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2019-09-04 Wed

#3782. 広島慶友会の講演「英語史から見る現代英語」を終えて [keiyukai][hel_education][slide][link][sobokunagimon][dialect][fetishism][slide]

 「#3774. 広島慶友会での講演「英語史から見る現代英語」のお知らせ」 ([2019-08-27-1]) でお知らせしたとおり,先週末の土日にわたって広島慶友会にて同演題でお話ししました.5月の準備の段階から広島慶友会会長・副会長さんにはお世話になっていましたが,当日は会員の皆さんも含めて,活発な反応をいただき,英語・日本語の話題について広く話し会う機会をもつことができました.
 初日の土曜日には,「英語史で解く英語の素朴な疑問」という演題でお話しし,その終わりのほうでは,参加者の皆さんから具体的な「素朴な疑問」を募り,それについて英語史の観点から,あるいはその他の観点から議論できました.特に言語ごとに観察される「クセ」とか「フェチ」の話題に関しては,その後の懇親会や翌日の会にまで持ち越して,楽しくお話しできました(言語の「フェチ」については,fetishism の各記事を参照).
 2日目の日曜日には,「英語の方言」と題して,方言とは何かという根本的な問題から始め,日本語や英語における標準語と諸方言の話題について話しました.こちらでも活発な意見をいただき,私も新たな視点を得ることができました.
 全体として,土日の公式セッションおよび懇親会も含めまして,参加された皆さんと一緒に英語というよりは,言語について,あるいは日本語について,おおいに語ることができたと思います.非常に有意義な会でした.改めて感謝いたします.
 せっかくですので,講演で用いたスライド資料をアップロードしておきます.

 ・ 講演会 (1): 英語史で解く英語の素朴な疑問
 ・ 講演会 (2): 英語の方言

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2019-08-10 Sat

#3757. 講座「英語の歴史と語源」の第2回「ケルトの島」を終えました [asacul][notice][slide][celtic][link]

 「#3732. 講座「英語の歴史と語源」の第2回「ケルトの島」のご案内」 ([2019-07-16-1]) で紹介したように,7月27日(土)15:15?18:30に朝日カルチャーセンター新宿教室にて,「英語の歴史と語源・2 ケルトの島」を開講しました.今回も多くの方々に参加していただき,休み時間も議論が止まらないほど盛り上がりました.ありがとうございます.  *
 今回は (1) ケルトとは何か,(2) 英語にみられるケルト的要素,(3) 英語文化の基層としてのケルト,という3点を中心に,英語とケルトの歴史的な関係について様々な角度から迫ってみました.スライド資料をこちらに置いておきます.
 次回の第3回は9月7日(土)15:15?18:30に,「英語の歴史と語源・3 ローマ帝国の植民地」と題してお話しする予定です.

   1. 英語の歴史と語源・2 「ケルトの島」
   2. 第2回 ケルトの島
   3. 目次
   4. 1. ケルトとは何か
   5. 「ケルト」という語を巡って
   6. ケルト人の大遠征(紀元前1千年紀後半)
   7. ケルト語派の系統図
   8. ブリテン島におけるケルト世界の縮小
   9. 各々のケルト語について
   10. 2. 英語にみられるケルト的要素
   11. 借用語は少数にとどまる (#3680)
   12. アイルランド語からの借用語の年代別分布
   13. 借用の間接的な経路
   14. アングロサクソン人とケルト人の関係
   15. 固有名詞に残る(前)ケルト語要素
   16. 語彙以外への影響
   17. アイルランド語からアイルランド英語へ,そしてアメリカ英語へ
   18. 3. 英語文化の基層としてのケルト
   19. 『リンディスファーン福音書』 (The Lindisfarne Gospels)
   20. 『ケルズの書』 (The Book of Kells) (#3680)
   21. アーサー王物語
   22. 分かち書きの発生
   23. まとめ
   24. 参考文献

Referrer (Inside): [2023-11-10-1] [2022-03-12-1]

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2019-07-15 Mon

#3731. 講座「英語の歴史と語源」の第1回「インドヨーロッパ祖語の故郷」を終えました [asacul][notice][slide][indo-european][link]

 「#3687. 講座「英語の歴史と語源」が始まります」 ([2019-06-01-1]) で紹介しましたが,一昨日の7月13日(土),朝日カルチャーセンター新宿教室にて,講座「英語の歴史と語源」の初回「インドヨーロッパ祖語の故郷」が開講されました.これまでの講座では受講者は多くて10数名というところでしたが,今回は予想外に大勢の(30名を越える)受講者の方々に参加いただきました.おかげさまで後半には多くの質問やコメントも出て,活発な会となりました.ありがとうございます.英語史のおもしろさを伝えるためのシリーズですので,初回として関心をもってもらえたならば幸いです.  *
 初回はインド=ヨーロッパ語族の話しが中心でしたが,同語族のなかでの英語の位置づけを確認し,英語のなかに印欧祖語の遺産を多く見出すことができたかと思います.講座で使用したスライド資料をこちらに置いておきますので,復習等にご活用ください.

