋期クールに入り,後半戦がスタートします.上記の通り,9日後の10月26日(土)に,第7回講座が開かれます.第7回は「英語,フランス語に侵される」と題し,いよいよ英語語彙史上に強烈なインパクトを与えたフランス語が登場します.
 折しも今年度は,この朝カル講座とは独立して,白水社の月刊『ふらんす』にて連載記事「英語史で眺めるフランス語」を執筆させていただいています.hellog でも連載記事を紹介すべく furansu_rensai の文章を書いてきました.次回の朝カル講座の予習にもなると思いますので,どうぞご参照ください.
 英語とフランス語との言語接触については語り尽くせないほど話題が多く,朝カル講座の1回でカバーするのも難儀なのですが,具体例を多く取り上げ,かつエッセンスを絞り出して講座に臨みます.
 本シリーズ講座は各回の独立性が高いので,これまでの前半の6回へ参加したか否かにかかわらず,第7回からご参加いただいてもまったく問題なく受講できます.過去6回分については,各々概要をマインドマップにまとめていますので,以下の記事をご訪問ください.

 ・ 「#5625. 朝カルシリーズ講座の第1回「英語語源辞典を楽しむ」をマインドマップ化してみました」 ([2024-09-20-1])
 ・ 「#5629. 朝カルシリーズ講座の第2回「英語語彙の歴史を概観する」をマインドマップ化してみました」 ([2024-09-24-1])
 ・ 「#5631. 朝カルシリーズ講座の第3回「英単語と「グリムの法則」」をマインドマップ化してみました」 ([2024-09-26-1])
 ・ 「#5639. 朝カルシリーズ講座の第4回「現代の英語に残る古英語の痕跡」をマインドマップ化してみました」 ([2024-10-04-1])
 ・ 「#5646. 朝カルシリーズ講座の第5回「英語,ラテン語と出会う」をマインドマップ化してみました」 ([2024-10-11-1])
 ・ 「#5650. 朝カルシリーズ講座の第6回「英語,ヴァイキングの言語と交わる」をマインドマップ化してみました」 ([2024-10-15-1])

 新宿教室での対面参加のほかオンライン参加も可能ですし,その後1週間の「見逃し配信」もご利用できます.奮ってご参加ください.詳細とお申し込みはこちらからどうぞ.
 本シリーズ講座では英語の語源辞典を頻繁に参照してきましたが,とりわけ『英語語源辞典』(研究社)に依拠しています.同辞典をお持ちの方は,講座に持参されると,より楽しく受講できるかと思います(もちろん手元になくとも問題ありません).


寺澤 芳雄(編集主幹) 『英語語源辞典』新装版 研究社,2024年.



(以下,後記:2024/10/19(Sat)))



 ・ 寺澤 芳雄(編集主幹) 『英語語源辞典』新装版 研究社,2024年.

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2024-10-10 Thu

#5645. リスナー投票による heldio 2024年第3四半期のランキング [voicy][heldio][notice][ranking][link][helkatsu][hajimeteno_koeigo][khelf][helwa][helmate][hellive2024]

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 「#5637. heldio 2024年第3四半期のベスト回を決めるリスナー投票 --- 10月8日までオープン」 ([2024-10-02-1]) でご案内したとおり,今年第3四半期における Voicy heldio のベスト配信回を決めるリスナー投票(1人10票まで)を実施しました.一昨日投票が締め切られましたが,今回は31名のリスナーの皆さんよりご投票いただきました.ご協力ありがとうございます.
 投票結果をまとめましたので本記事にて報告いたします(本日の heldio でも「#1229. heldio 2024年第3四半期のリスナー投票開票結果」として報告しています).以下に上位12位までの計16配信回を掲載します(全結果は本記事のソースHTMLをご覧ください).



 1. 「#1219. 「はじめての古英語」第10弾 with 小河舜さん&まさにゃん --- 「英語史ライヴ2024」より」 (39%)
 2. 「#1212. 『英語語源辞典』の「語源学解説」精読 --- 「英語史ライヴ2024」より」 (35%)
 3. 「#1139. イディオムとイディオム化 --- 秋元実治先生との対談 with 小河舜さん」 (32%)
 4. 「#1144. なぜ "have a look" のような表現が現われたのか --- composite predicate をめぐる秋元実治先生との対談」 (29%)
 4. 「#1159. ハイブリッド語のおもしろい例をください --- 『ふらんす』8月号で英仏ハイブリッド語に触れています」 (29%)
 4. 「#1163. 言葉って自然物ですか?人工物ですか?」 (29%)
 4. 「#1213. ヘルメイトの皆さんに質問,あなたはいつ英語学習を始めましたか? --- 「英語史ライヴ2024」裏番組より」 (29%)
 4. 「#1214. 教えて khelf 会長! 天候の it って何? --- 「英語史ライヴ2024」より」 (29%)
 9. 「#1149. It's me. の me --- 英語史上の「代名詞交替」」 (23%)
 9. 「#1187. 英語のSVO固定語順にフランス語の影響はありそうにない」 (23%)
 9. 「#1201. 早朝の素朴な疑問「千本ノック」 with 小河舜さん --- 「英語史ライヴ2024」より」 (23%)
 12. 「#1147. 日常の英語史・英語学 --- khelf 疋田くんの新シリーズ」 (19%)
 12. 「#1156. 教えて khelf 会長! --- どうなるAI時代の語学教育?」 (19%)
 12. 「#1174. なぜ音変化はそのとき,そこで起きたのですか? --- 大学院生のための英語史」 (19%)
 12. 「#1191. 言語の線状性をポジティヴに見ると」 (19%)
 12. 「#1217. イチオシの英語本を教えて! --- 「英語史ライヴ2024」裏番組より」 (19%)




 第1位(得票率39%)に輝いたのは,「はじめての古英語」シリーズより「#1219. 「はじめての古英語」第10弾 with 小河舜さん&まさにゃん --- 「英語史ライヴ2024」より」でした! リスナーの皆さんの応援によりシリーズとして第10弾に達し,かつ「英語史ライヴ2024」での公開生収録という特別な機会だったこともあるかと想像しますが,それにしてもリスナー投票4連覇ということで強い! 小河舜さん(上智大学),「まさにゃん」こと森田真登さん(武蔵野学院大学),そして堀田隆一のトリオでお届けしてきた古英語入門シリーズです.昨年8月31日に初回の「#822. ゼロから学ぶはじめての古英語 --- Part 1 with 小河舜さん and まさにゃん」を配信して以来,シリーズ頓挫の危機(?)を乗り越え,時折ゲストを招くなどして変化をつけながら,ここまで続いてきました.次の第11弾は未定ですが(笑),緩く続けていければと思います.過去の配信回や関連する話題は,本ブログの hajimeteno_koeigo でまとめていますので,ご覧ください.



