昨日の記事「#4725. khelf イベント「英語史コンテンツ50」が始まっています」 ([2022-04-04-1]) で案内したように,今年度始めの4月1日より,khelf メンバーが日々代わる代わる英語史に関する話題を1つウェブ上にアップするという企画をこちらの特設ページにて実施中です.
今朝は,「第一回 古英語模試」と題する変わり種の英語史コンテンツが上がってきました.出題者は khelf 会長その人です.古英語の「模試」って何? しかも,答案を DM で送ったら採点してくれるってどんなサービス? と驚くばかりの世界初の試みですが,学び心と遊び心の混じった良・珍コンテンツです.
さて,今年度の「英語史コンテンツ50」はまだ始まったばかりですが,1年前の同趣旨の企画「英語史導入企画2021」では49本の英語史コンテンツが集まりました.一覧とリンクは「#4417. 「英語史導入企画2021」が終了しました」 ([2021-05-31-1]) よりご覧ください.
昨年度の「英語史導入企画2021」でも日々上がってくるコンテンツをウェブ上に一般公開してきましたが,企画終了後,閲覧数(プレビュー数+ダウンロード数)を集計してみました.最もよく閲覧された上位10コンテンツを以下に掲載します.さすがに,いずれもおもしろいので,ぜひご一読ください.しばし英語史の魅力を堪能することができます.
・ 第1位(閲覧725回),1. 「be surprised at―アッと驚くのはもう古い?(1)」 (hellog 紹介記事はこちら)
・ 第2位(閲覧711回),8. 「日本人はなぜ Japanese?」 (hellog 紹介記事はこちら)
・ 第3位(閲覧531回),23. 「先生,ここに前置詞いらないんですか?」 (hellog 紹介記事はこちら)
・ 第4位(閲覧493回),41. 「なぜ未来のことを表すための文法が will と be going to の二つ存在するのか?」 (hellog 紹介記事はこちら)
・ 第5位(閲覧485回),20. 「goodbye の本当の意味」 (hellog 紹介記事はこちら)
・ 第6位(閲覧478回),5. 「コロナ(Covid-19)って男?女?」 (hellog 紹介記事はこちら)
・ 第7位(閲覧482回),42. 「この世で一番「美しい」のは誰?」 (hellog 紹介記事はこちら)
・ 第8位(閲覧481回),2. 「借用語は面白い! --- "spaghetti" のスペルからいろいろ ---」 (hellog 紹介記事はこちら)
・ 第9位(閲覧425回),4. 「それ,英語?」 (hellog 紹介記事はこちら)
・ 第10位(閲覧416回),46. 「複数形は全部 -s をつけるだけなら良いのに!」 (hellog 紹介記事はこちら)
閲覧数はコンテンツのおもしろさの1つの指標ではありますが,すべてではありません.数字には反映されない,洞察に富むおもしろいコンテンツは,実は他にもたくさんあります.ぜひ1年前の「英語史導入企画2021」も振り返ってみてください.2,3時間は楽しく過ごせます.
また,昨年度は春のみならず秋にも類似企画を行なっていました.「#4560. ゼミ合宿でのコンテンツ展覧会のベスト作品」 ([2021-10-21-1]) より良作をご堪能ください.
今年度の「英語史コンテンツ50」でも,昨年度を超えるおもしろさのコンテンツが続々と上がってくるはずです.これから毎日,乞うご期待!
連日,新年度に開始した,khelf による「英語史スタートアップ」企画に関する話題をお知らせしています.本日は4月1日から始まっている「英語史コンテンツ50」についてご案内です.
4月1日より開始して,6月上旬までの2ヶ月間ほど,日曜日を除く毎日,khelf メンバーが作成した英語史に関する「コンテンツ」がウェブ上にアップされてきます.いわば,サクッと読める,しかし限りなく知的好奇心をそそる「英語史ネタ」が,日々楽しめるという企画です.
掲載される場所は,khelf ホームページのなかの「英語史コンテンツ50」です.ここに毎日コンテンツが追加されてきますので,ぜひ尽きることのない英語史ネタを堪能してください.新年度ということで,英語史に初めて触れる初学者を念頭に置いたコンテンツが多く上がってくると思います.主として学部生・大学院生によるコンテンツですので,学びの応援という意味合いも含めてどうぞよろしくお願いいたします.日々のコンテンツ情報は khelf の公式ツイッターアカウント @khelf_keio でもお知らせすることになっていますので,ぜひフォローしてリマインダーとしてご利用ください.
実は,昨年度の4月と5月にも同趣旨の「英語史導入企画2021」を実施し,49本の英語史コンテンツが集まりました.当時は,本ブログでも毎日のようにコンテンツを追いかけてレビューしましたが,アレはきつかったです(笑)(「#4417. 「英語史導入企画2021」が終了しました」 ([2021-05-31-1]) および khelf_hel_intro_2021 の記事を参照).素晴らしいトピックが集まったと思います.昨年度のコンテンツについては,今からでもじっくりご鑑賞ください.暇つぶし以上の良質の読書となります.
今回の「英語史コンテンツ50」の催しは,その2022年度版ということになります.「英語史コンテンツ50」については,本日の Voicy 「英語の語源が身につくラジオ」 (heldio) にて,khelf 会長である「まさにゃん」と対談しながら紹介していますので,そちらもお聴きください.