   1. 英語の歴史と語源・1 「インドヨーロッパ祖語の故郷」
   2. シリーズ「英語の歴史と語源」の趣旨
   3. 第1回 インドヨーロッパ祖語の故郷
   4. 要点
   5. 目次
   6. 1. インド=ヨーロッパ語としての英語
   7. 印欧祖語の故郷
   8. 印欧語族の系統図
   9. 語派の分布図
   10. 印欧語族の10語派
   11. ゲルマン語派の系統図と分布図
   12. 2. 印欧語比較言語学
   13. 再建 (reconstruction)
   14. 再建の例 (1): *ped- "foot"
   15. 再建の例 (2): *snusós "daughter-in-law"
   16. 比較言語学の精密さ
   17. 印欧祖語のその他の特徴
   18. 3. 英語にみられる印欧祖語の遺産
   19. ゲルマン祖語までにしか遡れない単語
   20. 車輪クルクル,回るサイクル
   21. 車輪 (wheel) があれば荷車 (wagon) もあった
   22. guest と host
   23. 4. サラダボウルな英語語彙
   24. 英語語彙の規模と種類の豊富さ
   25. 英語語彙にまつわる数値
   26. 英語と周辺の印欧諸語の関係
   27. 英語語彙の3層構造
   28. (参考)日本語語彙の3層構造
   29. 日英語彙史比較
   30. まとめ
   31. シリーズの今後
   32. 推薦図書
   33. 参考文献(辞典類)
   34. 参考文献(その他)

Referrer (Inside): [2022-03-12-1] [2019-07-16-1]

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2019-04-02 Tue

#3627. 講座「英語史で解く英語の素朴な疑問」 [asacul][sobokunagimon][link][slide]

 先日3月30日(土)の15:00?18:15に,朝日カルチャーセンター新宿教室にて,「英語の歴史」の第3弾として講座「英語史で解く英語の素朴な疑問」を開講しました.受講された方々からは新たな「素朴な疑問」もいくつか飛び出し,たいへん啓発されました.今回の趣旨は,次の通りでした.

 何年も英語を学んでいると,学び始めの頃に抱いていたような素朴な疑問が忘れ去られてしまうことが多いものです.なぜ A は「ア」ではなく「エイ」と読むのか,なぜ go の過去形は went なのか,なぜ動詞の3 単現には -s がつくのか等々.このような素朴な疑問を改めて思い起こし,あえて引っかかってゆき,大まじめに考察するのが,英語史という分野です.素朴な疑問を次々と氷解させていく英語史の力にご期待ください.

   1. 英語史と素朴な疑問は相性がよい
   2. 発音に関する素朴な疑問
   3. 綴字に関する素朴な疑問
   4. 文法に関する素朴な疑問
   5. 語彙に関する素朴な疑問
   6. 皆さんからの疑問について検討
   7. 本講座のまとめ


 それぞれの部門の「素朴な疑問」として取り上げられた話題は,時間の都合により限定的ではありましたが,個々の疑問を解決していくプロセスそのものが英語史の学びであり,自然とその魅力が理解されたのではないでしょうか.講座で使用したスライド資料をこちらにアップしておきますので,自由にご参照ください.

   1. シリーズ「英語の歴史」 第3回 英語史で解く英語の素朴な疑問
   2. 本講座のねらい
   3. 1. 英語史と素朴な疑問は相性がよい
   4. 英語に関する素朴な疑問の例 (#1093)
   5. 皆さんの素朴な疑問は?
   6. 2. 発音に関する素朴な疑問
   7. 3. 綴字に関する素朴な疑問
   8. 4. 文法に関する素朴な疑問
   9. 身近な動詞に多い「不規則」変化
   10. 歴史的には接尾辞を付けるか,母音を変化させるか
   11. なぜ規則動詞化してきたのか
   12. 真の不規則
   13. 5. 語彙に関する素朴な疑問
   14. 皆さんからの疑問について検討
   15. 本講座のまとめ
   16. 今回扱ったものやその他の素朴な疑問に答える参考文献

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2019-03-12 Tue

#3606. 講座「北欧ヴァイキングと英語」 [asacul][old_norse][inflection][word_order][history][contact][loan_word][borrowing][link][slide]

 先日3月9日(土)の15:00?18:15に,朝日カルチャーセンター新宿教室にて,「英語の歴史」と題するシリーズ講座の第2弾として「北欧ヴァイキングと英語」をお話ししました.参加者の方々には,千年以上前のヴァイキングの活動や言葉(古ノルド語)が,私たちの学んでいる英語にいかに多大な影響を及ぼしてきたか分かっていただけたかと思います.本ブログでは,これまでも古ノルド語 (old_norse) に関する話題を豊富に取り上げてきましたので,是非そちらも参照ください.
 今回は次のような趣旨でお話ししました.

 英語の成り立ちに,8 世紀半ばから11世紀にかけてヨーロッパを席巻した北欧のヴァイキングとその言語(古ノルド語)が大きく関与していることはあまり知られていません.例えば Though they are both weak fellows, she gives them gifts. という英文は,驚くことにすべて古ノルド語から影響を受けた単語から成り立っています.また,英語の「主語+動詞+目的語」という語順が確立した背景にも,ヴァイキングの活動が関わっていました.私たちが触れる英語のなかに,ヴァイキング的な要素を探ってみましょう.

   1. 北欧ヴァイキングの活動
   2. 英語と古ノルド語の関係
   3. 古ノルド語が英語の語彙に及ぼした影響
   4. 古ノルド語が英語の文法に及ぼした影響
   5. なぜ英語の語順は「主語+動詞+目的語」で固定なのか?


 講座で使用したスライド資料をこちらにアップしておきます.スライド中から,本ブログの関連記事へもたくさんのリンクが張られていますので,そちらで「北欧ヴァイキングと英語」の関係について復習しつつ,理解を深めてもらえればと思います.

