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最終更新時間: 2022-12-09 15:40

2022-09-17 Sat

#4891. 『中高生の基礎英語 in English』の連載第19回「なぜ単語ごとにアクセントの位置が決まっているの?」 [notice][sobokunagimon][rensai][stress][prosody][french][latin][germanic][gsr][rsr][contact][borrowing][lexicology][hellog_entry_set]

 『中高生の基礎英語 in English』の10月号が発売となりました.連載「歴史で謎解き 英語のソボクな疑問」の第19回は「なぜ単語ごとにアクセントの位置が決まっているの?」です.

『中高生の基礎英語 in English』2022年10月号



 英単語のアクセント問題は厄介です.単語ごとにアクセント位置が決まっていますが,そこには100%の規則がないからです.完全な規則がないというだけで,ある程度予測できるというのも事実なのですが,やはり一筋縄ではいきません.
 例えば,以前,学生より「naturemature は1文字違いですが,なんで発音がこんなに異なるのですか?」という興味深い疑問を受けたことがあります.これを受けて hellog で「#3652. naturemature は1文字違いですが,なんで発音がこんなに異なるのですか?」 ([2019-04-27-1]) の記事を書いていますが,この事例はとてもおもしろいので今回の連載記事のなかでも取り上げた次第です.
 英単語の厄介なアクセント問題の起源はノルマン征服です.それ以前の古英語では,アクセントの位置は原則として第1音節に固定で,明確な規則がありました.しかし,ノルマン征服に始まる中英語期,そして続く近代英語期にかけて,フランス語やラテン語から大量の単語が借用されてきました.これらの借用語は,原語の特徴が引き継がれて,必ずしも第1音節にアクセントをもたないものが多かったため,これにより英語のアクセント体系は混乱に陥ることになりました.
 連載記事では,この辺りの事情を易しくかみ砕いて解説しました.ぜひ10月号テキストを手に取っていただければと思います.
 英語のアクセント位置についての話題は,hellog よりこちらの記事セットおよび stress の各記事をお読みください.

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2022-09-15 Thu

#4889. 『言語の標準化を考える』の編者が綴る紹介文,第3弾(高田博行氏) [gengo_no_hyojunka][contrastive_language_history][notice][german][standardisation][notice]

 2日間の記事 ([2022-09-13-1], [2022-09-14-1]) に続き,近刊書『言語の標準化を考える --- 日中英独仏「対照言語史」の試み』(大修館,2022年)について編者自らが紹介するという企画の第3弾(最終回)です.
 ドイツ語史が専門の高田博行氏による本書紹介文です.英語に慣れてしまうと気づかなくなってしまいますが,英語はなかなか「変な」言語であるという議論です.ご本人の許可をいただき,こちらに掲載致します.

standardisation_front_cover_small





「ドイツ語史から見て英語史で不思議に思えること」

高田 博行


 言語はそれぞれ固有な構造をしていて、言語Aの話者から見ると任意の言語Bは常に「変な」言語に見えてきます。英語話者から見て、同じゲルマン系の言語であるドイツ語がどう変に見えるのかについては、マーク・トウェイン(1835~1910年)による古典的な見立てがあります。トウェインは、ドイツ、スイス、フランス、イタリアを旅したときの体験に基づいて Tramp Abroad(1880年、日本語訳『ヨーロッパ放浪記』彩流社 1999年)を書きましたが、その補遺のひとつとして The Awful German Language (「恐ろしいドイツ語」)というエッセイを残しています。トウェインは、ドイツ語のどこが「恐ろしい」と言っているのでしょうか。名詞に性があること(「木」は男性、「つぼみ」は女性、「葉」は中性なのはどうして?)、名詞と形容詞の語尾変化が複雑であること、parenthesis 「括弧入れ」(大事な要素が文の最後に置かれるために、結果的に文全体が枠で囲まれるようになること。現在のドイツ語文法でいう「枠構造」のこと)のために語順が英語と大きく異なること、そして Unabhängigkeitserklärung「独立宣言」 のような長々しい複合語が遠慮なく作られることが、トウェインの言う恐ろしいドイツ語の正体のようです。
 英語の歴史からすると、名詞の性、そして名詞・形容詞の語尾変化については、英語が時間の経過のなかでいわば「無駄な部分」をそぎ落としていった結果、元来のゲルマン語に近いドイツ語の姿が変に見えるわけです。「括弧入れ」語順については、I think that his father will come to Japan next year.という語順で話す英語話者にとって、同じ文がドイツ語では I think that my father next year to Japan come will. (Ich denke, dass sein Vater nächstes Jahr nach Japan kommen wird.) という並び方になってしまうのは、たしかに反転した鏡像を見ているようで 気持ちが悪いというのも共感できます。これは、ドイツ語の独自の展開の中で枠構造という遠隔配置的な文法規則が形成され、最終的に17世紀に確定したものです。
 このような文法に関わる部分とは異なり、語彙に関わる面については人為的介入の余地がありえます。Unabhängigkeitserklärung 「独立宣言」という複合語が長く見えるのは、Unabhängigkeits-erklärung のようにハイフンを入れたり、Unabhängigkeits Erklärung のように分けて綴ったりすれば可視性が高まるのにそうはしないからです。しかし、このドイツ語の書法上の習慣(規則)だけが、複合語を長々しくする理由ではありません。そもそもドイツ語母語話者たちが長年にわたって、概念を言い表すときにラテン語やフランス語などから語を借用することなく、ドイツ語の造語力を信じて本来の(ゲルマン系の)ドイツ語で言い切ろうとしてきた取り組みの結果が、この複合語の長さを生んでいるのです。「独立宣言」という概念は、英語では declaration of independence のように、近世初期にラテン語から借用された語を用いて分析的に言い表されます。それに対して、ドイツ語の Unabhängigkeitserklärung はその構成部分がすべてドイツ語(ゲルマン系の語)から成り立っています。Unabhängigkeitserklärung は、un(英 un)「否定の接頭辞」+ ab(英 off)「下方へ」+ häng(英 hang)「垂れる」+ ig(英 y)「性質を表す形容詞を派生する接尾辞」+ keit(英 hood)「抽象名詞を派生する接尾辞」+ s(英 s)「語をつなぐ接合辞(本来は所有を表す)」+ er 「獲得・創造を意味する動詞を派生する接頭辞」+ klär(英 clear)+ ung(英 ing)「抽象名詞を派生する接尾辞」から成っています。「独立」を「垂れ下がるような性質ではないこと」のように、「宣言」を「広く明確にすること」のように説明的に表現しています。これはちょうど日本のかつてローマ字主義者が作成した漢語のやまとことば化の提案(福永恭助・岩倉具実『口語辞典 Hanasikotoba o hiku Zibiki』森北出版 1951年)に従うと、「独立宣言」は「ひとりだち いいたて」のように説明的で長くなるのと平行的だと言うこともできるでしょう。
 上に述べたように母語による語彙形成(造語)という意識的な取り組みが際立っているドイツ語史から見ると、なぜ英語は母語の要素による語彙形成を放棄したのかが大変に気になってきます。ノルマン・コンケスト(1066年)のあとフランス語語彙が生活の基本部分に深く入ってきたことで、ゲルマン系言語としての英語のいわば自意識が弱まったことが大きな英語史上の原因であると推測しますが、きっとその後の英語史の展開においても相応の理由があって現在のような語彙の構造になっているものと思います。ちょうど12月10日(土)に日本歴史言語学会で、日中英独仏の5言語について「語彙の近代化」をめぐって言語史を対照するシンポジウムを開催します。そのときにこのあたりのお話を、われらが堀田先生から伺えればと思っています。




 Mark Twain の「英語からみるドイツ語の変なところ」,高田氏の「ドイツ語からみる英語の変なところ」,それぞれお互い様のようなところがあって,おもしろいですね.「日本語からみる諸外国語の変なところ」であれば,無数に指摘できそうです.言葉が異なるのだから変に決まっているという側面はもちろんありますが,言葉のたどってきた歴史がそれぞれ異なっていたからこそ余計に変なのだ,という側面もおおいにあると思います.変である理由を探れるというのも,対照言語史のおもしろさと可能性ではないでしょうか.
 最後の部分で私の名前を言及していただきましたが,12月10日(土)午後に編者3名を含む日中英独仏の5言語史の専門家5名が集まり,日本歴史言語学会にてシンポジウム「日中英独仏・対照言語史―語彙の近代化をめぐって」を開催します(学習院大学でハイブリッド開催予定.案内はこちらです).
 シンポジウムでは,本書で扱った言語標準化と関連させつつも,独立して議論できるテーマとして「語彙の近代化」が選ばれています.上で高田氏が指摘している英独語の語彙の「行き方」の違いについても,何かしら議論することになりそうです.この問題について,私自身もじっくり考えてみようと思います.

 以上,3日間にわたり編者による『言語の標準化を考える』の紹介文を掲載してきました.ぜひ本書を手に取っていただければ幸いです.

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2022-09-15 Thu

#4889. 『言語の標準化を考える』の編者が綴る紹介文,第3弾(高田博行氏) [gengo_no_hyojunka][contrastive_language_history][notice][german][standardisation][notice]

 2日間の記事 ([2022-09-13-1], [2022-09-14-1]) に続き,近刊書『言語の標準化を考える --- 日中英独仏「対照言語史」の試み』(大修館,2022年)について編者自らが紹介するという企画の第3弾(最終回)です.
 ドイツ語史が専門の高田博行氏による本書紹介文です.英語に慣れてしまうと気づかなくなってしまいますが,英語はなかなか「変な」言語であるという議論です.ご本人の許可をいただき,こちらに掲載致します.