ちなみに,4月1日の一発目は,大学院生による「冠詞はなぜ生まれたのか」と題するたいへん興味深いコンテンツです.ぜひご一読を.
「慶應英語史フォーラム」,通称「khelf」 (= Keio History of the English Language Forum) については,本ブログで何度も触れてきましたが,新年度開始を機に正式にお披露目します.
khelf(= Keio History of the English Language Forum = 慶應英語史フォーラム)は,2020年1月に立ち上げられた慶應義塾大学文学部・文学研究科英米文学専攻の英語史ゼミ(堀田隆一研究会)をベースとした,英語史について議論したり,情報共有するためのフォーラムです.
英語史を専攻する現役の学部ゼミ生と院生を中心とする「拡大版ゼミ」に相当しますが,一部 OB・OG や通信教育課程の英語史専攻の学生なども含めた,ある程度の緩さをもったフォーラムです.
世の中に存在する英語史関係の学会・研究会は,年に1回か2回の大会を中心とする季節イベントにとどまっていますが,khelf は「日常的な活動」を目指します.英語史を学ぶ人々が数十名という規模で「日常的に」集まっている場所は他にはほとんどありませんので,khelf は小刻みながらも「日常的な活動」を重視します.
随時,研究発表会,セミナー,講演,コンテンツ展覧会などのイベントを企画・開催していきますが,それ以上に,英語史の話題が日々空気のように漂っているというようなフォーラムを目指しています.たまの点的なイベントもおもしろいですが,それよりも日々の線的な活動に力を入れていきたいと思っています.
英語史の学術を通じて,内部的には互いに学びを促し,対外的には情報を発信して社会貢献を行なっていくことを目標とします.英語史の学び方,教え方,研究の仕方について議論し,情報発信していくことはもちろん,(現代)英語の素朴な疑問を取り上げ,それを英語史の観点から解きほぐしていくという啓発的な活動も推進していきます.
これまでの khelf の活動実績については,khelf ホームページより「活動実績」をご覧ください.
また,本日の Voicy 「英語の語源が身につくラジオ」 (heldio) では,本記事とも連動して khelf 会長「まさにゃん」による『英語史新聞』の紹介を放送していますので,ぜひお聴きください.
khelf では,この新年度の4月1日より「英語史スタートアップ」企画と称して,以下のようなさまざまなイベントを展開しています.
1. 『英語史新聞』創刊号のウェブ公開
2. khelf の公式ツイッターアカウント @khelf_keio の開設
3. 「英語史コンテンツ50」のウェブ公開(日曜日を除く毎日,khelf メンバーが作成した英語史に関する「コンテンツ」が掲載されます)
4. 本ブログや Voicy 「英語の語源が身につくラジオ」 (heldio) でも連動企画を毎日実施しています
連日,イベントが続きます.日々の案内や情報は,上記の khelf のツイッターアカウント および khelf ホームページに流れてきますので,ぜひ本ブログの読者の皆さんにも追いかけていただければと思います.
慶應英語史フォーラム (khelf) による『英語史新聞』創刊号がウェブ上で一般公開されました.こちらよりPDFでご覧になれます.
昨日の記事「#4722. 新年度の「英語史スタートアップ」企画を開始!」 ([2022-04-01-1]) でチラッと述べましたが,この『英語史新聞』創刊号の制作は,同企画の第1弾となります.khelf メンバーが企画・編集したもので,私は監修という立場で新聞作りに関わりました.英語名も押さえておきましょうということで,The HEL Herald としてみました(HEL = "History of the English Language") .h で頭韻,みたいな(笑).
これと合わせて,昨日「英語史スタートアップ」企画のために khelf の公式ツイッターアカウント @khelf_keio も開設されました.関心のある方は,ぜひ企画のためにこのツイッターアカウントもフォローしていただければ幸いです.英語史情報の発信基地としていく予定です.『英語史新聞』創刊号はこちらの案内ツイートからもアクセスできます.
英語史の学び始め/続けを応援する企画の一環ですので,4ページの紙面には「英語史って(やっぱり)おもしろいなぁ」と思ってもらえるような話題ばかりを集めました.英語史などまったく初めて,という方にも読んでもらえる内容となっていると思います.khelf 会長(←私ではありません)の編集後記より引用します.
古英語や中英語といった話題から,スペルと発音の不一致の謎,語源など,幅広い話題が扱われています.英語学習の際に感じる「なぜ?」といった疑問は,実は英語史的な観点から見ると,その謎が解明できる場合も多くあります.そうした英語史のおもしろさを,今後もこの『英語史新聞』を通して皆様と共有出来ましたら幸いです.
この創刊号だけでも,企画から完成まで共同作業で2ヶ月ほどかかりましたので,今後,矢継ぎ早に出していくというわけにはいきませんが,早速第2号発行に向けて動き出したいと思っています.
『英語史新聞』創刊号につきまして,ご意見などがありましたら,ぜひ @khelf_keio までお寄せください.今後も応援のほどよろしくお願いいたします!
本日より新年度です.そして,東京はちょうど桜が満開です.
