1週間前のことになりますが,5月3日午後,福島から仙台へ向かう東北本線普通列車の車中より,小河舜先生(上智大学)とともに,初の「道中千本ノック」を Voicy heldio の生放送でお届けしました.GW中にもかかわらず乗客の少ない車両の4人掛けの席より,陸奥の車窓風景を眺めながらの配信でした.各駅停車のアナウンスが入り込む等,普段の大学の研究室や教室で収録する千本ノックとは異なる風情と旅情があります.その様子は翌朝の heldio 通常配信回で「#1069. 千本ノック(生放送) with 小河舜さん --- 陸奥四人旅 その2」としてお届けしました.
先日,大学生より寄せてもらった素朴な疑問より,10件を取り上げています.以下に本編(第2チャプター)の分秒を挙げておきます.お時間のあるときにお聴きいただければ.
(1) 02:25 --- 接頭辞には意味があると聞いたことがあります.例えば,ex- や in- などです.しかし experience など接頭辞の ex- に含意される「外に」という意味が含まれていなさそうな単語もあるのはなぜでしょうか?
(2) 07:25 --- デモで使う看板などはなぜ全て大文字で書くのか?
(3) 09:25 --- イギリス人はよく英語を誇りに思っているようですが,上流階級はフランス語由来の単語を好んで使うのはなぜですか?
(4) 11:50 --- is not, are not などは何故 ain't と省略されるのか?
(5) 15:21 --- 英語が SVO という語順をとるのはなぜ? なぜ日本語と違って結論が先にくるのか?
(6) 18:44 --- 語の省略に ' (アポストロフィ)が使われるのはなぜ?
(7) 22:16 --- A, B, C... を alphabet というのはなぜ?
(8) 23:22 --- 「パイレーツオブカリビアン」の原題は Pirates of THE Caribbean であるが,なぜ日本語版タイトルでは定冠詞が欠落するのか?
(9) 25:50 --- as の用法が多すぎるのはなぜか?
(10) 29:40 --- 英語語彙は豊富な借用が特徴の一つと聞きますが,助動詞にもラテン語・フランス語など他言語から借用されたものはありますか? また,助動詞のなかにも(本来語・仏・羅希の三層構造のような)formal --- informal の序列は認められますか?
前回の小河舜さんとの千本ノックもたいへん好評でした.そちらは「#5475. 久しぶりの千本ノック収録を公開しています」 ([2024-04-23-1]) よりアクセスできますので,ぜひお聴きください.
木曜日の記事「#5484. heldio/helwa リスナーの皆さんの「hel活」をご紹介」 ([2024-05-02-1]) でお知らせした通り,英語史の学びを推す方々による「hel活」 (helkatsu) が徐々に勢いを増し,広がってきています.
このタイミングで,プロの英語史研究者がhel活をグイグイ引っ張っていくようなことになれば,大きな効果が期待されます.そのような研究者のお一方が,hellog で火曜日に紹介した「#5482. 「世界の英語 その多様性と拡大の歴史」 --- 寺澤盾先生のオンライン講座のご案内」 ([2024-04-30-1]) の寺澤盾先生(青山学院大学教授,東京大学名誉教授)であり,水曜日に「#5483. 英語史研究者,矢冨弘さんをお招きしての<言語学バル>」 ([2024-05-01-1]) でご紹介した矢冨弘先生(熊本学園大学)です.
今週は,さらにもう1人の英語史研究者がhel活に本腰を入れてきました.khelf や heldio の活動でもすでに久しくお世話になっている菊地翔太先生(専修大学)です.初期近代英語期の文法を中心とし,英語史を幅広くカバーする研究者です.こちらの note 上で発信を開始されました.まずは菊地先生による自己紹介をお読みいただければ.
菊地先生といえば,khelf(慶應英語史フォーラム)の発行する『英語史新聞』の第4号と第5号の「英語史ラウンジ」にて,インタビュー記事を公開しました.また,同インタビューの完全版は khelf HP のこちらのページでお読みいただけます.
また,heldio/helwa リスナーの Grace さんによる note 記事より「~heldioガイド~【K-2】菊地翔太先生」でも,菊地先生がフィーチャーされています.
菊地先生には khelf とともに「helフェス」 (helfest) を開催していただいたり,Voicy heldio/helwa でもお世話になっています.以下に,heldio/helwa の関連配信回を列挙してみます.
・ 「#515. 英語に関する素朴な疑問 千本ノック(矢冨弘&堀田隆一) 第2弾」
・ 「#550. 英語に関する素朴な疑問 千本ノック(矢冨弘&菊地翔太&堀田隆一) 第3弾」
・ 「#603. 菊地翔太先生ご提案の通時的パラダイムがズルい件について」
・ 「#747. 金曜夜のコトバ対談(生放送) --- 「khelf 声の祭典」第1弾」
・ 「【英語史の輪 #5】金曜夜のコトバ対談(生放送)の2次会」
・ 「#780. なぜ英語史研究者はその時代を選んだのか? --- 福元広二先生と菊地翔太先生との鼎談」
・ 「#967. 菊地翔太ゼミでの「英語史コンテンツマラソン」企画,ありがとう!」
・ 「#1010. 英語史クイズ in hel フェス(生放送のアーカイヴ)」
・ 「#642. heldio 初の「英語史クイズ」」
菊地先生,hel活の盛り上げありがとうございます! そして,これからもよろしくお願いします!
新年度より,朝日カルチャーセンター新宿教室にてシリーズ講座「語源辞典でたどる英語史」を月に一度のペースで開講しています.
第1回「語源辞典でたどる英語史」は,4月27日(土)の 17:30--19:00 に開講され,おかげさまで盛況のうちに終了しました.こちらの回については,本ブログでも「#5453. 朝カル講座の新シリーズ「語源辞典でたどる英語史」が4月27日より始まります」 ([2024-04-01-1]) および「#5481. 朝カル講座の新シリーズ「語源辞典でたどる英語史」の第1回が終了しました」 ([2024-04-29-1]) で事前・事後に取り上げました.
第2回「英語語彙の歴史を概観する」は2週間後の5月18日(土)の 17:30--1900 に開講される予定です.対面・オンラインによるハイブリッド開講で,「見逃し配信」サービスもご利用可能です.第1回を逃した方も問題なくご参加いただけます.ご関心のある方は,ぜひこちらよりお申し込みください.
第2回は,シリーズ全体のイントロとして,1500年以上にわたる英語語彙史を俯瞰してみます.今後のシリーズ展開に向けて,英語の語彙の変遷について大きな見通しを得ることが目標です.英語語彙史を概観していく過程で,英語史の各時代からいくつかのキーワードをピックアップして『英語語源辞典』(研究社,1997年)をはじめとする各種の英語語源辞典を参照します.同辞典をお持ちの方は,ぜひお手元にご用意しつつ,講座にご参加ください.どんな単語が取り上げられるかを予想しながら講座に臨んでいただければ.
(以下,後記:2024/05/14(Tue))
・ 寺澤 芳雄(編集主幹) 『英語語源辞典』 研究社,1997年.