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「ドイツ語史から見て英語史で不思議に思えること」

高田 博行


 言語はそれぞれ固有な構造をしていて、言語Aの話者から見ると任意の言語Bは常に「変な」言語に見えてきます。英語話者から見て、同じゲルマン系の言語であるドイツ語がどう変に見えるのかについては、マーク・トウェイン(1835~1910年)による古典的な見立てがあります。トウェインは、ドイツ、スイス、フランス、イタリアを旅したときの体験に基づいて Tramp Abroad(1880年、日本語訳『ヨーロッパ放浪記』彩流社 1999年)を書きましたが、その補遺のひとつとして The Awful German Language (「恐ろしいドイツ語」)というエッセイを残しています。トウェインは、ドイツ語のどこが「恐ろしい」と言っているのでしょうか。名詞に性があること(「木」は男性、「つぼみ」は女性、「葉」は中性なのはどうして?)、名詞と形容詞の語尾変化が複雑であること、parenthesis 「括弧入れ」(大事な要素が文の最後に置かれるために、結果的に文全体が枠で囲まれるようになること。現在のドイツ語文法でいう「枠構造」のこと)のために語順が英語と大きく異なること、そして Unabhängigkeitserklärung「独立宣言」 のような長々しい複合語が遠慮なく作られることが、トウェインの言う恐ろしいドイツ語の正体のようです。
 英語の歴史からすると、名詞の性、そして名詞・形容詞の語尾変化については、英語が時間の経過のなかでいわば「無駄な部分」をそぎ落としていった結果、元来のゲルマン語に近いドイツ語の姿が変に見えるわけです。「括弧入れ」語順については、I think that his father will come to Japan next year.という語順で話す英語話者にとって、同じ文がドイツ語では I think that my father next year to Japan come will. (Ich denke, dass sein Vater nächstes Jahr nach Japan kommen wird.) という並び方になってしまうのは、たしかに反転した鏡像を見ているようで 気持ちが悪いというのも共感できます。これは、ドイツ語の独自の展開の中で枠構造という遠隔配置的な文法規則が形成され、最終的に17世紀に確定したものです。
 このような文法に関わる部分とは異なり、語彙に関わる面については人為的介入の余地がありえます。Unabhängigkeitserklärung 「独立宣言」という複合語が長く見えるのは、Unabhängigkeits-erklärung のようにハイフンを入れたり、Unabhängigkeits Erklärung のように分けて綴ったりすれば可視性が高まるのにそうはしないからです。しかし、このドイツ語の書法上の習慣(規則)だけが、複合語を長々しくする理由ではありません。そもそもドイツ語母語話者たちが長年にわたって、概念を言い表すときにラテン語やフランス語などから語を借用することなく、ドイツ語の造語力を信じて本来の(ゲルマン系の)ドイツ語で言い切ろうとしてきた取り組みの結果が、この複合語の長さを生んでいるのです。「独立宣言」という概念は、英語では declaration of independence のように、近世初期にラテン語から借用された語を用いて分析的に言い表されます。それに対して、ドイツ語の Unabhängigkeitserklärung はその構成部分がすべてドイツ語(ゲルマン系の語)から成り立っています。Unabhängigkeitserklärung は、un(英 un)「否定の接頭辞」+ ab(英 off)「下方へ」+ häng(英 hang)「垂れる」+ ig(英 y)「性質を表す形容詞を派生する接尾辞」+ keit(英 hood)「抽象名詞を派生する接尾辞」+ s(英 s)「語をつなぐ接合辞(本来は所有を表す)」+ er 「獲得・創造を意味する動詞を派生する接頭辞」+ klär(英 clear)+ ung(英 ing)「抽象名詞を派生する接尾辞」から成っています。「独立」を「垂れ下がるような性質ではないこと」のように、「宣言」を「広く明確にすること」のように説明的に表現しています。これはちょうど日本のかつてローマ字主義者が作成した漢語のやまとことば化の提案(福永恭助・岩倉具実『口語辞典 Hanasikotoba o hiku Zibiki』森北出版 1951年)に従うと、「独立宣言」は「ひとりだち いいたて」のように説明的で長くなるのと平行的だと言うこともできるでしょう。
 上に述べたように母語による語彙形成(造語)という意識的な取り組みが際立っているドイツ語史から見ると、なぜ英語は母語の要素による語彙形成を放棄したのかが大変に気になってきます。ノルマン・コンケスト(1066年)のあとフランス語語彙が生活の基本部分に深く入ってきたことで、ゲルマン系言語としての英語のいわば自意識が弱まったことが大きな英語史上の原因であると推測しますが、きっとその後の英語史の展開においても相応の理由があって現在のような語彙の構造になっているものと思います。ちょうど12月10日(土)に日本歴史言語学会で、日中英独仏の5言語について「語彙の近代化」をめぐって言語史を対照するシンポジウムを開催します。そのときにこのあたりのお話を、われらが堀田先生から伺えればと思っています。




 Mark Twain の「英語からみるドイツ語の変なところ」,高田氏の「ドイツ語からみる英語の変なところ」,それぞれお互い様のようなところがあって,おもしろいですね.「日本語からみる諸外国語の変なところ」であれば,無数に指摘できそうです.言葉が異なるのだから変に決まっているという側面はもちろんありますが,言葉のたどってきた歴史がそれぞれ異なっていたからこそ余計に変なのだ,という側面もおおいにあると思います.変である理由を探れるというのも,対照言語史のおもしろさと可能性ではないでしょうか.
 最後の部分で私の名前を言及していただきましたが,12月10日(土)午後に編者3名を含む日中英独仏の5言語史の専門家5名が集まり,日本歴史言語学会にてシンポジウム「日中英独仏・対照言語史―語彙の近代化をめぐって」を開催します(学習院大学でハイブリッド開催予定.案内はこちらです).
 シンポジウムでは,本書で扱った言語標準化と関連させつつも,独立して議論できるテーマとして「語彙の近代化」が選ばれています.上で高田氏が指摘している英独語の語彙の「行き方」の違いについても,何かしら議論することになりそうです.この問題について,私自身もじっくり考えてみようと思います.

 以上,3日間にわたり編者による『言語の標準化を考える』の紹介文を掲載してきました.ぜひ本書を手に取っていただければ幸いです.

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2022-09-14 Wed

#4888. 『言語の標準化を考える』の編者が綴る紹介文,第2弾(田中牧郎氏) [gengo_no_hyojunka][contrastive_language_history][notice][japanese][standardisation][notice]

 昨日の記事 ([2022-09-13-1]) に引き続き,近刊書『言語の標準化を考える --- 日中英独仏「対照言語史」の試み』(大修館,2022年)について,編者自らが紹介するという企画です.第2弾は日本語史が専門の田中牧郎氏による本書紹介文です.ご本人の許可をいただき,こちらに掲載致します.

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「日本語史における「統一化」「規範化」「通用化」」

田中 牧郎


 日本語史において、「標準化」や「標準語」というと、近代(19~20世紀)に展開された、政府による標準語政策が強く想起される(本書の11章で、田中克彦氏が論じている)。私が執筆した第5章「書きことばの変遷と言文一致」においても、江戸時代までを標準化の前史と見て、言文一致が進む明治・大正期を標準化の時代と扱った。
 本書の第1章や、第6章・第7章などで取り上げられる、標準化を、「統一化」(言語の変種を統一していこうという動き)、「規範化」(あるべき言語の形に統制していく動き)、「通用化」(多くの人が通じ合える言語の形に共通化・簡略化していく動き)の3つに分ける見方を、日本語史にあてはめて、通史としての大きな流れを見出していこうという発想は、持ったことがなかった。
 しかしながら、本書の編集作業を通して、その枠組みから日本語史をとらえてみることもできるのではないかと考えるようになった。本書執筆中には十分整理ができず書けなかったその点について、少し記したい。
 「統一化」にあてはまりそうな出来事としては、まず、奈良時代(8世紀)に漢字による日本語表記法を編み出したこと、次いで、平安時代(10世紀)に仮名を発明して話し言葉に基づく日本語を自在に書けるようにしたこと、さらに、鎌倉時代(12世紀)までに、漢字と仮名を適度に交えて書く漢字仮名交じり文(和漢混淆文)を一般的なものにしたことが、指摘できる。この一連の「統一化」の過程で、外国語の文字だった漢字を自国語の文字として飼い慣らし、漢字から派生させた2種類の仮名(平仮名・片仮名)のいずれかと混ぜ用いる、日本語独自の表記法を確立させ、現代まで使われ続ける書き言葉のシステムを作ったのである。
 こうして作られた書き言葉を安定的に運用していくために、平安時代以降、漢字辞典(『色葉字類抄』『文明本節用集』など)や、実用文の模範文例集(『明衡往来』『庭訓往来』など)が盛んに編纂され、鎌倉時代以降には、仮名の使い方を論じる仮名遣い書(『仮名文字遣』『和字正濫鈔』など)も書かれるようになっていく。これらは、「規範化」の動きと見ることができ、その流れが、江戸時代までの日本語の書き言葉を高度に洗練させていく結果をもたらした。
 そして、「通用化」の出来事が、明治時代(19~20世紀)に進んだ言文一致運動による口語体書き言葉の確立である。国定教科書や出版・放送によって、国民各層に均質な日本語を広める動きや、日清・日露戦争や第一世界大戦で版図を拡大するなか植民地に日本語を広める動きが強まるのも、その流れを受け継いだものである。
 以上は、標準化の前史と扱った出来事(江戸時代まで)を「統一化」「規範化」、標準化(明治時代)と扱った出来事を「通用化」とする見方である。研究を進めれば、江戸時代以前にも「通用化」にあたる出来事を指摘したり、明治時代以降に「統一化」「規範化」にあたる出来事を見ることもできると予想され、それは、日本語史を立体的にとらえることにつながっていくと期待できる。




 ここでは,本書第7章「英語標準化の諸相――20世紀以降を中心に」(寺澤盾)で提示された英語標準化の3つの側面(統一化,規範化,通用化)を,日本語標準化歴史に当てはめてみるとどうなるか,というすぐれて対照言語史的なアプローチが示されていると思います.ある個別言語の歴史にみられるパターンやモデルを,異なる言語の歴史にも「あえて強引に」当てはめてみようとするところに,新たな気づきが生まれるということは,本書の企画段階から何度も経験していました.悪くいえば牽強付会,我田引水,引喩失義となり得ますが,ポジティヴにいえば豊かな創造性を生み出してくれます.もちろん編者たちの狙いは後者です.
 明日は第3弾をお届けします.