新年度の始まりですので,この4月,5月は本ブログ読者の皆さんの英語史の学び始め/続けを促すべく「英語史スタートアップ」企画を実施します.慶應英語史フォーラム (khelf) の協力を受けながら,この「hellog~英語史ブログ」はもちろん,その姉妹版というべき Voicy 「英語の語源が身につくラジオ」 (heldio),khelf ホームページ,新規開設した khelf ツイッターアカウント @khelf_keio などを通じて,連動的に企画を展開していきます.
本日よりしばらくの間,ほぼ毎日,皆さんの「英語史スタートアップ」に役立つ内容をお届けしていく予定です.英語(史)に関係するすべての方々に注目していただければ幸いです.具体的には,
・ 新学期に初めて「英語史」という分野に接する大学生の皆さんにとって,学び始めに有用な情報がたくさん紹介されていきますので,ぜひご注目ください.
・ 「英語史」の知識が重要だとは分かっているけれども自力では手が出しにくい,とお考えの全国の英語の教員・先生方にとっても,役立つ情報が満載です.
・ その他,中高生の英語学習者のみならず英語学習を続けている一般の社会人の皆さんにも,英語史という分野の魅力を知っていただけるよう,なるべく分かりやすく勉強になる話題を提供していきたいと思っています.
・ 英語史を専攻する大学(院)生や,大学などで英語史関連の授業を担当する専門家の先生方にもご笑覧いただき,ご批判やご意見をいただければ幸いです.
さて,「英語史スタートアップ」は慶應英語史フォーラム (Keio History of the English Language Forum; khelf) による企画です.このフォーラムについて詳しくは khelf ホームページをご覧いただければと思いますが,筆者の所属する慶應義塾大学文学部で英語史を専攻する学部・大学院の堀田ゼミのメンバーを中心とした集団です.新年度を機に,khelf ツイッターアカウント @khelf_keio も公式に開設しました(そのために,以下のロゴとバナーをメンバーが作成してくれました).ぜひフォローのほどお願いいたします @khelf_keio をフォロー.
上記のツイッターアカウントにすでに案内ツイートがありますが,「英語史スタートアップ」企画の第1弾として khelf による『英語史新聞』創刊号が本日発行されましたので,ぜひそちらをご覧ください.この『英語史新聞』については,明日の記事で詳しく触れたいと思います.
同企画に関する今後のラインアップとしては,英語史に関するコンテンツを日々 khelf メンバーがウェブ上に公開していく「英語史コンテンツ50」や,英語史を専攻する研究者たちと堀田との Voicy 対談,英語史を学び始める/続けるに当たってのお役立ち情報の発信など,様々に展開していきますので,どうぞご期待ください.
皆さんの充実した英語史の学びに期待します.本年度もよろしくお願いいたします.
本日の連動している Voicy 放送「新年度初日から走り出します! 「英語史スタートアップ」企画」もどうぞ.
昨日3月4日の午前から午後にかけて,ゼミ内で2021年度の卒論報告会(オンライン)を開催しました.1日がかりでしたが,報告者である4年生はもちろん,khelf に所属の学部2年生,3年生,院生その他も出席し,盛会となりました.
今年度は13件の卒論が提出され,その一覧は「#4665. 2021年度に提出された卒論論文の題目」 ([2022-02-03-1]) で挙げましたのでここで繰り返しませんが,改めて英語史・英語学が扱う範囲の広さを確認することができました.今年度も,時代を超えて人気のテーマもあれば,時代性を反映した時事的なテーマもありました.それでもここ数年の卒論題目を眺めながら一つひとつの卒論を思い出してみると,大まかな傾向も見えてくるように思われます.
例えば,近年,研究手法として電子資料を用いる研究が当たり前となってきました.これ自体は予想できることかと思いますが,とりわけこの2年間は皆がコロナ禍で巣ごもりを余儀なくされたために,その傾向に拍車がかかったように思われます.各種のコーパスや OED などの辞書を用いた研究はますます多くなってきましたし,ネット上の音声や動画を利用する研究,ウェブ上で英語話者などにアンケートを実施するケースも増えてきました.
もう1つの傾向として,様々な英語変種,とりわけ世界英語 (world_englishes) への関心も明らかに高まってきました.以前は英語変種に関する研究といえば英米差を扱うものが多く,たまにカナダ英語やオーストラリア英語が参入してくるといったふうに主要な ENL 変種をターゲットとした話題が多かったと思います.しかし,特にここ数年で,主要でない ENL 変種,ESL 変種,ピジン語,クレオール語を含む様々な英語変種への関心が高まってきました.ただし,数年間で生じた急激な変化というよりは,徐々に強まってきた傾向だろうと理解しています.
最後に,報告会後の懇親会で院生から指摘があったのですが,社会言語学的な視点の研究が目立ってきているのではないかということでした.これは,研究の潮流ということもありますが,一方で堀田ゼミや慶應英文の特徴(バイアス?)が反映されているだけかもしれません.ですので,何とも言えませんが,今年度そのような視点からの卒論が多かったというのは事実だと思います.