先日公開された「いのほた言語学チャンネル」(旧「井上逸兵・堀田隆一英語学言語学チャンネル」)の最新回は,「綴字と発音の乖離」 (spelling_pronunciation_gap) をめぐる素朴な疑問を取り上げています.「#227. Who の発音はなぜへんなのか? --- 点々と h とアクセント記号は同じ役割?」です.
この話題を取り上げるきっかけとなったのは,2ヶ月ほど前に khelf(慶應英語史フォーラム)より発行された『英語史新聞』第8号の第4面内で示した「変なアルファベット表」です.
「変なアルファベット表」の作成企画については,「#5434. 「変なアルファベット表」完成」 ([2024-03-13-1]) で取りまとめた通りですが,そのなかで <w> で始まる単語として注目されたのが who でした.なぜこの綴字で /huː/ と読むのでしょうか.語頭の子音字連続で /h/ に対応するのも妙ですし,母音字の /uː/ の対応も気になります.
動画では問題の表面をなでるほどで説明が終わってしまいましたが,関連する論点や問題はたくさんあります.以下に関連する議論へのリンクを張っておきますので,ご関心のある方はぜひ理解を深めてみてください.
[ hellog ]
・ 「#1783. whole の <w>」 ([2014-03-15-1])
・ 「#1795. 方言に生き残る wh の発音」 ([2014-03-27-1])
・ 「#2423. digraph の問題 (1)」 ([2015-12-15-1])
・ 「#2424. digraph の問題 (2)」 ([2015-12-16-1])
・ 「#3630. なぜ who はこの綴字でこの発音なのか?」 ([2019-04-05-1])
・ 「#3938. 語頭における母音の前の h ばかりが問題視され,子音の前の h は問題にもされなかった」 ([2020-02-07-1])
[ heldio ]
・ heldio 「#75. what は「ワット」か「ホワット」か?」
・ heldio 「#253. なぜ who はこの綴字で「フー」と読むのか?」
本ブログの姉妹版・音声版と位置づけている Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」では,リスナーの皆さんに,英語史をお茶の間に広げる活動「hel活」 (helkatsu) へのご協力を呼びかけています.昨今,とりわけ新年度に入ってからは,私自身のhel活を応援していただくにとどまらず,リスナーさん自身が独自のhel活を展開するという動きが出てきまして,嬉しいやら驚くやら.
3週間ほど前に hellog 「#5461. この4月,皆さんの「hel活」がスゴいことになっています」 ([2024-04-09-1]) および heldio 「#1044. リスナーさんの著しいhel活をご紹介」で取り上げましたが,5月になりましたので,その後の展開も含め改めてご紹介します.いずれのリスナーさんも,主に note 上でhel活を発信されています.ぜひ各々をフォローしていただければ.
[ Grace さん ]
・ note 「Voicy で英語の語源が身につくラジオ (heldio) を聴き,言葉についてあれこれ考えることを日課としています」にて強力なhel活を展開しています.A の記事から始め,アルファベットの各文字と関連付けた記事を執筆されています.
・ 「「英語史」をインストールして日常に彩りを加えよう!」
・ 「~heldioガイド~【A】秋元実治先生」
・ 「~heldioガイド~【B】Baugh and Cable 読書会」
・ 「~heldioガイド~【C】コメント欄,コメント返し」
・ 「~heldioガイド~【D】dictionary のお話し」
・ 「~heldioガイド~【E】英語史新聞,英語史コンテンツ」
・ 「~heldioガイド~【F】福元広二先生」
・ 「~heldioガイド~【G】五所万実先生」
・ 「~heldioガイド~【H】hel活」
・ 「~heldioガイド~【I】家入葉子先生」
・ 「~heldioガイド~【J】Jun Terasawa(寺澤盾)先生」
・ 「~heldioガイド~【K-1】唐澤一友先生」
・ 「~heldioガイド~【K-2】菊地翔太先生」
・ 「~heldioガイド~【L】リスナーコミュニティ」
[ lacolaco さん ]
・ note 「英語語源辞典通読ノート」.『英語語源辞典』を A から読み,おもしろい項目のみを抜き出してコメントしていくという,たいへん勉強になるシリーズ記事です.
・ 「英語語源辞典通読ノート A (advance-afraid)」
・ 「英語語源辞典通読ノート A (age-aisle)」
<間にたくさんあるので中略>
・ 「英語語源辞典通読ノート A (arm-artificial)」
・ 「英語語源辞典通読ノート A (as-assemble)」
[ り~みん さん ]
・ note 「工学と言語学との狭間にハマってみた」を始められています.とりわけ「英語の語源で身につく技術用語」シリーズに要注目.
・ 「Authencication vs. Authorization」
・ 「Binding, Assignment & Substitution」
・ 「Certificate vs. Credentials」
[ Lilimi さん ]
・ 4月半ばよりこちらの note にてhel活を始められています.
・ 「古英語を音読しよう~helwa 合宿 in 長崎」
・ 「helwa 合宿 in 長崎~自己紹介」
・ 「helwa 合宿 in 長崎~研究発表「変な音素配列たち」」
・ 「helwa 合宿 in 長崎 プロローグ」
・ 「helwa 合宿 in 長崎 第1章 午前の部 umisio さんの研究発表」
・ 「helwa 合宿 in 長崎 第2章 自己紹介」
・ 「helwa 合宿 in 長崎 第3章 お昼休みと付近散策」
・ 「helwa 合宿 in 長崎 第4章 Lilimi の研究発表」
・ 「helwa 合宿 in 長崎 第5章 思いつきから生まれた大ヒット企画「マイ盲点」
[ umisio さん ]
・ note 「heldio の風に乗って」.主に heldio を聴いて気づいたことをメモやコラムにして投稿されています.手書きのノートも写真で公開されています.
・ 「清書版 helwa オフ会 in 長崎 リスナー研究発表「古英語期における fresh の意味が「塩気のない」だったのはなぜ?」」
・ 「英語史の輪 #120「umisio による fresh の語源研究発表長崎オフ会/helwa 合宿より生放送」のまとめ」
・ 「コトバのマイ盲点シリーズ~それは長崎オフ会からはじまった~ #1049 関連」
・ 「オーディエンスデザインとは? heldio #1062 with 3Ms 特に北澤茉奈さん その1」
・ その他の記事も多数あり
ほかにも多くのリスナーの皆さんに,SNSやその他の媒体でhel活にご協力いただいています.たいへん嬉しいことです.ぜひその他の方々も,「#hel活」のハッシュタグをご活用いただくなどして,hel活へのご協力をお願い致します!
上記のリスナーさんは,プレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪」 (helwa) のメンバーでもあります.毎週火・木・土の午後6時に追加的に配信している月次サブスクのチャンネルですが,今晩より5月の回がスタートします.初月無料の試聴サービスもありますので,ご関心のある方は,そちらもご利用いただきつつ,ぜひ英語史仲間,hel活仲間になっていただければ.明日以降,heldio/helwa でおもしろいシリーズが配信されることになるかと思いますので,この機会に helwa へお入りください!
先日4月28日(日)に公開された「いのほた言語学チャンネル」(旧「井上逸兵・堀田隆一英語学言語学チャンネル」)の新作動画は,ゲストをお招きしての<言語学バル>でした.「#226. 英語学界のホープ・矢冨弘さん(熊本学園大学)の英語史研究への入り口は? --- 堀田との出会い」です.