   1. シリーズ「英語の歴史」 第2回 北欧ヴァイキングと英語
   2. 本講座のねらい
   3. 1. 北欧ヴァイキングの活動
   4. ブリテン島の歴史=征服の歴史
   5. ヴァイキングのブリテン島来襲
   6. 関連用語の整理
   7. 2. 英語と古ノルド語の関係
   8. 3. 古ノルド語が英語の語彙に及ぼした影響
   9. 古ノルド語からの借用語
   10. 古ノルド借用語の日常性
   11. イングランドの地名の古ノルド語要素
   12. 英語人名の古ノルド語要素
   13. 古ノルド語からの意味借用
   14. 句動詞への影響
   15. 4. 古ノルド語が英語の文法に及ぼした影響
   16. 形態論再編成の「いつ」と「どこ」
   17. 古英語では屈折ゆえに語順が自由
   18. 古英語では屈折ゆえに前置詞が必須でない
   19. 古英語では文法性が健在
   20. 古英語は屈折語尾が命の言語
   21. 古英語の文章の例
   22. 屈折語尾の水平化
   23. 語順や前置詞に依存する言語へ
   24. 文法性から自然性へ
   25. なぜ屈折語尾の水平化が起こったのか? (1)
   26. なぜ屈折語尾の水平化が起こったのか? (2)
   27. なぜ屈折語尾の水平化が起こったのか? (3)
   28. 形態論再編成の「どのように」と「なぜ」
   29. 英文法の一大変化:総合から分析へ
   30. 5. なぜ英語の語順は「主語+動詞+目的語」で固定なのか?
   31. 本講座のまとめ
   32. 参考文献

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2019-01-14 Mon

#3549. 講座「中世の英語 チョーサー『カンタベリ物語』」 [asacul][chaucer][proverb][hel_education][slide][link]

 「#3531. 講座「中世の英語 チョーサー『カンタベリ物語』」のお知らせ」 ([2018-12-27-1]) で告知したように,1月12日(土)に同タイトルで講座を開きました.参加された方におかれましては,600年も前のチョーサーの英語が,現代英語の知識で意外と読めることが分かったのではないでしょうか.むしろ,チョーサーの英語と比較しながら,現代英語の理解が深まることにも気づいたのではないかと思います.次のようなメニューで話しました.

   1. まずは General Prologue の冒頭を音読
   2. チョーサーと『カンタベリ物語』
   3. 中英語期の言語事情
   4. 『カンタベリ物語』の言語
   5. General Prologue の冒頭を精読
   6. 中英語から解きほぐす現代英語の疑問

 講座で使用したスライド資料をこちらにアップしておきます.また,スライドのページごとのリンクも以下に張っておきます.スライド中からも本ブログの関連記事へリンクを豊富に張りつけていますので,ご参照ください.

   1. シリーズ「英語の歴史」第1回 中世の英語チョーサー『カンタベリ物語』
   2. 本講座のねらい
   3. Ellesmere MS, fol. 1r
   4. General Prologue の冒頭18行 (Benson)
   5. 現代英語訳 (市河・松浪,p. 191)
   6. 西脇(訳)「ぷろろぐ」より (pp. 7--8)
   7. チョーサーと『カンタベリ物語』
   8. 中英語期の言語事情
   9. ノルマン征服から英語の復権までの略史 (#131)
   10. 『カンタベリ物語』の言語
   11. General Prologue の冒頭を精読
   12. 中英語から解きほぐす現代英語の疑問
   13. 異なる写本を覗いてみる(第7行目に注目)
   14. まとめ
   15. 参考文献

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2018-10-30 Tue

#3473. 慶友会講演 (2) --- 「英語のスペリングの不思議」 [keiyukai][spelling][spelling_pronunciation_gap][etymological_respelling][hel_education][slide]

 昨日の記事「#3472. 慶友会講演 (1) --- 「歴史上の大事件と英語」」 ([2018-10-29-1]) に続き,10月28日に大阪慶友会で行なった講演「英語のスペリングの不思議」のスライドをアップしておきます.

   1. 「英語のスペリングの不思議」
   2. はじめに
   3. 以下の単語のスペリングの何が「不規則」?
   4. 取り上げる話題
   5. I. 515通りの through --- 中英語のスペリング
   6. 「515通りの through」の要点
   7. 1. ノルマン征服と方言スペリング
   8. ノルマン征服から英語の復権までの略史
   9. 515通りの through
   10. through 異綴りワースト10
   11. ここで素朴な疑問
   12. 6単語でみる中英語の方言スペリング
   13. <i> か <u> か <e> か
   14. busy, bury, merry, etc.
   15. 14世紀後半以降のロンドンの言語事情
   16. ここで素朴な疑問
   17. 「ランダムに見える選択」の他の例
   18. Chaucer, The Canterbury Tales の冒頭より
   19. 第7行目の写本間比較
   20. 2. スペリングの様々な改変
   21. フランス語のスペリング習慣より
   22. 縦棒回避の傾向
   23. 2重字 <sh> の歴史
   24. その他の改変
   25. 3. スペリングの再標準化の兆し
   26. 「515通りの through」のまとめ
   27. II. doubt の <b> --- 近代英語のスペリング
   28. 「doubt の <b>」の要点
   29. 1. 語源的スペリング (etymological spelling)
   30. debt の場合
   31. 語源的スペリングの例
   32. island は「非語源的」スペリング?
   33. 2. 緩慢なスペリング標準化
   34. 印刷はスペリングの標準化を促したか?
   35. 3. 近代英語期の辞書にみるスペリング
   36. Robert Cawdrey's A Table Alphabeticall (1603)
   37. Samuel Johnson's Dictionary of the English Language (1755)
   38. 「doubt の <b>」のまとめ
   39. おわりに
   40. 参考文献

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2018-10-29 Mon

#3472. 慶友会講演 (1) --- 「歴史上の大事件と英語」 [keiyukai][hel_education][slide][christianity][runic][latin][loan_word][bible][norman_conquest][french][ame_bre][spelling][webster][history]

 一昨日,昨日と「#3464. 大阪慶友会で講演します --- 「歴史上の大事件と英語」と「英語のスペリングの不思議」」 ([2018-10-21-1]) で案内した大阪慶友会での講演が終了しました.参加者のみなさん,そして何よりも運営関係者の方々に御礼申し上げます.懇親会も含めて,とても楽しい会でした.
 1つめの講演「歴史上の大事件と英語」では「キリスト教伝来と英語」「ノルマン征服と英語」「アメリカ独立戦争と英語」の3点に注目し「英語は,それを話す人々とその社会によって形作られてきた歴史的な産物である」ことを主張しました.休憩を挟んで180分にわたる長丁場でしたが,熱心に聞いていただきました.通時的な視点からみることで,英語が立体的に立ち上がり,今までとは異なった見え方になったのではないかと思います.
 この講演で用いたスライドを,以下にページごとに挙げておきます.

