hellog〜英語史ブログ

#3248. 日本十進分類法 (NDC) 10版[taxonomy][italic][thesaurus][semantics][htoed]

2018-03-19

 国立国会図書館では,平成29年4月より日本十進分類法 (NDC) の新訂10版が適用されている(こちらの案内を参照).10版の分類基準(2017年1月版)はこちら (PDF).  *
 9版から10版への内容的な変更はほとんどなく,用語の整備が主である.10版の綱目表(第2次区分表)に基づき,以下のマインドマップを作ってみた(PDF版SVG版もどうぞ).

NDC10 in Mindmap

 私の関心は特に「80 言語」あたりにあるが,9版から少し変わったのは,「84 ドイツ語」だったものが「84 ドイツ語.その他のゲルマン諸語」となったところである.同様に,「85 フランス語」「86 スペイン語」「87 イタリア語」もそれぞれ「85 フランス語.プロバンス語」「86 スペイン語.ポルトガル語」「87 イタリア語.その他のロマンス諸語」と名目上拡充された.「90 文学」の対応する部分にも同様の拡充が施されている.もちろん,このような拡充や細分化は始めればキリがないし,どこまで表記するかは,図書分類上の現実的な問題ともおおいに絡んで決定的な対処法はないだろう.
 日本十進分類法は図書に関する分類法 (taxonomy) の1つだが,いわば百科事典的な分類法ともいえる.分類法といえば,意味論や類義語辞典 (thesaurus) 編纂においても意味分類は最も難しい問題だが,これらの諸分野は森羅万象の整理という共通の課題を抱えているとわかる.
 英語史との関係でいえば,本格的な歴史的類義語辞典 HTOED の分類表を,「#3159. HTOED」 ([2017-12-20-1]) 経由で参照されたい.

Referrer (Inside): [2018-03-23-1]

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