明けましておめでとうございます.2017年も hellog を続けていきます.どうぞよろしくお願いします.
昨年後半に,本ブログの内容もおおいに取り込んだ拙著『英語の「なぜ?」に答える はじめての英語史』が出版されました.英語に関連する分野としては,一般にマイナーな領域とみられている「英語史」ですが,その存在意義を少しでも多くの方に知ってもらい,さらに欲をいえば,英語史を本格的に勉強してみたいという気持ちになってもらえればと思い,執筆しました.この執筆動機は本ブログの日々の執筆動機と完全に一致していますので,両者を合わせて読んでいただければと思います.
『はじめての英語史』の出版にともないコンパニオン・サイト を研究社のサイト内に設けており,少しずつコンテンツを増やしている最中です.補足資料のページでは,本書の各章節の話題に対応した本ブログ記事へのリンクを多く張っていますので,本ブログ読者にも関心をもってもらえるかと思います.こちらも今後リンクをどんどん加えていく予定です.
本書と同じ趣旨,似たテイストの「連載」記事も,今年から同コンパニオン・サイトで公開していく予定です.この連載企画は本書の延長という位置づけで,本書の補足や関連する話題を定期的に提供していくものです.早ければ数週間後には第1回が掲載されることになりますが,そちらもよろしくお願いいたします.関連して,「#2764. 拙著『英語の「なぜ?」に答える はじめての英語史』が出版されました」 ([2016-11-20-1]) もご参照ください.
では,酉年が良い年になりますように!
拙著『英語の「なぜ?」に答える はじめての英語史』が,研究社より出版されました.主として本ブログの記事を元にして執筆しているので,普段ブログを読んでいただいている方には関心をもってもらえるのではないかと思っています.英語学習者が一度は抱くはずの「素朴な疑問」に徹底的にこだわって書きました.
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・ 堀田隆一(ほったりゅういち) 『英語の「なぜ?」に答えるはじめての英語史』 研究社,2016年.206頁.ISBN: 978-4327401689.定価2200円(税別). ・ 本書のコンパニオン・サイトもご覧ください. ・ 本書は,Amazon.co.jp 等のオンライン書店でも購入可能です. |
新年度が始まったところだが,授業で「#1093. 英語に関する素朴な疑問を募集」 ([2012-04-24-1]) に加え,「(英語)社会言語学に関する素朴な疑問」を募集することにした.宣伝のため,本ブログ上でも呼びかけておきたい.素朴な疑問を共有するために,何か思い浮かんだ方は気軽にこちらの入力画面より投稿してください.
以下に募集案内と素朴な疑問のサンプルを掲げておきます.同じ内容の配布用PDFはこちらからどうぞ.
(英語)社会言語学は,言語(英語)と社会の関係について研究する言語学の一分野です.社会学系の学問からの知見を応用して言語(英語)の諸問題を解明することを目指します.言語と社会のあいだに深い関係があるということは直感的にわかると思いますが,具体的にどのような関係なのか,真剣に考えたことのある人は少ないでしょう.社会言語学では,自明と思われている両者の関係について,様々な具体的な事例を通じて,本格的に論じます.(英語)歴史言語学との親和性も高いので,(英語)歴史社会言語学としてとらえてもよいと思います.
当たり前のことを大まじめに考察するのが社会言語学のおもしろさです.素朴な疑問であればあるほど答えるのは難しく,よい問いといえます.このような素朴な疑問(ばかりではありませんが)を取り上げて,あれこれと論じる記事を,「hellog?英語史ブログ」にて日々更新中です.
以下のリストは,「素朴な疑問」の一部です.
「#1401. hellog で最も多くアクセスされている記事」 ([2013-02-26-1]) で示したようなアクセスランキングを定期的に更新し,どのような記事が読まれ続けているかをチェックしたいと思ったので,以下のようなアクセスランキング確認ツールをこしらえた.トップ約500件のランキング表を出力する.
・ 最新のアクセスランキング(適当なタイミングで更新してゆく予定)
・ 最新および過去のアクセスランキング一覧
3月2日現在のランキングを眺めていると,意外と最近の記事でも上位に食い込んでいるものがあり,筆者としてはありがたい.#1300 以降の記事に限ってみると,トップ100位に次の11記事が含まれていた.
これまで1400件の記事を書きためてきたが,よくアクセスされている記事を調べてみた.厳密にいえば記事ページのページビュー数でのランキングである.上位100位までの記事を取り出し,リンクを張った.カッコ内の数字は,ページビュー数.
