今年度,慶應義塾大学文学部英米文学専攻の堀田ゼミより14本の卒業論文と1本の修士論文が提出されました.以下,各々の題目を一覧します.私の英語史のゼミでどんなことが研究テーマとなるのかが伝わると思います.
[ 卒業論文 ]
・ Changes in the Frequency of Inanimate S-Genitive Case Use in British Popular and Quality Papers
・ The Characteristics and Development of Suffix -some in the History of English
・ The Origin and Development of the Construction It is Adj of NP to VP
・ The Difference between To-infinitive and Bare Infinitive in a Subjective Complement
・ A Study on the Singular and Plural Concord with the Collective Noun "Government"
・ An HTOED-Based Study on Semantic Change of Words Meaning "Delicious"
・ Contemporary Usage of 'unto' with Semantic Extension from the Bible
・ The Usage of Metonymies Shared among ENL Areas: The Case of Governmental Facilities
・ Stylistic Differences and Literary Commonalities among Two Works of George Orwell
・ Changes in the Social Demand and Frequency of the Woman's Honorific Title Ms
・ Decoding the N-word: A 20-Year Analysis of Language Evolution in Grammy Nominated Rap (2004--2024)
・ Political Correctness of the Infectious Disease Names: Hansen's disease, AIDS, and Mpox
・ Class Society and Language in Britain: Focusing on the Linguistic Characteristics of the Beatles
・ Changes and Trends of English Use in the Indian Movies: New Middle Class as the Audience
[ 修士論文 ]
・ Tautologies in the History of English: Their Usage and Conventionality
今年度のゼミでも英語史・英語学に関する多様なテーマで研究がなされました.形態論,統語論,意味論,語用論,語法研究,文体論,社会言語学など,関心が多岐にわたる点が,本ゼミの特徴です.ただし今回は音声学・音韻論に注目した研究がありませんでした(私としては少々寂しい).調査方法としてはコーパスを用いた実証的な研究が基本となってきています.来年度の卒論・修論にもテーマの幅広さを期待しています!
過年度のゼミ卒業論文の題目についてはこちらの記事セットあるいは sotsuron をどうぞ.英語史分野のテーマ探しのヒントとなるかと思います.khelf HP より「研究テーマ紹介」,あるいはゼミ紹介 HP より「ゼミ生の卒論テーマ」も役立つと思います.
昨年7月より週1,2回のペースで Baugh and Cable の英語史の古典的名著 A History of the English Language (第6版)を原書で精読する Voicy 「英語の語源が身につくラジオ」 (heldio) でのシリーズ企画を進めています.1回200円の有料配信となっていますが第1チャプターに関してはいつでも試聴可です.またときどきテキストも公開しながら無料の一般配信も行なっています.これまでのバックナンバーは「#5291. heldio の「英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む」シリーズが順調に進んでいます」 ([2023-10-22-1]) にまとめてありますので,ご確認ください.
今までに41節をカバーしてきました.目下,古英語を扱う第3章に入っています.次回取り上げる第42節 "Grammatical Gender" は,古英語の名詞に確認される文法上の「性」,すなわち文法性 (gender) に着目します.以下に同節のテキストを掲載しておきます(できれば本書を入手していただくのがベストです).
42. Grammatical Gender. As in Indo-European languages generally, the gender of Old English nouns is not dependent on considerations of sex. Although nouns designating males are often masculine, and those indicating females feminine, those indicating neuter objects are not necessarily neuter. Stān (stone) is masculine, and mōna (moon) is masculine, but sunne (sun) is feminine, as in German. In French, the corresponding words have just the opposite genders: pierre (stone) and lune (moon) are feminine, while soleil (sun) is masculine. Often the gender of Old English nouns is quite illogical. Words like mægden (girl), wīf (wife), bearn (child, son), and cild (child), which we should expect to be feminine or masculine, are in fact neuter, while wīfmann (woman) is masculine because the second element of the compound is masculine. The simplicity of Modern English gender has already been pointed out as one of the chief assets of the language. How so desirable a change was brought about will be shown later.
文法性に関する話題は hellog でも gender のタグを付した多くの記事で取り上げてきました.そのなかから特に重要な記事へのリンクを以下に張っておきます.
・ 「#25. 古英語の名詞屈折(1)」 ([2009-05-23-1])
・ 「#26. 古英語の名詞屈折(2)」 ([2009-05-24-1])
・ 「#28. 古英語に自然性はなかったか?」 ([2009-05-26-1])
・ 「#487. 主な印欧諸語の文法性」 ([2010-08-27-1])
・ 「#1135. 印欧祖語の文法性の起源」 ([2012-06-05-1])
・ 「#2853. 言語における性と人間の分類フェチ」 ([2017-02-17-1])
・ 「#3293. 古英語の名詞の性の例」 ([2018-05-03-1])
・ 「#4039. 言語における性とはフェチである」 ([2020-05-18-1])
・ 「#4040. 「言語に反映されている人間の分類フェチ」の記事セット」 ([2020-05-19-1])
・ 「#4182. 「言語と性」のテーマの広さ」 ([2020-10-08-1])
・ Baugh, Albert C. and Thomas Cable. A History of the English Language. 6th ed. London: Routledge, 2013.
3週間後の2月24日(土)の 15:30--18:45 に,朝日カルチャーセンター新宿教室にてシリーズ講座「文字と綴字の英語史」の第4回となる「近代英語の綴字 --- 標準化を目指して」が開講されます.
今回の講座は,全4回のシリーズの第4回となります.シリーズのラインナップは以下の通りです.
・ 第1回 文字の起源と発達 --- アルファベットの拡がり(春・4月29日)
・ 第2回 古英語の綴字 --- ローマ字の手なずけ(夏・7月29日)
・ 第3回 中英語の綴字 --- 標準なき繁栄(秋・10月7日)
・ 第4回 近代英語の綴字 --- 標準化を目指して(冬・2月24日)
今度の第4回については,先日 Voicy heldio にて「#971. 近代英語の綴字 --- 2月24日(土)の朝カルのシリーズ講座第4回に向けて」として概要を紹介していますので,お聴きいただければ幸いです.
これまでの3回の講座では,英語綴字の標準化の前史を眺めてきました.今回はいよいよ近現代における標準化の実態に迫ります.まず,15世紀の Chancery Standard に始まり,16世紀末から17世紀にかけての Shakespeare,『欽定訳聖書』,初期の英語辞書の時代を経て,18--19世紀の辞書完成に至るまでの時期に注目し,英単語の綴字の揺れと変遷を追います.その後,アメリカ英語の綴字,そして現代の綴字改革の動きまでをフォローして,現代英語の綴字の課題について論じる予定です.各時代の英単語の綴字の具体例を示しながら解説しますので,迷子になることはありません.
本講座にご関心のある方は,ぜひこちらのページよりお申し込みください.講座当日は,対面のほかオンラインでの参加も可能です.また,参加登録されますと,開講後1週間「見逃し配信」を視聴できます.ご都合のよい方法でご参加いただければと思います.シリーズ講座ではありますが,各回の内容は独立していますので,今回のみの単発のご参加でもまったく問題ありません.なお,講座で用いる資料は,当日,参加者の皆様に電子的に配布される予定です.
本シリーズと関連して,以下の hellog 記事,および Voicy heldio 配信回もご参照ください.
[ 第1回 文字の起源と発達 --- アルファベットの拡がり ]
・ heldio 「#668. 朝カル講座の新シリーズ「文字と綴字の英語史」が4月29日より始まります」(2023年3月30日)
・ hellog 「#5088. 朝カル講座の新シリーズ「文字と綴字の英語史」が4月29日より始まります」 ([2023-04-02-1])
・ hellog 「#5119. 朝カル講座の新シリーズ「文字と綴字の英語史」の第1回を終えました」 ([2023-05-03-1])
[ 第2回 古英語の綴字 --- ローマ字の手なずけ ]
・ hellog 「#5194. 7月29日(土),朝カルのシリーズ講座「文字と綴字の英語史」の第2回「古英語の綴字 --- ローマ字の手なずけ」」 ([2023-07-17-1])
・ heldio 「#778. 古英語の文字 --- 7月29日(土)の朝カルのシリーズ講座第2回に向けて」(2023年7月18日)
・ hellog 「#5207. 朝カルのシリーズ講座「文字と綴字の英語史」の第2回「古英語の綴字 --- ローマ字の手なずけ」を終えました」 ([2023-07-30-1])
[ 第3回 中英語の綴字 --- 標準なき繁栄 ]
・ hellog 「#5263. 10月7日(土),朝カルのシリーズ講座「文字と綴字の英語史」の第3回「中英語の綴字 --- 標準なき繁栄」」 ([2023-09-24-1])
・ heldio 「#848. 中英語の標準なき綴字 --- 10月7日(土)の朝カルのシリーズ講座第3回に向けて」(2023年9月26日)
[ 第4回 近代英語の綴字 --- 標準化を目指して ]
・ heldio 「#971. 近代英語の綴字 --- 2月24日(土)の朝カルのシリーズ講座第4回に向けて」(2024年1月27日)
多くの方々のご参加をお待ちしております.