Referrer (Inside): [2022-09-15-1]

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2022-09-14 Wed

#4888. 『言語の標準化を考える』の編者が綴る紹介文,第2弾(田中牧郎氏) [gengo_no_hyojunka][contrastive_language_history][notice][japanese][standardisation][notice]

 昨日の記事 ([2022-09-13-1]) に引き続き,近刊書『言語の標準化を考える --- 日中英独仏「対照言語史」の試み』(大修館,2022年)について,編者自らが紹介するという企画です.第2弾は日本語史が専門の田中牧郎氏による本書紹介文です.ご本人の許可をいただき,こちらに掲載致します.

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「日本語史における「統一化」「規範化」「通用化」」

田中 牧郎


 日本語史において、「標準化」や「標準語」というと、近代(19~20世紀)に展開された、政府による標準語政策が強く想起される(本書の11章で、田中克彦氏が論じている)。私が執筆した第5章「書きことばの変遷と言文一致」においても、江戸時代までを標準化の前史と見て、言文一致が進む明治・大正期を標準化の時代と扱った。
 本書の第1章や、第6章・第7章などで取り上げられる、標準化を、「統一化」(言語の変種を統一していこうという動き)、「規範化」(あるべき言語の形に統制していく動き)、「通用化」(多くの人が通じ合える言語の形に共通化・簡略化していく動き)の3つに分ける見方を、日本語史にあてはめて、通史としての大きな流れを見出していこうという発想は、持ったことがなかった。
 しかしながら、本書の編集作業を通して、その枠組みから日本語史をとらえてみることもできるのではないかと考えるようになった。本書執筆中には十分整理ができず書けなかったその点について、少し記したい。
 「統一化」にあてはまりそうな出来事としては、まず、奈良時代(8世紀)に漢字による日本語表記法を編み出したこと、次いで、平安時代(10世紀)に仮名を発明して話し言葉に基づく日本語を自在に書けるようにしたこと、さらに、鎌倉時代(12世紀)までに、漢字と仮名を適度に交えて書く漢字仮名交じり文(和漢混淆文)を一般的なものにしたことが、指摘できる。この一連の「統一化」の過程で、外国語の文字だった漢字を自国語の文字として飼い慣らし、漢字から派生させた2種類の仮名(平仮名・片仮名)のいずれかと混ぜ用いる、日本語独自の表記法を確立させ、現代まで使われ続ける書き言葉のシステムを作ったのである。
 こうして作られた書き言葉を安定的に運用していくために、平安時代以降、漢字辞典(『色葉字類抄』『文明本節用集』など)や、実用文の模範文例集(『明衡往来』『庭訓往来』など)が盛んに編纂され、鎌倉時代以降には、仮名の使い方を論じる仮名遣い書(『仮名文字遣』『和字正濫鈔』など)も書かれるようになっていく。これらは、「規範化」の動きと見ることができ、その流れが、江戸時代までの日本語の書き言葉を高度に洗練させていく結果をもたらした。
 そして、「通用化」の出来事が、明治時代(19~20世紀)に進んだ言文一致運動による口語体書き言葉の確立である。国定教科書や出版・放送によって、国民各層に均質な日本語を広める動きや、日清・日露戦争や第一世界大戦で版図を拡大するなか植民地に日本語を広める動きが強まるのも、その流れを受け継いだものである。
 以上は、標準化の前史と扱った出来事(江戸時代まで)を「統一化」「規範化」、標準化(明治時代)と扱った出来事を「通用化」とする見方である。研究を進めれば、江戸時代以前にも「通用化」にあたる出来事を指摘したり、明治時代以降に「統一化」「規範化」にあたる出来事を見ることもできると予想され、それは、日本語史を立体的にとらえることにつながっていくと期待できる。




 ここでは,本書第7章「英語標準化の諸相――20世紀以降を中心に」(寺澤盾)で提示された英語標準化の3つの側面(統一化,規範化,通用化)を,日本語標準化歴史に当てはめてみるとどうなるか,というすぐれて対照言語史的なアプローチが示されていると思います.ある個別言語の歴史にみられるパターンやモデルを,異なる言語の歴史にも「あえて強引に」当てはめてみようとするところに,新たな気づきが生まれるということは,本書の企画段階から何度も経験していました.悪くいえば牽強付会,我田引水,引喩失義となり得ますが,ポジティヴにいえば豊かな創造性を生み出してくれます.もちろん編者たちの狙いは後者です.
 明日は第3弾をお届けします.

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2022-09-13 Tue

#4887. 『言語の標準化を考える』の編者が綴る紹介文,第1弾(堀田隆一) [gengo_no_hyojunka][contrastive_language_history][notice][hellog_entry_set][standardisation][variety][genbunicchi][notice]

 近刊書『言語の標準化を考える --- 日中英独仏「対照言語史」の試み』(大修館,2022年)について,本ブログや Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」で,様々に紹介してきました(まとめてこちらの記事セットからどうぞ).

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 本書は,5言語の標準化の歴史を共通のテーマに据えて「対照言語史」 (contrastive_language_history) という新たなアプローチを提示し,さらに脚注で著者どうしがツッコミ合うという特殊なレイアウトを通じて活発な討論を再現しようと試みました.この企てが成功しているかどうかは,読者の皆さんの判断に委ねるほかありません.
 このたび高田博行氏(ドイツ語史),田中牧郎氏(日本語史),堀田隆一(英語史)の編者3名が話し合い,各々の立場から本書を紹介する文章を作成し公開しようという話しになりました.そして,公開の場は,お二人の許可もいただき,この「hellog~英語史ブログ」にしようと決まりました.結果として,英語(史)に関心をもって本ブログをお読みの皆さんを意識した文章になったと思います.
 今日はその第1弾として,まず堀田の文章をお届けします.



「標準英語は揺れ動くターゲットである」

堀田 隆一


 私たちが学習・教育の対象としている「英語」は通常「標準英語」を指す。世界で用いられている英語にはアメリカ英語、イギリス英語、インド英語をはじめ様々な種類があるが、学習・教育のターゲットとしているのは最も汎用性の高い「標準英語」だろうという感覚がある。しかし、「標準英語」とは何なのだろうか。実は皆を満足させる「標準英語」の定義はない。比較的よく参照される定義に従うと、外国語として学習・教育の対象とされている類いの英語を指すものとある。明らかに循環論法に陥っている。
 つまり、私たちは「標準英語」というターゲットが何なのかを明確に理解しないままに、そこに突き進んでいることになる。とはいえ「標準英語」という概念・用語は便利すぎて、今さら捨てることはできない。私たちは「標準英語」をだましだまし理解し、受け入れているようなのである。
 実のところ、筆者は「標準英語」を何となくの理解で受け入れておくという立場に賛成である。それは歴史的にも「揺れ動くターゲット」だったし、静的な存在として定義できるようなものではないと見ているからだ。「標準英語」は1600年ほどの英語の歴史のなかで揺れてきたし、それ自身が消失と再生を繰り返してきた。そして、英語が世界化した21世紀の現在、「標準英語」は過去にもまして揺れ動くターゲットと化しているように思われるのである。
 歴史を通じて「標準英語」が揺れ動くターゲットだったことは、本書の第6章と第7章で明らかにされる。第6章「英語史における「標準化サイクル」」(堀田隆一)では、英語が歴史を通じて標準化と脱標準化のサイクルを繰り返してきたこと、標準英語の存在それ自体が不安定だったことが説かれる。さらに同章では、近現代英語期にかけての標準化の様相が、日本語標準化の1側面である明治期の言文一致の様相と比較し得ることが指摘される。これは、言語や社会や時代が異なっていても、標準化という過程には何か共通点があるのではないか、という問いにつながる。
 第7章「英語標準化の諸相――20世紀以降を中心に」(寺澤盾)では、まず標準化を念頭に置いた英語史の時代区分が導入され、続いて「標準化」が「統一化」「規範化」「通用化」の3種類に分類され、最後に20世紀以降の標準化の動きが概説される。過去の標準化では「統一化」「規範化」の色彩が濃かった一方、20世紀以降には「通用化」の流れが顕著となってきているとして、現代の英語標準化の特徴が浮き彫りにされる。
 本書は「対照言語史」という方法論を謳って日中英独仏5言語の標準化史をたどっている。英語以外の言語の標準化の歴史を眺めても「標準語」は常に揺れ動くターゲットだったことが繰り返し確認できる。各言語史を専門とする著者たちが、脚注を利用して紙上で「ツッコミ」合いをしている様子は、各自が動きながら揺れ動くターゲットを射撃しているかのように見え、一種のカオスである。しかし、知的刺激に満ちた心地よいカオスである。
 冒頭の「標準英語」の問題に戻ろう。「標準英語」が揺れ動くものであれば、標準英語とは何かという静的な問いを発することは妥当ではないだろう。むしろ、英語の標準化という動的な側面に注目するほうが有意義そうだ。英語学習・教育の真のターゲットは何なのかについて再考を促す一冊となれば、編著者の一人として喜びである。




 明日,明後日も編者からの紹介文を掲載します.

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2022-09-13 Tue

#4887. 『言語の標準化を考える』の編者が綴る紹介文,第1弾(堀田隆一) [gengo_no_hyojunka][contrastive_language_history][notice][hellog_entry_set][standardisation][variety][genbunicchi][notice]

 近刊書『言語の標準化を考える --- 日中英独仏「対照言語史」の試み』(大修館,2022年)について,本ブログや Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」で,様々に紹介してきました(まとめてこちらの記事セットからどうぞ).