上位には,言語学や英語学の一般的な話題を扱ったものが多く含まれている.具体的で特殊な話題も散見されるが,この分野での重要な概念や用語をタイトルに含む記事や日本語絡みの記事が多くアクセスされているようだ.
500位程度までの拡大版ランキングを見たい方は,こちらからどうぞ.
新年度が始まったところなので,本ブログの宣伝も兼ねて「英語に関する素朴な疑問」を改めて募集します.大学の授業のリアクションペーパーを通じて,あるいは個人的に質問してもらってもかまいませんが,素朴な疑問というのはたいてい多くの人が共有しているので,こちらの入力画面で投稿したり,こちらの掲示板 (hellog Board)で議論を始めてもらうのもよいかと思います.疑問の種類や数によりますが,できる限り何らかの形でフィードバックしたいと考えています.以下は,宣伝文.
英語学は,込み入った英文法上の問題を扱うだけではなく,むしろ英語にまつわる当たり前で,他愛もなく,素朴な問題を真剣に論じる分野でもあります.
何年も英語を学んでいると,学び始めの頃に抱いていたような素朴な疑問が忘れ去られてしまうことが多いものです.あるいは,最初から前提として受け入れており,本来は不思議であるにもかかわらず疑問すら抱かないような事項も多々あります.
しかし,このような素朴な疑問を改めて思い起こし,あえて引っかかってゆき,大まじめに考察するのが,英語学のおもしろさです.たいてい,素朴な疑問であればあるほど答えるのは難しく,よい問いと言えます.
以下のリストは,「素朴な疑問」の一部です.いくつかの疑問の末尾に,関連するブログ記事の番号を付しましたので,ご一読ください.同じ内容の配布用PDFはこちらからどうぞ.
1. 現代世界における英語話者の人口はどのくらいか (#933)
2. 英語は何カ国で使われているのか (#177, #376)
3. なぜ英語は世界語となったのか
4. 英文法は誰が定めたのか (#124)
5. なぜ日本ではアメリカ英語がイギリス英語よりも主流なのか
6. 英語にも方言があるのか (#458)
7. なぜイギリス英語とアメリカ英語では発音や語法の異なるものがあるのか (#244, #312, #357)
8. 英語はラテン語とどのような関係にあるか (#455)
9. 英語はドイツ語とどのような関係にあるか (#455)
10. なぜフランス語には英語と似たような単語がたくさんあるのか (#845)
11. なぜ give up = surrender のような類義語や代替表現が多いのか (#334)
12. なぜ A を「ア」ではなく「エイ」と発音するのか (#205)
13. なぜ knight に読まない <k> や <gh> があるのか (#122)
14. なぜ busy と <u> で綴るのに [ɪ] で発音するのか (#562)
15. なぜ women は「ウィミン」と発音するのか (#223, #224)
16. なぜ one には <w> の綴字がないのに /w/ で発音するのか (#86, #89)
17. <th> の綴字で表わされる発音はいつ [θ] になり,いつ [ð] になるのか (#842)
18. なぜ品詞によってアクセントの位置が交替する単語があるのか (ex. increase, record) (#844, #805)
19. なぜ日本人は /r/ と /l/ や,/b/ と /v/ の発音が下手なのか (#72, #74)
20. 世界の英語話者は発音記号を読めるのか
21. なぜ動詞の3単現に -s がつくのか
22. なぜ不定冠詞は a と an を区別するのか (#831)
23. なぜ sheep の複数形は無変化なのか (#12)
24. なぜ foot の複数形は feet なのか (#157)
25. なぜ二本足で歩くのに on foot と単数形を用いるのか
26. なぜ go の過去形は went なのか (#43)
27. なぜ will の否定形は won't なのか (#89)
28. なぜ5W1Hにおいて,how だけ <h> で始まるのか (#51)
29. なぜ序数詞は first, second, third のみ -th でないのか (#67)
30. なぜ you は単数と複数を区別しないのか (#167, #529)
31. なぜ be 動詞は妙な活用をするのか (#798)
32. なぜ1つの単語が異なる品詞として用いられるのか (cf. love) (#190, #264, #394)
33. なぜ比較級には -er を付加するものと more を用いるものがあるのか (#403, #456)
34. なぜフランス語などのように名詞に文法上の性がないのか (#25, #151)
35. なぜ疑問文を作るときに主語と動詞を倒置するのか
36. なぜ疑問文や否定文に do が出るのか (#486)
37. なぜ主語を省略することができないのか
38. なぜ SVO など語順が厳しく決まっているのか (#132, #137)
39. なぜ天候や時間の表現で it を主語に立てるのか
40. なぜ時・条件の副詞節では未来のことも現在形で表わすのか
41. なぜ仮定法では過去形を用いるのか (ex. if I were a bird)
42. なぜ丁寧な依頼に過去(仮定法過去)の形を用いるのか
43. なぜ His jokes made me laugh を受け身にすると,I was made to laugh by his jokes のように to 不定詞へ変える必要があるのか
44. 付加疑問で,amn't I? ではなくaren't I? となるのはなぜか
45. なぜ可算名詞と不可算名詞を区別するのか
46. 不定詞が前置詞の目的語にならないのはなぜか
47. なぜ1つの単語に様々な意味があるのか (ex. bank, light)
48. なぜ英語には敬語がないのか
49. なぜ1人称単数代名詞の I は大文字で書くのか (#91)
50. なぜ文頭や固有名詞は大文字で書き始めるのか (#583)
51. なぜ studies では <y> を <i> に代えるのか
52. なぜアルファベットは26文字なのか (#423)
53. 英語の句読点の起源は何か (#575, #582)
54. なぜ縦書きではなく横書きで,右から左ではなく左から右へ綴るのか
いずれも,れっきとした英語学の研究テーマです.皆さんの「英語に関する素朴な疑問」(=英語学の研究テーマ)を募集します.