昨日の記事「#5385. methinks にまつわる妙な語形をいくつか紹介」 ([2024-01-24-1]) の後半で少し触れましたが,近代英語期の半ばに methoughts なる珍妙な形態が現われることがあります.直説法・3人称・単数・過去,つまり「3単過の -s」という破格の語形です.生起頻度は詳しく調べていませんが,OED によると,Shakespeare からの例を初出として17世紀から18世紀半ばにかけて用例が文証されるようです.英語史上きわめて破格であり,希少価値の高い形態といえます(英語史研究者は興奮します).
OED の methinks, v. の異形態欄にて γ 系列の形態として掲げられている5つの例文を引用します.
a1616 Me thoughts that I had broken from the Tower. (W. Shakespeare, Richard III (1623) i. iv. 9)
1620 The draught of a Landskip on a piece of paper, me thoughts masterly done. (H. Wotton, Letter in Reliquiæ Wottonianæ (1651) 413)
1673 I had..coyned several new English Words, which were onely such French Words as methoughts had a fine Tone wieh them. (F. Kirkman, Unlucky Citizen 181)
1711 Methoughts I was transported into a Country that was filled with Prodigies. (J. Addison, Spectator No. 63. ¶3)
1751 The inward Satisfaction which I felt, had spread in my Eyes I know not what of melting and passionate, which methoughts I had never before observed. (translation of Female Foundling vol. I. 30)
methoughts の生起頻度を詳しく調べていく必要がありますが,いくつかの例が文証されている以上,単なるエラーで済ませるわけにはいきません.この形態の背景にあるのは,間違いなく3単現の形態で頻度の高い methinks でしょう.methinks からの類推 (analogy) により,過去形にも -s 語尾が付されたと考えられます.逆にいえば,このように類推した話者は,現在形 methinks の -s を3単現の -s として認識していなかったかとも想像されます.他の動詞でも3単過の -s の事例があり得るのか否か,疑問が次から次へと湧き出てきます.
実はこの methoughts という珍妙な過去形の存在について最初に教えていただいたのは,同僚のシェイクスピア研究者である井出新先生(慶應義塾大学文学部英米文学専攻)でした.その経緯は,先日の YouTube チャンネル「井上逸兵・堀田隆一英語学言語学チャンネル」にて簡単にお話ししました.「#195. 井出新さん『シェイクスピア,それが問題だ! --- シェイクスピアを楽しみ尽くすための百問百答』(大修館書店)のご紹介」をご覧ください.
関連して,井出先生とご近著について,以下の hellog および heldio でもご紹介していますので,ぜひご訪問ください.
・ hellog 「#5357. 井出新先生との対談 --- 新著『シェイクスピア それが問題だ!』(大修館,2023年)をめぐって」 ([2023-12-27-1])
・ heldio 「#934. 『シェイクスピア,それが問題だ!』(大修館,2023年) --- 著者の井出新先生との対談」
英語史にはおもしろい問題がゴロゴロ転がっています.
・ Wischer, Ilse. "Grammaticalization versus Lexicalization: 'Methinks' there is some confusion." Pathways of Change: Grammaticalization in English. Ed. Olga Fischer, Anette Rosenbach, and Dieter Stein. Amsterdam: John Benjamins, 2000. 355--70.
昨年大晦日に井上・堀田の YouTube (いのほたチャンネル)で公開した「#193. インド・ヨーロッパ祖語という着想のどこがすごいのか?! --- 近代言語学の祖と言われる Sir William Jones はどのような人物?」がよく視聴されています.本ブログでもご紹介しましょう.
Jones は,「比較言語学」 (comparative_linguistics) という近代的で科学的な言語学の扉を開いた人物として言語学史上に名を残しています.しかし,動画の中でも述べている通り,私が考える Jones の最大の功績は,共通の祖語(後の比較言語学で「印欧祖語」と呼ばれることになる言語)が今や失われているだろうと看破し喝破した点にあります.ヘブライ語やギリシア語など,ユダヤ・キリスト教と関わりの深い宗教的威信のある既存の言語のいずれでもなく,もう失われてしまった言語なのだろうと予言した慧眼に敬服します.
この事情については,上記 YouTube のほか hellog や Voicy heldio でも取り上げてきましたので,合わせて参照していただければ
・ hellog 「#282. Sir William Jones,三点の鋭い指摘」 ([2010-02-03-1])
・ hellog 「#658. William Jones 以前の語族観」 ([2011-02-14-1])
・ hellog 「#1272. William Jones 以前の語族観 (2)」 ([2012-10-20-1])
・ hellog 「#3705. Sir William Jones」 ([2019-06-19-1])
・ heldio 「#352. Sir William Jones --- 語学の天才にして近代言語学・比較言語学の祖」(2022年5月18日配信)
毎朝6時にお届けしている Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」の2024年の大テーマは「言語変化」 (language_change) です.この「hellog~英語史ブログ」でも長きにわたって注目してきたトピックですが,音声メディア heldio も用いて,より広く「なぜコトバは変化するのか」という魅力的な話題をお届けしていきたいと思います.よろしくお願いいたします.
heldio チャンネルは2021年6月2日に開設し,2年7ヶ月ほどの間,毎朝英語史に関するお話しをお届けしてきました.heldio 開設2周年に当たる2023年6月2日には,有料版となるプレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪 (helwa)」もオープンしました(こちらは毎週火木土の午後6時に配信しています).
私はブログや Voicy 等のメディアを通じて「英語史をお茶の間に」広げていくことをモットーとしていますが,「hel活」(英語史活動)を推進してゆく「助っ人」にも囲まれるようになりました.感謝に堪えません.そのhel活助っ人のごく一部にすぎませんが,以下にご紹介します.
・ khelf(慶應英語史フォーラム)のメンバー:「hel活」の最大の応援団体です.『英語史新聞』を季刊で刊行しています.HP での広報のほか,X(旧ツイッター)アカウント @khelf_keio からも日々元気にhel活中.
・ heldio/helwa のリスナーの皆さん:日々の配信回へのコメント,SNS を通じての広報,企画回や生放送への参加,その他のhel活でお世話になっています.とりわけ最近注目すべきSNS上での活動としては:
- リスナーの umisio さんによる「2024年「英語史の輪#77」英語語源辞典を読む.ノート完成.」,および「英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む(34)のノートを取ったどー」等
- リスナーの kitako さんによる「heldio瓦版2024年1号」
- 同じく kitako さんによるインスタグラムでの日々の heldio 配信回の紹介
が目を見張ります
・ heldio/helwa 対談出演者の研究者や学生の皆さんにもお世話になっています.特に出演回数の多い方々の一覧は,いずれ整理したいと思っています.当面は以下のお二方が独自にまとめられているものをどうぞ.
- 菊地翔太先生(専修大学)の HP
- 矢冨弘先生(熊本学園大学)の HP
・ そしてもちろん本ブログを毎日お読みいただいている皆さんにも感謝いたします.私の公式 X アカウント @chariderryu からも情報を発信していますので,ぜひフォローをお願い致します.
皆さんのhel活支援に感謝いたします.引き続き「英語史をお茶の間に」の応援をよろしくお願いします.今回と同趣旨の記事として「#5256. heldio/hel活応援リンク集」 ([2023-09-17-1]) もご覧いただければ.
昨日の記事「#5366. England と English の語源を深掘りする回」 ([2024-01-05-1]) で触れた England について,歴史的な異形態(あるいは異綴字)を OED に従って列挙してみたい.OED によると,この語の異形態は大きく3つの系列に分けられる.
α. OE Ænglaland, Anglaland (rare), Englalond, OE-eME Ængleland, Englaland, lOE Englæland, lOE-eME Engleland, eME Aenglelond, Englalande, Englelond, Englelonde.
β. eME Anglenelonde, Engleneloande, Englenelond, Englenelonde.
γ. ME Ægeland, Eangelond, Engelande, Engelond, Engelonde, Enguelonde, Enkelonde, Ingelond, Ingelonde, Inglond, Inglonde, Yngelond, ME-15 Englond, Englonde, Ingeland, Ynglond, ME-16 Englande, Ingland, ME- England, 15 Eingland, Eyngland, Yngellond, 16 Inglant (Irish English), 17 Englone (Irish English); Sc. pre-17 Engelande, Englande, Englonde, Ingland, Inglande, Yngland, Ynglande, Ynglond, pre-17 17- England.