 続いて得票率35%で堂々の第2位に輝いたのは,「#1212. 『英語語源辞典』の「語源学解説」精読 --- 「英語史ライヴ2024」より」です.khelf の藤原郁弥さん(慶應義塾大学大学院生)が MC を務め,そこに「英語語源辞典通読ノート」で知られる lacolaco さん,およびまさにゃんこと森田真登さんが加わり,45分間の集中精読会が成立しました.ニッチ界隈から熱い支持を受けた配信回です.
 第3位には,32%の得票率で「#1139. イディオムとイディオム化 --- 秋元実治先生との対談 with 小河舜さん」が入りました.秋元実治先生(青山学院大学名誉教授)と小河舜さん(上智大学)と堀田の3名が,イディオム(化)について理論的に語らいました.私自身も勉強になった回として,強く印象に残っています.
 第4位には,29%の得票率で5つの配信回がタイで並びました.秋元実治先生との対談回が改めて人気で,「#1144. なぜ "have a look" のような表現が現われたのか --- composite predicate をめぐる秋元実治先生との対談」への支持が集まりました.「#1159. ハイブリッド語のおもしろい例をください --- 『ふらんす』8月号で英仏ハイブリッド語に触れています」は,リスナーさんの間でコメントがおおいに盛り上がった回ですので,ぜひコメント欄を訪問していただければ.言語の本質を問うた「#1163. 言葉って自然物ですか?人工物ですか?」も支持をいただきました.「#1213. ヘルメイトの皆さんに質問,あなたはいつ英語学習を始めましたか? --- 「英語史ライヴ2024」裏番組より」は helwa メンバーの有志の収録回でしたが,リスナーさんの間で新鮮さと親近感がウケたものかと理解しています.実際に聴いていて楽しくなる回でした.大人数で議論が弾んだ「#1214. 教えて khelf 会長! 天候の it って何? --- 「英語史ライヴ2024」より」も,リスナーの皆さんに楽しんでいただいたようです.
 第9位以下の詳細は省略しますが,今後期待したいシリーズとして「#1147. 日常の英語史・英語学 --- khelf 疋田くんの新シリーズ」を挙げておきましょう.何気ない日常に「hel活」 (helkatsu) のネタがある,という気づきを得られた新シリーズでした.
 全体として,今回のリスナー投票では「英語史ライヴ2024」の表番組と裏番組,khelf メンバーや helwa メンバーが出演した配信回,研究者どうしのガッツリ議論回などが上位に入りました.パーソナリティとしては,heldio リスナー,helwa リスナー,khelf メンバー,出演者の方々皆の力でチャンネルを作り続けられているのだなあと,しみじみ感じた次第です.いつもご支援ありがとうございます.
 以上,投票結果の報告でした.お聴きでない回がありましたら,ぜひご聴取ください.

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2024-10-06 Sun

#5641. 「ゼロから学ぶはじめての古英語」 Part 10 with 小河舜さん&まさにゃん at 「英語史ライヴ2024」 [voicy][heldio][hellive2024][masanyan][ogawashun][oe][oe_text][beowulf][hajimeteno_koeigo][hel_education][notice][popular_passage][literature][helkatsu][instagram][khelf]



 9月8日(日)に12時間の公開収録生配信として開催された「英語史ライヴ2024」(hellive2024) の目玉企画の1つとして,人気シリーズ「はじめての古英語」(hajimeteno_koeigo) の第10弾「#1219. 「はじめての古英語」第10弾 with 小河舜さん&まさにゃん --- 「英語史ライヴ2024」より」が実現しました.講師はいつものように,小河舜さん(上智大学),「まさにゃん」こと森田真登さん(武蔵野学院大学),そして堀田隆一の3名です.
 多くのギャラリーの方々を前にしての初めての公開収録となり,3名とも興奮のなかで34分ほどの古英語講座を展開しました.冒頭のコールを含め,これほど古英語で盛り上がる集団なり回なりは,かつて存在したでしょうか? おそらく歴史的なイベントになったのではないかと思います(笑).
 今回の第10弾は,小河さん主導で古英詩の傑作 Beowulf の冒頭にほど近い ll. 24--25 の1文に注目しました(以下 Jack 版より).

 lofdǣdum sceal
in mǣgþa gehwǣreman geþēon.


 忍足による日本語訳によれば「いかなる民にあっても,人は名誉ある/行いをもって栄えるものである」となります.古英語の文法や語彙の詳しい解説は,上記配信回をじっくりお聴きください.
 実は上記の公開収録は Voicy heldio のほか,khelf(慶應英語史フォーラム)の公式 Instagram アカウント @khelf_keioでインスタ動画としても生配信・収録しております.ヴィジュアルも欲しいという方は,ぜひこちらよりご覧ください.会場の熱気が感じられると思います.
 シリーズ過去回は hajimeteno_koeigo よりご訪問ください.

 ・ Jack, George, ed. Beowulf: A Student Edition. Oxford: Clarendon, 1994.
 ・ 忍足 欣四郎(訳) 『ベーオウルフ』 岩波書店,1990年.

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2024-10-05 Sat

#5640. It rains. をめぐって [3ps][impersonal_verb][verb][inflection][voicy][heldio][hellive2024][hel_herald][khelf][sobokunagimon]



 少し前のことになりますが,9月25日(水)の Voicy heldio にて「#1214. 教えて khelf 会長! 天候の it って何? ー 「#英語史ライヴ2024」より」を配信しました.khelf のメンバーを中心に大いに議論が盛り上がりました.khelf や helwa の内部では,このような英語史談義は日常茶飯事であり,さして珍しくもありません.しかし,一般に公開してみましたら,多くの方々よりニッチなオタクの集団として喜んで(?)いただいたようで,喜ばしい限りです.こんな感じで,日々hel活を展開しています.
 なぜ It rains. なのか,という今回の話題をめぐっては,絶対的な答えが示されているわけではありません.むしろ,この謎を題材として談義自体を楽しんでしまおうという趣旨の企画でした.コメント欄も,リスナーさんによる驚きの声で盛り上がっていますので,ぜひお読みください.
 本ブログでは,関連する話題を以下の記事で取り上げてきました.

 ・ 「#4208. It rains. は行為者不在で「降雨がある」ほどの意」 ([2020-11-03-1])
 ・ 「#4210. 人称の出現は3人称に始まり,後に1,2人称へと展開した?」 ([2020-11-05-1]))
 ・ 「#4211. 印欧語は「出来事を描写する言語」から「行為者を確定する言語」へ」 ([2020-11-06-1])

 また,収録のなかでも触れられていますが,khelf による『英語史新聞』第9号(2023年5月12日発行)の第1面下部でも「天候の it ってなんだ?」として取り上げられています.
 優にあと30分は,皆で議論し続けられたと思います.おかげさまで「英語史ライヴ2024」のなかでも勢いのある番組となりました.

Referrer (Inside): [2025-01-01-1]

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2024-10-02 Wed

#5637. heldio 2024年第3四半期のベスト回を決めるリスナー投票 --- 10月8日までオープン [voicy][heldio][notice][link][ranking][hellive2024]

 本ブログの音声版・姉妹版ともいえる毎朝配信の Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」より,今年第3四半期にお届けしてきた配信回のなかからベスト回を決めるリスナー投票イベントを開催中です.1人10票まで投票できます.投票会場は10月8日(火)23:59 までオープンしていますので,この機会に聴き逃した過去配信回などを聴取いただき,マイベストの10件をじっくり選んでいただければと思います.
 各配信回へのアクセスは,音声コンテンツ一覧よりどうぞ.7月1日配信の「#1128. コメント返し 2024/07/01(Mon)」 から9月30日配信の「#1219. 「はじめての古英語」第10弾 with 小河舜さん&まさにゃん --- 「英語史ライヴ2024」より」までの92回分が投票の対象となります.
 過去のリスナー投票企画については,ranking の記事をご覧ください.
 昨日,同じ投票を呼びかける「#1220. heldio 2024年第3四半期のベスト回を決めるリスナー投票 --- 10月8日までオープン」を配信しました.皆さん,奮ってご投票ください.