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 本書は,5言語の標準化の歴史を共通のテーマに据えて「対照言語史」 (contrastive_language_history) という新たなアプローチを提示し,さらに脚注で著者どうしがツッコミ合うという特殊なレイアウトを通じて活発な討論を再現しようと試みました.この企てが成功しているかどうかは,読者の皆さんの判断に委ねるほかありません.
 このたび高田博行氏(ドイツ語史),田中牧郎氏(日本語史),堀田隆一(英語史)の編者3名が話し合い,各々の立場から本書を紹介する文章を作成し公開しようという話しになりました.そして,公開の場は,お二人の許可もいただき,この「hellog~英語史ブログ」にしようと決まりました.結果として,英語(史)に関心をもって本ブログをお読みの皆さんを意識した文章になったと思います.
 今日はその第1弾として,まず堀田の文章をお届けします.



「標準英語は揺れ動くターゲットである」

堀田 隆一


 私たちが学習・教育の対象としている「英語」は通常「標準英語」を指す。世界で用いられている英語にはアメリカ英語、イギリス英語、インド英語をはじめ様々な種類があるが、学習・教育のターゲットとしているのは最も汎用性の高い「標準英語」だろうという感覚がある。しかし、「標準英語」とは何なのだろうか。実は皆を満足させる「標準英語」の定義はない。比較的よく参照される定義に従うと、外国語として学習・教育の対象とされている類いの英語を指すものとある。明らかに循環論法に陥っている。
 つまり、私たちは「標準英語」というターゲットが何なのかを明確に理解しないままに、そこに突き進んでいることになる。とはいえ「標準英語」という概念・用語は便利すぎて、今さら捨てることはできない。私たちは「標準英語」をだましだまし理解し、受け入れているようなのである。
 実のところ、筆者は「標準英語」を何となくの理解で受け入れておくという立場に賛成である。それは歴史的にも「揺れ動くターゲット」だったし、静的な存在として定義できるようなものではないと見ているからだ。「標準英語」は1600年ほどの英語の歴史のなかで揺れてきたし、それ自身が消失と再生を繰り返してきた。そして、英語が世界化した21世紀の現在、「標準英語」は過去にもまして揺れ動くターゲットと化しているように思われるのである。
 歴史を通じて「標準英語」が揺れ動くターゲットだったことは、本書の第6章と第7章で明らかにされる。第6章「英語史における「標準化サイクル」」(堀田隆一)では、英語が歴史を通じて標準化と脱標準化のサイクルを繰り返してきたこと、標準英語の存在それ自体が不安定だったことが説かれる。さらに同章では、近現代英語期にかけての標準化の様相が、日本語標準化の1側面である明治期の言文一致の様相と比較し得ることが指摘される。これは、言語や社会や時代が異なっていても、標準化という過程には何か共通点があるのではないか、という問いにつながる。
 第7章「英語標準化の諸相――20世紀以降を中心に」(寺澤盾)では、まず標準化を念頭に置いた英語史の時代区分が導入され、続いて「標準化」が「統一化」「規範化」「通用化」の3種類に分類され、最後に20世紀以降の標準化の動きが概説される。過去の標準化では「統一化」「規範化」の色彩が濃かった一方、20世紀以降には「通用化」の流れが顕著となってきているとして、現代の英語標準化の特徴が浮き彫りにされる。
 本書は「対照言語史」という方法論を謳って日中英独仏5言語の標準化史をたどっている。英語以外の言語の標準化の歴史を眺めても「標準語」は常に揺れ動くターゲットだったことが繰り返し確認できる。各言語史を専門とする著者たちが、脚注を利用して紙上で「ツッコミ」合いをしている様子は、各自が動きながら揺れ動くターゲットを射撃しているかのように見え、一種のカオスである。しかし、知的刺激に満ちた心地よいカオスである。
 冒頭の「標準英語」の問題に戻ろう。「標準英語」が揺れ動くものであれば、標準英語とは何かという静的な問いを発することは妥当ではないだろう。むしろ、英語の標準化という動的な側面に注目するほうが有意義そうだ。英語学習・教育の真のターゲットは何なのかについて再考を促す一冊となれば、編著者の一人として喜びである。




 明日,明後日も編者からの紹介文を掲載します.

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2022-09-12 Mon

#4886. 「英語に関する素朴な疑問 千本ノック(矢冨弘&堀田隆一)」のお知らせ(9月21日(水)16:00--17:00 に Voicy 生放送) [voicy][heldio][notice][sobokunagimon][khelf][khelf-conference-2022][senbonknock]

 昨日の記事「#4885. 「英語ヴァナキュラー談義(岡本広毅&堀田隆一)」のお知らせ(9月20日(火)14:50--15:50 に Voicy 生放送)」 ([2022-09-11-1]) に引き続き,もう1つ Voicy 生放送のご案内です.
 9月21日(水)の 16:00--17:00 に,熊本学園大学の矢冨弘先生と堀田隆一とで「英語に関する素朴な疑問 千本ノック」をライヴでお届けします.事前に一般の方々から寄せられてきた英語に関する素朴な疑問に,2人(+α)が主に英語史の観点から次々と回答する,という企画です.
 「正しい解答を与える」などというエラそうなことはまったく考えていません(そんなことは不可能です!).むしろ,ノックを受ける側ですから「しどろもどろながらも回答の練習をする」くらいのものに終わると思います.
 ただ,企画を通じて「楽しく英語史する」雰囲気が伝わればよいなと思っています.むしろ一緒に質問への回答を考えてみませんか? 奮って生放送にご参加ください.

 ・ 生放送へのリンクはこちらです
 ・ 皆様が日々抱いている英語に関する疑問をこちらのフォームよりお寄せください(疑問が寄せられてこないと企画そのものが成り立ちませんで・・・)
 ・ 生放送時の投げ込み質問にもなるべく対応できればと思っています
 ・ 生放送の収録は後日アーカイヴとして一般公開もする予定です

 回答者の1人となる矢冨弘先生は,近代英語期の歴史社会言語学ほかを専門とされており,YouTube での講義やブログを含めウェブ上でも積極的に活動されています.heldio にも1度ご出演いただいています.今年の4月7日に「#311. 矢冨弘先生との対談 グラスゴー大学話しを1つ」と題して対談しました.
 今回の「千本ノック」は,khelf(慶應英語史フォーラム)主催の khelf-conference-2022 という小集会(←実質的には夏の「ゼミ合宿」)の一環として企画されているものです.9月20日,21日の両日にかけて開催される集会で,各日 Voicy の生放送が企画されています.2つの生放送企画について詳しくはこちらの特設ページをご覧ください.また,両企画は以下でもご案内していますので是非お聴きください.



 khelf-conference-2022 に関係する各種セッションについては,khelf 公式ツイッターアカウント @khelf_keio でも広報しています.そちらもフォローのほどよろしくお願いいたします.

(後記 2022/09/22(Thu):上記の生放送は予定通りに終了しました.以下のアーカイヴ配信よりお聴きください.)



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2022-09-11 Sun

#4885. 「英語ヴァナキュラー談義(岡本広毅&堀田隆一)」のお知らせ(9月20日(火)14:50--15:50 に Voicy 生放送) [voicy][heldio][notice][vernacular][sggk][khelf][khelf-conference-2022]

 標記の通り,9月20日(火)14:50--15:50 に,岡本広毅先生(立命館大学)と堀田隆一による Voicy 生放送「英語ヴァナキュラー談義」が予定されています.ご都合が合いましたら,奮って生聴取のほどよろしくお願いいたします.

 ・ 生放送へのリンクはこちらです
 ・ 事前に対談へのご質問や取り上げて欲しいトピックなどがありましたらこちらのフォームから自由にお寄せください
 ・ 生放送時の投げ込み質問にもなるべく対応できればと思っています
 ・ 生放送の収録は後日アーカイヴとして一般公開もする予定です

 本ブログの音声版・姉妹版である Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」 では,これまでも様々な対談を行なってきました.今回は khelf(慶應英語史フォーラム)主催の khelf-conference-2022 という小集会(←有り体にいえば夏の「ゼミ合宿」です)の一環として,立命館大学の岡本広毅先生をお招きしてのライヴ対談となります.
 岡本先生とはすでに heldio で2度ほど対談しています.今度の「英語ヴァナキュラー談義」は,過去2回の対談(とりわけ2回目の対談)の延長線上にある議論ですので,ぜひ過去回を改めてお聴きいただければと思います.

 ・ 「#173. 立命館大学、岡本広毅先生との対談:国際英語とは何か?」 (2021/11/20)
 ・ 「#386. 岡本広毅先生との雑談:サイモン・ホロビンの英語史本について語る」 (2022/06/21)

 そもそも「ヴァナキュラー」とは何かというところから始め,それが英語史上どのような意義をもつのか,なぜ今それを考える必要があるのか,など縦横無尽に雑談を繰り広げたいと思っています.関連して,以下の hellog 記事もご参照ください.

 ・ 「#4804. vernacular とは何か?」 ([2022-06-22-1])
 ・ 「#4809. OEDvernacular の語義を確かめる」 ([2022-06-27-1])
 ・ 「#4812. vernacular が初出した1601年前後の時代背景」 ([2022-06-30-1])
 ・ 「#4814. vernacular をキーワードとして英語史を眺めなおすとおもしろそう!」 ([2022-07-02-1])

 岡本広毅先生は,11月25日より公開される映画『グリーン・ナイト』の字幕監修も担当されています.『ガウェイン卿と緑の騎士』 (Sir Gawain and the Green Knight) の翻案作品ですが,この作品のヴァナキュラー性や字幕監修裏話なども含めてぜひお話しを伺いたいと思います.私も対談を楽しみにしています.本作品の映像制作・配給会社 Transformer および,特設ツイッターもご訪問ください.
 khelf-conference-2022 では,上記対談の翌日9月21日(水)にも別の Voicy 生放送企画が予定されています.両日の生放送企画について詳しくはこちらの特設ページをご覧ください.また,両企画は以下でもご案内していますので是非お聴きください.



 khelf-conference-2022 に関係する各種セッションについては,khelf 公式ツイッターアカウント @khelf_keio でも広報していますので,そちらもご覧ください.