先日,授業でとったアンケートで,何名かの学生から,ブログ記事に対してコメントをつけたいとの要望が出されました.それを受けて,早速コメント機能を追加しました.各記事の末尾に「コメント」とある部分をクリックすると,コメント記入画面に飛ぶので,そこへ記入した後に「投稿」ボタンをクリックしてください.コメントが同ページの下に追記されます.また,コメントはもとの記事の末尾にも即時反映されます.コメントを読みたいだけの方も「コメント」をクリックして全文をご覧ください.上部のメニューの「最新のコメント一覧」では時系列にコメントを読むことができます.
とりあえず基本的なコメント機能しか実装していず,本格的な電子掲示板にはなっていませんが,状況を見て機能拡張などしていきたいと思います.
やりかたがよく分からない方は,本記事の「コメント」(ここのすぐ下にある)で,テスト投稿してみてください.過去の記事に対するコメントも歓迎です.
この英語史ブログ("hellog")の書き手は,堀田隆一(ほったりゅういち).2023年の3月現在,慶應義塾大学文学部で英語史を中心とした授業を開講している.
専門分野は中英語期の名詞形態論で,特に -s 語尾を含む複数形の形態の発達を通時的に研究している.博士論文のタイトルは "The Development of the Nominal Plural Forms in Early Middle English".同名の著書が2009年2月にひつじ書房より出版された.
より広くは,英語の言語変化全般に関心がある.個々の言語変化の歴史的背景から,なぜ言語は変化するのかといった根源的問題まで,言語変化の5W1Hを問い続ける.
また,英語史の知恵が,現代英語や英語の未来を考える上でどのような視点を提供しうるか,英語史の切り口から現代の問題をどう論じられるか,その可能性を探っていきたいと考えている.
その他,研究者としての情報は,ReaD研究者情報でも公開されている.
堀田隆一の著書・訳書のページもご覧ください.
以下は,2025/03/15(Sat) 付の Ryuichi Hotta の List of Publications.
There is one review of the book published:
There are three reviews of the book published:
There are three reviews of the book published:
There is a review of the book published:
There are three reviews of the monograph published:
本日より,英語史に関する話題を広く提供するブログを開始する."History of the English Language Blog" ということで,略して "hellog" .
英語史だけでなく,英語史と関連する英語学・言語学一般の話題も扱う.扱う話題は雑多で,質量ともに比較的軽いものから重いものまで,思いつきのアイデアからまとまった論考まで,あまり縛りを設けずに書き連ねていく予定.現時点では,扱う話題のカテゴリーは次のようなものになるのではないかと想像している.
・英語史の豆知識
・英語史の研究テーマとなりうる素材
・英語史関連の書籍やウェブサイトの紹介や書評
・英語史関連の授業の補足
・授業等で出された質問への回答
・英語史研究に役立つノウハウ
・語源の話
・その他,雑談や備忘録
記事の内容そのもの以上に,話題を提供し続けていく継続性を重視したい.
hellogの楽しみ方としては,最初から時間順に読んだり,カテゴリーごとに読んだり,キーワード検索をかけてヒットした記事を読んだり,「ランダム検索」でランダムに読んだり,いろいろありうると思う.
読者のみなさんの反響に期待しています!感想や疑問や関連情報の補足など,すべてのリアクションはへ.
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