動画でも話題となっていますが,矢冨弘さんと私にはいろいろな接点があります.時期は異なりますが,ともにグラスゴー大学に留学し,ともに Jeremy J. Smith 先生に師事しました.注目する英語史上の時代は異なりますが,テーマや方法論については共通の関心をもち,私は常に刺激をいただいています.
hellog, heldio, khelf 活動などでもお世話になっています.矢冨さんの関連する代表的なコンテンツを以下に挙げてみたいと思います.
[ hellog ]
・ 「#5455. 矢冨弘先生との heldio トークと「日英の口の可動域」」 ([2024-04-03-1])
[ heldio ]
・ 「#311. 矢冨弘先生との対談 グラスゴー大学話しを1つ」
・ 「#479. 英語に関する素朴な疑問 千本ノック(矢冨弘&堀田隆一) --- Part 14」
・ 「#515. 英語に関する素朴な疑問 千本ノック(矢冨弘&堀田隆一) 第2弾」
・ 「#550. 英語に関する素朴な疑問 千本ノック(矢冨弘&菊地翔太&堀田隆一) 第3弾」
・ 「#699. 4月28日に「英語に関する素朴な疑問千本ノック(矢冨&堀田&まさにゃん)」を生放送でお届けしました」
・ 「#799. 「名前プロジェクト」立ち上げ記念収録 with 小河舜さん,矢冨弘さん,五所万実さん」
・ 「#926. 名付ける際はここがポイント【名前プロジェクト企画 #2】(12月11日(月)生放送のアーカイヴ)」
・ 「#1034. 「名前と英語史」 4人で生放送 【名前プロジェクト企画 #3】」
・ 「#1038. do から提起する新しい英語史 --- Ya-DO-me 先生(矢冨弘先生)教えて!」
・ 「#1039. 英語発音は日本語よりも「口の可動域」が広い! 矢冨弘先生のブログ記事より」
[ khelf 関連 ]
・ 『英語史新聞』第6号(2023年8月14日)の「英語史ラウンジ」で矢冨さんに注目 (1)
・ 『英語史新聞』第7号(2023年10月30日)の「英語史ラウンジ」で矢冨さんに注目 (1)
その他,矢冨さんはご自身のブログも運営されています.旺盛に hel活 (helkatsu) を展開されている英語史研究者として目が離せません.
YouTube での矢冨さんとの<言語学バル>シリーズは全4回の予定です.今晩6時に配信される第2回もお楽しみに!
2024年度も,いろいろな折に,さまざまな形式で英語史の学びを深めることができます.そのなかでもイチオシが寺澤盾先生(青山学院大学教授,東京大学名誉教授)による,NHKカルチャー青山教室のオンライン講座です.講座「世界の英語 その多様性と拡大の歴史」が,来たる5月18日(土) 15:30--17:00 に幕開きとなります(リアルタイムオンライン講義形式で「見逃し配信」もあり).
1年間かけて5回,指定の土曜日の 15:30--17:00 に開講される予定です.予定とラインナップは次の通りです.
・ 第1回:2024年5月18日(土) 「ブリテン諸島における英語変種 (1)」
・ 第2回:2024年7月13日(土) 「ブリテン諸島における英語変種 (2)」
・ 第3回:2024年9月21日(土) 「オセアニアにおける英語変種」
・ 第4回:2024年11月16日(土) 「アジアにおける英語変種」
・ 第5回:2025年1月18日(土) 「アフリカにおける英語変種」
シリーズ全体の趣旨を,HP より引用します.
皆さんの多くがこれまで学んできた英語は,おそらく標準英語(標準アメリカ英語または標準イギリス英語)ではないでしょうか.この講義では,昨年に引き続き,「世界の英語:その多様性と拡大の歴史」というテーマで,世界のさまざまな地域で使用されている多様な英語変種について考察していきます.今年度は,まず,ブリテン諸島で話されているイギリス英語以外の英語変種,具体的にはスコットランド英語,ウェールズ英語,アイルランド英語について,それらの英語変種の背後にある社会文化史もあわせて学んでいきます.その後は,オセアニア,アジア,アフリカなどで話されている英語変種にも着目します.
世界英語 (world_englishes) の話題は私も本ブログや Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」 などで多く取り上げてきましたが,今や英語史の1領域として確立しつつあると言ってよいでしょう.英語史の学び,英語の学び,世界情勢の理解にも役立つ重要なテーマとして,関心を寄せてみてはいかがでしょうか.
以上,(寺澤先生ご本人の許可もいただきつつ)今年度の注目の英語史関連講座をご紹介いたしました.関連して,Voicy heldio/helwa のコアリスナーで,note 上でめざましいhel活 (helkatsu) を展開されている Grace さんも,寺澤先生の同講座を紹介されています.「~heldioガイド~【J】Jun Terasawa(寺澤盾)先生」をご覧いただければ.
一昨日4月27日の 17:30--19:00 に,予定通り朝日カルチャーセンター新宿教室にてシリーズ講座「語源辞典でたどる英語史」をオープンしました.全12回のシリーズとして毎月1回,指定の土曜日の夕方に開講していきます.
シリーズ初回だったこともあると思いますが,一昨日の第1回はたいへん盛況でした.数年来,朝カル講座を開いてきましたが,これまでで最も多くの方々にご参加いただいたように思われます.ハイブリッド形式でしたので,対面で参加された方もいればオンラインで参加された方もいました.講義後の質問タイムでは,多くの有益なご質問やコメントもいただき,ありがとうございました.本日から1週間登録者に開かれる「見逃し配信」にて講義を視聴される方も,多くいらっしゃるかと思います.
第1回は「英語語源辞典を楽しむ」と題して,シリーズ全体のイントロ回となりました.まずシリーズ全体の狙いをお話しした後,寺澤芳雄(編)『英語語源辞典』(研究社,1997年)(= kdee) を紹介しました.次に,ケーススタディとして具体的に (1) male と female の語源,(2) cow と beef の語源を取り上げながら辞典の記述を精読しました.最後は "Every word has its own history." と締めくくりました.
次回は,まだシリーズ全体のイントロ続編という色彩が強いですが,5月18日(土) 17:30--19:00 に「英語語彙の歴史を概観する」と題してお話しする予定です.シリーズ講座ではありますが,各回はそれなりに独立していますし,過去回の復習も適宜含めていきますので,シリーズ途中回からのご参加もまったく問題ありません.ぜひご参加いただければと思います.
今後,様々な英語語源辞典の比較などにも力を入れていきたいと思いますが,中心となるのはやはり『英語語源辞典』(研究社,1997年)です.お手元にご用意していただくと,講座が何倍もおもしろくなるはずです.
シリーズ全体と第1回の予告編として,先日,以下のコンテンツを公表していますので参考まで.
・ hellog 「#5453. 朝カル講座の新シリーズ「語源辞典でたどる英語史」が4月27日より始まります」 ([2024-04-01-1])
・ heldio 「#1058. 朝カル講座の新シリーズ「語源辞典でたどる英語史」が4月27日より月一で始まります」
・ 寺澤 芳雄(編集主幹) 『英語語源辞典』 研究社,1997年.
Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」では,この木・金・土と連日 "3Ms" をお迎えして,賑やかに対談回(単なるおしゃべり?)をお届けしています.ちなみに "3Ms" とは,五所万実さん(目白大学),北澤茉奈さん(杉野服飾大学),尾崎萌子さん(慶應義塾大学大学院生;共立女子大学)のお三方のことです.実は小河舜さん(上智大学)も収録に部分的に同席しています.
とりわけ金・土の配信会は,聞き手ベースの言語学理論というべき Allan Bell による audience_design の導入回となっており,同理論に楽しく入っていくことができます.
(1) 「#1061. 聞き手ベースの言語学 --- 北澤茉奈さんとオーディエンス・デザインを導入します」(2024年4月26日配信)
(2) 「#1062. 21世紀のオーディエンスデザイン with 3Ms & 小河舜さん」(2024年4月27日配信)
同理論については,この hellog でも「#1934. audience design」 ([2014-08-13-1]) で紹介していますし,「いのほた言語学チャンネル」(旧「井上逸兵・堀田隆一英語学言語学チャンネル」)でも北澤さんをお招きした回「#84. 新しい時代のオーディエンス・デザイン論・歴史言語学にも導入!---水曜言語学雑談飲み会」で導入しています.そちらもぜひご参照ください.
・ Bell, Allan. "Language Style as Audience Design." Language in Society 13 (1984): 145--204.
*
今年度,白水社の月刊誌『ふらんす』に「英語史で眺めるフランス語」というシリーズタイトルで連載記事を寄稿しています.一昨日『ふらんす』5月号が刊行されました.シリーズ第2回の記事は「なぜ仏英語には似ている単語があるの?」です.今回の記事は以下の小見出しで構成しています.
・ 単語が似ているのにはワケがある
・ 借用の方向に基づく3つのパターン
・ 言語学的な観点に基づく3つのパターン
・ 似ている単語を見つけたときには要注意
仏英語には似ている単語が多く見られます.背景には1066年のノルマン征服とその後の歴史があります.しかし,理由はこれに尽きません.歴史的および言語学的に検討すると,両言語に類似単語が存在する背景には6つのパターンがあるのでス.今回の記事では,具体例を交えつつ,この点を解説しています.
新年度に新しい外国語としてフランス語を学び始めている方も多いかと思います.そのなかには,すでに英語について知識のある方も少なくないはずです.英語とフランス語の学習は,連動させるのが吉です.その上で英語史の知見も連動させると,学び全体に何倍もの相乗効果が生み出されることを強調したいと思います.この観点から,以下の Voicy 配信回もお聴きいただければ.
・ 「#26. 英語語彙の1/3はフランス語!」
・ 「#329. フランス語を学び始めるならば,ぜひ英語史概説も合わせて!」
・ 「#327. 新年度にフランス語を学び始めている皆さんへ,英語史を合わせて学ぶと絶対に学びがおもしろくなると約束します!」
シリーズの初回記事については,hellog 記事「#5449. 月刊『ふらんす』で英語史連載が始まりました」 ([2024-03-28-1]) で取り上げていますので,そちらもご覧ください.
(以下,後記:2024/05/08(Wed))
5月8日に heldio で「#1073. 『ふらんす』5月号で「なぜ仏英語には似ている単語があるの?」を書いています」を配信しました.
・ 堀田 隆一 「英語史で眺めるフランス語 第2回 なぜ仏英語には似ている単語があるの?」『ふらんす』2024年5月号,白水社,2024年4月23日.62--63頁.
4月18日(木)の夜,Voicy heldio にて「#1057. 「はじめての古英語」生放送 with 小河舜さん&まさにゃん --- Bede を読む (2)」をお届けしました.ライヴでお聴きいただいたリスナーの方々には,盛り上げていただき感謝いたします.
前回に引き続き,精読対象となったテキストは,Bede によりラテン語で著わされた『英国民教会史』 (Historia Ecclesiastica Gentis Anglorum [= Ecclesiastical History of the English People]) の古英語訳からの1節です.3人で60分ほどかけてわずか1.5文しか進みませんでしたが,それだけ「超」精読・解説したということでお許しいただければと思います.同テキストは hellog の「#5444. 古英語の原文を読む --- 597年,イングランドでキリスト教の布教が始まる」 ([2024-03-23-1]) に掲載しています.
Bede については,heldio 「#1029. 尊師ベーダ --- The Venerable Bede」にて解説していますので,そちらもお聴きください.
復習のために,これまでの「はじめての古英語」シリーズ回を一覧しておきます.
(1) 「#822. ゼロから学ぶはじめての古英語 --- Part 1 with 小河舜さん and まさにゃん」
(2) 「#829. ゼロから学ぶはじめての古英語 --- Part 2 with 小河舜さん and まさにゃん」
(3) 「#836. ゼロから学ぶはじめての古英語 --- Part 3 with 小河舜さん and まさにゃん」
(4) 「#1030. 「はじめての古英語」生放送 with 小河舜さん&まさにゃん --- Bede を読む」
(5) 「#1057. 「はじめての古英語」生放送 with 小河舜さん&まさにゃん --- Bede を読む (2)」
今回の第5弾の収録の舞台裏については,プレミアム限定配信チャンネル「英語史の輪」 (helwa) のほうで「【英語史の輪 #111】「はじめての古英語」生放送の反省会&アフタートーク」としてお話ししていますので,ご関心のある方はぜひ helwa へお入りください.
最後に,本シリーズ出演者の小河舜さん(上智大学)と「まさにゃん」こと森田真登さん(武蔵野学院大学)については,以下の記事をご覧ください.
・ 「#5445. 小河舜さんとのhel活(まとめ)」 ([2024-03-24-1])
・ 「#5446. まさにゃんとのhel活(まとめ)」 ([2024-03-25-1])
今後も応援のほどよろしくお願い致します! 本シリーズ第6弾もお楽しみに!
4月18日(木)の午前11時より,事前に大学生より回収していた「英語に関する素朴な疑問」に英語史の観点から回答する「千本ノック」 (senbonknock) のイベントを開催しました.同イベントは Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」の公開収録生放送としてお届けしましたが,その音源はその翌日に heldio の通常配信として公開されており,アーカイヴとしても残っています.「#1054. 年度初めの「英語に関する素朴な疑問 千本ノック」生放送 with 小河舜さん」です.私のほか,もう一人の英語史研究者小河舜先生(上智大学)にも回答者としてお付き合いいただき,おおいに盛り上がりました.60分ほどの長尺ですが,内容は充実しています.お時間のあるときにお聴きください.
今回の千本ノックも,回答しがいのある素朴な疑問が多かったと思います.今回は17件の質問に回答しました.以下に本編(第2チャプター)の分秒を挙げておきます.
(1) 02:50 --- なぜ英語話者はめったに噛まないのか.
(2) 05:01 --- 筆記体がなぜ使われているのか.日本語において筆記体に値するくずし字なるものはすでに消失しているが,英語においては筆記体が残っている.成立の起源や使いやすさの違いがあるのか.