   1. 「歴史上の大事件と英語」
   2. はじめに
   3. 英語史の魅力
   4. 取り上げる話題
   5. I. キリスト教伝来と英語
   6. 「キリスト教伝来と英語」の要点
   7. ブリテン諸島へのキリスト教伝来
   8. 1. ローマン・アルファベットの導入
   9. ルーン文字とは?
   10. ルーン文字の起源
   11. 知られざる真実 現存する最古の英文はルーン文字で書かれていた!
   12. 古英語アルファベットは27文字
   13. 2. ラテン語の英語語彙への影響
   14. ラテン語からの借用語の種類と謎
   15. 外来宗教が英語と日本語に与えた言語的影響の比較
   16. 3. 聖書翻訳の伝統の開始
   17. 各時代の英語での「主の祈り」の冒頭
   18. 聖書に由来する表現
   19. 「キリスト教伝来と英語」のまとめ
   20. II. ノルマン征服と英語
   21. 「ノルマン征服と英語」の要点
   22. 1. ノルマン征服とは?
   23. ノルマン人の起源
   24. ノルマン人の流入とイングランドの言語状況
   25. 2. 英語への言語的影響は?
   26. 語彙への影響
   27. 英語語彙におけるフランス借用語の位置づけ
   28. 語形成への影響
   29. 綴字への影響
   30. 3. 英語への社会的影響は?
   31. 堀田,『英語史』 p. 74 より
   32. 「ノルマン征服と英語」のまとめ
   33. III. アメリカ独立戦争と英語
   34. 「アメリカ独立戦争と英語」の要点
   35. 1. アメリカ英語の特徴
   36. 綴字発音 (spelling pronunciation)
   37. アメリカ綴字
   38. アメリカ英語の社会言語学的特徴
   39. 2. アメリカ独立戦争(あるいは「アメリカ革命」 "American Revolution")
   40. アメリカ英語の時代区分
   41. 独立戦争とアメリカ英語
   42. 3. ノア・ウェブスターの綴字改革
   43. ウェブスター語録 (1)
   44. ウェブスター語録 (2)
   45. ウェブスターの綴字改革の本当の動機
   46. 「アメリカ独立戦争と英語」のまとめ
   47. おわりに
   48. 参考文献

Referrer (Inside): [2018-10-31-1] [2018-10-30-1]

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2018-09-15 Sat

#3428. 講座「英語のエッセンスはことわざに学べ」 [asacul][proverb][hel_education][slide][link]

 「#3404. 講座「英語のエッセンスはことわざに学べ」のお知らせ」 ([2018-08-22-1]) でお知らせしたとおり,先日,同講座を開講しました.参加された方におかれましては,ありがとうございました.講座で用いたスライド資料をこちらに置いておきます.
 以下,スライドのページごとにリンクを張っておきます.そこからさらに,本ブログの様々な記事へ飛べますので,合わせてご覧ください.

   1. 講座『英語のエッセンスはことわざに学べ』
   2. 本講座のねらい
   3. Art is long, life is short.
   4. 英語ことわざに関する辞書・書籍の紹介
   5. 「ことわざ」「金言」「格言」など(『広辞苑第六版』より)
   6. proverb, saying, maxim, etc. (OALD8)
   7. 英単語 proverb の語源
   8. 英語ことわざ史 (#2691)
   9. 英語ことわざの起源 (#3321)
   10. 英語ことわざの内容による分類 (#3320)
   11. 英語ことわざのキーワード,トップ50 (#3419)
   12. キーワード入りことわざの例 (#3420)
   13. 英語ことわざの短さ (#3421)
   14. 短いことわざの例(短文,句,省略)
   15. 参考 長いことわざもある
   16. 対義ことわざ
   17. 頭韻 (alliteration)
   18. 頭韻とことわざ (#943)
   19. 強勢リズム
   20. Many a little makes a mickle. (#564)
   21. Money makes the mare to go. (##970,978)
   22. Handsome is as handsome does. (#3319)
   23. One man's meat is another man's poison.
   24. One swallow does not make a summer.
   25. 日英(東西)ことわざ比較(安藤,第8章より)
   26. 聖書に由来することわざ
   27. 古いことわざ(古英語・中英語より)
   28. まとめ
   29. 参考文献

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2018-07-30 Mon

#3381. 講座「歴史から学ぶ英単語の語源」 [slide][etymology][hel_education][link][asacul][lexicology]

 先日7月21日(土)に,朝日カルチャーセンター新宿教室の講座「歴史から学ぶ英単語の語源」を開きました.熱心にご参加いただき,ありがとうございました.講座で用いたスライド資料をこちらに置いておきます.
 今回の狙いは以下の3点でした.

 ・ 英語の歴史をたどりながら英語語彙の発展を概説し
 ・ 単語における発音・綴字・意味の変化の一般的なパターンについて述べ
 ・ 語源辞典や英語辞典の語源欄を読み解く方法を示します.

 語源と一口に言っても,何をどこから話し始めるべきか迷いました.結果として,英語語彙史を軸とする総花的な内容とはなりましたが,あまりに抽象的にならないよう単語の具体例は絶やさないように構成しました.
 以下,スライドのページごとにリンクを張っておきます.各スライドは,ブログ記事へのリンク集にもなっています.