Referrer (Inside): [2024-10-10-1]

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2024-09-23 Mon

#5628. 『はじめての英語史』と『英語語源辞典』が金曜日の読売新聞朝刊のサンヤツ広告に [notice][voicy][heldio][kdee][kenkyusha]


2024年9月20日読売新聞朝刊サンヤツ広告



 研究社さんより,9月20日(金)の読売新聞朝刊のサンヤツ広告にて拙著『はじめての英語史』を掲載していただきました.推しの『英語語源辞典』(新装版)がお隣に屹立しており,喜びのショットです(笑).新刊ホヤホヤの小川直樹著『ネイティブみたいに発音したい! 英語発音徹底攻略マニュアル』ともご一緒させていただいています.
 拙著広告の喜びと著者の揺れ動く想い(?)を Voicy heldio の「#1209. 『はじめての英語史』の狙い --- 今朝の読売サンヤツで『英語語源辞典』とともに拙著が掲載されています」でも語っていますので,ぜひお聴きください.



 拙著『はじめての英語史』については,詳しいコンパニオン・サイトがありますので,ぜひそちらもご訪問ください.
 研究社さんには,9月8日に heldio を媒体として開催された「英語史ライヴ2024」にも協賛いただき,英語史関連の以下の書籍等を英語史クイズの景品およびリスナープレゼントとしてご提供いただきました.改めてご協力に感謝申し上げます.ありがとうございました.

 ・ 寺澤 芳雄 『聖書の英語の研究 --- 英訳聖書の古典 (AV) に親しむための手引き』 研究社,2016年.(3部)
 ・ 堀田 隆一 『英語の「なぜ?」に答えるはじめての英語史』 研究社,2016年.(3部)
 ・ 寺澤 芳雄(編集主幹) 『英語語源辞典』新装版 研究社,2024年.(3部)
 ・ 研究社特製ノート(非売品)(30部)(←入手した人々の間では大人気)

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2024-09-22 Sun

#5627. 周囲で高まりつつあるhel活 [helwa][heldio][voicy][khelf][notice][helkatsu][hel_education][link][note]instagram][hel_herald][helquiz]

 9月8日の「英語史ライヴ2024」以降,heldio/helwa や khelf のメンバーを中心に,英語史の学びを推進する活動「hel活」 (helkatsu) がますます盛んになってきています.以前より活動されている方のほか,比較的最近活動を始めた方もおりますが,現段階で一度関連リンクをまとめておきます.ほかにもお気づきのhel活がありましたら,お知らせください.

 ・ ari さんの note いろんな単語の語源や気になることを書いています
 ・ umisio さんの note 「heldio の風に乗って」
 ・ Galois さんの note 普段生活していて「なぜ?」と思ったのものを・・・
 ・ 菊地翔太さん(専修大学)の note 「英語史の観点から身近な問題を考える」
 ・ Grace さんの note 「自由気ままに言葉について考える --- hel活(英語史普及活動)応援中」
 ・ まさにゃんの note 「ショートカット英文法」(←以前は「はじめての古英語」や「ゼロから始めるフリジア語」などの名前でした)
 ・ みーさんの 「ECCジュニア佐久塚原教室 教室日誌」
 ・ mozhi gengo さんの note もじくりっぷ
 ・ 矢冨弘さん(熊本学園大学)の ブログ
 ・ lacolaco さんの note 「英語語源辞典通読ノート」ほか
 ・ り~みんさんの note 「工学と言語学との狭間にハマってみた」
 ・ Lilimi さんの note 「Lilimiのオト」

 heldio/helwa の活動としては,9月8日に「古英語LINEスタンプ」が公開・発売されています.今後は「週刊英語史」なる新企画も立ち上げられる予定です.


「週刊英語史」



 もちろん khelf(慶應英語史フォーラム)のhel活も絶好調です.9月8日に『英語史新聞』第10号号外(2024年9月8日版)が発行されたほか,公式 X アカウント @khelf_keio や公式 Instagram アカウント @khelf_keio にて英語史関連コンテンツを発信中です.とりわけ Instagram では,「古英語LINEスタンプ」紹介英語史クイズのコンテンツ公開するなど,活動が賑わってきています.
 ぜひ,上記もろもろのhel活をフォローしていただければ.

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2024-09-16 Mon

#5621. 『文藝春秋』10月号にて慶應義塾大学文学部英米文学専攻が紹介されています [notice][eibeicafe][youtube][voicy][heldio]


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 9月10日に刊行された『文藝春秋』10月号で,私の所属する慶應義塾大学文学部英米文学専攻が紹介されています.紹介のされ方がおもしろく,「看板教授の早慶戦」という特集の「文学篇 小説家志望なら早稲田,英米文学研究の慶應」 (pp. 206--09) のなかで「「エグい」英米文学専攻」 (pp. 208--09) として取り上げられているのです.本専攻よりアメリカ文学を専門とする大串尚代先生と英語史を専門とする私,堀田隆一の各々のインタビュー記事が掲載されています.
 私のインタビュー記事には「国内唯一の必修科目」 (p. 209) の小見出しが付されています.本専攻が特に「エグい」(=厳しい)と学生や卒業生たちに評されている理由の1つとして,古英語・中英語が必修科目(選択必修ではなく完全必修)であることが挙げられています(科目名は古色蒼然たる「古代中世英語学」です).これは世界でも実に稀なカリキュラムで,このような大学はイギリスやアメリカでもほとんど存在しません.記事は「進化もしつつ,良い意味で保守的で伝統も忘れない.アカデミックを重んじる慶應の英米文学ならではの強みだと思います」と締めくくっています.
 受験生,現役学生,卒業生,一般の方々を含め,ぜひ皆さんにこのインタビュー記事を読んでいただき,本専攻の魅力を感じ取っていただければと思います.インタビューの裏話については,9月13日の Voicy heldio にて「#1202. 『文藝春秋』10月号で古英語・中英語が必修なので「エグい専攻」として紹介されています」としてお話ししていますので,ご関心のある方はぜひお聴きください.
 なお,本専攻では「慶大文英米文学専攻公式チャンネル」という YouTube チャンネルを開設しています.所属教員を紹介する「英米カフェ」シリーズも始まっていますので,ぜひご覧ください.以下は,「英米カフェ」の最新回である「第2回【前編】 大串尚代(米文学)x 佐藤光重(米文学)x 井上逸兵(英語学)」です.



 ・ 「看板教授の早慶戦」『文藝春秋』10月号,193--229頁.

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2024-09-14 Sat

#5619. 9月28日(土)の朝カル新シリーズ講座第6回「英語,ヴァイキングの言語と交わる」のご案内 [asacul][notice][kdee][etymology][hel_education][helkatsu][link][lexicology][vocabulary][oe][old_norse][germanic][contact][voicy][heldio]


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 ・ 日時:9月28日(土) 17:30--19:00
 ・ 場所:朝日カルチャーセンター新宿教室
 ・ 形式:対面・オンラインのハイブリッド形式(見逃し配信あり)
 ・ お申し込み:朝日カルチャーセンターウェブサイトより

 2週間後の9月28日(土)17:30--19:00に朝日カルチャーセンター新宿教室にてシリーズ講座「語源辞典でたどる英語史」の第6回となる「英語,ヴァイキングの言語と交わる」を開講します.