(3) 10:22 --- 外国の方が話す日本語や,日本人が話す韓国語などはたどたどしくても伝わりますが,非ネイティブが話す英語はネイティブの人々にどう捉えられているのでしょうか.
(4) 14:35 --- 疑問詞は how を除いてなぜ wh- で始まるのですか.(この疑問については hellog-radio 「#2. 疑問詞は「5W1H」といいますが,なぜ how だけ h で始まるのでしょうか?」もお聴きください.)
(5) 17:37 --- "hello" の L のようにアルファベットが2つ並ぶことがあるのはなぜか.
(6) 22:02 --- 英語は日本語よりも表現の幅や慣用表現が狭い/少ない気がするのですが本当のところはどうですか.洋楽をきいていると同じような言い回しが多い気がします.
(7) 25:26 --- どうして would や could などの過去形を使うと丁寧な意味になるのか.
(8) 29:15 --- 仮定法で現在の話でも過去形を使う理由.また,If I was ではなく If I wereである理由.
(9) 31:39 --- 英語学習ではアクセントに重点が置かれますが,いつ誰が今のアクセントを決めたのですか.
(10) 36:30 --- 「--ない?」という質問に対して答えが「ある」だった場合,なぜ Yes と答えるのか.
(11) 39:47 --- 翻訳アプリ技術の発達が目覚ましいので,外国語の勉強をあまりしなくても外国語をある程度運用できるようになってきています.今後の日本では外国語教育の時間を減らすべきでしょうか.
(12) 44:09 --- 「群れ」を表す英単語の種類が多いのはなぜか.(pack, flock, school, etc.)
(13) 46:30 --- 方角の in ですが,なぜ英語圏では方角を「空間」として捉えるのか.
(14) 48:52 --- 日本の英語訛りについて,GHQ をはじめアメリカ人に支配された過去があるにもかかわらず,なぜイギリス訛り(カタカナ英語?)に近い音なのか.
(15) 51:25 --- なぜ英語では疑問文でクエスチョンマークを使うのか.語順だけで疑問文だということがわかるのに.
(16) 55:45 --- 「風呂に入る」が「take a bath」となり bath が可算名詞であるのはなぜか.
(17) 57:45 --- なぜ時・条件を表す副詞節の中では未来のことを現在形で表すのか?
生放送後,小河先生とは振り返りの会を開き,そちらも heldio 収録しました.ぜひ「#1055. 「千本ノック with 小河舜さん」のアフタートーク」も聴いていただければ.
3月31日に発行された新刊書のご紹介です.山口美知代先生(京都府立大学)による,別名「ハリウッド映画の英語史」というべき本です.映画(の英語)に関心のある方,映画史の観点から英語の社会史を覗いてみたいという方,そして英語史を愛する方,すべてにお薦めできる書籍が登場しました.
以下,目次を掲載します.この目次を眺めているだけで,映画史と英語史の交差点の多様さが理解できると思います.
第1章 概説
1.1. 本書の目的
1.2. 映画の英語の変化
1.3. 先行研究
1.4. 本書の校正
第2章 サイレント映画からトーキーへ --- 『ジャズ・シンガー』 (1927)
2.1. はじめに
2.2. 『ジャズ・シンガー』の英語
2.3. 『ジャズ・シンガー』のサイレント映画的要素
2.4. 『ジャズ・シンガー』の特徴的な語彙
2.5. ブラックフェイスの演出について
第3章 ギャング映画の英語 --- 『民衆の敵』 (1931)
3.1. はじめに
3.2. ギャング映画の系譜と『民衆の敵』,『暗黒街の顔役』
3.3. ギャング映画と倫理規定「プロダクション・コード」
3.4. 初期ギャング映画の語彙
3.5. 『民衆の敵』の用例
3.6. 銃声の効果
3.7. 機関銃の使用 --- 『暗黒街の顔役』
第4章 ハリウッド映画と間大西洋アクセント --- 『ローマの休日』 (1952)
4.1. はじめに
4.2. トーキーの登場とイギリス英語の影響
4.2.1. 演劇の言語の影響
4.2.2. 『雨に唄えば』の発音矯正場面
4.2.3. ブロードウェイの演劇界を描いた『イヴの総て』
4.3. 社会的権威を表す間大西洋アクセント
4.3.1. キューカーの回想
4.3.2. 『ローマの休日』の「ニュース速報」
4.3.3. 『西部戦線異状なし』と古典教師のイギリス英語
4.4. 非英語圏という設定を示す間大西洋アクセント
4.5. 間大西洋アクセントの使用の現象と存続
第5章 トーキーの登場とサイレント映画スターの命運
5.1. はじめに
5.2. 「外国訛りのある英語は観客に通じるのか」
5.3. 「訛りの英語は役柄にふさわしいか」
5.4. 「外国訛りの英語は滑稽である」
5.5. 「外国訛りの英語は非標準的綴り字で表せる」
5.6. 「訛りを直す努力」
5.7. 「訛りは長所であり資産である」
5.8. トーキーにふさわしい英語の模索
5.9. 「訛りは資産」とハリウッドの海外戦略
第6章 トーキーの登場とイギリスの反応
6.1. はじめに
6.2. アメリカ映画がイギリス英語に与えた影響
6.3. ロンドンへのトーキー到来
6.4. トーキーの英語へのイギリスの反応
6.4.1. 「娯楽産業雑誌アーカイヴ」
6.4.2. トーキーのアメリカ英語へのイギリス人の反応
6.4.3. アメリカ映画が役に合わないときの批判
6.4.4. イギリス英語のトーキーへの期待
6.4.5. イギリス庶民院での発言
6.4.6. アメリカ英語批判は不当だという用語
コラム (1) 英語ができない悔しさを描くインド映画『マダム・イン・ニューヨーク』
第7章 プロダクション・コードによる規制 --- 『風と共に去りぬ』 (1939)
7.1. はじめに
7.2. 問題視されたタブー語 damn
7.3. 言語に関する規定
7.4. 『オックスフォード英語辞典』と damn
7.5. プロダクション・コードと「映画の英語の影響力」の論理
7.6. 『風と共に去りぬ』への批判
第8章 タブー語と戦争映画 --- 『7月4日に生まれて』 (1989)
8.1. はじめに
8.2. 『7月4日に生まれて』のタブー語使用
8.2.1. 概観
8.2.2. タブー語の多用される場面
8.2.3. タブー語の用いられない場面
8.2.4. タブー語の使用を咎める場面
8.3. タブー語のない戦争映画 --- 『西部戦線異状なし』
8.4. タブー語使用と登場人物の描き方 --- 『グリーンブック』
コラム (2) ハリウッド映画の中の sushi
第9章 アメリカ南部を描いた映画の英語 --- オーセンティシティと「わざとらしさ」の間
9.1. はじめに
9.2. アメリカ南部英語らしさを表す音声特徴
9.2.1. アメリカ南部英語とは
9.2.2. アメリカ南部英語の特徴
9.3. オーセンティックな南部英語を用いている映画
9.3.1. 『歌え!ロレッタ 愛のために』
9.3.2. 『ヘルプ 心がつなぐストーリー』
9.4. オーセンティックな南部英語を用いない映画
9.4.1. 『風と共に去りぬ』
9.4.2. 『アラバマ物語』
9.5. オーセンティシティと「わざとらしさ」の間
コラム (3) 『レディ・キラーズ』における南部英語の衒学的文体
第10章 言語観,言語景観の変化 --- 『ウェスト・サイド・ストーリー』 (2021)
10.1. はじめに
10.2. スペイン語のある言語景観
10.3. 英語とスペイン語の併用
10.4. 言語態度の描き方
10.4.1. 「英語で話せ」という圧力
10.4.2. 「英語を話そう」という意識
10.5. 聞き手への好意を示す言語選択
参考文献と索引もついています.それぞれの映画を観(直し)たくなったのではないでしょうか.