α系列の綴字は本来の語源形に最も近いもので,Angle (アングル人)の複数属格形である Angla に land (土地,国)が接続した複合語である.綴字上 <l> の文字が2度,典型的には <lala> のような繋がりで現われるのがポイントである.
β系列は,複数属格語尾に本来強変化名詞で予想される -a ではなく,弱変化名詞屈折から借りてきたとおぼしき -ena が用いられる系列である.これについては,A. Campbell Old Eng. Gram. (1959) §610 (7) を参照するようにとあったので参照してみると,「マーシア人たちの」を意味する Mierċcna (-ena) の形態を念頭に置きつつ次のように述べている.
The adoption of g.p. -ena, -na is obscure; once adopted it caused further confusion with the weak nouns (Seaxan, Englan, &c.).
βγ系列は,α系列の <lala> の連続を嫌って重音脱落 (haplology) を経た綴字である.現代標準の England に連なる系列と理解してよい.「#2362. haplology」 ([2015-10-15-1]) を参照.
ちなみに MED の Engelōnd n.[/sic] によると, "Also Eng(e)land, (early) Engle(ne lond, (late) Ing(e)lond." と異形態が与えられていた.
このように England という重要な国号の形態・綴字とて歴史的には長らく揺れを示してきたのである.関連して以下の記事や放送回を参照.
・ hellog 「#1145. English と England の名称」 ([2012-06-15-1])
・ hellog 「#1436. English と England の名称 (2)」 ([2013-04-02-1])
・ hellog 「#2250. English の語頭母音(字)」 ([2015-06-25-1])
・ heldio 「#16. そもそも English という単語はナゾだらけ!」
・ heldio 「#251. 複数形 Englishes の出現」
・ Campbell, A. Old English Grammar. Oxford: OUP, 1959.
本ブログの姉妹版・音声版の Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」では,有料ではありますが「英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む」と題するオンライン超精読回のシリーズを,この半年のあいだ,おおよそ定期的にお届けしています.バックナンバーは「#5291. heldio の「英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む」シリーズが順調に進んでいます」 ([2023-10-22-1]) をご覧ください.
昨日,最新回となる「英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む (34) The Names "England" and "English"」を配信しました.England と English という,英語史上きわめて重要な語の語源に迫る半ページ弱の文章を30分以上かけて解きほぐしています.
この回を配信した機会を逃さずに,本日午後6時より,Voicy プレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪 (helwa)」での配信となりますが,この話題と関連する生放送を「【英語史の輪 #77】新年会直前,『英語語源辞典』で England と English を精読する」と題してお届けする予定です.
寺澤芳雄(編集主幹)『英語語源辞典』(研究社,1997)を手元に置いておられる方はそれを目の前に置き,そうでない方は今回のためにスキャンしたこちらの画像を参考に,ぜひ聞いていただけば幸いです.きわめて重要な単語の語源を深掘りしていきます.
こちらの helwa はプレミアム限定チャンネルですが,この1月より初月無料の試聴サービスを提供しています.日々 heldio の通常配信をお聴きの方々のなかには,プレミアム限定チャンネルは気になっていたけれど課金して参加するにはハードルが高い,まずはどんな雰囲気なのか試聴してみたい,という方もいらっしゃるかもしれません.ぜひこの1ヶ月のあいだ試聴していただき,続けてもよいと思った場合には2月以降もお付き合いいただければと思います.そうでなければ辞めていただくということで,まったくけっこうです.
余談ですが,上記の予約済の生放送のタイトルにも示されているとおり,helwa ではプレミアムリスナー限定のオンライン新年会を,生放送終了後の午後7時から開催予定です.
予習・復習のために,今回の話題と関連する hellog, heldio, その他のリソースとして以下を挙げておきます.
今年も毎朝6時に,本ブログのラジオ版ともいうべき Voicy 「英語の語源が身につくラジオ」 (heldio)をお届けしています.この heldio には,有料版のプレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪」 (helwa) があります.昨年6月2日に開設したサロン風チャンネルで,毎週火木土の夕方6時にお届けしています.今年の初回配信は昨晩「【英語史の輪 #75】2023年 heldio の推し配信回の投票結果,について講評の続き」として配信しました.
helwa には目下40名ほどのコアリスナーの皆さんに参加していただいており,楽しく学んだり,おしゃべりしたり,会ったり,飲んだりしています.月ごとのサブスクリプションで,月額800円となっています(Voicy アプリ経由では手数料がかかってさらに高くなりますので,ウェブブラウザ経由でご参加下さい).
年が改まりまして,helwa ではこの1月より初月無料の試聴サービスを提供しています.日々 heldio の通常配信をお聴きの方々のなかには,プレミアム限定チャンネルは気になっていたけれど課金して参加するにはハードルが高い,まずはどんな雰囲気なのか試聴してみたい,という方もいらっしゃるかもしれません.ぜひこの1ヶ月のあいだ試聴していただき,続けてもよいと思った場合には2月以降もお付き合いいただければと思います.そうでなければ辞めていただくということで,まったくけっこうです.
helwa の運営方針は開設時より変わっていません.基本は「英語史をお茶の間に」をモットーとし,収益は「hel活」(英語史活動)にほぼすべて充てています.以下の記事をご参照いただければ.
・ 「#5145. 6月2日(金),Voicy プレミアムリスナー限定配信の新チャンネル「英語史の輪」を開始します」 ([2023-05-29-1])
・ 「#5150. プレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪」がオープン!」 ([2023-06-03-1])
・ 「#5301. プレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪」 (helwa) の5ヶ月の軌跡」 ([2023-11-01-1])
・ 「#5330. 11月の「英語史の輪」 (helwa) の振り返り --- Voicy のプレミアムリスナー限定配信チャンネル」 ([2023-11-30-1])
最近の helwa コミュニティ内部の傾向としては,多くのプレミアムリスナーの方々がボランティアで「hel活」を推し進めてくれること,コミュニティ内の全体的な英語史リテラシーの増強により私の話題が先取りされてしまう(!)機会が増えたこと,オンラインや対面のオフ会の頻度が高まってきたこと,などが挙げられます.
実際,次の交流の機会として,明後日の1月5日(金)の 19:00--20:00 に helwa オンライン新年会を開催する予定です.heldio/helwa 出演経験のある研究者や khelf(慶應英語史フォーラム)メンバーも加わり,貴重な交流の機会になると思います.
昨年12月分の helwa の全13回が出そろっていますので,そのバックナンバーへリンクを張っておきます.
・ 【英語史の輪 #62】helwa は本当に輪が広がるワ (2023/12/02)
・ 【英語史の輪 #63】語彙関係 (2023/12/05)
・ 【英語史の輪 #64】明日の helwa 忘年会ヨロシク! その他諸々も! (2023/12/07)
・ 【英語史の輪 #65】英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む (32) The Germanic Conquest --- Taku さんとの実況中継(後半) (2023/12/09)
・ 【英語史の輪 #66】博士論文とファイル名 (2023/12/12)
・ 【英語史の輪 #67】同音異義語 count (2023/12/14)
・ 【英語史の輪 #68】今朝の中学生からの生の声をもっとお届け! (2023/12/16)
・ 【英語史の輪 #69】get medieval の続き (2023/12/19)
・ 【英語史の輪 #70】なぜ英語史に関心を持ったの? --- 村岡宗一郎さん,藤原郁弥さんとの対談 (2023/12/21)
・ 【英語史の輪 #71】年末年始の heldio/helwa イベントのお知らせ (2023/12/23)
・ 【英語史の輪 #72】抽象名詞を作る -ity (2023/12/26)
・ 【英語史の輪 #73】年末の雑談回 (2023/12/28)
・ 【英語史の輪 #74】2023年の helwa 10大ニュース (2023/12/30)
年末に「#5358. 2023年 heldio の推し配信回は? --- ぜひ投票をお願いします」 ([2023-12-28-1]) の記事で呼びかけていた通り,昨年中にお届けした heldio 配信回のなかから人気回を決めるリスナー投票を実施しました.大晦日の夜に締め切りましたが,38名の方による投票がありました.投票してくださった方々には御礼申し上げます.
では,投票結果です.1人10個まで選択できるという投票形式でしたが,以下の通りとなりました.上位7位までの計25回分を掲載しています.さらに詳しくは Slido での投票結果,あるいは本記事のソースHTMLをご覧ください.