 前回8月24日の第5回では「英語,ラテン語と出会う」と題して,古英語期(あるいはそれ以前の時代)におけるラテン語の語彙的影響に注目しました.今回は8世紀後半から11世紀前半にかけてのヴァイキング時代に焦点を当て,古ノルド語 (old_norse) と古英語の言語接触について解説します.
 ヴァイキングとは上記の時期に活動したスカンジナビア出身の海賊を指します.彼らはブリテン島にも襲来し,やがてイングランド東部・北部に定住するようになりました.その結果,古ノルド語を母語とするヴァイキングと古英語を話すアングロサクソン人との間で言語接触が起こりました.
 古ノルド語からの借用語は,現代英語に900語ほど残っています.この絶対数はさほど大きいわけではありませんが,基本語や機能語など高頻度で使用される語が多く含まれているのが注目すべき特徴です.講座では具体的な古ノルド語からの借用語を取り上げ,その語源を読み解いていきます.
 古ノルド語と英語の接触は非常に濃密なものでした.これは両言語がゲルマン語族に属しており,近い関係にあったことや,両民族の社会的な交流の深さを反映していると考えられます.ヴァイキングの活動を通じた古ノルド語との接触は,英語の語彙に(そして実は文法にも)多大な影響を与えました.現代英語の姿を理解する上で,この歴史的な言語接触の重要性は看過できません.

 本シリーズ講座は各回の独立性が高いので,第6回からの途中参加でもまったく問題なく受講できます.新宿教室での対面参加のほかオンライン参加も可能ですし,その後1週間の「見逃し配信」もご利用できます.奮ってご参加ください.お申し込みはこちらよりどうぞ.
 なお,本シリーズ講座は「語源辞典でたどる英語史」と題しているとおり,とりわけ『英語語源辞典』(研究社)を頻繁に参照します.同辞典をお持ちの方は,講座に持参されると,より楽しく受講できるかと思います(もちろん手元になくとも問題ありません).


寺澤 芳雄(編集主幹) 『英語語源辞典』新装版 研究社,2024年.



(以下,後記:2024/09/21(Sat))



 ・ 寺澤 芳雄(編集主幹) 『英語語源辞典』新装版 研究社,2024年.

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2024-08-29 Thu

#5603. 「英語史ライヴ2024」の協賛出版社さんよりたくさん書籍をご提供いただいています [hellive2024][khelf][voicy][heldio][helkatsu][hel_education][notice]


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 10日後のことになりますが,9月8日(日)に12時間連続(6:00--18:00)の Voicy heldio 公開生配信イベント「英語史ライヴ2024」 (hellive2024)khelf(慶應英語史フォーラム)主催で開催されます.都内某所の会場に60名ほどの登録参加者が参集し,1日がけの英語史イベントとなります.khelf メンバーや helwa リスナーとの雑談あり,『英語史新聞』第10号や古英語LINEスタンプのお披露目あり,研究者との対談あり,英語史クイズありと賑やかにお届けする予定です.
 ライヴイベントの詳細および最新情報は,khelf による特設ホームページをご覧ください.合わせて以下の関連コンテンツもどうぞ.

 ・ hellog 「#5568. 9月8日(日)「英語史ライヴ2024」を開催します」 ([2024-07-25-1])
 ・ heldio 「#1145. 重大告知 --- khelf 主催「英語史ライヴ2024」の出演者と協賛社の発表」(2024年7月18日)

 今回のライヴイベントには多くの出版社さんに協賛いただいています.出演される研究者による書籍や堀田の拙著を含む多くの出版物をご提供いただいており,それは当日の「英語史クイズ」の景品として,あるいはリスナープレゼントとして,当日の会場参加者や heldio リスナーに開放される予定です.以下に,協賛出版社さん(五十音順)とご提供の書籍を一覧します.向こう10日間でラインナップがさらに付け加えられる可能性もありますので,8月29日版の情報としてお示しします.
 リスナープレゼント対象書籍とプレゼント応募のために必要となる「キーワード」等の情報は当日の生配信で開示します!



【 朝倉書店 】

 ・ 井上 逸兵(編) 『社会言語学』 朝倉日英対照言語学シリーズ[発展編]1 朝倉書店,2017年.(5部)
 ・ 服部 義弘・児馬 修(編) 『歴史言語学』 朝倉日英対照言語学シリーズ[発展編]3 朝倉書店,2018年.(5部)

【 開拓社 】

 ・ 保坂 道雄 『文法化する英語』 開拓社,2014年.(2部)
 ・ 秋元 実治 『Sherlock Holmes の英語』 開拓社,2017年.(2部)
 ・ 家入 葉子・堀田 隆一 『文献学と英語史研究』 開拓社,2022年.(2部)
 ・ 秋元 実治(編),片見 彰夫・福元 広二・田辺 春美・山本 史歩子・中山 匡美・川端 朋広・秋元 実治(著) 『近代英語における文法的・構文的変化』 開拓社,2023年.(2部)
 ・ 渡辺 拓人・柴﨑 礼士郎(編著) 『英語史における定型表現と定型性』 (Formulaic Expressions and Formulaicity in the History of English) Tokyo: Kaitakusha, 2023.(1部)
 ・ Jespersen, Otto(著),中村 捷(訳) 『エッセンシャル英文法』 開拓社,2024年.(1部)
 ・ 宗宮 喜代子 『歴史をたどれば英語がわかる --- ノルマン征服からの復権と新生』 開拓社,2024年.(2部)

【 研究社 】

 ・ 寺澤 芳雄 『聖書の英語の研究 --- 英訳聖書の古典 (AV) に親しむための手引き』 研究社,2016年.(3部)
 ・ 堀田 隆一 『英語の「なぜ?」に答えるはじめての英語史』 研究社,2016年.(3部)
 ・ 寺澤 芳雄(編集主幹) 『英語語源辞典』新装版 研究社,2024年.(3部)
 ・ 研究社特製ノート(非売品)(30部)

【 昭和堂 】

 ・ 大石 晴美(編) 『World Englishes 入門』 昭和堂,2023年.(5部)

【 大修館書店 】

 ・ 高田 博行・田中 牧郎・堀田 隆一(編著)『言語の標準化を考える --- 日中英独仏「対照言語史」の試み』 大修館,2022年.(2部)

【 中央大学出版部 】

 ・ 堀田 隆一 『英語史で解きほぐす英語の誤解 --- 納得して英語を学ぶために』 中央大学出版部,2011年.(3部)

【 白水社 】

 ・ 白水社の月刊誌『ふらんす』2024年4月号から9月号までの6号分とPR誌『白水社の本棚』(合わせて3セット)

【 早川書房 】

 ・ サイモン・ホロビン(著),堀田 隆一(訳) 『スペリングの英語史』 早川書房,2017年.(1部)
 ・ ガイ・ドイッチャー(著),椋田 直子(訳),今井 むつみ(解説) 『言語が違えば、世界も違って見えるわけ』 早川書房,2022年.(1部)
 ・ 越前 敏弥 『名作ミステリで学ぶ英文読解』 早川書房,2023年.(1部)

【 ひつじ書房 】

 ・ 秋元 実治 『増補 文法化とイディオム化』 ひつじ書房,2014年.(1部)




 以上,協賛出版社さん,ありがとうございます! 「英語史ライヴ2024」当日もお楽しみに.