先日,heldio でも同書を紹介する「#1046. 山口美知代『ハリウッド映画と英語の変化』(開拓社,2024年)」を配信しました.本記事と合わせて,そちらもお聴きいただければ.
・ 山口 美知代 『ハリウッド映画と英語の変化』 開拓社,2024年.
「#5460. heldio 2024年第1四半期のベスト回を決めるリスナー投票 --- 4月11日までオープン」 ([2024-04-08-1]) でご案内したとおり,4月5日(金)から11日(木)まで,今年第1四半期におけるベスト配信回を決めるリスナー投票(1人10票まで)を開催しました.「hel活」 (helkatsu) の一環としてのイベントでした.投票いただいた方々には,ご協力に感謝申し上げます.ありがとうございました.
投票結果をまとめましたので,本記事にて報告いたします.上位9位までの計14回分を掲載しています.詳しくは Slido での投票結果をご覧ください.
1. 「#1030. 「はじめての古英語」生放送 with 小河舜さん&まさにゃん --- Bede を読む」 (58%)
2. 「#950. アングル人 (Angles) は天使 (angels) か? --- 教皇グレゴリウス1世のダジャレで始まったイングランドのキリスト教」 (35%)
2. 「#977. 『英語語源辞典』を読むシリーズ (7) --- khelf 藤原くんと同音異義語 bank の項を精読する」 (35%)
4. 「#945. なぜ言語は変化するのか?」 (27%)
4. 「#968. マジック e の起源 --- name, five, cute の語末の <e> は何?」 (27%)
4. 「#991. while の文法化」 (27%)
4. 「#1011. 「変なアルファベット表」の完成と公開 with 寺澤志帆さん」 (27%)
4. 「#1022. トートロジー --- khelf 会長,青木くんの研究テーマ」 (27%)
9. 「#956. 非人称構文とは?」 (23%)
9. 「#983. B&Cの第42節「文法性」の対談精読実況生中継 with 金田拓さんと小河舜さん」 (23%)
9. 「#1026. なぜ now と know は発音が違うの?」 (23%)
9. 「#1027. 通時的変化と共時的変異 --- 言語変化を考える際の2つの軸」 (23%)
9. 「#1031. 英語は数量を表わすのに属格を好む? --- 前置詞 of を理解するために」 (23%)
9. 「#1032. なぜ subject が「主語」? --- 「ゆる言語学ラジオ」からのインスピレーション」 (23%)
第1位は「はじめての古英語」シリーズでした! このシリーズは小河舜先生(上智大学)および「まさにゃん」こと森田真登先生(武蔵野学院大学)とともに3人でお届けしている,真面目オモシロの古英語入門で,昨年1年のリスナー投票でも第1位に輝いています(cf. 「#5363. 2023年のリスナー投票による heldio の推し配信回ベスト10が決定!」 ([2024-01-02-1])).シリーズの更新は鈍めなのですが,今回の皆さんからの支持は,継続のためにお尻をたたいていただいているものと理解しました.何とか近日中にシリーズ続編をお届けしたいと思います.
第2位は古英語のダジャレ回.リスナーさんにはダジャレ好きの方が多いので,その界隈にウケたものと想像されます.同率2位を勝ち取ったのは,研究社の『英語語源辞典』を khelf の藤原郁弥さんとともに精読していくシリーズの1回.このシリーズも回を重ね,ご愛聴いただいています.
この後,同率4位が5本,同率9位が6本と続きます.素朴な疑問あり,英語史用語の解説あり,Baugh and Cable の対談精読実況生中継ありと様々です.
今回のランキングをきっかけに,まだお聴きでない回がありましたら,ぜひ聴取いただければと思います.
以上,投票結果報告でした.
khelf(慶應英語史フォーラム)では,学びの意欲が高まる毎年度始まりに,様々なお祭りイベントを企画しています.その第1弾が,一昨日4月10日にスタートした「英語史コンテンツ50+」です.現役の大学院生と学部生を中心とする khelf メンバーの各々が,休日を除く毎日,順次1つずつ英語史に関するコンテンツを khelf HP 上に公開していくというイベントです.駅伝式のバトンリレーなので途中で息切れしてしまう可能性が常にあり,企画運営側としてはハラハラなのですが,何とかつないでいきたいと思います.
2021年度に始まった季節イベントで今年度で4年目となりますが,今年度はコンテンツ提供者が khelf 外にも広がっていきます.バトンリレーの後半戦での掲載になると思いますが,khelf 外の大学(院)生も英語史コンテンツを貢献してくれることになっています.これにより最終的には50件以上のコンテンツが公開となる見込みです.したがって「英語史コンテンツ50+」とタイトルの終わりに「+」がついています.
2024年度の「英語史コンテンツ50+」のトップバッターは,khelf 会長の青木輝さんです.続いて khelf シニアメンバーの大学院生が続いています.本日までに公開されている最初の4本のコンテンツへリンクを張ります.
・ 「#1. "A" History of the English Language」(4月10日, 青木輝さん(慶應義塾大学大学院生)によるコンテンツ)
・ 「#2. 欲しいもの,買えますか?」(4月11日, 慶應義塾大学大学院生によるコンテンツ)
・ 「#3. ある地図から考える言語についてのあれこれ」(4月12日, 高山真梨子さん(慶應義塾大学大学院生)によるコンテンツ)
・ 「#4. iPhoneはスマホになるか?」(4月13日, 慶應義塾大学大学院生によるコンテンツ)
こちら4本を含め今後公開されてくるコンテンツも,新年度に英語史に初めて触れる読者を意識した導入的な話題が多くなってくると思います.英語史コンテンツはいずれも気軽に読める短いエッセイで,「英語史」を日常化するための素材としても最適です.hellog や heldio とともに「英語史コンテンツ50+」を訪問することを,ぜひ日々の習慣にしていただければ幸いです.日々のコンテンツ公開情報は khelf の公式ツイッターアカウント @khelf_keio からもお知らせしていきます.ぜひフォローいただき,リマインダーとしてご利用ください.
前述の通り,本イベントの実施は,今回で4年目となります.第1回は「英語史導入企画2021」として49本のコンテンツが,第2回は「英語史コンテンツ50 (2022)」として59本のコンテンツが,第3回は「英語史コンテンツ50 (2023)」として50本のコンテンツが公開されてきました.アーカイヴとしていつでも閲覧・ダウンロード可能ですので,英語史成分の摂取がまだ足りないという方は,そちらもご覧ください.また,以下の記事では過年度のベスト10コンテンツを紹介しています.