また本記事冒頭に掲げた今朝の heldio 配信回「#946. 2023年 heldio の推し配信回の投票結果を発表」では,声で投票結果の講評をお届けしていますので,そちらもお聴きいただければ.
1. 「#822. ゼロから学ぶはじめての古英語 --- Part 1 with 小河舜さん and まさにゃん」 (29%)
2. 「#875. 『英語語源辞典』を読むシリーズ (1) --- 藤原くんと foot を語る」 (24%)
3. 「#667. 五所万実さんとの対談 --- 商標言語学とは何か?」 (21%)
4. 「#783. 古英詩の傑作『ベオウルフ』 (Beowulf) --- 唐澤一友さん,和田忍さん,小河舜さんと飲みながらご紹介」 (18%)
5. 「#729. なぜ英語を学ばなければならないの? --- 中学生のための英語史」 (16%)
5. 「#759. Wulfstan て誰? --- 小河舜さんとの対談【第1弾】」 (16%)
5. 「#797. 唐澤一友さんに Beowulf のことを何でも質問してみました with 和田忍さん and 小河舜さん」 (16%)
5. 「#828. 『英語語源辞典』(研究社,1997年)ってスゴい --- 研究社会議室での対談 (1)」 (16%)
5. 「#934. 『シェイクスピア,それが問題だ!』(大修館,2023年) --- 著者の井出新先生との対談」 (16%)
6. 「#602. なぜ両足で歩くのに on feet ではなくて on foot なの?」 (13%)
6. 「#661. book と beech --- 本とブナの関係は?」 (13%)
6. 「#670. 英語史クイズ with まさにゃん(続編)」 (13%)
6. 「#865. 世界英語のお薦め本の紹介 --- 大石晴美(編)『World Englishes 入門』(昭和堂,2023年)」 (13%)
6. 「#901. 著者と語る『World Englishes 入門』(昭和堂,2023年) --- 梅谷博之先生とのモンゴルの英語をめぐる対談」 (13%)
7. 「#598. メタファーとは何か? 卒業生の藤平さんとの対談」 (11%)
7. 「#624. 「沈黙」の言語学」 (11%)
7. 「#669. 英語史クイズ with まさにゃん」 (11%)
7. 「#671. 五所万実さんとの対談 --- 商標の記号論的考察」 (11%)
7. 「#735. 古英語音読 --- マタイ伝「種をまく人の寓話」より毒麦の話」 (11%)
7. 「#776. 「言語は○○である」 --- 初のリスナー参加の生放送企画」 (11%)
7. 「#809. 「言語化」という表現が流行っているようですが」 (11%)
7. 「#829. ゼロから学ぶはじめての古英語 --- Part 2 with 小河舜さん and まさにゃん」 (11%)
7. 「#836. ゼロから学ぶはじめての古英語 --- Part 3 with 小河舜さん and まさにゃん」 (11%)
7. 「#869. 著者と語る『World Englishes 入門』(昭和堂,2023年) --- 和田忍さんとの対談」 (11%)
7. 「#883. 著者と語る『World Englishes 入門』(昭和堂,2023年) --- 今村洋美先生とのアメリカ・カナダ英語をめぐる対談」 (11%)
最上位にはシリーズものや対談回が多くランクインしました.とりわけベスト5辺りまでの配信回については,2024年にもシリーズとして継続して関連回を配信して欲しい,というリスナーさんからの声と理解してよろしいでしょうか.ぜひ検討していきたいと思います.全体として,本紹介や「素朴な疑問」を扱った回も人気のようです.投票結果の一覧のなかで,まだお聴きでない配信回がありましたら,ぜひこのお正月にでも聴取してお楽しみください.
投票されたリスナーの皆さんからの選評については,12月25日の heldio 配信回「#938. 2023年 heldio の推し配信回の投票を!」のコメント欄も覗いてみてください.
リスナー umisio さんによる note より,以下の記事も参考になります.
- 「令和5年 (2023年) の heldio を振り返る 第1四半期(1--3月)編」
- 「令和5年 (2023年) の heldio を振り返る 第2四半期(4--6月)+7月 まるでカンブリア紀!?」
- 「令和5年 (2023年) の heldio を振り返る 第3四半期(8--9月) ※7月は前回に含めた」
- 「令和5年(2023年)の heldio を振り返る 第4四半期(9--12月)」
2024年の heldio でも有益な配信回をお届けしていきます.どうぞお付き合いください!
謹賀新年.本年も「英語史をお茶の間に」をモットーに,英語史の魅力を広く伝える啓蒙活動「hel活」を展開していきます.こちらの「hellog~英語史ブログ」を引き続き毎日お届けしていくほか,姉妹版・音声版の Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」 も毎朝6時に更新していきます.
年初ということで,昨年の hellog の振り返りをします.これまでの全記事を対象に,昨年1年間で最もよく読まれた記事は12月30日付のアクセス・ランキング (access ranking) のトップ500記事をご覧いただければと思います.過年度版は「#4997. 2022年によく読まれた記事」 ([2023-01-01-1]),「#4632. 2021年によく読まれた記事」 ([2022-01-01-1]),「#4267. 2020年によく読まれた記事」 ([2021-01-01-1]),「#3901. 2019年によく読まれた記事」 ([2020-01-01-1]) をご参照ください.
以下は,2023年に執筆・公開された記事に限定して,どの記事が最もよく読まれたかのランキングとなります.お正月の読み物としてどうぞ.まとめ読みしたい方はこちらの記事セットから.
・ 「#5098. 英語史を学び始めようと思っている方へ hellog と heldio のお薦め回一覧(2023年度版)」 ([2023-04-12-1]) (2083)
・ 「#5142. 「ペレヒル」と「十五円五十銭」」 ([2023-05-26-1]) (1672)
・ 「#5099. 2023年度の「英語史」講義が始まります --- 慶應義塾大学文学部英米文学専攻の必修科目」 ([2023-04-13-1]) (849)
・ 「#5065. 自然言語処理 (NLP) の基本タスク」 ([2023-03-10-1]) (817)
・ 「#5009. なぜバーナード・ショーの綴字ネタ「ghoti = fish」は強引に感じられるのか?」 ([2023-01-13-1]) (751)
・ 「#5047. 「大航海時代略年表」 --- 『図説大航海時代』より」 ([2023-02-20-1]) (621)
・ 「#5097. hellog の読み方(2023年度版)」 ([2023-04-11-1]) (576)
・ 「#5152. 古英語聖書より「種をまく人の寓話」 --- 毒麦の話」 ([2023-06-05-1]) (554)
・ 「#5094. 英語史概説書等の書誌(2023年度版)」 ([2023-04-08-1]) (508)
・ 「#5041. 英語帝国主義の議論のために」 ([2023-02-14-1]) (402)
・ 「#5031. 接尾辞 -ism の起源と発達」 ([2023-02-04-1]) (393)
・ 「#5154. なぜ height はこの綴字でこの発音なの?」 ([2023-06-07-1]) (355)
・ 「#5145. 6月2日(金),Voicy プレミアムリスナー限定配信の新チャンネル「英語史の輪」を開始します」 ([2023-05-29-1]) (347)
・ 「#5147. 「ゆる言語学ラジオ」出演第3回 --- 『ジーニアス英和辞典』第6版を読む回で触れられた諸々の話題」 ([2023-05-31-1]) (323)
・ 「#5125. 「ゆる言語学ラジオ」初出演回で話題となった縦棒16連発の単語 --- unmummied」 ([2023-05-09-1]) (315)
・ 「#5205. Baugh and Cable の英語史概説書を1節ずつ読み進めながら Voicy heldio で自由にコメントしていく試みを始めています」 ([2023-07-28-1]) (296)
・ 「#5026. 接尾辞 -age」 ([2023-01-30-1]) (268)
・ 「#5132. なぜ be going to は未来を意味するの? --- 「文法化」という観点から素朴な疑問に迫る」 ([2023-05-16-1]) (254)
・ 「#5268. 大石晴美(編)『World Englishes 入門』(昭和堂,2023年)」 ([2023-09-29-1]) (254)
・ 「#5166. 秋元実治(編)『近代英語における文法的・構文的変化』(開拓社,2023年)」 ([2023-06-19-1]) (242)
・ 「#5210. 世界最強の英語語源辞典 --- 寺澤芳雄(編集主幹)『英語語源辞典』(研究社,1997年)」 ([2023-08-02-1]) (231)
・ 「#4997. 2022年によく読まれた記事」 ([2023-01-01-1]) (212)
・ 「#5052. none は単数扱いか複数扱いか?」 ([2023-02-25-1]) (206)
・ 「#5240. Voicy heldio で「ゼロから学ぶはじめての古英語」シリーズが始まりました」 ([2023-09-01-1]) (201)