   1. 講座『歴史から学ぶ英単語の語源』
   2. Q. 次の英単語と起源の言語とを組み合わせてください.
   3. 英語語彙の規模と種類の豊富さ
   4. 本講座のねらい
   5. 目次
   6. 1.1 イントロダクション:語源(学)とは?
   7. Every word has its own history.
   8. 語源学の妖しさ・怪しさ
   9. 民間(通俗)語源の役割
   10. まとめ (1.1)
   11. 1.2 英語語彙史の概略
   12. 印欧語族 (The Indo-European Family)
   13. 英語語彙史の概略 (##37,126,45)
   14. 現代の英語語彙にみられる歴史の遺産
   15. 現代の新語形成
   16. 日英語彙史比較 (#1526)
   17. 語源で世界一周 (#756)
   18. まとめ (1.2)
   19. 1.3 語の変化の一般的なパターン:発音
   20. 語の変化の一般的なパターン:綴字
   21. 語の変化の一般的なパターン:意味 (##473,1953,2252)
   22. Q. 以下は意味変化を経たゆえに意味不明となっている英文です.下線を引いた単語のもとの意味を想像できますか? (#1954)
   23. まとめ (1.3)
   24. 2.1 語源辞典で語誌を読み解く
   25. 2.2 語源辞典で発音と綴字の変化を読み解く
   26. 2.3 語源辞典で意味の発展を読み解く
   27. まとめ
   28. 参考文献

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2018-03-18 Sun

#3247. 講座「スペリングでたどる英語の歴史」の第5回「color か colour か? --- アメリカのスペリング」 [slide][ame][ame_bre][webster][spelling][spelling_pronunciation_gap][orthography][hel_education][link][asacul]

 朝日カルチャーセンター新宿教室の講座「スペリングでたどる英語の歴史」(全5回)の第5回を,昨日3月17日(土)に開きました.最終回となる今回は「color か colour か? --- アメリカのスペリング」と題して,スペリングの英米差を中心に論じました.講座で用いたスライド資料をこちらからどうぞ.
 今回の要点は以下の3つです.

 ・ スペリングの英米差は多くあるとはいえマイナー
 ・ ノア・ウェブスターのスペリング改革の成功は多分に愛国心ゆえ
 ・ スペリングの「正しさ」は言語学的合理性の問題というよりは歴史・社会・政治的な権力のあり方の問題ではないか

 以下,スライドのページごとにリンクを張っておきます.各スライドは,ブログ記事へのリンク集としても使えます.

   1. 講座『スペリングでたどる英語の歴史』第5回 color か colour か?--- アメリカのスペリング
   2. 要点
   3. (1) スペリングの英米差
   4. アメリカのスペリングの特徴
   5. -<ize> と -<ise>
   6. その他の例
   7. (2) ノア・ウェブスターのスペリング改革
   8. ノア・ウェブスター
   9. ウェブスター語録
   10. colour の衰退と color の拡大の過程
   11. なぜウェブスターのスペリング改革は成功したのか?
   12. (3) スペリングの「正しさ」とは?
   13. まとめ
   14. 本講座を振り返って
   15. 参考文献

 また,今回で講座終了なので,全5回のスライドへのリンクも以下にまとめて張っておきます.

   第1回 英語のスペリングの不規則性
   第2回 英語初のアルファベット表記 --- 古英語のスペリング
   第3回 515通りの through--- 中英語のスペリング
   第4回 doubt の <b>--- 近代英語のスペリング
   第5回 color か colour か? --- アメリカのスペリング

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2018-03-05 Mon

#3234. 「言語と人間」研究会 (HLC) の春期セミナーで標準英語の発達について話しました [notice][academic_conference][standardisation][slide][ame_bre][etymological_respelling][3sp][sociolinguistics][history_of_linguistics][link]

 [2018-02-12-1]の記事で通知したように,昨日3月4日に桜美林大学四谷キャンパスにて「言語と人間」研究会 (HLC)春期セミナーの一環として,「『良い英語』としての標準英語の発達―語彙,綴字,文法を通時的・複線的に追う―」と題するお話しをさせていただきました.足を運んでくださった方々,主催者の方々に,御礼申し上げます.私にとっても英語の標準化について考え直すよい機会となりました.
 スライド資料を用いて話し,その資料は上記の研究会ホームページ上に置かせてもらいましたが,資料へのリンクをこちらからも張っておきます.スライド内からは本ブログ内外へ多数のリンクを張り巡らせていますので,リンク集としてもどうぞ.

   1. 「言語と人間」研究会 (HLC) 第43回春季セミナー 「ことばにとって『良さ』とは何か」「良い英語」としての標準英語の発達--- 語彙,綴字,文法を通時的・複線的に追う---
   2. 序論:標準英語を相対化する視点
   3.  標準英語 (Standard English) とは?
   4.   標準英語=「良い英語」
   5.   標準英語を相対化する視点の出現
   6.  言語学の様々な分野と方法論の発達
   7.   20世紀後半?21世紀初頭の言語学の関心の推移
   8. 標準英語の形成の歴史
   9.   標準語に軸足をおいた Blake の英語史時代区分
   10.   英語の標準化サイクル
   11.  部門別の標準形成の概要
   12.  Milroy and Milroy による標準化の7段階
   13.   Haugen による標準化の4段階
   14. ケース・スタディ (1) 語彙 -- autumn vs fall
   15.  両語の歴史
   16. ケース・スタディ (2) 綴字 -- 語源的綴字 (etymological spelling)
   17.  debt の場合
   18.  語源的綴字の例
   19.  フランス語でも語源的スペリングが・・・
   20.  その後の発音の「追随」:fault の場合
   21.  語源的綴字が出現した歴史的背景
   22.  EEBO Corpus で目下調査中
   23. ケース・スタディ (3) 文法 -- 3単現の -s
   24.  古英語の動詞の屈折:lufian (to love) の場合
   25.  中英語の屈折
   26.  中英語から初期近代英語にかけての諸問題
   27. 諸問題の意義
   28.  標準化と3単現の -s
   29.  3つのケーススタディを振り返って
   30. 結論
   31. 主要参考文献

Referrer (Inside): [2022-07-21-1] [2019-09-02-1]

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2018-02-26 Mon

#3227. 講座「スペリングでたどる英語の歴史」の第4回「doubt の <b>--- 近代英語のスペリング」 [slide][spelling][spelling_pronunciation_gap][etymological_respelling][emode][renaissance][standardisation][orthography][lexicography][hel_education][link][asacul]

 朝日カルチャーセンター新宿教室の講座「スペリングでたどる英語の歴史」(全5回)の第4回が,2月24日(土)に開かれました.今回は「doubt の <b>--- 近代英語のスペリング」と題して,近代英語期(1500--1900年)のスペリング事情を概説しました.講座で用いたスライド資料をこちらにアップしておきます.
 今回の要点は以下の3つです.