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2022-09-04 Sun

#4878. 『チョーサー巡礼』が刊行されました [chaucer][notice]

 8月30日に悠書館より『チョーサー巡礼 古典の遺産と中世の新しい息吹きに導かれて』が刊行されました.



 故池上忠弘氏が企画し,狩野晃一氏が編集した,チョーサーの作品と時代背景に関する本格的なコンパニオンです.こちらの目次をご覧いただくと分かるように,チョーサーの生涯,写本,言語はもとより,中世ヨーロッパ文学の背景から,当時の政治,美術,音楽に至るまでの広い範囲をカバーしていますので,中世英語英文学とその周辺分野への導入書としても役立つと思います.
 私自身は,池上昌氏,狩野晃一氏とともに第3章「チョーサーの英語」を執筆しました.チョーサーの英語は中英語 (Middle English) と呼ばれており,中英語期(1100--1500年頃)の後半に相当する時代の英語です.現代英語の知識があれば,多少の手ほどきと注を頼りに何とか読み進めることができます.とは言っても,6世紀以上の隔たりがありますので,たやすく読めるわけではありません.現代英語と比較して異なっている点,そして異なっていない点を先に押さえておけば,チョーサーの原文にも馴染みやすいはずです.第3章ではチョーサーの英語の特徴について,語彙,文法,発音,スペリング,韻律の観点から30頁ほどで易しく解説しています.
 今回の『チョーサー巡礼』刊行より1年ほど先立って,悠書館より『カンタベリ物語 共同新訳版』(池上忠弘(監訳))も刊行されています.当初は1冊で同時刊行という話もあったのですが,あまりに分量が嵩んだこともあり,2冊を順次刊行するということになりました.



 2冊の編集に尽力された狩野晃一氏が,ヒロ・ヒライ氏による YouTube 「BH チャンネル」にて対談されていますので,ぜひ以下よりご視聴ください.

 ・ 「【対談】チョーサー『カンタベリ物語』共同新訳版!!」
 ・ 「【生配信】待望の『チョーサー巡礼』ついに登場!中世英文学!」

 ・ 池上 忠弘(企画),狩野 晃一(編) 『チョーサー巡礼 古典の遺産と中世の新しい息吹きに導かれて』 悠書館,2022年.
 ・ ジェフリー・チョーサー(著),池上 忠弘(監訳) 『カンタベリ物語 共同新訳版』 悠書館,2021年.
 ・ 池上 昌・堀田 隆一・狩野 晃一 「チョーサーの英語」 『カンタベリ物語 共同新訳版』(池上 忠弘(企画),狩野 晃一(編)) 悠書館,2022年.93--124頁.

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2022-09-02 Fri

#4876. 国立民族学博物館で言葉の特別展が始まっています! [notice][linguistics][sign_language][world_englishes]

 昨日9月1日,国立民族学博物館にて特別展「Homō loquēns 「しゃべるヒト」~ことばの不思議を科学する~」がオープンしました.11月23日まで開催しています.言葉に関するお祭り的なイベントですね.先行チラシはこちらです.



 ヒトの言語能力,手話言語,言語の多様性など,コトバを巡る広い話題をカバーする特別展です.コトバに関心のある本ブログの読者にもお薦めです.関連して私設★民博言語展示応援団というブログも開かれているようです.
 近代における英語の世界的拡大と多様性の展示について,わずかばかりですが関わらせていただきました.私自身はまだ訪問していないのですが,機会をとらえて大阪に出かけたいと思います!

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2022-09-01 Thu

#4875. 朝カル講座の第3回「英語の歴史と世界英語 --- 英米の英語方言」のご案内 [asacul][notice][world_englishes][link][voicy][heldio][variety][ame][bre][me_dialect][dialectology]

 ちょうど1ヶ月後のことになりますが,2022年10月1日(土)15:30--18:45に,朝日カルチャーセンター新宿教室にて全4回のシリーズ「英語の歴史と世界英語」の第3回講座「英米の英語方言」を開講します.対面・オンラインのハイブリッド講座として開講される予定です.ご関心のある方は,ぜひ参加をご検討ください.シリーズ講座ではありますが,毎回独立した講座となっていますので,第1回,第2回に参加されていない方もご安心ください.詳細とお申し込みはこちらの公式ページよりどうぞ.第3回講座の概要は以下の通りです.

現代の「世界英語」を構成するさまざまな変種は,英語の諸方言とみることができます.実際,英語の歴史において方言は常に多様な形で存在し続けてきており,決して現代に特有の現象ではありません.アメリカ英語にも多くの方言が,イギリス英語にはさらに多くの方言がありましたし,今もあります.つまり「世界英語」は,歴史的な英語諸方言の延長線上にある現象なのです.英米方言,および諸方言の対極にある標準語の役割にも注目します.


 21世紀の世界英語 (World Englishes) も,英語史を通じて存在し続けてきた英語諸方言も,様々な英語の集合体という点では変わりありません.多様性が展開する舞台こそ,狭いブリテン島から広い地球へと拡がってきましたが,本質的に新しいことが生じているわけではありません.現代世界で英語に生じている出来事は,歴史的には必ずしも特別なものではないのです.
 とはいえ,もちろんすべてが同じわけでもありません.そのような異同を考えることで,現代の世界英語現象の特殊性をも浮き彫りにしていきたいと思います.かつての英語の多様性を振り返るに当たって,2大英語国である英米の諸方言に焦点を当てます.
 第3回講座についてもう少し詳しく知りたい方は,予告編として Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」を通じて「#454. 朝カル講座の第3回「英語の歴史と世界英語 --- 英米の英語方言」」を配信していますので,そちらをお聴きください.



 シリーズ講座の第1回,第2回については,以下の hellog や heldio でも取り上げています.こちらも参考までにどうぞ.

 ・ hellog 「#4775. 講座「英語の歴史と世界英語 --- 世界英語入門」のシリーズが始まります」 ([2022-05-24-1])
 ・ heldio 「#356. 世界英語入門 --- 朝カル新宿教室で「英語の歴史と世界英語」のシリーズが始まります」 (2022/05/22)
 ・ heldio 「#378. 朝カルで「世界英語入門」を開講しました!」 (2022/06/13)

 ・ hellog 「#4813. 朝カル講座の第2回「英語の歴史と世界英語 --- いかにして英語は拡大したのか」のご案内」 ([2022-07-01-1])
 ・ heldio 「#393. 朝カル講座の第2回「英語の歴史と世界英語 --- いかにして英語は拡大したのか」」 (2022/06/28)

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2022-08-30 Tue

#4873. 英語史を学び始めようと思っている方へ [voicy][heldio][hel_education][link][notice][elt][etymology][french]

 この「hellog~英語史ブログ」では,定期的に読者の皆さんに英語史の学びを奨励してきました.この夏の間に英語(学)の学びを深め,そこから英語史にも関心が湧き始めたという方もいるかと思いますので,このタイミングで改めて英語史の学びをお薦めしたいと思います.ちなみに本ブログの執筆者(堀田隆一)が何者かについてはこちらのプロフィールをご覧ください.
 これまで hellog や Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」の両メディアを中心に,「英語史のすすめ」に関するコンテンツを蓄積してきました.以下にカテゴリー別にリンクを整理しておきます.各カテゴリー内部では,およそ重要な順にコンテンツを並べていますので,上から順に聴取・閲覧していくと効果的かと思います.

[ まずは英語史の学びのモチベーションアップから! ]

 ・ heldio 「#444. 英語史を学ぶとこんなに良いことがある!」 (2022/08/18)



 ・ hellog 「#4728. 2022年度「英語史」講義の初回 --- 慶應義塾大学文学部英米文学専攻の必修科目「英語史」が始まります」 ([2022-04-07-1])
 ・ hellog 「#4729. ぜひ英語史学習・教育のために hellog の活用を!(2022年度版)」 ([2022-04-08-1])

 ・ hellog 「#4556. 英語史の世界にようこそ」 ([2021-10-17-1])
 ・ heldio 「#139. 英語史の世界にようこそ」 (2021/10/17)
 ・ hellog 「#24. なぜ英語史を学ぶか」 ([2009-05-22-1])
 ・ heldio 「#112. 英語史って何のため?」 (2021/09/21)
 ・ hellog 「#4361. 英語史は「英語の歴史」というよりも「英語と歴史」」 ([2021-04-05-1])
 ・ hellog 「#1199. なぜ英語史を学ぶか (2)」 ([2012-08-08-1])
 ・ hellog 「#1200. なぜ英語史を学ぶか (3)」 ([2012-08-09-1])
 ・ hellog 「#1367. なぜ英語史を学ぶか (4)」 ([2013-01-23-1])
 ・ hellog 「#2984. なぜ英語史を学ぶか (5)」 ([2017-06-28-1])
 ・ hellog 「#4021. なぜ英語史を学ぶか --- 私的回答」 ([2020-04-30-1])

 ・ hellog 「#3641. 英語史のすゝめ (1) --- 英語史は教養的な学問領域」 ([2019-04-16-1])
 ・ hellog 「#3642. 英語史のすゝめ (2) --- 英語史は教養的な学問領域」 ([2019-04-17-1])
 ・ hellog 「#4073. 地獄の英語史からホテルの英語史へ」 ([2020-06-21-1])

[ 英語史入門の文献案内 ]