さて,これで今年度の公式なゼミ活動は一応終わりました.しかし,すでに新年度にかけての様々な企画が動き出しています.例えばこの4月と5月には,1年前と同様に「英語史導入企画」を打ち上げる予定です(cf. 「#4417. 「英語史導入企画2021」が終了しました」 ([2021-05-31-1])).4月より,またよろしくお願いいたします.
参考までに,これまでの卒業論文の題目についてはこちらの記事セットにまとめました.関連して sotsuron あるいは khelf メンバー・研究テーマ紹介にも参考になる情報があります.1年前の「#4330. 春のゼミ合宿にて卒論・修論報告会を開催しました」 ([2021-03-05-1]) もどうぞ.
今年度,慶應義塾大学文学部英米文学専攻の私の英語史ゼミより計13本の卒業論文が提出されました.昨日,卒業論文面接も無事に終了し公式に承認されましたので,ここに13本の題目を記録・紹介します.ゼミの雰囲気が伝わるかと思います.
・ "A Corpus-Based Study of Word-initial h- in Late Modern and Present-Day English from the Perspective of Phonological Weakness"
・ "The Reasons and Factors David Beckham Has Corrected His Cockney Accent"
・ "Suffixes for Demonyms: The History and Causations of Demonymic Diversity in English"
・ "The Linguistic Attitude of English toward Borrowings: Focusing on Borrowings from Italian and Spanish"
・ "Semantic Changes of Adjectives 'Kind' and 'Gentle': Similarities and Differences of How the Two Adjectives Have Acquired the Meaning of 'Tender'"
・ "Analysis of Expansion of Meaning in Blue: Focused on Cultural Background of Color Blue"
・ "The Development of Gender-Neutral Language: A Corpus-Based Study on Chairman and Chairperson"
・ "A Comparison of Words in Picture Books between the 19th Century and 20th Century: Focusing on Adjectives"
・ "Female Names in the 19th Century: The Characteristics of Female Names Derived from Male Names"
・ "Naming 'Pokémon' from the Perspective of the Three-layered Axiom of English History"
・ "The Study of Relationship between Rastafarianism and Jamaican English"
・ "The Chronological Change in the Language Use of Hispanic: Analysis on Broadway Musicals"
・ "Rhetorical Features and Analysis of Obama's 'A More Perfect Union' Speech"
並び順は,主題別でも時代別でもきれいな仕分けが難しいために,あくまで緩いものです.逆にいえば,それくらい多様だったということです.
近年の大学生の関心のありかが学界の潮流とも連動していることが興味深いところだと思っています.とりわけ標準英語以外の変種への関心,広く World Englishes への関心が高まってきているようです.題目内に "Jamaican English", "Hispanic", "Cockney" といったキーワードを見つけることができます.また,今年度のゼミでたまたま意味変化に焦点を当ててきたこともあり,意味変化の話題もよく見られました.
広い意味での「名前」に関するテーマも好まれたようですが,これは偶然なのでしょうか・・・.ただ,「名前」は普遍的に関心を持たれやすいテーマであることは確かですね.
私のゼミは普段は「英語史ゼミ」を謳っていますが,必ずしも歴史的・通時的な話題ばかりを扱うわけではなく実質的には広い「英語学ゼミ」です.それでも,今年度は昨年度に引き続き歴史的・通時的な観点が比較的強かったと思います.
過年度の卒業論文の題目についてはこちらの記事セットあるいは sotsuron をご覧ください.これからこの分野で卒論テーマを書こうとしている方にも,きっと参考になると思います.khelf (= Keio History of the English Language Forum) にも参考になる関連情報があります.
昨年末,12月27日のことになりますが,朝日新聞 Edua に「どうなる中学・高校入試 都立高入試の英語スピーキングテスト 教員らが「導入反対」の記者会見」と題する記事が掲載されました.ゼミ生の1人がこの問題を紹介してくれまして,少々遅ればせながらもここ数日で内輪のフォーラム khelf で議論が活発化してきています.
いろいろと論点はあるのですが,とりわけ注目すべきは以下の点です(同記事より引用).
評価の信頼性については,どのような間違いがどれだけ減点されるか不透明だとし,特に都教委が示している採点基準にある「音声」の項目(3点満点)について疑問を呈した.この項目は,「母語の影響を非常に強く受けている」だと1点,「母語の影響を強く受けている」だと2点,「母語の影響を受けている場合があるが,概(おおむ)ね正しい」だと3点としている.法政大講師で新英語教育研究会長の池田真澄さんは「厳密な区別がつくとは思えない.日本語話者は日本語の影響は必ず受けており,気にしていたらまともに話なんてできない.世界には多様な英語があるのに,入試は別というのはおかしいのではないか」と話す.
ツッコミだしたらキリがないというのは,まさにこのことです.だからこそフォーラム内で盛り上がっているというわけで,ある意味でとてもよい論題となっています.(ただし,こちらのページより令和3年度のプレテスト採点基準では「母語の影響」に関する項目は削除されています.)