 ・ ルネサンス期にラテン語かぶれしたスペリングが多く出現
 ・ スペリング標準化は14世紀末から18世紀半ばにかけての息の長い営みだった
 ・ 近代英語期の辞書においても,スペリング標準化は完全には達成されていない

 とりわけ語源的スペリングについては,本ブログでも数多くの記事で取り上げてきたので,etymological_respelling の話題をご覧ください.以下,スライドのページごとにリンクを張っておきます.各スライドは,ブログ記事へのリンク集としても使えます.

   1. 講座『スペリングでたどる英語の歴史』第4回 doubt の <b>--- 近代英語のスペリング
   2. 要点
   3. (1) 語源的スペリング (etymological spelling)
   4. debt の場合
   5. 語源的スペリングの例
   6. island は「非語源的」スペリング?
   7. 語源的スペリングの礼賛者 Holofernes
   8. その後の発音の「追随」:fault の場合
   9. フランス語でも語源的スペリングが・・・
   10. スペリングの機能は表語
   11. (2) 緩慢なスペリング標準化
   12. 印刷はスペリングの標準化を促したか?
   13. (3) 近代英語期の辞書にみるスペリング
   14. Robert Cawdrey's A Table Alphabeticall (1603)
   15. Samuel Johnson's Dictionary of the English Language (1755)
   16. まとめ
   17. 参考文献

Referrer (Inside): [2021-07-28-1] [2018-07-18-1]

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2018-02-17 Sat

#3218. 講座「スペリングでたどる英語の歴史」の第3回「515通りの through --- 中英語のスペリング」 [slide][spelling][spelling_pronunciation_gap][norman_conquest][chaucer][manuscript][reestablishment_of_english][timeline][me_dialect][minim][orthography][standardisation][digraph][hel_education][link][asacul]

 朝日カルチャーセンター新宿教室で開講している講座「スペリングでたどる英語の歴史」も,全5回中の3回を終えました.2月10日(土)に開かれた第3回「515通りの through --- 中英語のスペリング」で用いたスライド資料を,こちらにアップしておきました.
 今回は,中英語の乱立する方言スペリングの話題を中心に据え,なぜそのような乱立状態が生じ,どのようにそれが後の時代にかけて解消されていくことになったかを議論しました.ポイントとして以下の3点を指摘しました.

 ・ ノルマン征服による標準綴字の崩壊 → 方言スペリングの繁栄
 ・ 主として実用性に基づくスペリングの様々な改変
 ・ 中英語後期,スペリング再標準化の兆しが

 全体として,標準的スペリングや正書法という発想が,きわめて近現代的なものであることが確認できるのではないかと思います.以下,スライドのページごとにリンクを張っておきました.その先からのジャンプも含めて,リンク集としてどうぞ.

   1. 講座『スペリングでたどる英語の歴史』第3回 515通りの through--- 中英語のスペリング
   2. 要点
   3. (1) ノルマン征服と方言スペリング
   4. ノルマン征服から英語の復権までの略史
   5. 515通りの through (#53, #54), 134通りの such
   6. 6単語でみる中英語の方言スペリング
   7. busy, bury, merry
   8. Chaucer, The Canterbury Tales の冒頭より
   9. 第7行目の写本間比較 (#2788)
   10. (2) スペリングの様々な改変
   11. (3) スペリングの再標準化の兆し
   12. まとめ
   13. 参考文献

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2018-01-29 Mon

#3199. 講座「スペリングでたどる英語の歴史」の第2回「英語初のアルファベット表記 --- 古英語のスペリング」 [slide][spelling][spelling_pronunciation_gap][oe_text][standardisation][runic][alphabet][grapheme][grammatology][punctuation][hel_education][link][asacul]

 「#3139. 講座「スペリングでたどる英語の歴史」のお知らせ」 ([2017-11-30-1]) でお知らせしたように,朝日カルチャーセンター新宿教室で,5回にわたる講座「スペリングでたどる英語の歴史」が始まっています.1月27日(土)に開かれた第2回「英語初のアルファベット表記 --- 古英語のスペリング」で用いたスライド資料を,こちらに上げておきます.
 今回は,アルファベットの系譜を確認しつつ,古英語がどのように表記され綴られいたかを紹介する内容でした.ポイントは以下の3点です.

 ・ 英語の書記はアルファベットの長い歴史の1支流としてある
 ・ 最古の英文はルーン文字で書かれていた
 ・ 発音とスペリングの間には当初から乖離がありつつも,後期古英語には緩い標準化が達成された

 以下,スライドのページごとにリンクを張っておきます.多くのページに,本ブログ内へのさらなるリンクが貼られていますので,リンク集として使えると思います.