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2024-08-17 Sat

#5591. 8月24日(土)の朝カル新シリーズ講座第5回「英語,ラテン語と出会う」のご案内 [asacul][notice][kdee][etymology][hel_education][helkatsu][link][lexicology][vocabulary][oe][latin][voicy][heldio]


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 1週間後の8月24日(土)17:30--19:00に朝日カルチャーセンター新宿教室にてシリーズ講座「語源辞典でたどる英語史」の第5回となる「英語,ラテン語と出会う」を開講します.
 前回,7月27日の第4回では「現代の英語に残る古英語の痕跡」と題して,古英語の語彙,語形成,ケルト語からの僅少な影響に注目しました.そこでは古英語が純度の高いゲルマン系の語彙を保っており,造語能力も豊かであったことを解説しました.
 しかし,古英語にも諸言語からの借用語は確かにありました.少数のケルト借用語の存在についてはすでに触れましたが,その他にもラテン語語や古ノルド語からの借用語が各々数百語(以上)の規模で古英語に入ってきていたのです.数百語ほどの数では語彙全体のなかではさほど目立たないのも確かですが,その後の豊富な語彙借用の歴史を念頭におけば,古英語期が英語史上重要な位置づけにあることが理解できるでしょう.
 今回の講座では,古英語期(あるいはそれ以前の時代)におけるラテン語の語彙的影響に注目します.また,ラテン語の影響が語彙的・言語的なレベルにとどまらず文化的な次元にまで及んだことにも触れます.
 本シリーズ講座は各回の独立性が高いので,第5回からの途中参加などでもまったく問題なく受講できます.新宿教室での対面参加のほかオンライン参加も可能ですし,その後1週間の「見逃し配信」もご利用できます.奮ってご参加ください.
 なお,本シリーズ講座は「語源辞典でたどる英語史」と題しているとおり,とりわけ『英語語源辞典』(研究社)を頻繁に参照します.同辞典をお持ちの方は,講座に持参されると,より楽しく受講できるかと思います(もちろん手元になくとも問題ありません).


寺澤 芳雄(編集主幹) 『英語語源辞典』新装版 研究社,2024年.



 ・ 寺澤 芳雄(編集主幹) 『英語語源辞典』新装版 研究社,2024年.

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2024-08-12 Mon

#5586. heldio が YouTube ポッドキャストとして古い配信回から順に再放送中です [voicy][heldio][youtube][heltube][helkatsu]



 日頃より,本ブログの姉妹版・音声版である Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」をお聴きいただいています.この度,heldio の過去配信回を,私の YouTube チャンネル「heltube --- 英語史チャンネル」にてポッドキャストとして,再放送風に古いものから配信する取り組みを始めました.様子見として始めてみて3週間余が経ちますが,日々の準備のルーチンも徐々に固まってきており,少しずつ反響もいただくようになってきましたので,こちらの hellog でも公式にお知らせする次第です.
 Voicy heldio では「英語史をお茶の間に」をモットーに,本ブログとともに英語史を広めるための音声コンテンツを日々配信してきています.本日までに3年2ヶ月ほど,通常配信としては1170回をお届けしてきました.リスナーの皆さんの支持のもと,少しずつ着実に聴いてくださる方々が増えてきています.ありがとうございます.
 昨今ウェブ上のメディアは林立しており,ユーザーの皆さんの好むメディアもまちまちです.例えば,英語史コンテンツの発信をテキストで読むのが好きな方には,本ブログ hellog は近づきやすいと思いますが,Voicy heldio はお聴きでないかもしれません.逆に,音声配信を好む方は heldio では英語史の音声配信を受け取っていても,本ブログは普段は読んでいないかもしれません.さらに,動画がお好みという方は,潜在的に英語史に関心があったとしても,媒体違いの hellog や heldio には日常的にアクセスしないかもしれません.唯一絶対のメディアがない以上,伝えたいことのある発信者の目線としては,マルチ配信という形が有力なオプションとなります.
 そしてこの度,先に述べたように heldio を YouTube 化してお届けすることにしました.YouTube 化といっても,正確には YouTube ポッドキャスト化というべきものにすぎず,YouTube 上にイラスト風の静止画像が映っている状態で,音声が流れるという形態です.heldio 最新回を YouTube でマルチ配信してもよいのですが,試行中ということもあり,ひとまず古い回から順に1日1回 YouTube ポッドキャスト化することにトライしています.YouTube で heldio 第1回からの「再放送」を聴取できるということになりますが,実際には heldio ですべての通常配信の過去回を選択して聴くことができますので,皆さんの聴取習慣に合わせて,ご都合のよい方をご利用いただければと思います.
 YouTube で(も)聴取してくださるという方は,ぜひチャンネル登録をよろしくお願いいたします.また,おもしろいと思った配信回については,ぜひシェアもお願いします.
 本日までに第23回までを公開していますが,目下もっとも人気のある配信回は,上に掲げた「heldio #17. 形容詞と副詞の no は別語源!」です(オリジナルの heldio 配信回はこちらです).このお盆休みに YouTube 経由でも heldio 配信回を聴取いただければ.

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2024-08-11 Sun

#5585. 『子供の科学』9月号で小5生からの「なぜ,日本語と英語では語順が違うのですか?」に回答しました [notice][sobokunagimon][helkatsu][word_order][syntax][link][youtube][inohota][mond][voicy][heldio]

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 先日『子供の科学』9月号が発売されました.小学校3年生から中学生を読者層とする科学雑誌です.こちらの44頁にて,小学校5年生より寄せられてきた標題の素朴な疑問に回答しています.一言回答としては「古今東西,言語にはさまざまな語順があります」となります.
 この質問については様々な媒体で取り上げてきましたが,今回は雑誌上で小学生に対して回答・解説するという初めての機会だったので,その点で頭を悩ませました.限られた紙幅で,何をどこまで伝えられるのか.易しく,かつ本質を突くような回答を探ってみましたが,はたして成功しているでしょうか.どのように読んでもらえているのか,気になるところです.
 上記回答では英語が古くは現代の語順とは異なる語順をもっていた点にもちらと触れましたが,深掘りはできませんでした.この点に関心のある方は,ぜひ YouTube 「いのほた言語学チャンネル」より「英語の語順は大昔は SOV だったのになぜ SVO に変わったかいろいろ考えてみた.祝!!30回!」をご覧ください.
 その他,本ブログでも語順 (word_order) 関連の話題はたびたび取り上げてきています.

[ 英語史における語順の変化・変異とその原因 ]

 ・ 「#3127. 印欧祖語から現代英語への基本語順の推移」 ([2017-11-18-1])
 ・ 「#132. 古英語から中英語への語順の発達過程」 ([2009-09-06-1])
 ・ 「#4597. 古英語の6つの異なる語順:SVO, SOV, OSV, OVS, VSO, VOS」 ([2021-11-27-1])
 ・ 「#4385. 英語が昔から SV の語順だったと思っていませんか?」 ([2021-04-29-1])
 ・ 「#2975. 屈折の衰退と語順の固定化の協力関係」 ([2017-06-19-1])
 ・ 「#4793. 多くの方に視聴していただいています!井上・堀田の YouTube 第30弾「英語の語順は大昔は SOV だったのになぜ SVO に変わったかいろいろ考えてみた」」 ([2022-06-11-1])

[ 基本語順の類型論 ]

 ・ 「#137. 世界の言語の基本語順」 ([2009-09-11-1])
 ・ 「#3124. 基本語順の類型論 (1)」 ([2017-11-15-1])
 ・ 「#3125. 基本語順の類型論 (2)」 ([2017-11-16-1])
 ・ 「#3128. 基本語順の類型論 (3)」 ([2017-11-19-1])
 ・ 「#3129. 基本語順の類型論 (4)」 ([2017-11-20-1])
 ・ 「#4316. 日本語型 SOV 言語は形態的格標示をもち,英語型 SVO 言語はもたない」 ([2021-02-19-1])
 ・ 「#3734. 島嶼ケルト語の VSO 語順の起源」 ([2019-07-18-1])

 さらに,過去に書いてきた連載記事等も多々ありますので,リンクを張っておきます.