英語史研究者の立場から言えることは,発音を中心とする話し言葉に関する強い規範化は,いまだかつて例がないということです.18世紀の規範主義の時代の発音辞書についても,19世紀後半からの RP についても,あくまで目指すべき発音を示したものであり,今回の「公的な試験での点数化」という強さの規範化には遠く及びません(cf. 「#768. 変化しつつある RP の地位」 ([2011-06-04-1]),「#1456. John Walker の A Critical Pronouncing Dictionary (1791)」 ([2013-04-22-1]),「#3356. 標準発音の整備は18世紀後半から」 ([2018-07-05-1])).話し言葉について標準化・規範化し得る水準は,せいぜい "focused" にとどまり "fixed" を目指すことは現実には不可能です (cf. 「#3207. 標準英語と言語の標準化に関するいくつかの術語」 ([2018-02-06-1])) .そのような目標を,せめて試験では何とか実現したいということなのでしょうか.
また,現代世界の "World Englishes" では,多様な英語の発音が行なわれているという事実があります.教育上,参照すべき英語変種や発音を定めることは必要です.しかし,一方で他の変種や発音の存在を認めることも必要です.両方の必要性に目配りすべき状況において,上記の採点基準のような,一方にのみ振り切った方針を取るのは適切ではないと考えます.
本ブログの読者の皆さんも,この問題について考えてみてはいかがでしょうか.
内輪の話しで恐縮ですが,慶應義塾大学文学部英米文学専攻の私の英語史ゼミを中心とするフォーラム khelf (= Keio History of the English Language Forum) では,オンライン授業期となったこの1年半ほど,チャットツールを用いて「ちぐはぐチャンネル」 (chiguhagu_channel) なる遊び(いえいえ,重要な学術的交流です)を実践しています.
メンバーの皆に「英語の素朴な疑問を教えてください」と投稿を呼びかけても,すでにネタが尽きており,なかなか新しいものが出てきません.しかし「日々の英語の学びなどで気づいた様々なチグハグ案件を教えてください」と呼びかけ方を変えると,少しは出てきます.日英語のチグハグでも,英語内部でのチグハグでもよいですし,何なら全然チグハグでなくても可,という自由な発言の機会です.
いろいろとおもしろいものが出てきているのですが,皆から寄せられた大事な「チグハグ案件」をここで直接公開するわけにもいきませんので,私自身がこの1ヶ月ほどで書きためてきたチグハグをいくつか披露したいと思います.たいしたものではありませんが,こんなノリでネタが少しずつ集まってきているということです.
このような素朴な疑問の蓄積が,しばしば本ブログや Voicy の「英語の語源が身につくラジオ」で取り上げる話題のソースとなっています.
child は2重母音なのに,children は短母音.同じく,wild は2重母音なのに,wilderness は短母音.ちぐはぐチャンネル!
規範文法では,2重比較級の worser はダメ.しかし同じく2重比較級の lesser は OK.ちぐはぐチャンネル.
sometimes の -s は属格(所有格)語尾に由来する.some times の -s は複数語尾に由来する.ちぐはぐチャンネル!
・ well written: (本が)うまく書かれている
・ well read: (人が)本をよく読んでいて博学である
同じ過去分詞形容詞なのに.ちぐはぐチャンネル!
・ 普通の英語の先生:英語では r と l は明確に区別されますので気をつけましょうね.rice/lice, right/light など間違えたら大変ですよ.
・ 英語史を知っている英語の先生:ネイティヴだって混乱していたようですよ.coriander は古くは coliandre だったし,marble も同じように marbre だったので.
ちぐはぐチャンネル!
調子に乗ってもう1つ.
・ 普通の英語の先生:英語では v と b は明確に区別されますので気をつけましょうね.very/berry, vest/best など間違えたら大変ですよ.
・ 英語史を知っている英語の先生:ネイティヴだって混乱していたようですよ.have, live の古英語の原形は habban, libban だったので.
ちぐはぐチャンネル!
目下,話題のにっくき「オミクロン」.ご存じの通り,ギリシア・アルファベットの第15文字 ο は "o-miron" (オ・ミクロン)と呼ばれ「小さい o」(=短母音の o)の意.一方,最後の第24文字 ω は "o-mega" (オ・メガ)は「大きい o」(=長母音の o)の意.
では,これを前提に英語の話しに移ります.英語では長母音の「オー」は,歴史的に <oo> で綴られ [o:] と発音されてきました.大母音推移により [o:] > [u:] となったために food, moon, pool では [u:] と発音されます.英語版の「オメガ発音」と呼んでおきましょう.
ところが,中には [o:] > [u:] となった後に,発音が短母音化,いわば「ミクロ化」して [ʊ] となったものがあります.それが,good, look, took のタイプです.英語版の「オミクロン発音」と呼んでおきましょうか.
ということで,まとめると.
・ オメガ発音: food, moon, pool, etc.
・ オミクロン発音: good, look, took, etc.
新型コロナウィルスが「オメガ」まで行かないことを願って,ちぐはぐチャンネル!
16--17世紀の英語:
・ 発音は大母音推移 (Great Vowel Shift) により大変化を遂げようとしていた
・ 綴字は標準化の機運に乗り,古い発音に忠実なままに固定化しようとしていた
これが現代の spelling-pronunciation gap の不幸な起源.発音と綴字がたどったチグハグな運命.
皆さん both と either は反意語だと思いますか? 確かに both A and B は「AとBと両方」で,either A or B は「AかBかどちらか」と学んだはずです.いかにも反意ですよね.しかし,
・ Unfortunately I was sitting at the table with smokers on both sides of me.