 ・ hellog 「#4727. 英語史概説書等の書誌(2022年度版)」 ([2022-04-06-1])
 ・ hellog 「#4557. 「英語史への招待:入門書10選」」 ([2021-10-18-1])
 ・ heldio 「#140. 対談 英語史の入門書」 (2021/10/18)
 ・ hellog 「#4731. 『英語史新聞』新年度号外! --- 英語で書かれた英語史概説書3冊を紹介」 ([2022-04-10-1])
 ・ heldio 「#313. 泉類尚貴先生との対談 手に取って欲しい原書の英語史概説書3冊」 (2022/04/09)

 ・ hellog 「#3636. 年度初めに拙著『英語の「なぜ?」に答える はじめての英語史』を紹介」 ([2019-04-11-1])
 ・ heldio 「#315. 和田忍先生との対談 Baugh and Cable の英語史概説書を語る」 (2022/04/10)
 ・ hellog 「#4133. OED による英語史概説」 ([2020-08-20-1])

[ かつて英語史に入門した「先輩」からのコメント ]

 ・ hellog 「#2470. 2015年度,英語史の授業を通じて何を学びましたか?」 ([2016-01-31-1])
 ・ hellog 「#3566. 2018年度,英語史の授業を通じて何を学びましたか?」 ([2019-01-31-1])
 ・ hellog 「#3922. 2019年度,英語史の授業を通じて何を学びましたか?」 ([2020-01-22-1])
 ・ hellog 「#4661. 2021年度,英語史の授業を通じて何を学びましたか?」 ([2022-01-30-1])

[ とりわけ語源に関心がある方へ ]

 ・ hellog 「#3546. 英語史や語源から英単語を学びたいなら,これが基本知識」 ([2019-01-11-1])
 ・ hellog 「#3698. 語源学習法のすゝめ」 ([2019-06-12-1])
 ・ hellog 「#4360. 英単語の語源を調べたい/学びたいときには」 ([2021-04-04-1])
 ・ hellog 「#3381. 講座「歴史から学ぶ英単語の語源」」 ([2018-07-30-1])
 ・ hellog 「#600. 英語語源辞書の書誌」 ([2010-12-18-1])

[ とりわけ英語教育に関心がある方へ ]

 ・ heldio 「#310. 山本史歩子先生との対談 英語教員を目指す大学生への英語史のすすめ」 (2022/04/06)
 ・ hellog 「#4619. 「英語史教育」とは?」 ([2021-12-19-1])
 ・ hellog 「#4329. 「英語史の知見を活かした英語教育」について参考文献をいくつか」 ([2021-03-04-1])

[ とりわけフランス語学習に関心がある方へ ]

 ・ heldio 「#327. 新年度にフランス語を学び始めている皆さんへ,英語史を合わせて学ぶと絶対に学びがおもしろくなると約束します!」 (2022/04/23)
 ・ heldio 「#329. フランス語を学び始めるならば,ぜひ英語史概説も合わせて!」 (2022/04/25)
 ・ heldio 「#368. 英語とフランス語で似ている単語がある場合の5つのパターン」 (2022/06/03)
 ・ hellog 「#4787. 英語とフランス語の間には似ている単語がたくさんあります」 ([2022-06-05-1])
 ・ heldio 「#370. 英語語彙のなかのフランス借用語の割合は? --- リスナーさんからの質問」 (2022/06/05)
 ・ heldio 「#26. 英語語彙の1/3はフランス語!」 (2021/06/27)

Referrer (Inside): [2022-09-26-1]

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2022-08-18 Thu

#4861. YouTube 第50回記念 --- ダラダラおしゃべり飲み会,そしてまさにゃん登場 [youtube][notice][voicy][heldio][masanyan][khelf]

 半年ほど前の2月26日に YouTube にて「井上逸兵・堀田隆一英語学言語学チャンネル」を開設し,毎週水・日曜日の午後6時に新作を配信してきました.本ブログの読者の皆さんの中にも,視聴していただいている方がいると思います.ここまで応援ありがとうございます(cf. 「#4689. YouTube で「井上逸兵・堀田隆一英語学言語学チャンネル」を開設しました」 ([2022-02-27-1])).
 このたび記念すべき第50回に達しましたので,今回と次回は通常回とは異なり,2人でのダラダラおしゃべり飲み会をそのまま配信するということをやってみます.さほど英語学・言語学的な中身にはなっていない雑談回ですので,夏休みのひとときという趣旨でゆるリとご覧ください.「閲覧注意!ただ飲んでしゃべってます.50回記念雑談回<前編>」です.



 最後に登場してくる「まさにゃん」は,日本初の古英語系 YouTube チャンネルである「まさにゃんチャンネル」を配信しています.とりわけ「毎日古英語」シリーズは,古英語初学者向けの導入シリーズとなっていますので,どうぞご覧ください.とりわけ昨日アップされた新作動画「毎日古英語 【中間テスト!】」は,まさにゃん渾身の(?)企画です.ぜひ受験してみてください(←私はすでに受験しました).遊び心がありながらも真面目なチャンネルです.
 まさにゃんは khelf(慶應英語史フォーラム)の会長でもあり,本ブログおよび Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」にもたびたび登場しています.以下をご訪問ください.

 ・ hellog 「#4005. オンラインの「まさにゃんチャンネル」 --- 英語史の観点から英単語を学ぶ」 ([2020-04-14-1])
 ・ hellog 「#4566. heldio で古英語期と古英語を手短かに紹介しています(10分×2回)」 ([2021-10-27-1])
 ・ hellog 「#4740. 古英語入門のためのオンラインリソース」 ([2022-04-19-1])

 ・ heldio 「#149. 対談 「毎日古英語」のまさにゃんと、古英語ってどんな言語?」(2021年10月27日)
 ・ heldio 「#307. khelf 会長「まさにゃん」による『英語史新聞』の紹介」(2022年4月3日)
 ・ heldio 「#308. khelf 会長「まさにゃん」による「英語史コンテンツ50」の紹介」(2022年4月4日)
 ・ heldio 「#309. khelf 会長「まさにゃん」による「第一回古英語模試」」(2022年4月5日)
 ・ heldio 「#437. まさにゃんとの対談 ― メガフェップスとは何なの?」 (2022年8月11日)

 今後も「井上逸兵・堀田隆一英語学言語学チャンネル」では,英語学・言語学が身近に感じられてくるような話題をお届けしていきます.引き続きよろしくお願いいたします.

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2022-08-15 Mon

#4858. 『中高生の基礎英語 in English』の連載第18回「なぜ英語には類義語が多いの?」 [notice][sobokunagimon][rensai][lexicology][synonym][loan_word][borrowing][french][latin][lexical_stratification][contact][hellog_entry_set][japanese]

 昨日『中高生の基礎英語 in English』の9月号が発売となりました.連載「歴史で謎解き 英語のソボクな疑問」の第18回は「なぜ英語には類義語が多いの?」です.

『中高生の基礎英語 in English』2022年9月号



 英語には ask -- inquire -- interrogate のような類義語が多く見られます.多くの場合,語彙の学習は暗記に尽きるというのは事実ですので,類義語が多いというのは英語学習上の大きな障壁となります.本当は英語に限った話しではなく,日本語でも「尋ねる」「質問する」「尋問する」など類義語には事欠かないわけなので,どっこいどっこいではあるのですが,現実的には英語学習者にとって高いハードルにはちがいありません.
 英語に(そして実は日本語にも)類義語が多いのは,歴史を通じて様々な言語と接触してきたからです.英語にとってとりわけ重要な接触相手はフランス語とラテン語でした.英語は,ある意味を表わす語をすでに自言語にもっていたにもかかわらず,同義のフランス語単語やラテン語単語を借用してきたという経緯があります.結果として,類義語が積み重ねられ,地層のように層状となって今に残っているのです.この語彙の地層は,典型的に下から上へ「本来の英語」「フランス語」「ラテン語」と3層に積み上げられてきたので,これを英語語彙の「3層構造」と呼んでいます.
 3層構造については,hellog でも繰り返し取り上げてきました.こちらの記事セットおよび lexical_stratification の各記事をお読みください.
 雑誌の連載記事では,この話題を中高生にも分かるように易しく解説しています.ぜひ手に取っていただければと思います.

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2022-08-14 Sun

#4857. Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」のお薦め放送回 --- 2022年8月版 [voicy][heldio][hel_education][notice][senbonknock]

 Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」より,即席カテゴリー別にお薦め放送回をピックアップしてみました.お盆休み中の日曜日のお暇つぶしに,どうぞお聴きください.英語史の魅力にハマるかもしれません.ちなみに heldio 全放送の一覧はこちらよりどうぞ.