 ・ 英語史連載企画(研究社)「現代英語を英語史の視点から考える」の第11回と第12回
   - 「#3131. 連載第11回「なぜ英語はSVOの語順なのか?(前編)」」 ([2017-11-22-1]) (連載記事への直接ジャンプはこちら
   - 「#3160. 連載第12回「なぜ英語はSVOの語順なのか?(後編)」」 ([2017-12-21-1]) (連載記事への直接ジャンプはこちら
 ・ 知識共有サービス「Mond」での回答:「日本語ならSOV型,英語ならSVO型,アラビア語ならVSO型,など言語によって語順が異なりますが,これはどのような原因から生じる違いなのでしょうか?」
 ・ 「#3733.『英語教育』の連載第5回「なぜ英語は語順が厳格に決まっているのか」」 ([2019-07-17-1])
 ・ 「#4583. 『中高生の基礎英語 in English』の連載第9回「なぜ英語の語順は SVO なの?」」 ([2021-11-13-1])
 ・ 「#4527. 英語の語順の歴史が概観できる論考を紹介」 ([2021-09-18-1])

 語順問題について改めて考えてみていただければ.

(以下,後記:2024/08/22(Thu))



 ・ 堀田 隆一 「なぜ,日本語と英語では語順が違うのですか? --- 古今東西,言語にはさまざまな語順があります」『子供の科学』2024年9月号,誠文堂新光社,2024年8月10日.44頁.

Referrer (Inside): [2025-01-01-1] [2024-08-22-1]

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2024-08-10 Sat

#5584. なぜ英語ではいつも主語が必要なの? --- 中学生のための英語史 [sobokunagimon][voicy][heldio][notice][hel_education][hel_for_junior_high_school_students][subject][japanese][helkatsu]



 標題は,あらゆる世代の英語学習者からよく尋ねられる素朴な疑問です.この疑問について,中学生を念頭において回答する heldio を2回に分けて収録しました.ぜひお聴きください.

 ・ 「#1166. なぜ英語ではいつも主語が必要なの? --- 中学生のための英語史」
 ・ 「#1167. 続・なぜ英語ではいつも主語が必要なの? --- 中学生のための英語史」

 最初の配信回では,日本語では主語が省略できるのに英語では省略できないのはなぜか,という問題意識を念頭に,今回の質問に真正面から答えました.
 一方,続編では見方を変えて,英語でも実は主語の省略はないわけではない,むしろ部分的には省略されている,と主張しました.ここから,英語と日本語は意外と似ている側面もあるのだな,と気づいてもらえれば幸いです.
 今後,今回のような「中学生のための英語史」 (hel_for_junior_high_school_students) シリーズに力を入れていきたいと思っています.関連して,過去の hellog 記事「#5352. なぜ英語を学ばなければならないの? --- 中学生からの反響」 ([2023-12-22-1]) もご参照ください.

Referrer (Inside): [2025-01-01-1]

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2024-08-04 Sun

#5578. 「推し前置詞」で盛り上がった helwa 配信回のスレッドを公開 [voicy][heldio][helwa][helkatsu][preposition][notice]

 5月から6月にかけて,あなたの推しの前置詞は何ですか,という問いを方々に尋ねていました.とりとめのない話題ですが,Voicy heldio/helwa,本ブログ,大学の授業などで意外と盛り上がりました.関連するコンテンツへのリンクを時系列順に並べます.

 ・ helwa 「【英語史の輪 #135】あなたの「推しの前置詞」は何ですか?(無茶振り大会)」(2024年5月21日)
 ・ helwa 「【英語史の輪 #136】「推し前置詞」回の振り返り」(2024年5月22日)
 ・ heldio 「#1096. あなたの推し前置詞を教えてください with 小河舜さん&まさにゃん」(2024年5月31日)
 ・ heldio 「#1097. あなたの推し前置詞を教えてください with khelf 青木輝さん&藤原郁弥さん」(2024年6月1日)
 ・ hellog 「#5516. あなたの「推し前置詞」は何ですか?」 ([2024-06-03-1])
 ・ hellog 「#5517. 大学生に尋ねました --- あなたの「推し前置詞」は何ですか?」 ([2024-06-04-1])
 ・ hellog 「#5574. heldio/helwa でコメントが盛り上がった配信回,ベスト30」 ([2024-07-31-1])

 特に最初に挙げた helwa 配信回「【英語史の輪 #135】あなたの「推しの前置詞」は何ですか?(無茶振り大会)」はおおいに盛り上がりました.コメント欄にスレッドが林立し,ほぼ前置詞のみの話題でお祭り騒ぎとなりました.一般には公開されていないスレッドですが,これを垣間見ると helwa の雰囲気やメンバー(「ヘルメイト」 "helmates" と呼んでいます)の気質(?)が分かるのではないかと思い,許可を得て,匿名化するなど多少の編集を加えた上でこちらに掲載することにしました(注:コメンテーターCは堀田です).新しいスレッドが上に掲載される仕様なので,下から読んでいくとよいと思います.