・ Unfortunately I was sitting at the table with smokers on either side of me.
という2つの文は同義なのです.ちぐはぐチャンネル!
形容詞 free に対応する副詞としては単純副詞の free と,-ly 副詞の freely がありますね.
・ to travel free: 無料の旅行,ただ乗り
・ to travel freely: 時間も場所も自由で,制限なしの旅行
どちらも好きですけどね.チグハグ!
こういうの困りますねぇ.
・ conceive - conceit - concept - conception
・ deceive - deceit -decept- deception
・ receive -receit- receipt - reception
・ perceive -perceit- percept - perception
異なる時代にラテン語から借りたり,フランス語から借りたり,個々別々の動きをしてきたから,後から整理してみると,こんな風になっちゃうわけです.
ある言語が他言語(文化)と接触し大きな刺激を受けたときに,大規模な語彙拡充が起こることがあります.その際に,そのまま他言語から語を借用する「オープン借用」と,翻訳して取り込む「むっつり借用」という2つの方法があり得ます.言語や時代によって,この方針がおよそきれいに分かれます.
・ 「オープン借用」の方針:フランス語より影響を受けた中英語,ラテン語より影響を受けた初期近代英語,漢語より影響を受けた上代以降の日本語
・ 「むっつり借用」の方針:ラテン語より影響を受けた古英語,ラテン語の影響を受けた近代期のドイツ語,西洋語より影響を受けた明治期の日本語
2つの方針を巡って,各々の言語・時代で何がどう異なっていたのか? ちぐはぐチャンネル.
以上12件につき,お粗末様でした.
一昨日の記事「#4652. any が「どんな?でも」を表わせるように either は「いずれの?でも」を表わせる」 ([2022-01-21-1]) でもすでに取り上げましたが,標記は目下私のゼミを中心とする khelf (= Keio History of the English Language Forum) メンバーの間で熱い議論の対象となっている問題です.
either は,2者のうちのいずれかを選ぶ「片方」の意味を表わすというイメージが強いと思いますが,実は「両方」の意味を表わすケースもあるという問題です.一種の contronym の例といえます.
『コンパスローズ英和辞典』の either より,それぞれに対応する語義1と語義2を引用しましょう.
--- (形)[単数形の名詞につけて]
(1) (2つ[2人]のうち)どちらか(一方)の;どちらの…でも,どちらでも任意の
Take either apple.|どちらかのりんごを取りなさい
You may invite either boy.|どちらの少年を招待しても結構です.
. . . .
(3) どちらの…も,両方の
There was a chair at either end of the long table.|長いテーブルの両端にそれぞれいすが置かれていた.
(語法)3の意味では特に side, end, hand など対を表わす名詞と用いるが, 次の例のように both(+複数名詞)や each(+単数名詞)を用いることも多い.both は「両方」を同時にまとめて,either, each は「片方」 ずつそれぞれを個別に捉える感じとなる
There were chairs at both ends of the long table.
There was a chair at each end of the long table.
either A or B という高頻度の相関表現がありますし,一般には (1) こそが either の原義だと捉えられていると思いますが,歴史的にみれば驚くことに (3) のほうが古いのです.OED によれば,(3) は古英語から普通に見られる語義ですが,(1) は中英語後期になってようやく現われる新参語義です.
どうしてこんなことになってしまったのでしょうか.よく似た形態の outher という語とややこしい関係に陥ってしまったという事情があるようです.関連して「#945. either の2つの発音」 ([2011-11-28-1]) もご参照ください.
私が大学で担当している3,4年生を対象とするゼミは「英語史ゼミ」あるいは「フィロロジーゼミ」ということになっています.慶應文学部の専門ゼミは正式には(伝統的かつ大仰に)「研究会」と呼ばれるため,内部では「英語史研究会」や「フィロロジー研究会」,はたまた担当者の名前をとって「堀田研究会」などと呼ばれることもあります(最後のものは,私自身が研究されてしまうかのようで,ゼミ合宿などの折りに貸し切りバスやセミナー室の扉に貼り出されると少々恥ずかしいです).また,大学院でも対応する英語史のゼミがあります.
1年のこの時期は,現学部2年生が来年度以降に所属する専門ゼミを志望し,選考を経て,およそ決定する時期です.来年度の英語史ゼミ所属予定者も,先日,無事に確定しました.来年度もゼミでは広く英語史・英語学の諸問題を扱っていきたいと考えています.
さて,大学・大学院の英語史ゼミの現役メンバーや卒業生・修了生などを中心とするコミュニティとして,khelf (= Keio History of the English Language Forum) という組織が立ち上がっています.ほぼ2年前の2020年1月に発足し,同年11月にはホームページもオープンしました(「#4212. ゼミのホームページがオープンしました」 ([2020-11-07-1])).内輪メンバーからなる組織ではありますが,そこでの英語史学習・研究・教育の様子は可能な範囲で一般に公表していくという方針をとっています.この2年間のゼミ活動の足跡も,いくつかコンテンツ化されたものが上記ホームページ上に公開されていますので,ゼミ所属予定者はじっくりと読んでおいてください.また,また,本ブログを読んでいただいている一般の方々も,こんなことまでもが英語史・英語学の話題になり得るのかと,その幅広さを味わってみてください.