・ 「#5168. なぜアメリカで "spelling bee" が大人気なのか?」 ([2023-06-21-1]) (196)
・ 「#5111. チョーサーによるブルトン・レ「地方地主の話の序」を読む」 ([2023-04-25-1]) (193)
・ 「#5171. 3人称複数代名詞 we, you, they の総称的用法」 ([2023-06-24-1]) (192)
・ 「#5172. なぜ印欧祖語には母音交替があったのか?」 ([2023-06-25-1]) (179)
・ 「#5167. なぜ18世紀に規範文法が流行ったのですか?」 ([2023-06-20-1]) (170)
・ 「#5110. 国立西洋美術館「憧憬の地 ブルターニュ展」訪問に向けての予習」 ([2023-04-24-1]) (166)
・ 「#5223. 『英語史新聞』第6号が発行されました」 ([2023-08-15-1]) (166)
・ 「#5120. 井上・堀田の YouTube --- ゆる言語学ラジオ・水野太貴さんのゲスト回第3弾」 ([2023-05-04-1]) (165)
・ 「#5194. 7月29日(土),朝カルのシリーズ講座「文字と綴字の英語史」の第2回「古英語の綴字 --- ローマ字の手なずけ」」 ([2023-07-17-1]) (163)
・ 「#5151. 日本語反対語辞典の「まえがき」より」 ([2023-06-04-1]) (162)
・ 「#5196. 「ゆる言語学ラジオ」出演第4回 --- 『英単語ターゲット』より英単語語源を語る回」 ([2023-07-19-1]) (161)
・ 「#5093. heldio の聴き方(2023年度版)」 ([2023-04-07-1]) (160)
・ 「#5202. 他動性 (transitivity) とは何か?」 ([2023-07-25-1]) (158)
・ 「#5139. 英語史において「ケルト語仮説」が取り沙汰されてきた言語項」 ([2023-05-23-1]) (154)
・ 「#5267. 言語におけるアイコン性について考えてみませんか?」 ([2023-09-28-1]) (152)
・ 「#5020. 2022年度,英語史の授業を通じて何を学びましたか?」 ([2023-01-24-1]) (147)
・ 「#5010. 『中高生の基礎英語 in English』の連載第23回「なぜ現在分詞と動名詞は同じ -ing で表されるの?」」 ([2023-01-14-1]) (146)
・ 「#5167. なぜ18世紀に規範文法が流行ったのですか?」 ([2023-06-20-1]) (142)
・ 「#5261. 研究社会議室での3回にわたる『英語語源辞典』をめぐるインタビューが完結」 ([2023-09-22-1]) (142)
・ 「#5238. 「言語化」という表現が流行っているようですが」 ([2023-08-30-1]) (132)
・ 「#5353. 2023年の heldio 配信回のランキング --- リスナー数編」 ([2023-12-23-1]) (132)
・ 「#5012. When Adam delved and Eve span, who was then the gentleman? --- John Ball の扇動から生まれた諺」 ([2023-01-16-1]) (131)
・ 「#5183. なぜ「文法の謎」があるのか?」 ([2023-07-06-1]) (130)
・ 「#5146. 強調構文の歴史に関するコンテンツを紹介」 ([2023-05-30-1]) (129)
・ 「#5187. 固有名詞学のハンドブック」 ([2023-07-10-1]) (123)
・ 「#5206. Beowulf の冒頭11行を音読」 ([2023-07-29-1]) (123)
新年は学び始めにふさわしい時期です.英語史に関心をもった方,さらに関心をもちたい方は「#5098. 英語史を学び始めようと思っている方へ hellog と heldio のお薦め回一覧(2023年度版)」 ([2023-04-12-1]) とそこからリンクを張っている記事群をご参照ください.
なお,昨年の Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」 の聴取ランキングは「#5353. 2023年の heldio 配信回のランキング --- リスナー数編」 ([2023-12-23-1]) にて取り上げています.
本年も,hellog, heldio ともにお付き合いのほど,よろしくお願いいたします.
今年も英語史・英語学・言語学に関して様々な発信活動を行なってきました.YouTube チャンネル「井上逸兵・堀田隆一英語学言語学チャンネル」でも,毎週水・日の午後6時に動画を配信してきました.2023年中に配信してきた,元日の第89回から12月27日(水)に公開された第193回までの104回分を対象に,最もよく視聴された動画10本を紹介します.
1. 「#120. ゆる言語学ラジオ・水野太貴さんにお越しいただきました!」
2. 「#122. ゆる言語学ラジオ・水野太貴さん登場!第2弾・語に始まって語に終わる」
3. 「#124. ゆる言語学ラジオ・水野太貴さん登場!第3弾・ゆる言語学ラジオはゆるくない!」
4. 「#126. ゆる言語学ラジオ・水野太貴さん登場!第4弾・水野さんから見たこのチャンネル?」
5. 「#160. もりてつさんにお越しいただきました!!!人気 YouTuber,人気予備校講師,人気 TOEIC 等英語講師もりてつさんの礎は認知言語学!?」
6. 「#176. 国際的音声学者・川原繁人さんが語る音声学・音韻論の遍歴!」
7. 「#103. アメリカもイギリスもオーストラリアも英語は公用語ではない.ニュージーランドは英語は公用語.なぜ? 日本語が公用語のところはあるけど日本じゃない!」
8. 「#141. ベストセラー本,今井むつみ・秋田喜美『言語の本質』を語ってみました.」
9. 「#91. ゆるーい中世の英語の世界では綴りはマイルール?! through のスペリングは515通り! 堀田的ゆるさベスト10!」
10. 「#139. 現存する最古の英文の謎を堀田はどう読み解く?」
最上位にランクインした多くは,著名な方々との対談回でした.最もよく視聴されたのは,人気 YouTube/Podcast チャンネル「ゆる言語学ラジオ」のパーソナリティの1人である水野太貴さんとの飲み会対談回でした.2.5万回の再生数です.水野さんは今年も大活躍で,私自身「ゆる言語学ラジオ」に出演する機会もいただきまして,たいへんお世話になりました.本ブログの yurugengogakuradio の記事群もご参照ください.
YouTuber としてご活躍の英語予備校界で著名なもりてつさん,音韻論者・音声学者として破竹の勢いの川原繁人さんとの対談回も上位にランクイン.その後,井上さんと堀田からの話題も上位に食い込みました.視聴して下さった方々に御礼申し上げます.
本 YouTube チャンネルは,開設して1年10ヶ月ほどになります.来年2月末には2周年を迎えますが,その前の1月24日(水)には第200回の記念回も迎えることになります.この第200回には,初めて YouTube ライヴで配信しようと思っています.先日水曜日に公開された最新回「英語史,古英詩,文学史,英国文化エッセイをストレスゼロで縦横無尽に書きまくる唐澤一友さん(立教大学)第1弾!」の概要欄で告知している通り,「事前のご質問も大募集!」ですので,そちらのコメント欄などから寄せていただければと思います.
明日からの新年も「英語史をお茶の間に」届けるべく,英語史活動(hel活)を続けています.引き続きよろしくお願いいたします.
「2023年 heldio の推し配信回」を決める投票を,2023年12月25日(月)より12月31日(日) 23:59 までこちらの投票コーナーにて受け付けています(あるいは以下のQRコードよりどうぞ).ぜひ皆さんのマイベスト10を選んでいただければ幸いです.
上記の通り,「2023年 heldio の推し配信回」のランキングを決めるリスナー投票が大晦日の夜までオープンしています.今年の元日配信 #580 から12月24日配信の #937 までの計358回を対象にし,1人10件まで選択できる仕様です.
hellog 読者や heldio リスナーの皆さんにとっては,選択肢が多くて選びにくいかもしれませんし,すべての配信回を聴いているわけでもないかと思います.10件「まで」選択できるということですので,投票はマイベスト1やマイベスト3などにとどめていただいてもかまいません.参考までに Voicy のアナリティクスによる今年のランキングをいくつか公開していますので,ご参照ください.
・ 「#5353. 2023年の heldio 配信回のランキング --- リスナー数編」 ([2023-12-23-1])
・ 「#5354. 2023年の heldio 配信回のランキング --- コメント数編」 ([2023-12-24-1])
・ 「#5355. 2023年の heldio ではこんな配信回も注目されました --- 新規リスナー数といいね数編」 ([2023-12-25-1])
ただ,上に挙げたランキングはあくまで「客観的な数値に基づいた」ランキングです.これとは別に,リスナーの皆さんの各々の関心,思い入れ,ツボもあるかと思いますので,その辺りが反映されたリスナーによる「2023年 heldio の推し配信回」ランキングができあがるとおもしろいなと期待しています.