・ 2021年度のベスト10:「#4726. 昨年度のコンテンツ企画のベスト10」 ([2022-04-05-1])
・ 2022年度のベスト10:「#5102. 2022年度の英語史コンテンツのベスト10 --- 昨年度の振り返り」 ([2023-04-16-1])
・ 2023年度のベスト10:「#5447. 2023年度の英語史コンテンツ企画のベスト10 --- 昨年度の振り返り」 ([2024-03-26-1])
学生による英語史活動の一環としてのイベントですので温かく見守っていただければ幸いです.学びの応援のほど,どうぞよろしくお願いいたします.
「英語史コンテンツ50+」の企画については,先日の heldio でもご紹介しました.音声で聴きたいという方は,ぜひ「#1047. khelf 企画「英語史コンテンツ50+」が今年度もスタート」もどうぞ.
本日,慶應義塾大学文学部英米文学専攻の必修科目の1つ「英語史」の講義が開講します.主に専攻の2年生が履修する科目です,1年間(2セメスター)かけて,英語という言語の有為転変の歴史を紡いでいきます.
重要な初回講義は,主に本ブログの記事を組み合わせることで英語史への導入を図ります.以下のセクションには多くの情報が詰め込まれていますが,履修生の皆さんは,今回の講義ですべてを消化できなくても,いつでもこの記事に戻ってきてください.
また,一般の hellog 読者の方々も,以下のリンクを通じて,初回講義を部分的・擬似的に体験できるかと思います.特に年度始まりの4, 5, 6月は khelf(慶應英語史フォーラム)活動の一環として「英語史コンテンツ50+」企画も始まっていますし,ほかにも様々な形で英語史の学びを促す活動「hel活」 (helkatsu) を展開していく予定です.英語史に関心のあるすべての方々の学びを応援しますので,ぜひ以下のリンクを1つひとつたどっていただければ.
1. イントロ
1.1. 不定冠詞 a と an について: 「#831. Why "an apple"?」 ([2011-08-06-1]),heldio 「#1. なぜ A pen なのに AN apple なの?」
1.2. 「英語史」講義担当者の紹介: note 「堀田隆一のプロフィール」,heldio 「#408. 自己紹介:英語史研究者の堀田隆一です」,「#2. 自己紹介」 ([2009-05-01-2])
2. 英語史の世界へようこそ
2.1. 英語史の魅力4点: 「#4546. 新学期の始まりに,英語史の学び方」 ([2021-10-07-1])
(1) 英語の見方が180度変わる
(2) 英語と歴史(社会科)がミックスした不思議な感覚の科目
(3) 素朴な疑問こそがおもしろい
(4) 現代英語に戻ってくる英語史
2.2. 「#4361. 英語史は「英語の歴史」というよりも「英語と歴史」」 ([2021-04-05-1]): 魅力 (2) に通じます
2.3. 「なぜ英語史を学ぶのか」の記事セット: 様々な角度から「なぜ学ぶのか」を検討してみました(cf. heldio 「#444. 英語史を学ぶとこんなに良いことがある!」や heldio 「#112. 英語史って何のため?」でも取り上げています)
3. 英語に関する素朴な疑問
3.1. 「#1093. 英語に関する素朴な疑問を募集」 ([2012-04-24-1]): 魅力 (3) に通じます
3.2. 3166件の素朴な疑問
3.3. これまで hellog で取り上げてきた素朴な疑問集
3.4. 知識共有サービス「Mond」で英語・言語に関する素朴な疑問に回答しています
3.5. この講義で Slido (質疑応答サービス)を利用して英語に関する素朴な疑問を募集します(こちらからアクセスしてください)
4. 英語史を日常の風景に
4.1. 「#5097. hellog の読み方(2023年度版)」 ([2023-04-11-1]): 2009年5月1日より毎日更新している英語史のブログです.この hellog の効果的な使い方の tips をどうぞ.
4.2. 音声コンテンツ一覧 (heldio & hellog-radio): hellog の音声版というべき Voicy 「英語の語源が身につくラジオ」 (heldio) .2021年6月2日より毎朝6時に1本10分ほどで英語史の話題をお届けしています.日々の英語史の学びのためにフォローしてください.英語史の話題が日常になります.「#5093. heldio の聴き方(2023年度版)」 ([2023-04-07-1]) および「#5098. 英語史を学び始めようと思っている方へ hellog と heldio のお薦め回一覧(2023年度版)」 ([2023-04-12-1]) も参照.
4.3. 「#5091. khelf の沿革,活動実績,ミッションステートメント」 ([2023-04-05-1]): khelf HPと公式ツイッターアカウント @khelf_keio より情報を発信しています.
4.4. 「#5426. 『英語史新聞』第8号が発行されました」 ([2024-03-05-1]): 世界初の英語史を主題とする新聞の第8号です.
4.5. khelf イベント「英語史コンテンツ50+」が始まっています: 昨日4月10日より休日を除く毎日,英語史を専攻するゼミ生・院生から手軽に読める「英語史コンテンツ」がウェブ上にアップされてきます.上記だけでは足りないという方は,過年度の同企画もどうぞ.
4.6. 「いのほた言語学チャンネル」(旧「井上逸兵・堀田隆一英語学言語学チャンネル」): 2022年2月26日より同専攻の井上逸兵先生(英語学・言語学)と一緒に週2回(水)と(日)の午後6時に動画を公開しています
5. 講義の進め方
5.1. 講義スライド,テキスト,課題,試験,評価
5.2. 指定テキストは英語史の古典的名著 Baugh, Albert C. and Thomas Cable. A History of the English Language. 6th ed. London: Routledge, 2013.:「#5205. Baugh and Cable の英語史概説書を1節ずつ読み進めながら Voicy heldio で自由にコメントしていく試みを始めています」 ([2023-07-28-1])
5.3. 英語史の読書案内:「#5462. 英語史概説書等の書誌(2024年度版)」 ([2024-04-10-1]),「#4557. 「英語史への招待:入門書10選」」 ([2021-10-18-1]),heldio 「対談 英語史の入門書」
5.4. 過年度に「英語史」を履修した先輩たちの言葉: 「#5393. 2023年度,1年間の「英語史」の講義を終えて」 ([2024-02-01-1]),heldio 「#974. 1年間の「英語史」の講義を終えて --- 2023年度版」
6. ライヴで寄せられた英語の素朴な疑問に即興で答える「千本ノック」
1年間,楽しい英語史ライフをお送りください!
1年のなか最も力強く学びの意欲が湧き出す4月.私の周囲でも英語史の学びを奨励する「hel活」 (helkatsu) が著しくなってきています.皆さんには,ご自身で驚くほどの精力でhel活を推進していただいている,あるいは他の方々のhel活に側面から支援していただいています.
今回は,3ヶ月ほど前に「#5373. Voicy heldio を通じて「hel活」仲間が増えてきました」 ([2024-01-12-1]) としてすでにご紹介している方々も含め,パワーアップしたhel活支援者のラインナップの抜粋を示します.