   1. 講座『スペリングでたどる英語の歴史』第2回 英語初のアルファベット表記 --- 古英語のスペリング
   2. 要点
   3. (1) アルファベットの起源と発達 (#423)
   4. アルファベットの系統図 (#1849)
   5. アルファベットが子音文字として始まったことの余波
   6. (2) 古英語のルーン文字
   7. 分かち書きの成立
   8. (3) 古英語のローマン・アルファベット使用の特徴
   9. Cædmon's Hymn を読む (#2898)
   10. 当初から存在した発音とスペリングの乖離
   11. 後期古英語の「標準化」
   12. 古英語スペリングの後世への影響
   13. まとめ
   14. 参考文献

Referrer (Inside): [2019-10-25-1]

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2018-01-25 Thu

#3195. 講座「スペリングでたどる英語の歴史」の第1回「英語のスペリングの不規則性」 [slide][spelling][spelling_pronunciation_gap][hel_education][alphabet][grapheme][grammatology][link][asacul]

 「#3139. 講座「スペリングでたどる英語の歴史」のお知らせ」 ([2017-11-30-1]) でお知らせしたように,朝日カルチャーセンター新宿教室で,5回にわたる講座「スペリングでたどる英語の歴史」が始まっています.1月13日(土)に第1回「英語のスペリングの不規則性」を終えましたが,その際に使用したスライド資料をこちらに公開しておきます.主たる参考文献として,Simon Horobin 著 Does Spelling Matter? (および私の拙訳書『スペリングの英語史』)を挙げておきます(「#3079. 拙訳『スペリングの英語史』が出版されました」 ([2017-10-01-1]) も参照).
 あらためて本講座のねらいとメニューを明記しておきます.



 多くの学習者にとって,英語のスペリングは,不規則で例外ばかりの暗記を強いる存在と映ります.なぜ knight や doubt というスペリングには,発音しない <k>, <gh>, <b> のような文字があるのでしょうか.なぜ color と colour,center と centre のような,不要とも思える代替スペリングがあるのでしょうか.しかし,不合理に思われるこれらのスペリングの各々にも,なぜそのようなスペリングになっているかという歴史的な理由が「誇張ではなく」100%存在するのです.本講座では,英語のたどってきた1500年以上の歴史を参照しながら,個々の単語のスペリングの「なぜ?」に納得のゆく説明を施します.講座を通じて,とりわけ次の3点に注目していきます.

   1. 英語のスペリングの不規則性の理由
   2. スペリングの「正しさ」とは何か
   3. 「英語のスペリングは英語文化の歴史の結晶である」

 5回にわたる本講座のメニューは以下の通りです.

   第1回:英語のスペリングの不規則性
   第2回:英語初のアルファベット表記 --- 古英語のスペリング
   第3回:515通りの through --- 中英語のスペリング
   第4回:doubt の <b> --- 近代英語のスペリング
   第5回:color か colour か? --- アメリカのスペリング




 第1回に配布した資料の目次は次の通りです.資料内からは hellog 内へのリンクも張り巡らせていますので,リンク集としても使えます.

 1. 講座『スペリングでたどる英語の歴史』第1回 英語のスペリングの不規則性
 2. 本講座のねらい
 3. 第1回 「英語のスペリングの不規則性」の要点
 4. (1) 英語のスペリングはどのくらい(不)規則的か
 5. 発音とスペリングの「多対多」
 6. (2) 文字の類型と歴史 (#422)
 7. 言語と文字の歴史は浅い (#41)
 8. 文字の系統 (#2398)
 9. (3) 文字とスペリングの基本的性格
 10. スペリングとは?
 11. まとめ
 12. 参考文献

 ・ Horobin, Simon. Does Spelling Matter? Oxford: OUP, 2013.
 ・ サイモン・ホロビン(著),堀田 隆一(訳) 『スペリングの英語史』 早川書房,2017年.

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2017-12-17 Sun

#3156. 「大英帝国の拡大と英語」のまとめ [slide][new_englishes][world_englishes][model_of_englishes][variety][history][link][timeline][standardisation][prescriptive_grammar][prescriptivism][asacul]

 大英帝国の拡大という世界史的展開は,現代英語と英語の未来を論じる上で避けて通ることのできないトピックです.その英語史上の意義について,スライド (HTML) にまとめてみました.こちらからどうぞ.結論としては次のように述べました.

大英帝国の発展は
 (1) 英語の標準化・規範化を後押しして,英語に「求心力」をもたらした一方で,
 (2) 英語の多様化を招き,英語に「遠心力」をもたらし,
現在および未来の英語のあり方の基礎を築いた.


 詳細は各々のページをご覧ください.本ブログの記事や各種画像へのリンクも豊富に張っています.

 1. 大英帝国の拡大と英語
 2. 要点
 3. (1) 大英帝国の発展
 4. 関連年表 (#777, #1377, #2562)
 5. (2) 英語の求心力 --- 標準化・規範化
 6. 標準化と規範化
 7. 18世紀の規範主義
 8. 辞書,文法書,発音指南書
 9. 規範文法の例
 10. (3) 英語の遠心力 --- 世界の様々な英語
 11. 様々な英語変種の例
 12. 英語変種の諸分類法
 13. 21世紀,求心力と遠心力のせめぎ合い
 14. まとめ
 15. 参考文献

 他の「まとめスライド」として,「#3058. 「英語史における黒死病の意義」のまとめスライド」 ([2017-09-10-1]),「#3068. 「宗教改革と英語史」のまとめスライド」 ([2017-09-20-1]),「#3089. 「アメリカ独立戦争と英語」のまとめスライド」 ([2017-10-11-1]),「#3102. 「キリスト教伝来と英語」のまとめスライド」 ([2017-10-24-1]),「#3107. 「ノルマン征服と英語」のまとめスライド」 ([2017-10-29-1]),「#3121. 「印刷術の発明と英語」のまとめ」 ([2017-11-12-1]) もどうぞ.

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2017-11-12 Sun

#3121. 「印刷術の発明と英語」のまとめ [slide][printing][history][link][hel_education][emode][reformation][caxton][latin][standardisation][spelling][orthography][asacul]

 英語史における印刷術の発明の意義について,スライド (HTML) にまとめてみました.こちらからどうぞ.結論は以下の通りです.