あわせて以下の情報も投票の参考になるかもしれませんので挙げておきます.
・ 「#5101. 2023年1月--3月の heldio 放送回ランキング」 ([2023-04-15-1])
・ note でのランキング記事
・ リスナー umisio さんによる note での振り返り記事
- 「令和5年 (2023年) の heldio を振り返る 第1四半期(1--3月)編」
- 「令和5年 (2023年) の heldio を振り返る 第2四半期(4--6月)+7月 まるでカンブリア紀!?」
- 「令和5年 (2023年) の heldio を振り返る 第3四半期(8--9月) ※7月は前回に含めた」
・ リスナー kitako さんによる Instagram での heldio 配信回紹介(カテゴリー化もなされています)
また,12月25日(月)には投票を呼びかける「#938. 2023年 heldio の推し配信回の投票を!」も配信しています.ぜひお聴きください.
私自身も昨日投票しました.皆さんの投票をお待ちしています!
一昨日の「#5353. 2023年の heldio 配信回のランキング --- リスナー数編」 ([2023-12-23-1]),および昨日の「#5354. 2023年の heldio 配信回のランキング --- コメント数編」 ([2023-12-24-1]) に続き,2023年の heldio 配信回を振り返ります.今回は (1) 「新規リスナー」が多く参入した配信回と,(2) 「いいね」を多くいただいた配信回に基づいた2つのリストを提示します.いずれのランキングでも上位の配信回は一昨日のリスナー数に基づいたランキング表と重なるものが多いので,あえて後者ランキング表に含まれないものを選び,上位10件ずつを示します.
お聴きでない回,おもしろそうな回があれば,ぜひ年末年始にお時間のあるときにお聴きください.
(1) 「新規リスナー」の数に基づく上位配信回
1. 「#866. 「湯」は1語で hot water は2語 --- これは何を意味する?」 (2023/10/14)
2. 「#828. 『英語語源辞典』(研究社,1997年)ってスゴい --- 研究社会議室での対談 (1)」 (2023/09/06)
3. 「#819. 古英語地名入門 with 小河舜さん」 (2023/08/28)
4. 「#680. なぜ「日本人」は Japanian などではなく Japanese なの? --- 青木輝さんとの対談」 (2023/04/11)
5. 「#654. 副業すると tax 絡みの task が増えまして --- 何だか似ている2語」 (2023/03/16)
6. 「#650. 英語史の知恵が AI に負けない3つの理由」 (2023/03/12)
7. 「#614. 朝ルーチンを確立して自動化する --- routine の話し」 (2023/02/04)
8. 「#604. なぜ慣用句では冠詞が省略されるの? --- for example や from hand to mouth など」 (2023/01/25)
9. 「#590. 日本は言語多様性指数がきわめて低い国」 (2023/01/11)
10. 「#589. come of age 「成人する」」 (2023/01/10)
(2) 「いいね」の数に基づく上位配信回
1. 「#756. "the title of the book" か "the book's title" か? with 川島さん --- 「khelf 声の祭典」第10弾」 (2023/06/26)
2. 「#647. メールの件名でみる RE: って何ですか?」 (2023/03/09)
3. 「#662. 印欧祖語の故郷をめぐるブナ問題」 (2023/03/24)
4. 「#809. 「言語化」という表現が流行っているようですが」 (2023/08/18)
5. 「#876. ゼミ合宿収録シリーズ (7) --- 情報構造入門」 (2023/10/24)
6. 「#585. ウクライナ人がウクライナ語を学び始めてるってどういうこと? --- 国家と言語の複雑な関係」 (2023/01/06)
7. 「#637. なぜ「アメリカ語」ではないの?」 (2023/02/27)
8. 「#875. 『英語語源辞典』を読むシリーズ (1) --- 藤原くんと foot を語る」 (2023/10/23)
9. 「#584. 旧ユーゴの言語事情」 (2023/01/05)
10. 「#631. 最近よく聞く generative って何? --- 語源探究回」 (2023/02/21)
昨日の記事 ([2023-12-23-1]) に引き続き,2023年の heldio 配信回のランキングを提示します.今日お示しするのは,寄せていただいたコメント数に基づく一風変わったランキング表です.今年は heldio のコメント欄がおおいに盛り上がり,リスナーコミュニティというべきものが徐々にできあがってきた年でした.コメント欄の盛り上がりをきっかけに聴いてみた,というような配信回もあったかもしれません.
その配信回がおもしろかったかどうかは別として,リスナーの皆さんから多くのコメントが寄せられてきたのには理由がありそうです.例えばトップに輝いた「#821. ニックネームを語ろう --- 9月3日(日) 19:00--20:00 の生放送のためにリスナーの皆さんへの呼びかけ」には112件ものコメントが付けられましたが,これは後日の生放送のために「ニックネーム」をお題としてリスナーの皆さんにコメント投稿を呼びかけたからです.第2位の「#800. 「英語は(私にとって)○○です」を募集します --- (日)の生放送に向けたリスナー参加型企画」も意見を募集する配信回でした.そのほか対談回もコメントがよく集まる傾向があるようです.
昨日のランキング表とあまり重なりがないラインナップとなっています.年末にかけて,ぜひいくつか聴いてみてください.
1. 「#821. ニックネームを語ろう --- 9月3日(日) 19:00--20:00 の生放送のためにリスナーの皆さんへの呼びかけ」 (2023/08/30)
2. 「#800. 「英語は(私にとって)○○です」を募集します --- (日)の生放送に向けたリスナー参加型企画」 (2023/08/09)
3. 「#637. なぜ「アメリカ語」ではないの?」 (2023/02/27)
4. 「#771. 「言語は○○のようだ」 --- 概念メタファーをめぐるリスナー参加型企画のご案内」 (2023/07/11)
5. 「#872. 変なアルファベット表を作ろうと思っています --- khelf 企画」 (2023/10/20)
6. 「#650. 英語史の知恵が AI に負けない3つの理由」 (2023/03/12)
7. 「#704. なぜ日本語には擬音語・擬態語が多いのか? --- 森田まさにゃん,五所さん,藤原くんと音象徴を語る爆笑回」 (2023/05/05)
8. 「#773. 小河舜さんとの新シリーズの立ち上げなるか!?」 (2023/07/13)
9. 「#686. 英語史の知識は,英語の先生が英語を教えるときに本当に役立つのか?」 (2023/04/17)
10. 「#672. フレッシュに英語史,fresh に hel活」 (2023/04/03)
11. 「#794. 辞書で同一形態の単語に対して別見出しを立てるかどうか問題」 (2023/08/03)
12. 「#702. いいネーミングとは? --- 五所万実さん,藤原郁弥さん,まさにゃんとの対談」 (2023/05/03)
13. 「#809. 「言語化」という表現が流行っているようですが」 (2023/08/18)
14. 「#690. なぜ leave の過去・過去分詞が left なの?」 (2023/04/21)
15. 「#836. ゼロから学ぶはじめての古英語 --- Part 3 with 小河舜さん and まさにゃん」 (2023/09/14)
16. 「#646. 「~を除いて」を意味する前置詞 save」 (2023/03/08)
17. 「#667. 五所万実さんとの対談 --- 商標言語学とは何か?」 (2023/03/29)
18. 「#883. 著者と語る『World Englishes 入門』(昭和堂,2023年) --- 今村洋美先生とのアメリカ・カナダ英語をめぐる対談」 (2023/10/31)
19. 「#635. 英語と日本語の共通点って何かありますか?--- まさにゃん&青木くんと第2弾」 (2023/02/25)
20. 「#919. リスナーの皆さんにお伺いです --- heldio を聴き始めたきっかけは何ですか?」 (2023/12/06)
21. 「#669. 英語史クイズ with まさにゃん」 (2023/03/31)
22. 「#670. 英語史クイズ with まさにゃん(続編)」 (2023/04/01)
23. 「#882. ゼミ合宿収録シリーズ (8) --- シンガポールの英語事情」 (2023/10/30)
24. 「#633. 答えを出すより問いを立てよ」 (2023/02/23)
25. 「#678. 4月7日に「英語に関する素朴な疑問 千本ノック」を heldio 生放送でお届けしました」 (2023/04/09)
26. 「#829. ゼロから学ぶはじめての古英語 --- Part 2 with 小河舜さん and まさにゃん」 (2023/09/07)
27. 「#654. 副業すると tax 絡みの task が増えまして --- 何だか似ている2語」 (2023/03/16)
28. 「#656. 現在から過去にさかのぼる英語史」 (2023/03/18)
29. 「#885. 慶早戦か早慶戦か? --- khelf 藤原くんと寺澤さんとの雑談」 (2023/11/02)
30. 「#903. "potato kid" のエピソード --- 『スペリングの英語史』の紹介」 (2023/11/20)
本ブログの姉妹版・音声版というべき Voicy 「英語の語源が身につくラジオ」 (heldio)では,今年も1月1日から本日12月23日まで,毎朝6時に英語史の話題を声でお届けしてきました.元日配信の #580 から昨日配信の #935 までの計356回を2023年分の配信回とみなし,向こう数日をかけてランキング表や注目配信回のリストを提示していきます.そして,来週中,年末までの1週間で,リスナーの皆さんや hellog をお読みの皆さんに「2023年 heldio の推し配信回」を決めてもらう投票を行ないたいと思います.お付き合いの程よろしくお願いします.(過去のすべての配信回の一覧はこちらよりアクセスできます.)