  • A: despite🦕は気になる前置詞です🧐にもかかわらず、という語は日本語でも、「にも拘らず」という表記や「にも関わらず」という誤変換や「にもかかわらず」でひらかれていたり、さまざまあるので、文章内に見つけると、「あ、」と心の中で小さく反応してしまいます🧐
  • E: あえてduringを挙げてみたいと思います。動詞由来のくせに早い段階で習う基礎語彙のポジションにおさまっていて、whileとの使い分けが文法問題の頻出事項にまでなっている、学習課程の中での存在感に他の動詞由来の前置詞よりふてぶてしさを感じます。
  • B: 🙋?♂?私の高校時代、viaという前置詞やworth,given,providedの前置詞としての使用は習った記憶がありません。(英語は当時はかなり自信があったので間違いないと思います。)これは単に学習指導要領の変化の問題でしょうか?それとも昔はあまり使われ ていなかったこともあるのでしょうか?恥を忍んでお尋ねします。
    • B: 手元の関正生「真・英文法大全」を開くと、前置詞の項には載っていない!ということは高校では習わない?
    • F: 手元のものをいくつか見渡した上で高校生視点でいうと...1) via は普通出会わない上級語(大学入試には出ることあり)。 「海外への手紙の書き方」みたいなところで"VIA AIR MAIL"が表示されていることがあるかも。2) worth は worth -ing の「動名詞 」表現で出会うことが多く、注目される文法は -ing の態のほうでworth のはスルーされる。3) given, provided は上級レベルのテキストで「独立分詞構文」として。前置詞と言及されることはないかも。
    • B: ありがとうございます🙇?♂?ちょ〜かつぜーんぶスッキリしました!つまずいた理由が分かるとやる気が出ます🚙💨お手数をおかけしました。
  • G: イチオシ!というのは無いのですが、besideが気になりますね。上下方向ですと、up, above, over/down, below, underなど類義語がたくさんありますが、横の空間を表す前置詞はあまりないですよね?私たちは横方向に比べて縦方向を重視しているのでしょうか。
  • H: à la仏語からの借用はよいが定冠詞まで取り込むのかよ、男性名詞にもつけるつもり!?
    • H: à la king を見て卒倒cyning は男性名詞のはずなのに la をつけるとは🤔でも、これ料理用語ネタにも繋がる二度美味しい語かも🦆(source à la king)
    • H: 前置詞+定冠詞が気になっていたら、またしても hellog に吸い込まれてしまいました。お釈迦様の掌から抜け出せない のはいつものことですが……。前置詞は名前プロジェクトネタにもなり得るということですかね。#5308. 地名では前置詞付き与格形が 残ることがあるhttps://user.keio.ac.jp/~rhotta/hellog/2023-11-08-1.html
    • H: 仕事でよく使う前置詞としては regarding がありますが、面白みはあまりないかもしれませんね。一周回って of とかを推したくなります。古くからあって形も単純だが意味はいろいろ拡がっていて、属格の of 迂言形からは奪格の名残りも感じられる のではないかなどと妄想が膨らみますので。
    • B: Hさんaboveとbelow の後置詞の使い方が分かりません。前置詞しか知りません。例文あったら教えてください。
    • H: #136 を聴いて、非常に恥ずかしい間違いに気づきました😅😅😅料理の話題なら"sauce" à la kingですね。情報ソースを 提示するかどうか考えていたら混線した模様(言い訳満載)。
    • H: B さんAs I said in the paragraph above,(先のパラグラフで述べたように)とかPlease see the table below.(下 表を見てください)とか、そんな感じでよく使っています。
    • I: Hさん、私も後置派です(コソッ)
    • B: 仏語のlaを英語はとりこんでいるんですか?知りませんでした。
    • D: 言われてみればabove, belowは前置詞っぽくない場所にいるのを見かけますね。ジーニアスを見たらparagraph aboveのような使い方はは副詞または形容詞の後置修飾と説明されていました。paragraph aboveとabove the paragraphでは指すものが違うので、後者をaboveを後置して書き換えることはできない、という理解で合ってるのでしょうか😕
    • H: D さんすみません、言われてみるとそうですね。前置詞の話と形容詞の前置 / 後置修飾の話とを混ぜて話してしま ったようです。私が違和感を覚えるのは前置詞としての above ではなく、形容詞としての above が前置修飾しているときだと思い至りました。above the paragraph ←これはよい(前置詞)the above paragraph ←違和感the paragraph above ←これもよい(ただし前置詞と対比される後置詞ではない)違和感の勇み足か😅
    • H: B さん話を混ぜてしまったせいで後置詞があるかのように誤解を招いてしまい、すみませんでした。失礼いたしました🙇la の取り込みについては私も驚きでした。à la carte, à la mode のような塊で取り込まれることはあっても、à la が前置詞として切り出されて取り込まれているとは思っていませんでしたので。これも異分析の一種でしょうか🤔
    • D: 確かにthe above paragraphはなんか気持ち悪いです。ジーニアスにはthe above(-mentioned) exampleという例がありまし て・・・the above exampleはヤだけどthe above-mentioned exampleならOKという気持ちになりました🤗
    • H: 「ソース」ネタのリベンジと放出しそびれていた駄洒落供養とを一般配信回のコメントとして実施いたしました🙇(いろいろ余計なことを考えるからしくじるのだと自省を込めながら)#1096. あなたの推し前置詞を教えてください with 小河舜さん&まさにゃんhttps://voicy.jp/channel/1950/1293034
    • C: 「駄洒落供養」はいいですね😂 今年の新語大賞決定!
  • J: 文法的な観点ではないですが、響きが好きな前置詞は "beneath" です。俳句の翻訳でみかけますが、underneath とも合わせて、below, underではなく neathが使われていると、古風な詩的な香りが漂うところが魅力的。Netherlands の nether とも関連があるという地名語源話に関わる語彙。
  • C: 現代での使用頻度を考えると re も「推し」候補ですね。cf. 「#647. メールの件名でみる RE: って何ですか?」 https://voicy.jp/channel/1950/486335
  • K: 四則演算の記号は考えたことがなかったですが、確かに前置詞的ですね。そうであれば@も派生的な前置詞の一種と考えられるでしょうか。at signと名前は前置詞ばりで、at自体は前置詞ですが、あまりに記号すぎて認めていいか躊躇してしまいます。しかし 名誉前置詞会員に入れてもらえると、atの延長と考えても時間、場所、メールやSNSに時速や値段など、やたら広がったように感じま す。
    • K: Atと違って文中で使う例が思いつかないので、やはり違う気がしてきました。
    • K: こんなことを考えさせたatが好きです🤣
  • I: via 旅好きなので✈?as 英文を書く時の助っ人
    • L: Iさんviaいいですね。仕事で「クーリエで書類を送ります」のメールで「クーリエで」をvia courierと書いてくる人が いたので、それを見るとなぜか旅行気分になってました😃
    • I: Lさん、via courierはお洒落ですね!courierはフランス語風味と思ったら、やはりそうでした。
  • B: テキトーに発信したのがバズったのを受けて、念入りに作って発信したがサッパリ、というのを以前heldioで聴きましたが 私もしかり…この長い人生で、褒められようと頑張ったことが認められず、オフ会の生配信で面白半分にコメントしたことが👨?🏫から「すごいスキル」と褒めれ、驚くやら嬉しいやら。結局、自分が面白い、楽しい、と感じたことをやるのが一番、ということになりそうです。
  • B: helwaもスタートしてそろそろ一年。今回の配信は「helwaのペース」を掴まれたような…。失敗を恐れず、愚痴も解き放ち、野心的にゲリラ的に展開し、そしてあくまで自然体。当初想像していた姿と重なるような…。少々早いですが一周年、お祝い申し上げ ます🎉🎂??
    • I: そういえばもう1年ですね、早い〜。プレミアムの呼び方をどうしようか、Bさんとグレースさんはじめ皆さんで盛り上がっていましたよね😆
    • B: Iさん懐かし〜😊Gさんと英語史サロンを推してたら👨?🏫が「略したらヘルサロになるやろうが?」と切れて?まし たね。最初は違和感しかなかった🤣「へるわ~~~」もなんやかんやで定着しつつと…コアリスナーにとってもこの1年は心に残る年にな りましたね?😊
    • G: helwaももう1周年ですか、早いですね!名付けで盛り上がっていたこと、懐かしいです。メンバーが増えることはもちろんですが、当初からの皆さんがほぼ変わらずいらっしゃることは嬉しいですね?
    • I: 「リスナーがへるわ〜」のコメントも記憶に新しく😅
    • B: 「増えるわ〜〜」の反撃も記憶に新しい〜
    • I: 堀田先生の勝ち〜
    • B: 堀田先生の価値~~~
    • G: ↑そこは、増すわ〜でお願いしますね🙏
    • B: たしかに( * ?˘ ?* )型を忘れてた〜😭やり直し→価値増すわ〜 ↑校閲怖いわ〜😱
  • D: 堀田先生の推し前置詞はthroughではないのですね😧子どもの頃に覚えた前置詞でダントツで変わり種だと思ったのはabove でした。宙に浮いてる状態なんて、宇宙に行った時くらいしか使わないのでは?と思っていました。私の推しはsaveですかね〜。なんかかっこいいし、意味さえ知っていれば使い方も難しくない気がします。
    • D: given「〜を考慮に入れると」も好きかも。providedも兄弟みたいなものかと思っていたら、こちらは+that節で「〜という 条件で」という接続詞としての使い方しか無いのですね。なんとなく両者は同じようなものかと思っていましたが、今回のお題をきっかけに調べて品詞も意味も異なるのだと知りました。givenはthat節を続けて接続詞的にも使えるとなっていましたが。(ジーニアス で調べました)
    • D: givenを推す理由は、とっても身近な動詞giveが前置詞になっているところに萌えるからでしょうか。givenとgiftedにはそ れぞれ全く違う意味が与えれていますね。
    • B: Dさんスゴイ👏英検3級くらい持ってそー!ただの暇な人と思ってて失礼しました🙇?♂?
    • B: あ、それとthroughはうまい👏Fさんしかり、みんな出さないだけで笑いのセンスありますね(^_^;)私の場合もはや絞らないと出てきません。でも生配信で即興でコメントできるスキルは有しているとの評判っす?🤣?
    • H: D さんabove / below は個人的には後置に拘りがあります。最近では前置するひとも多いのですが、どうも落ち着かない感じがして、後置に直したくなってしまいます。他人の文に手を入れるのは我慢していますが、自分で書くときは必ず後置です。時代に抗っても虚しいのかもしれませんが。後置派いませんか〜📢
    • B: Hさんコーチはいませんよ~~~📢
    • B: 「堀田先生の推しはthroughではないのですね。」というD嬢のつぶやきの意味について考えてみました。これまでの先生の発言から515通りのthroughは先生👨?🏫の十八番、つまり「推し」と信じてた🙏それなのに…どうして?今回の誤配信はスルーではなかったの?からの〜「ここは当然スルーだろうが💣」と怒り大爆発💣。いやいや、ちょっと待て一度深呼吸して… 「先生の推しはthroughではないのですね」と静かにつぶやいた、とみましたがいかが?👨?🏫のコメントバックをスルーできずにコメントしました。
    • D: 先生のブログに「今日のthrough」なるものまであるのに・・・。through「私に近づいてきたのはスペリング目当てだった のね😢」
    • B: うまい!helwaは異能の宝石箱や~~~🙌
    • B: 👨?🏫Dさんのスレッド、とりわけ「スペリング目当て」「😢」のくだりを是非コメントバックの回でご紹介ください🙇?♂?面白いスレッドありますよ📢でも構いませんので…😊無茶振りました🙇?♂?
    • B: あっ、helwaでした🙇?♂?そちらで。
  • F: worth。理由: 前置詞からはみ出る存在感
    • F: とポジティブに書きましたが、「前置詞、または形容詞と言われています」などとつい言ってしまい、言わなきゃよかったと 後悔するやつです
    • B: そのココロを是非おきかせください🙇?♂?多くのリスナーのために是非!えっ?👂いや、私は分かってるんですよ、あくまでみなさんのためにですよ…何言ってるんですか?( 'ω')エッ…みなさんお分かりですって?こりゃまた失礼いたしました🙇?♂?
    • F: The beaches of Florida are well worth a visit.(ウィズダム英和辞典より)「いいいですかー、worth は 後ろに名詞がくる前置詞なので worth a visit のカタマリで『一度行ってみる価値がある』となります」だいたいこの辺で、しまったと後悔します 。「同時にこのカタマリは 主語 The beaches of Florida を説明する補語、つまり形容詞とも言えます」ここで虚無感に襲われます 。悪いことしてないのに辻褄合わせ答弁してるみたい😭
    • D: 私もworth書こうと思ったら、Fさんに取られちゃいました〜。でもいまいち使いこなせないヤツなので推しではないかも。
    • F: このスレッドは今から「推せない前置詞」となります
    • B: 勉強になりました🙇?♂?worthに前置詞の機能があることは知りませんでした。私の辞書には載ってませんでした😭
    • F: 【推せない前置詞】onto理由:どうしても一緒になりたかったのだろうけどお似合い感がない。intoはお似合い。uponは微妙 。悪口ですいません。でも無限にやれそう。
    • B: Fさんの切り口発見力は尋常ではない!それは、英語語源辞典の「駆逐」から始まっていたのだ(?ー?ωー?)キリッ
    • C: Fさん、D さん、皆さん、worth の品詞をめぐる問題については hellog よりこちらを参照ください🔗 http://user.keio.ac.jp/~rhotta/cgi-bin/clsearch.cgi?key=4837,4838
    • I: onto、面白すぎます笑推せない前置詞シリーズもいいですね。notwithstandingは推せません。最初見たとき何事かと思いました。
    • B: Iさんnotwithstanding な、な、なんですか?これ?一つ一つは簡単な語…「にも関わらず」リアルタイムで驚いています😱現場からは以上です!
    • I: Bさん、もしかしてと思ったらやはりhellogにありました〜。#5064 Notwithstandinghttps://user.keio.ac.jp/~rhotta/hellog/2023-03-09-1.html大人になってから知った語ですが、意外に見かけるんですよね。
    • B: Iさんhellog読みました。これで忘れません( ˙?˙ )?こうやってみんなで教えあって学ぶのってステキ😍?私は教えて もらうばかりてすが…その分笑わせられるよう頑張ります(? ??_??)?
    • I: 私も成り立ちが分かり勉強になりました。推せない前置詞からも昇格🚀
  • F: を。理由: 助詞あってこその文字だから
    • C: さすが、Fさん、切れ味が鋭いですっ(≧∇≦)b
    • B: 最初、( ˙?˙ )チョトナニイッテルカワカンナイ でしたが、時間差でスゲ〜👏コウサンデス( ? )_🏳
    • I: Fさん名言集作りたいです
    • F: こんなに暖かく受け入れていただくのはここだけです😢
    • B: ここはちょっと異能な人間の吹き溜まり、もとい駆け込み寺?お互いを褒め合い、傷を舐め合いましょう??