 1. グーテンベルクによる印刷術の「改良」(「発明」ではなく)
 2. 印刷術は,宗教改革と二人三脚で近代国語としての英語の台頭を後押しした
 3. 印刷術は,綴字標準化にも一定の影響を与えた

 詳細は各々のページをご覧ください.本ブログの記事や各種画像へのリンクも豊富に張っています.

 1. 印刷術の発明と英語
 2. 要点
 3. (1) 印刷術の「発明」
 4. 印刷術(と製紙法)の前史
 5. 関連年表
 6. Johannes Gutenberg (1400?--68)
 7. William Caxton (1422?--91)
 8. (2) 近代国語としての英語の誕生
 9. 宗教改革と印刷術の二人三脚
 10. 近代国語意識の芽生え
 11. (3) 綴字標準化への貢献
 12. 「印刷術の導入が綴字標準化を推進した」説への疑義
 13. 綴字標準化はあくまで緩慢に進行した
 14. まとめ
 15. 参考文献
 16. 補遺: Prologue to Eneydos (#337)

 他の「まとめスライド」として,「#3058. 「英語史における黒死病の意義」のまとめスライド」 ([2017-09-10-1]),「#3068. 「宗教改革と英語史」のまとめスライド」 ([2017-09-20-1]),「#3089. 「アメリカ独立戦争と英語」のまとめスライド」 ([2017-10-11-1]),「#3102. 「キリスト教伝来と英語」のまとめスライド」 ([2017-10-24-1]),「#3107. 「ノルマン征服と英語」のまとめスライド」 ([2017-10-29-1]) もどうぞ.

Referrer (Inside): [2022-07-19-1] [2017-12-17-1]

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2017-10-29 Sun

#3107. 「ノルマン征服と英語」のまとめスライド [slide][norman_conquest][history][french][loan_word][link][hel_education][asacul]

 英語史におけるノルマン征服の意義について,スライド (HTML) にまとめてみました.こちらからどうぞ.
 これまでも「#2047. ノルマン征服の英語史上の意義」 ([2014-12-04-1]) を始め,norman_conquest の記事で同じ問題について考えてきましたが,当面の一般的な結論として,以下のようにまとめました.

 1. ノルマン征服は(英国史のみならず)英語史における一大事件.
 2. 以降,英語は語彙を中心にフランス語から多大な言語的影響を受け,
 3. フランス語のくびきの下にあって,かえって生き生きと変化し,多様化することができた

 詳細は各々のページをご覧ください.本ブログ内のリンクも豊富に張っていますので,適宜ジャンプしながら閲覧すると,全体としてちょっとした読み物になると思います.また,フランス語が英語に及ぼした(社会)言語学的影響の概観ともなっています.

 1. ノルマン征服と英語
 2. 要点
 3. (1) ノルマン征服 (Norman Conquest)
 4. ノルマン人の起源
 5. 1066年
 6. ノルマン人の流入とイングランドの言語状況
 7. (2) 英語への言語的影響
 8. 語彙への影響
 9. 英語語彙におけるフランス借用語の位置づけ (#1210)
 10. 語形成への影響 (#96)
 11. 綴字への影響
 12. 発音への影響
 13. 文法への影響
 14. (3) 英語への社会的影響 (#2047)
 15. 文法への影響について再考
 16. まとめ
 17. 参考文献
 18. 補遺1: 1300年頃の Robert of Gloucester による年代記 (ll. 7538--47) の記述 (#2148)
 19. 補遺2: フランス借用語(句)の例 (#1210)

 他の「まとめスライド」として,「#3058. 「英語史における黒死病の意義」のまとめスライド」 ([2017-09-10-1]),「#3068. 「宗教改革と英語史」のまとめスライド」 ([2017-09-20-1]),「#3089. 「アメリカ独立戦争と英語」のまとめスライド」 ([2017-10-11-1]),「#3102. 「キリスト教伝来と英語」のまとめスライド」 ([2017-10-24-1]) もご覧ください.

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2017-10-24 Tue

#3102. 「キリスト教伝来と英語」のまとめスライド [slide][christianity][history][bible][runic][alphabet][latin][loan_word][link][hel_education][asacul]

 英語史におけるキリスト教伝来の意義について,まとめスライド (HTML) を作ったので公開する.こちらからどうぞ.大きな話題ですが,キリスト教伝来は英語に (1) ローマン・アルファベットによる本格的な文字文化を導入し,(2) ラテン語からの借用語を多くもたらし,(3) 聖書翻訳の伝統を開始した,という3つの点において,英語史上に計り知れない意義をもつと結論づけました.

 1. キリスト教伝来と英語
 2. 要点
 3. ブリテン諸島へのキリスト教伝来 (#2871)
 4. 1. ローマン・アルファベットの導入
 5. ルーン文字とは?
 6. 現存する最古の英文はルーン文字で書かれていた
 7. 古英語アルファベット
 8. 古英語の文学 (#2526)
 9. 2. ラテン語の英語語彙への影響
 10. 外来宗教が英語と日本語に与えた言語的影響の比較 (#206)
 11. 3. 聖書翻訳の伝統の開始
 12. 多数の慣用表現
 13. まとめ
 14. 参考文献
 15. 補遺1: Beowulf の冒頭の11行 (#2893)
 16. 補遺2:「主の祈り」の各時代のヴァージョン (#1803)

 他の「まとめスライド」として,「#3058. 「英語史における黒死病の意義」のまとめスライド」 ([2017-09-10-1]),「#3068. 「宗教改革と英語史」のまとめスライド」 ([2017-09-20-1]),「#3089. 「アメリカ独立戦争と英語」のまとめスライド」 ([2017-10-11-1]) もご覧ください.

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