とりわけ,ゼミ生が英語史・英語学のどのような話題に関心をもっているかを眺めてもらえればと思います.この11月にはゼミ生研究テーマ紹介ページが設けられました.テーマ紹介となるコンテンツの作成に当たっては,各ゼミ生に前もってウェブ上での一般公開を前提とするので分かりやすい紹介コンテンツとなるように工夫してくださいと述べてありました.ですので,大学院生の研究テーマなども,本当はいずれも専門的で難解なテーマではありますが,通常よりもずっと分かりやすく紹介されています.昨年度のゼミ生(=卒業生)の卒論題目なども掲載されています.過年度のゼミ生の卒論題目については,合わせて sotsuron の各記事もご参照ください.
去る9月21日,22日の両日,昨年に引き続きオンライン開催となりましたが,学部・大学院のゼミ合宿を実施しました.本ブログでも「#4530. 今年度のオンラインゼミ合宿の1日目」 ([2021-09-21-1]) と「#4531. 「World Englishes 入門」スライド --- オンラインゼミ合宿の2日目の講義より」 ([2021-09-22-1]) で簡単に報告した通りですが,2日間にわたるゼミ合宿では様々なイベントを催行しました.
そのなかの目玉の1つが,4大学合同で開催したオンラインの「英語史コンテンツ展覧会」でした(具体的には学習院大学,専修大学,明治学院大学,慶應義塾大学).学生が事前に英語史に関して調べたコンテンツ(雑談以上でレポート以下,ただし学術のルールに則って参考文献などはしっかり付すこと,という仕様)を匿名で公表し,決められた時間内にお互いに読み合って,ツイート風にコメントするというライヴ企画です.
展覧会の後には出展者である学生同士で投票を行ない,おもしろかったコンテンツを選出するという仕掛けも設けました.そのベスト10コンテンツ(実際には順位タイも含めて12件)が決まりましたので,一般にも公開したいと思います.khelf (= Keio History of the English Language Forum) のサイトに展覧会用特設ページを設けました.
ぜひ学生たちの柔軟な好奇心と鋭い問題意識,英語史の幅広さと奥深さ,遊び心からスタートする学びの素晴らしさをご堪能ください.以下にもラインアップを示しておきます.軽めで読みやすいものから調査を尽くした力作まで,硬軟のコンテンツが揃っています.なにせ出展者は学部2年生から博士課程シニアの学生までと幅広く,本当に感心するほど多岐にわたっておもしろいです!
・ "dog" に対する「人間」のイメージ
・ I think, I think うっせえわ
・ 主語と時制を無視するスラング 'ain't'
・ 「はい,チーズ!」 じゃなきゃダメなんですか?
・ フリーランスと騎士
・ 自分の名前を紹介するときどちらを使うか?
・ 語源から考える人間像
・ どっちそっち「チラ見」?
・ ちゃんと「カンパイ」出来ていますか?
・ アナ雪『Let It Go』はなぜ“ありのまま”と訳される?
・ 5文型の先の世界
・ ニューヨークの地名から見る英語史
英語史教育・学習の一環として行なった企画です.趣旨を理解していただき,ぜひ楽しんでお読みいただければ幸いです.
昨日,青山英語史研究会(青山学院大学・寺澤盾先生主催)がオンラインで開催されました.「研究会」とはいうものの,今回は英語史を学ぶ大学生を主たるオーディエンスとして想定し,英語史の学びをエンカレッジする様々な企画が組まれました.私も参加させていただきましたが,たいへん実りの多い会となりました.ありがとうございます.
プログラムの1つとして,明治学院大学で英語史の授業を担当している泉類尚貴氏による「英語史への招待:入門書10選」が紹介されました.氏の許可を得て,そのリスト(実際にはオマケ付きで11冊)を以下に掲載します.氏によると,この順序で手に取ってみることをお勧めするとのことです.
ちなみに泉類氏とは,本日の「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」にて同じ話題で対談していますので,こちらも是非お聴きください.推薦書リストというものは,選者による簡単な解説があるだけでも説得力が増しますね.
・ 寺澤 盾 『英語の歴史:過去から未来への物語』 中公新書,2008年.
・ 家入 葉子 『ベーシック英語史』 ひつじ書房,2007年.
・ 堀田 隆一 『英語の「なぜ?」に答える はじめての英語史』 研究社,2016年.
・ 唐澤 一友 『英語のルーツ』 春風社,2011年.
・ 唐澤 一友 『世界の英語ができるまで』 亜紀書房,2016年.
・ 寺澤 盾 『聖書でたどる英語の歴史』 大修館書店,2013年.
・ 鳥飼 玖美子 『国際共通語としての英語』 講談社現代新書,2011年.
・ 西村 秀夫 編 『コーパスと英語史』 ひつじ書房,2019年.
・ 高田 博行・渋谷 勝巳・家入 葉子(編著) 『歴史社会言語学入門』 大修館書店,2015年.
・ Baugh, A. C. and T. Cable. A History of the English Language. 6th ed. Routledge, 2013.
・ Crystal, D. The Cambridge Encyclopedia of the English Language. 3rd ed. CUP, 2018.