[ 人気回 ]

 ・ 「#1. なぜ A pen なのに AN apple なの?」 (2021/06/02)
 ・ 「#406. 常識は非常識,非常識は常識 ― 私の海外体験の最大の成果」 (2022/07/11)
 ・ 「#299. 曜日名の語源」 (2022/03/26)
 ・ 「#321. 古英語をちょっとだけ音読 マタイ伝「岩の上に家を建てる」寓話より」 (2022/04/17)
 ・ 「#326. どうして古英語の発音がわかるのですか?」 (2022/04/22)
 ・ 「#271. ウクライナ(語)について」 (2022/02/26)
 ・ 「#327. 新年度にフランス語を学び始めている皆さんへ,英語史を合わせて学ぶと絶対に学びがおもしろくなると約束します!」 (2022/04/23)
 ・ 「#343. 前置詞とは何?なぜこんなにいろいろあるの?」 (2022/05/09)
 ・ 「#358. 英語のスペリングを研究しているのにスペリングが下手になってきまして」 (2022/05/24)
 ・ 「#300. なぜ Wednesday には読まない d があるの?」 (2022/03/27)

[ 素朴な疑問にひたすら答える「千本ノック」シリーズ ]

 ・ 「#341. 英語に関する素朴な疑問 千本ノック」 (2022/05/07)
 ・ 「#342. 英語に関する素朴な疑問 千本ノック --- 続き」 (2022/05/08)
 ・ 「#350. 英語に関する素朴な疑問 千本ノック --- Part 3」 (2022/05/16)
 ・ 「#351. 英語に関する素朴な疑問 千本ノック --- Part 4」 (2022/05/17)
 ・ 「#360. 英語に関する素朴な疑問 千本ノック --- Part 5」 (2022/05/26)
 ・ 「#369. 英語に関する素朴な疑問 千本ノック --- Part 6」 (2022/06/04)
 ・ 「#390. 英語に関する素朴な疑問 千本ノック --- Part 7」 (2022/06/25)
 ・ 「#391. 英語に関する素朴な疑問 千本ノック --- Part 8」 (2022/06/26)
 ・ 「#398. 英語に関する素朴な疑問 千本ノック --- Part 9」 (2022/07/03)
 ・ 「#415. 英語に関する素朴な疑問 千本ノック --- Part 10」 (2022/07/20)
 ・ 「#416. 英語に関する素朴な疑問 千本ノック --- Part 11」 (2022/07/21)

[ 対談シリーズ ]

 ・ 「#108. 『英語の思考法』(ちくま新書)の著者、井上逸兵先生との対談」 (2021/09/17)
 ・ 「#140. 対談 英語史の入門書」 (2021/10/18)
 ・ 「#141. 対談 英語史×国際英語」 (2021/10/19)
 ・ 「#144. 対談 井上逸兵先生と「英語新書ブーム」を語る」 (2021/10/22)
 ・ 「#149. 対談 「毎日古英語」のまさにゃんと、古英語ってどんな言語?」 (2021/10/27)
 ・ 「#173. 立命館大学、岡本広毅先生との対談:国際英語とは何か?」 (2021/11/20)
 ・ 「#179. 和田忍先生との対談:ヴァイキングの活動と英語文献作成の関係」 (2021/11/26)
 ・ 「#180. 和田忍先生との対談2:ヴァイキングと英語史」 (2021/11/27)
 ・ 「#306. 市川誠先生との対談 長万部はイングランドか!?」 (2022/04/02)
 ・ 「#310. 山本史歩子先生との対談 英語教員を目指す大学生への英語史のすすめ」 (2022/04/06)
 ・ 「#311. 矢冨弘先生との対談 グラスゴー大学話しを1つ」 (2022/04/07)
 ・ 「#312. 古田直肇先生との対談 標準英語幻想について語る」 (2022/04/08)
 ・ 「#313. 泉類尚貴先生との対談 手に取って欲しい原書の英語史概説書3冊」 (2022/04/09)
 ・ 「#314. 唐澤一友先生との対談 今なぜ世界英語への関心が高まっているのか?」 (2022/04/09)
 ・ 「#315. 和田忍先生との対談 Baugh and Cable の英語史概説書を語る」 (2022/04/10)
 ・ 「#316. 井上逸兵先生との対談 YouTube を始めて1月半になりますが」 (2022/04/12)
 ・ 「#320. 田辺春美先生との対談 かつても英語史のラジオ番組があった!?」 (2022/04/16)
 ・ 「#323. 中山匡美先生との対談 singular "they" は19世紀でも普通に使われていた!」 (2022/04/19)
 ・ 「#349. 市川誠先生との対談 「ウスター」と「カステラ」,「レスター」と「リア王」」 (2022/05/15)
 ・ 「#386. 岡本広毅先生との雑談:サイモン・ホロビンの英語史本について語る」 (2022/06/21)
 ・ 「#404. 編者鼎談『言語の標準化を考える ― 日中英独仏「対照言語史」の試み』」 (2022/07/09)
 ・ 「#423. 寺澤盾先生との対談 英語の標準化の歴史と未来を考える」 (2022/07/28)
 ・ 「#427. 編者鼎談第2弾『言語の標準化を考える』 ― 60分生放送を収録しました」 (2022/08/01)
 ・ 「#437. まさにゃんとの対談 ― メガフェップスとは何なの?」 (2022/08/11)

[ Voicy のトークテーマに参加した放送(たいてい普段とは異なるテイストの回となっています) ]

 ・ 「#358. 英語のスペリングを研究しているのにスペリングが下手になってきまして」 (2022/05/24)
 ・ 「#366. 才能を引き出すための "education" 「教育」の本来の意味は?」 (2022/06/01)
 ・ 「#367. 私の息抜き・気晴らし (disport) は運動 (sport) です ― これも2重語」 (2022/06/02)
 ・ 「#372. 環境にいいこと "eco-friendly" ― 家庭から始めましょうかね」 (2022/06/07)
 ・ 「#373. みんなのお金の話≒みんなの言葉の話!?」 (2022/06/08)
 ・ 「#388. 暗号技術と言語学」 (2022/06/23)
 ・ 「#389. 2022年上半期の英語史活動(hel活)」 (2022/06/24)
 ・ 「#392. "familiar stranger" は撞着語法 (oxymoron)」 (2022/06/27)
 ・ 「#394. 小球 (ballot) を投票して大気球 (balloon) へ」 (2022/06/29)
 ・ 「#395. NFT「非代替性トークン」の原義は「正式には使えないお印」」 (2022/06/30)
 ・ 「#399. 英語学習は「毒を食わば皿まで」で行こう!」 (2022/07/04)
 ・ 「#406. 常識は非常識,非常識は常識 ― 私の海外体験の最大の成果」 (2022/07/11)
 ・ 「#414. 声でも英語史の話題を広く長くお届けしたい ー 私が Voicy を始めた理由」 (2022/07/19)
 ・ 「#430. nomad 「遊牧民」の原義」 (2022/08/04)
 ・ 「#431. 「hellog~英語史ブログ」を辞めることができません!」 (2022/08/05)

[ 近著『言語の標準化を考える』関連 ]

 ・ 「#361. 『言語の標準化を考える --- 日中英独仏「対照言語史」の試み』の読みどころ」 (2022/05/27)
 ・ 「#363. 『言語の標準化を考える』より英語標準化の2本の論考を紹介します」 (2022/05/29)
 ・ 「#397. 言葉のスタンダードとは何か? --- 『言語の標準化を考える』へのコメントをお寄せください!」 (2022/07/02)
 ・ 「#404. 編者鼎談『言語の標準化を考える ― 日中英独仏「対照言語史」の試み』」 (2022/07/09)
 ・ 「#423. 寺澤盾先生との対談 英語の標準化の歴史と未来を考える」 (2022/07/28)
 ・ 「#426. 本日午前11:00より「言語の標準化」鼎談を生放送 ― 標準化は実は身近な話題です!」 (2022/07/31)
 ・ 「#427. 編者鼎談第2弾『言語の標準化を考える』 ― 60分生放送を収録しました」 (2022/08/01)

[ 「井上逸兵・堀田隆一英語学言語学チャンネル」と引っかけた話題 ]

 ・ 「#272. 井上逸兵先生と YouTube を開始、そして二重否定の話し」 (2022/02/27)
 ・ 「#316. 井上逸兵先生との対談 YouTube を始めて1月半になりますが」 (2022/04/12)
 ・ 「#364. YouTube での「go/went 合い言葉説」への反応を受けまして」 (2022/05/30)

[ 英語史を学ぼうと思ったら ]

 ・ 「#112. 英語史って何のため?」 (2021/09/21)
 ・ 「#139. 英語史の世界にようこそ」 (2021/10/17)
 ・ 「#140. 対談 英語史の入門書」 (2021/10/18)
 ・ 「#303. 私の英語史関連の活動 2021年度から2022年度へ」 (2022/03/30)
 ・ 「#313. 泉類尚貴先生との対談 手に取って欲しい原書の英語史概説書3冊」 (2022/04/09)
 ・ 「#315. 和田忍先生との対談 Baugh and Cable の英語史概説書を語る」 (2022/04/10)
 ・ 「#327. 新年度にフランス語を学び始めている皆さんへ,英語史を合わせて学ぶと絶対に学びがおもしろくなると約束します!」 (2022/04/23)
 ・ 「#329. フランス語を学び始めるならば,ぜひ英語史概説も合わせて!」 (2022/04/25)

 ほか「#4806. 2022年上半期によく聴かれた放送 --- Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」より」 ([2022-06-24-1]) の人気放送一覧もどうぞ.
 heldio のチャンネルでは,皆さんからのご感想,ご意見,ご質問をお寄せいただいています.チャンネルで取り上げてほしいトピックなども歓迎です,Voicy のコメント機能,あるいはチャンネルプロフィールにリンクを張っている専用フォームを通じて,お寄せください.
 Voicy 放送は以下からダウンロードできるアプリ(無料)を使うとより快適に聴取できます.また,フォローしていただきますと,毎朝,更新通知が届くようになります.ぜひ Voicy アプリをご利用ください.hellog も heldio も引き続きよろしくお願いいたします.

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 ・ 高田 博行・田中 牧郎・堀田 隆一(編著)『言語の標準化を考える --- 日中英独仏「対照言語史」の試み』 大修館,2022年.

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2022-08-02 Tue

#4845. Voicy で「言語の標準化」鼎談を生放送しました [voicy][heldio][gengo_no_hyojunka][contrastive_language_history][standardisation][notice]

 一昨日7月31日(日)の11:00~12:00に,表記の通り Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」にて,近刊書『言語の標準化を考える --- 日中英独仏「対照言語史」の試み』(大修館,2022年)の編者3名による対談生放送をお届けしました.
 事前にリスナーの方々よりいただいていた質問にも答える形で議論を展開しましたが,日曜日午前中にもかかわらず全体として48名の方々に生で参加いただきました.ありがとうございます.
 録音したものを,鼎談の翌朝に「#427. 編者鼎談第2弾『言語の標準化を考える』 ― 60分生放送を収録しました」として昨日公開しました.対照言語史的な風味の詰まった議論となりました.60分の長丁場ですので,ぜひお時間のあるときにお聴きいただければ幸いです.