以下に掲げる一覧は,Voicy のアナリティクスより提供された,当該配信回を聴取した「合計リスナー」数に基づいたベスト30のランキング表です.今年は人気 YouTube/Podcast チャンネル「ゆる言語学ラジオ」に出演させていただいたこともあり,そちらから heldio へリスナーさんの流入があり,結果として「ゆる言語学ラジオ」関連回は多くの方々に聴いていただきました.この事情がランキング上位に反映しているようです.そのほか khelf(慶應英語史フォーラム)メンバーとの対談回や khelf による企画などにも注目が集まりました.「素朴な疑問」系の配信回も堅調でした.
ぜひこちらのランキング表を参考に,年末にかけて聴き逃していた回,改めて興味を抱いた回などをお聴きいただければ幸いです.
1. 「#705. ゆる言語学ラジオにお招きいただき初めて出演することに!」 (2023/05/06)
2. 「#729. なぜ英語を学ばなければならないの? --- 中学生のための英語史」 (2023/05/30)
3. 「#595. heah/hih/high --- 「ゆる言語学ラジオ」から飛び出した通時的パラダイム」 (2023/01/16)
4. 「#698. 先生,アルファベットの歴史を教えてください! --- 寺澤志帆さんとの対談」 (2023/04/29)
5. 「#822. ゼロから学ぶはじめての古英語 --- Part 1 with 小河舜さん and まさにゃん」 (2023/08/31)
6. 「#689. 『言語沼』 --- ゆる言語学ラジオから飛び出した言語本」 (2023/04/20)
7. 「#711. なぜ be going to は未来を意味するの? --- khelf 広報の渡邉さんとの対談」 (2023/05/12)
8. 「#621. なぜ new something ではなく something new なの?」 (2023/02/11)
9. 「#779. 「ゆる言語学ラジオ」で evident (evidence) について触れなかったこと --- 現在分詞なのに受け身の意味になっているゾ!」 (2023/07/19)
10. 「#628. 古英語の単語はどれくらい現代英語に受け継がれているの?」 (2023/02/18)
11. 「#625. Turkey --- トルコと七面鳥の関係」 (2023/02/15)
12. 「#784. なぜ進行形は be + -ing なのですか? --- リスナーさんからの素朴な疑問」 (2023/07/24)
13. 「#725. なぜ命令文には主語が現われないの?」 (2023/05/26)
14. 「#707. 先生,なんで doubt には発音しないのに <b> が入ってるんですか? --- 寺澤志帆さんとの対談」 (2023/05/08)
15. 「#735. 古英語音読 --- マタイ伝「種をまく人の寓話」より毒麦の話」 (2023/06/05)
16. 「#606. 英語のスペリングは漢字である」 (2023/01/27)
17. 「#715. ケルト語仮説」 (2023/05/16)
18. 「#602. なぜ両足で歩くのに on feet ではなくて on foot なの?」 (2023/01/23)
19. 「#709. なぜ同一単語に多くのスペリングが存在し得たのか? --- 「ゆる言語学ラジオ」出演第2回で話題となった515通りの through の怪」 (2023/05/10)
20. 「#872. 変なアルファベット表を作ろうと思っています --- khelf 企画」 (2023/10/20)
21. 「#688. なぜ不定詞には to 不定詞 と原形不定詞の2種類があるの?」 (2023/04/19)
22. 「#684. 英語史でみる不規則動詞の仕組み --- 藤原郁弥さんとの対談」 (2023/04/15)
23. 「#618. 英語史の時代区分」 (2023/02/08)
24. 「#708. unmummied --- 「ゆる言語学ラジオ」初出演回で話題となった縦棒16連発を記録した単語」 (2023/05/09)
25. 「#724. -er は本当に行為者接尾辞なの?」 (2023/05/25)
26. 「#745. 日本人よ,文字論に目覚めよ」 (2023/06/15)
27. 「#687. 「子音字+y は y を i に変えて -ed」 --- その規則いったい何?」 (2023/04/18)
28. 「#598. メタファーとは何か? 卒業生の藤平さんとの対談」 (2023/01/19)
29. 「#626. 陶磁器の china と漆器の japan --- 産地で製品を表わす単語たち」 (2023/02/16)
30. 「#734. Japan, Japanese, Nippon の語源と英語での初出年代」 (2023/06/04)
過去の heldio のランキングやその他の配信回一覧については,
・ 「#4996. 今年1年間でよく聴かれた放送 --- Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」より」 ([2022-12-31-1])
・ 「#5101. 2023年1月--3月の heldio 放送回ランキング」 ([2023-04-15-1])
・ note のランキング記事
・ リスナー umisio さんによる note での振り返り記事
- 「令和5年 (2023年) の heldio を振り返る 第1四半期(1--3月)編」
- 「令和5年 (2023年) の heldio を振り返る 第2四半期(4--6月)+7月 まるでカンブリア紀!?」
- 「令和5年 (2023年) の heldio を振り返る 第3四半期(8--9月) ※7月は前回に含めた」
などもご参照ください.
標記の企画のために日々5件の投票フォームへのリンクを張りつけていきますので,こちらより多くの皆さんのご投票をお待ちしています(12月12日(火)以降の分は「後記」となります).
・ 1日目,12/11(月) ABCDE の投票フォーム
・ 2日目,12/12(火) FGHIJ の投票フォーム
・ 3日目,12/13(水) KLMNO の投票フォーム
・ 4日目,12/14(木) PQRST の投票フォーム
・ 5日目,12/15(金) UVWXYZ の投票フォーム
こちらの Voicy 「英語の語源が身につくラジオ」 (heldio) は今朝の配信回です.「#924. 今週は「変なアルファベット表」のための投票週間です」として,khelf(慶應英語史フォーラム)の寺澤志帆さんとともに重要な「投票の呼びかけ」についての告知をいたしました.ぜひお聴き下さい.
2ヶ月近く前のことになりますが khelf によるの英語史活動の一環として「変なアルファベット表」を作ろうという企画が立ち上がりました.この企画については「#5303. 『英語史新聞』第7号が発行されました」 ([2023-11-03-1]) で紹介した『英語史新聞』第7号で触れたほか,Voicy heldio の配信で何度か広報してきました.さらに,やや遅ればせながら,つい先日のことになりますが「井上逸兵・堀田隆一英語学言語学チャンネル」でも宣伝しました.この企画に関する広報関連リンクを以下に張っておきます.
・ heldio 「#872. 変なアルファベット表を作ろうと思っています --- khelf 企画」
・ heldio 「#873. スペリングの規則と反則 --- 「変なアルファベット表」企画に寄せて」
・ heldio 「#887. khelf 寺澤志帆さんと「変なアルファベット表」企画の中間報告」
・ helwa 「【英語史の輪 #42】変なアルファベット表を作る企画」
・ helwa 「【英語史の輪 #43】変なアルファベット表企画への反響」
・ YouTube 「eye はもっとへんなつづりだった!!三文字規則が生み出した現象たち?--へんなアルファベット表向け単語大募集!【井上逸兵・堀田隆一英語学言語学チャンネル 第185回」
この2ヶ月ほどの間,皆さんから多くの「変な綴字の単語」の候補が寄せられてきました.予期していたよりも多く寄せていただきまして,応募にご協力いただいた方々には心より感謝申し上げます.ありがとうございました.
先日,単語応募を締め切りました.今週からは「変なアルファベット表」を作成するために次のステージに進みたいと思います.皆さんから寄せられた候補単語を整理し,Google Forms を利用して1人1票の投票を実現する「投票用紙」を準備しました.アルファベットの各文字で始まる単語のうち,「変なアルファベット表」に掲載するのに皆さんが最もふさわしいと考える「変な単語」を選択肢より1つ選び,ご回答いただければと思います.