・ khelf(慶應英語史フォーラム)のメンバー:私の身近なところでは最大の「hel活」推進団体です.『英語史新聞』を季刊で発行しています.HP での広報のほか,X(旧ツイッター)アカウント @khelf_keio からも日々元気にhel活中.
・ heldio/helwa のリスナーの皆さん:日々の配信回へのコメント,SNS を通じての広報,企画回や生放送への参加,その他のhel活でお世話になっています.とりわけ最近注目すべき note 上での活動をご紹介します.
- リスナー umisio さんの note 「heldio の風に乗って」.heldio を聴いて気づいたことをコラムや論文にして投稿されています.
- リスナー lacolaco さんの note 「英語語源辞典通読ノート」.『英語語源辞典』を A から読み,おもしろい項目のみを抜き出してコメントしていくという,たいへん勉強になるシリーズ記事です.
- リスナー Grace さんの note 「Voicy で英語の語源が身につくラジオ (heldio) を聴き,言葉についてあれこれ考えることを日課としています」.強力な heldio 推し活が展開されています.
- リスナー り~みん さんの note 「工学と言語学との狭間にハマってみた」.heldio を推していただいています.
- ほかには「#5459. 「はじめての古英語」シリーズのオマケとしての古英語音読投稿企画が続いています」 ([2024-04-07-1]) で触れたリスナーさんも.
・ heldio/helwa 対談出演者の研究者や学生の皆さんにもお世話になっています.特に最近ご出演いただいた方々を中心にまとめてみます.
- 菊地翔太先生(専修大学)の HP
- 矢冨弘先生(熊本学園大学)の HP
- 小河舜先生(上智大学)の HP
- 「まさにゃん」こと森田真登先生(武蔵野学院大学)の HP
・ そしてもちろん本ブログを毎日お読みいただいている皆さんにも感謝いたします.私の公式 X アカウント @chariderryu からも情報を発信していますので,ぜひフォローをお願い致します.
hel活に,この4月という絶好のタイミングを利用しない手はありません.hel活のますますの盛り上がりに期待しています.皆さん,どんな形でもけっこうですので,ぜひhel活にご参加いただければと思います.SNS などではぜひ「#hel活」のハッシュタグをご活用ください.私からも,見つけられる限り反応していきたいと思います.
ちなみに今朝の heldio 「#1044. リスナーさんの著しいhel活をご紹介」でも同じ話題をお届けしています.
heldio 2024年第1四半期のベスト回を決めるリスナー投票を,2024年4月5日(金)より4月11日(木) 23:59 までこちらの投票コーナーにて受け付けています(あるいは以下のQRコードよりどうぞ).ぜひ皆さんのマイベスト10を選んでいただければ幸いです.
上記の通り,本ブログの音声版・姉妹版ともいえる毎朝配信の Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」の,今年第1四半期におけるベスト配信回を決めるリスナー投票イベントを開催中です.投票会場は4月11日(木)23:59 までオープンしていますので,この機会に聴き逃した過去配信回などをお聴きいただき,マイベストの10件をじっくり選んでいただければ.各配信回へのアクセスは,音声コンテンツ一覧よりどうぞ.1月1日配信の「#945. なぜ言語は変化するのか?」から3月31日配信の「#1035. コメント返し 2024/03/31(Sun)」までの91回分が投票の対象となります.
今回のリスナー投票企画は,前回の「2023年 heldio の推し配信回」を決める投票に続いての企画です.前回は昨年中のほぼすべての配信回を対象にしたので選ぶのが大変ではありましたが,おかげさまで多くの方々に投票いただきました.その結果は「#5363. 2023年のリスナー投票による heldio の推し配信回ベスト10が決定!」でご報告していますので,ぜひご覧いただければ.
皆さんにおかれましては,今回も奮ってご投票ください.一昨日には投票を呼びかける「#1040. heldio 2024年第1四半期のベスト回を決めるリスナー投票(1人10票,4月11日まで投票受付)も配信しています.
3月25日(月)に Voicy heldio の生放送としてお届けした「#1030. 「はじめての古英語」生放送 with 小河舜さん&まさにゃん --- Bede を読む」に対して,多くの反響をいただいています.本ブログでも「#5450. heldio の人気シリーズ復活 --- 「ゼロから学ぶはじめての古英語 --- Part 4 with 小河舜さん and まさにゃん」」 ([2024-03-29-1]) にて振り返った通りです.
上記配信回では「#5444. 古英語の原文を読む --- 597年,イングランドでキリスト教の布教が始まる」 ([2024-03-23-1]) で公開した古英語テキストの一部を,小河舜先生(上智大学)および「まさにゃん」こと森田真登先生(武蔵野学院大学)と3人で精読・解説しました.
その後,復習用のオマケ・遊びとして,問題の古英語原文を音読・収録し,X(旧ツイッター)上に投稿する "The First Take" の企画を展開しました.3人による一発録り音読を投稿した後,熱心なお2人のリスナーさんにバトンを継いでいただきました.
(1) まさにゃんによる音読投稿
(2) 小河舜さんによる音読投稿
(3) 堀田隆一による音読投稿
(4) リスナーのり~みんさんによる音読投稿
(5) リスナーのりりみさんによる音読投稿
学びのための遊び企画として,ぜひ他の方々にもバトンを継いでいただければ幸いです.何度か音読を練習した上で,本番として動画録音し,その動画を X 上で投稿していただくだけです.その際に,上記の既存の投稿への引用ポストとしていただくか,あるいは #はじめての古英語 とハッシュタグを付けて投稿していただければ,皆さんがすぐに認識できます.
この古英語音読投稿企画は,今後の同シリーズでも継続していきたいと思っています.年度初めの「hel活」 (helkatsu) の一環として,一人でも多くの方に乗っていただければ.
3月31日に配信した YouTube 「いのほた言語学チャンネル」の第219回は,「古い文法・新しい文法 There is 構文まるわかり」と題してお話ししています.本チャンネルとしては,この4日間で視聴回数3100回越えとなり,比較的多く視聴されているようです.ありがとうございます.
There is a book on the desk. のような存在文 (existential_sentence) における there は,意味的には空疎ですが,文法的には主語であるかのような振る舞いを示します.一方,a book は何の役割をはたしているかと問われれば,これこそが主語であると論じることもできます.さらに be 動詞と数の一致を示す点でも,a book のほうが主語らしいのではないかと議論できそうです.
これまで当たり前のように受け入れてきた主語 (subject) とは,いったい何なのでしょうか.考え始めると頭がぐるぐるしてきます.存在文の主語の問題,および「主語」という用語に関しては,heldio でも取り上げてきました.
・ 「#1003. There is an apple on the table. --- 主語はどれ?」
・ 「#1032. なぜ subject が「主語」? --- 「ゆる言語学ラジオ」からのインスピレーション」
もちろんこの hellog でも,存在文に関連する話題は以下の記事で取り上げてきました.
・ 「#1565. existential there の起源 (1)」 ([2013-08-09-1])
・ 「#1566. existential there の起源 (2)」 ([2013-08-10-1])
・ 「#4473. 存在文における形式上の主語と意味上の主語」 ([2021-07-26-1])
主語とは何か? 簡単に解決する問題ではありませんが,ぜひ皆さんにも考えていただければ.
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