 生放送の司会としての緊張感はありましたが,実のところたいへん議論を楽しめましたし,勉強になりました.今回の対談を通じて「言語の標準化」および「対照言語史」という話題のおもしろさが皆様に伝われば,と思っています.
 本ブログを講読している皆様も,ぜひ上記をお聴きいただいた上で,ご意見やご質問がありましたら,Voicy のコメント機能などを経由してコメントいただければ幸いです.

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 先日の7月28日(木)には「#4840. 「寺澤盾先生との対談 英語の標準化の歴史と未来を考える」in Voicy」 ([2022-07-28-1]) として,本書の執筆者の1人でもある寺澤盾先生とも対談しています.こちらの音声もぜひお聴きください.
 その他,この hellog でも本書に関連する記事を多く書いてきました.まとめてこちらからご覧いただければと思います.

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2022-07-27 Wed

#4839. 英語標準化の様相は1900年を境に変わった [gengo_no_hyojunka][standardisation][notice][variety][world_englishes]

 hellog では,この5月に大修館書店より出版された『言語の標準化を考える --- 日中英独仏「対照言語史」の試み』(大修館,2022年)について,たびたび広報しています.
 今度の日曜日,7月31日(日)11:00--12:00 には編者3人の対談が,Voicy にて生放送される予定です.事前の質問なども受け付けていますので,こちらの Google Forms よりお寄せください.詳細は「#4836. 7月31日(日)11:00--12:00 に生放送!『言語の標準化を考える』をめぐる編者鼎談第2弾」 ([2022-07-24-1]) をご覧ください.

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 本書では英語の標準化 (standardisation) の歴史を,6章と7章にわたって詳述しています.とりわけ7章では「英語標準化の諸相―20世紀以降を中心に」と題して,20--21世紀の英語の「標準化」,実質的には英語の世界的な「通用化」という私たちにとって直接関わりのある話題が議論されています.執筆者は寺澤盾先生(青山学院大学)です.
 この章の前半では,Norman Blake に依拠し,標準化を念頭に置いた英語史の流れが概説されます.そして,真骨頂の後半では,1900年以降の英語の標準化について,とりわけ現代と未来を見据えた英語のあり方について,Basic English, Special English, Globish, Nuclear English, World Standard Spoken English という具体的な「変種」を参照しながら議論がなされます.
 寺澤先生の議論の趣旨は,目安として1900年を境に英語の標準化のあり方が変容したということです.この年代以前の標準化は,書き言葉の「統一化」「規範化」というトップダウンの標準化が基本でした.一方,この年代以降は,話し言葉の「通用化」というボトムアップの標準化が進んできているということです.
 私自身が執筆した6章「英語史における「標準化サイクル」」と合わせて,今や世界的な言語となった英語の,広い意味での「標準化」について,様々な観点から議論が活性化してくるとおもしろいですね.

 ・ 寺澤 盾 「英語標準化の諸相―20世紀以降を中心に」『言語の標準化を考える --- 日中英独仏「対照言語史」の試み』高田 博行・田中 牧郎・堀田 隆一(編著),大修館,2022年.

Referrer (Inside): [2022-07-29-1] [2022-07-28-1]

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2022-07-24 Sun

#4836. 7月31日(日)11:00--12:00 に生放送!『言語の標準化を考える』をめぐる編者鼎談第2弾 [notice][gengo_no_hyojunka][voicy]

 標題についてお知らせです.hellog の音声版として毎朝6時にお届けしている音声メディア Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」 を通じて,1週間後の7月31日(日)午前11:00--12:00に「生放送」で『言語の標準化を考える --- 日中英独仏「対照言語史」の試み』(大修館,2022年)の編者3人によるトークをお届けする予定です.ブラウザからウェブ上で聴くこともできますが,Voicy アプリから聴いていただけますと生放送中にコメントできる機能などが利用可能となりますのでお薦めです.なお,生放送の内容は録音し,後日 Voicy チャンネル内で公開する予定です.

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 放送当日までに(あるいは放送時にでも!)お寄せいただいたご質問やご意見に対しまして,編者3名ができるだけ反応したいと思っておりますので,ぜひお寄せください.Voicy アプリを経由してこちらからお送りいただくか,あるいはこちらの Google Forms を通じてご投稿いただく形でも結構です.Voicy アプリ(無料)を利用して本チャンネルフォローしていただきますと,生放送開始の通知が届いたり事前・放送中の「お便り」機能を使えたりできるようになりますので,ぜひフォローのほどよろしくお願いいたします.以下,改めてコメント投稿のお願いです(すでにコメントをいただいた方におかれましては,ありがとうございます.追加もいつでもどうぞ!).

・ 高田 博行・田中 牧郎・堀田 隆一(編著)『言語の標準化を考える --- 日中英独仏「対照言語史」の試み』 大修館,2022年.

 こちらの近刊書とそのテーマである「言語の標準化」と「対照言語史」について,編者3名が2022年7月8日(金)および7月31日(日)に2回ほど鼎談し,音声収録することになっています(後日 Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」にて公開予定).
 そこで,各回の編者鼎談に先立って,英語,日本語,その他の個別言語,あるいは言語一般に関心をもつ方々から,ご質問,ご意見,ご感想などを,こちらのフォームよりお寄せいただければと思います.
 本書を手に取ったことのある方,すでに読んだという方は実際には少ないかと思いますので,特に本書の内容を前提とせずに「言語の標準化」や「対照言語史」というキーワードから思いつく質問等を自由に投げていただければと思います.本書をすでに読んでいただいた方には,本書のご感想などをいただけますと嬉しいです.ちなみに,編者3名はそれぞれドイツ語史,日本語史,英語史を専門領域としています.鼎談では,例えば次のような事項を念頭におしゃべりする予定です.

 ・ ことばの標準化って何だろう?
 ・ 標準英語はいつできたの?
 ・ 日本語の「標準語」と「共通語」は違う?
 ・ 「対照言語史」って聞き慣れないけれど,いったい何?
 ・ ○○語と△△語の標準化の似ている点,異なる点は?
 ・ 本書のレイアウト上の売りである「多方向ツッコミ」とは?
 ・ 本書の出版企画の母体となった研究会で行なってきたこととは?

 以上,よろしくお願いいたします.


 31日の生放送に登場する編者3名を改めて紹介しておきますと,高田博行(学習院大学),田中牧郎(明治大学),堀田隆一(慶應義塾大学)となります.同じメンバーによる編者鼎談第1弾は,同じ Voicy チャンネルを通じて7月9日に公開しており,以下よりお聴きいただけます.



 第1弾はややフォーマルな雰囲気でしたが,今度の第2弾(生放送)では,もう少しインフォーマルにおしゃべりしたいと思っています.
 本書『言語の標準化を考える』については,hellog でもすでに何度か案内しています.こちらの記事セットを先にご一読いただきますと,31日の生放送も楽しく聴くことができるかと思います.
 なお,7月14日に出版された『英語教育』の8月号にて,本書の広告および書評 (70) が掲載されています.書評者は成蹊大学教授の田辺春美先生です.こちらもぜひ手に取ってご覧ください.

『英語教育』2022年8月号


Referrer (Inside): [2022-07-27-1]

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2022-07-23 Sat

#4835. 最近の Mond 回答のお知らせ [mond][sobokunagimon][notice]

 前回の「#4747. 英語・言語に関する質問への回答 --- Mond の近況報告」 ([2022-04-26-1]) 以来,3ヶ月が経ちました.この間に Mond に寄せらた英語・言語に関する質問に5件ほど回答しましたので,新しい順にまとめて紹介します(質問が寄せられたタイミングは,ずいぶん前だったりしますが).それぞれの質問をクリックして Mond へ飛んでみてください.

 ・ 移動動詞の省略についてドイツ語では,gehen, kommen 等の移動動詞は,助動詞,方向規定句と共起する場合は省略しうる,とあります.ここで助動詞は,話法の助動詞のみならず,完了形を作る助動詞も含まれ,結局 sein + 方向規定句 + (省略された移動動詞の過去分詞)で・・・へ行ったところだ,きたところだ,という意味になります.英語でも同様のことがあったことを堀田先生も,以下のページで紹介されていますが,私は,I'm home = I am come home, I'm back = I am come back と考えて良いと思います.ただし,方位副詞で,動的なもの(方向)と静的なもの(位置)が同じ場合(here 等)には文型だけでは「今ここにいる」という現在形なのか,「ここにやってきたところだ」という現在完了形なのかを区別できないので,注意する必要があると思います.現代英語でも「移動動詞は,助動詞,方向規定句と共起する場合は省略しうる」ということは実はかなりあることだと思いますが,何故か堀田先生の上記記事以外では,見たことがありません.不思議です.

 ・ 国際共通語として英語が存在するにもかかわらず,エスペラント語が生まれたのはなぜですか? 国際補助語として生まれたエスペラント語をいつか学んでみたいと考えているのですが,現実には英語が国際共通語として広く用いられおり,実用性では遥かに勝ると思います.このような状況下で,なぜエスペラント語が生み出されたのでしょうか.また,現在この言語を学ぶ動機としては,私のように趣味的なものがほとんどなのでしょうか?

 ・ 単語について質問です.see「見る」,watch「観る」は他動詞なのに,なぜ look の場合は前置詞の at をつける必要があるんですか?

 ・ 曜日については,Sunday,Monday,Saturday は天体名に,Tuesday,Wednesday,Thursday,Friday は神様の名前にちなんで名付けられていると思いますが,神様起源の曜日のうち,Friday にだけ所有格のsが入っていないように感じられるのはなぜでしょうか.

 ・ 名前とネーム,道路とロード,母とママのように,言語を超えて似ている言葉に不可思議さを感じています.これらの類似性はただの偶然なのでしょうか? それとも種として共有されている潜在意識的なものがあるのでしょうか?

 週末のちょっとした読み物としてどうぞ.

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