上記の今朝の heldio 配信回で詳しくご案内していますが,今週1週間を集中的な投票期間としたいと思っております.本日(月)から始めて(金)までの5日間,毎日アルファベット順で5--6文字に注目し,それぞれの文字で始まる候補単語群から1つベスト(ワースト?)な単語を選んでいただきます.向こう数日間,毎朝の heldio,あるいは khelf の X(旧ツイッター)アカウント @khelf_keio より,投票用の Google Forms へのアクセスをリマインド致しますので,ぜひご投票いただけますと幸いです(khelf HP でも案内します).本日より順次公開されてくる全5件の Google Forms につきましては,皆さんの投票の便を図るために上記の通り毎朝都度ご案内していく予定ですが,その日の終わりに各フォームを閉じるわけではありません.向こう2週間12月24日(日)まですべてのフォームをオープンしていますので,都度でもまとめてでも,お時間の許すときにご投票いただければと思います.
一昨日12月8日(金)の夜に,帝京科学大学の金田拓さんとともに,Baugh and Cable の英語史書の「対談精読実況生中継」を Voicy heldio/helwa で配信しました.前半と後半を合わせて2時間弱の濃密なおしゃべり読書会となりました.ライヴでお聴きいただいた多くのリスナーの方々に感謝いたします.ありがとうございました.
精読対象となったのはの同書の第32節 The Germanic Conquest (ゲルマン征服)です.伝統的に英語史の開始とされる449年とその前後の出来事にフォーカスしました.対談相手を務めていただいた Taku さんとともに,著者の英文に唸りつつ,内容についてもなるべく深く掘り下げて議論しました.当該の英文テキストは,先日の予告記事「#5335. 「ゲルマン征服」 --- Baugh and Cable の英語史より」([2023-12-05-1])に掲載しています.
(1) 「#922. 英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む (32) The Germanic Conquest --- Taku さんとの実況中継(前半)」
(2) 「【英語史の輪 #65】英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む (32) The Germanic Conquest --- Taku さんとの実況中継(後半)」(12月分のプレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪」 (helwa) に含まれる有料配信です)
今回の対談精読実況生中継をお聴きになって,このオンライン精読シリーズに関心を持った方は,ぜひ本書を入手し,シリーズ初回からゆっくりと追いかけていただければと思います.間違いなく良書です.配信のバックナンバーは「#5291. heldio の「英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む」シリーズが順調に進んでいます」 ([2023-10-22-1]) よりご確認ください.今後も週1,2回のペースでシリーズを継続していきます!
・ Baugh, Albert C. and Thomas Cable. A History of the English Language. 6th ed. London: Routledge, 2013.
先日 heldio にて Voicy のデイリートークテーマ「#今年読んでよかった本」に参加する形で,言語哲学 (philosophy_of_language) の入門書を紹介しました.「#913. 野矢茂樹(著)『言語哲学がはじまる』(岩波新書,2023年)です.この秋に出版されたばかりの新書で,言語哲学といういかにも堅そうな分野の書籍ではありますが広く読まれているようです.
実際,私も言語哲学入門書には何度挫折してきたことでしょう(「おわりに」に挙げられている入門書の何冊かに打ちのめされてきました).それくらい私の頭では追いついていけていない領域なのですが,このたびの野矢茂樹先生の本は,語り口調の文体で書かれており抜群に読みやすいです.ただし,読みやすいとはいえ,やはり十分に難しいのが言語哲学の分野です.そのため読みやすいとは言えても分かりやすいとは言いにくいのが本当のところです.
本書では Gottlob Frege (1848--1925),Bertrand Russel (1872--1970), Ludwig Wittgenstein (1889--1951) という3人の言語哲学者による意味をめぐる考察が丁寧に解説されていきます.読者は相互の比較対照を通じて意味への多様な対し方に触れていくことになります.言語学でも立場によって意味のとらえ方は様々ですが,一般に深入りしすぎることはありません.深入りしない程度にとどめておき,この本質的な問題を一度脇に置いて,何食わぬ顔で意味論 (semantics) や語用論 (pragmatics) の議論を展開していくことが多いように思われます.しかし,言語哲学では当然ながらそこにぐいぐい深入りしていきます.この辺りがおもしろく,気持ちのよいところです.
語の意味とは何か,文の意味とは何か.なぜ私たちは言葉の意味を理解できているのか.考え出すと止まらなくなりますね.皆さんも,ぜひこの知的冒険にお出かけください.
意味をめぐる議論としては,以下の hellog 記事もご参照ください.
・ 「#1782. 意味の意味」 ([2014-03-14-1])
・ 「#1990. 様々な種類の意味」 ([2014-10-08-1])
・ 「#2199. Bloomfield にとっての意味の意味」 ([2015-05-05-1])
・ 「#2795. 「意味=指示対象」説の問題点」 ([2016-12-21-1])
・ 「#5197. 固有名に意味はあるのか,ないのか?」 ([2023-07-20-1])
・ 「#5289. 名前に意味はあるのか?」 ([2023-10-20-1])
・ 「#5290. 名前に意味はあるのか論争の4つの論点」 ([2023-10-21-1])
・ 野矢 茂樹 『言語哲学がはじまる』 岩波書店〈岩波新書〉,2023年.
本ブログの姉妹版・音声版 Voicy 「英語の語源が身につくラジオ」 (heldio)を毎朝6時にお届けしていますが,それと並行して月次サブスクリプションの有料チャンネル「プレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪」 (helwa)」を毎週火木土の夕方6時に配信しています(ウェブブラウザ経由で入会いただくと手数料なしの月額800円です).
今年6月に開設したこの「英語史の輪」 (helwa) も,プレミアムリスナーの皆さんの温かいご支援のもとで,まる6ヶ月間続けてこられました.ありがとうございます.有志のコアリスナーによる heldio/helwa 応援系のコンテンツ発信も増えてきておりまして,感謝に堪えません.ぜひ「#5256. heldio/hel活応援リンク集」 ([2023-09-17-1]) をご参照ください(また「#5301. プレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪」 (helwa) の5ヶ月の軌跡」 ([2023-11-01-1]) もご覧ください).
今晩6時に配信予定の回をもって,11月分の全13回が出そろうことになります.出そろったところでタイトルを眺め,サブスク入会を検討される方もいらっしゃるかと思いますので,今月分のラインナップを以下に示します.
・ 【英語史の輪 #49】ピリオド,セミコロン,コロンでこんなに意味が変わる!(2023/11/02)
・ 【英語史の輪 #50】you について語る(2023/11/04)
・ 【英語史の輪 #51】you のおそるべき多義性(2023/11/07)
・ 【英語史の輪 #52】英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む (24) Celtic --- 和田忍先生との実況中継(後半)(2023/11/09)
・ 【英語史の輪 #53】酒飲みが大騒ぎしたセミコロン(2023/11/11)
・ 【英語史の輪 #54】『英語史新聞』第7号慰労会を終えました(2023/11/14)
・ 【英語史の輪 #55】無文字言語 --- 伊藤雄馬さんの『ムラブリ』より(2023/11/16)
・ 【英語史の輪 #56】話し言葉は立体,書き言葉は平面 --- 伊藤雄馬さんの文字談義(2023/11/18)
・ 【英語史の輪 #57】英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む (26) The Home of the Indo-Europeans -- khelf 藤原くんとの実況中継 2/3(2023/11/23)
・ 【英語史の輪 #58】英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む (26) The Home of the Indo-Europeans -- khelf 藤原くんとの実況中継 3/3(2023/11/24)
・ 【英語史の輪 #59】アナロジー(2023/11/25)
・ 【英語史の輪 #60】アナロジーは本当に秩序をもたらしてくれる?(2023/11/28)
・ 【英語史の輪 #61】12月8日(金)の helwa 忘年会に向けて(2023/11/30)
振り返ってみると,今月は通常配信 heldio で取り上げた話題の発展版を helwa のほうでお届けする機会が多かったですね.「英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む」シリーズを helwa 生放送でお届けするという企画も複数回実施しました.また,『ムラブリ』の著者の伊藤雄馬さんと helwa を通じて間接的に交流できたのも嬉しい出来事でした.
来たる12月8日(金)の夜には,プレミアムリスナーの皆さんとともに,オンラインでの helwa 忘年会を開催する予定です.プレミアムリスナーであれば参加自由の会ですので,これを機に,月替わりとなる明日以降,12月分にサブスクしていただければ幸いです.今後も hellog/heldio/helwa をよろしくお願いいたします!
Powered by WinChalow1.0rc4 based on chalow