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2024-08-03 Sat

#5577. まさかの「hellogる」! [conversion][japanese][voicy][heldio][kikuchi_shota][hybrid][furansu_rensai]

hellogru.png



 白水社の月刊誌『ふらんす』で連載記事「英語史で眺めるフランス語」を書いています.最新号では「中英語期のフランス借用語が英語語彙に与えた衝撃」と題して記事を書きましたが,その最後で混成語 (hybrid) を取り上げました.oddity, murderous などのように英語本来語の基体にフランス借用語の接尾辞がついているような「ちゃんぽん語」のことです.日本語では洋・漢・和の「デパ地下めぐり」などがあります.
 おもしろい話題なので Voicy heldio でも取り上げ,リスナーの皆さんに,主に日本語からの例を挙げてくれるように呼びかけました.たちどころに多くの例が集まりました.木・金曜日の配信回をお聴きください.

 ・ 「#1159. ハイブリッド語のおもしろい例をください --- 『ふらんす』8月号で英仏ハイブリッド語に触れています」
 ・ 「#1160. 早速リスナーさんから寄せられたハイブリッド語をご紹介」

 この遊び企画にすかさず反応されたのが,菊地翔太さん(専修大学)です.ご自身の note にて「ハイブリッド語の例(語形成・語源の観点から)」と題する記事を公開されました.たくさんのハイブリッド語が挙げられており,形態論的に分析されています.この話題について理解を深めるのに必読です.
 記事を拝読して驚いたのは,菊地ゼミの一部で,本ブログの名前にちなむ「hellogる」なる動詞が造語・使用されているとのこと.意味は「hellogで調べる」ということのようですが,これにはたまげました.この語がまさにハイブリッド語としてまともに分析されており,二度びっくり.
 そちらの note 記事で「hellogる」の形態ツリーを描いていただきましたが,私としても詳細に分析しなければということで,以下に堀田版を示したいと思います.

hellogru_tree.png



 「hellogる」についで「heldioる」も出てくることを期待しています(「heldioで調べる」「heldioを聴く」「heldioを収録する」「heldioで暴れる」など多義).

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