番外編として,参考になるウェブサイトということで以下の4点も紹介されました.
・ TED Ed
・ YouTube 「まさにゃんチャンネル」
・ 「hellog?英語史ブログ」
・ khelf (= Keio History of the English Language Forum)
以上,英語史の学びのエンカレッジでした.昨日の記事「#4556. 英語史の世界にようこそ」 ([2021-10-17-1]) も合わせてどうぞ.
一昨日,昨日と「khelf-conference-2021」と題する拡大版ゼミ合宿(オンライン)を開催し,無事に終了しました.たいへん濃密で充実した学びの時間となりました.ゼミ外部から参加していただいた方々にも,お礼申し上げます.
さて,新学期が始まる時期ということもありますし,英語史の学びを促してくれるHPを1つ紹介したいと思います.昨日のゼミ合宿でもお世話になった専修大学文学部英語英米語学科の菊地翔太先生のHPです.ご専門は初期近代英語期の社会言語学的研究ですが,英語史全般について,とりわけ授業関連のページに有用な情報が詰まっています.英語史に関して学べるサイトのリンク集や,ご専門の Shakespeare 関連の情報が含まれますが,とりわけ英語史関連の動画への案内が豊富です.
また,GloWbE (= Corpus of Global Web-Based English) 関連の情報がまとまっているこちらのページも,コーパスの使い方を学ぶ上で非常に参考になります.
今後,HP を充実してゆく予定とのことで,ますます楽しみです.(本ブログ記事にもたびたび言及していただいています,ありがとうございます!)
(後記 2021/10/18(Mon):菊地翔太先生の HP を探検し紹介するコンテンツ「菊地先生のホームページを訪れてみよう 」を大学院生が作ってくれました.こちらもご覧ください.)
昨日と今日,私のゼミのオンライン合宿が行なわれています.2日目の今日は,様々な活動の間に,私の「World Englishes 入門」が挟まります.趣旨としては,次の通りです.
英語が複数形で "Englishes" として用いられるようになって久しい.現在,世界中で使われている様々な種類の英語を総称して "World Englishes" ということも多くなり,学問的な関心も高まってきている.本講演では,いかにして英語が世界中に拡散し,World Englishes が出現するに至ったのか,その歴史を概観する.そして,私たちが英語使用者・学習者・教育者・研究者として World Englishes に対してどのような態度で向き合えばよいのかについて議論する.
準備したスライドをこちらに公開します.以下にスライドの各ページへのリンクも張っておきますので,復習などにご利用ください.
1. World Englishes 入門 for khelf-conference-2021
2. World Englishes 入門 --- どう向き合えばよいのか?
3. 目次
4. 1. はじめに --- 世界に広がる英語
5. 2. イギリスから世界へ
6. 関連年表
7. 3. 様々な英語
8. ピジン語とクレオール語
9. 4. 英語に働く求心力と遠心力
10. 5. 世界英語のモデル
11. おわりに
12. 参考文献
今日と明日,慶應義塾大学文学部英米文学専攻で英語史・英語学を学ぶ堀田隆一ゼミのゼミ合宿がオンラインで開催されます.昨年度に引き続き,コロナ禍により通常の泊まりがけのゼミ合宿はかなわず,オンラインでの開催となりますが,オンラインの良さを活かしたメニューで,充実の2日間にしたいと思っています.
本ブログを読まれている皆さんには,この機会に上記ゼミで英語史に関して行なっている研究・教育活動について広報させていただきたいと思います.大学の1ゼミにすぎないのですが少々外向きの活動も行なってきていまして,今後もそのような活動の比重を高めたいと思っています.ゼミを構成する学部生・院生に,卒業生等の少数の関係者も加わって,khelf (= Keio History of the English Language Forum) と自称して活動しています.ホームページ制作班により khelf のホームページも昨年度から立ち上がっており,今後も少しずつコンテンツを増やしていく予定です.
今年度のこれまでの最大の活動としては,4月の年度初めから2ヶ月にわたってほぼ毎日継続した「英語史導入企画2021」が挙げられます.目下,年度後半が始まるタイミングでもありますし,年度初めの意気を蘇らせるためにも,その趣旨を改めて思い起こしておきたいと思います.
年度初めの4月,5月は,学生も教員も一般人も新しい学びに積極的になる時期です.そこで,英語史を専攻する私たち khelf メンバー(大学院と学部のゼミ生たちが中心)が発信元となって,英語史という分野とその魅力を世の中に広く伝えるべく,何らかの「コンテンツ」を毎日1つずつウェブ上に公表していこうという「英語史導入企画2021」を立てました.
4月5日(月)から始めて5月下旬まで,日曜日を除く毎日更新していく予定です.「こんなに身近なトピックが英語史の入口になり得るのか」とか「こんな他愛のない問題について真剣に学問している集団があるのか」とか,様々に感じてもらい,英語史に関心をもってもらえればと思います.
この企画を通じて,日々 khelf メンバーから英語史に関するエッセイ風コンテンツがアップロードされ,最終的には49件のコンテンツが集まりました.幸い多くの方に目を通していただき,それが励みとなって khelf メンバーの学習・研究の士気も大いに上がりました.本ブログの読者の皆様にも改めて感謝いたします.コンテンツのアーカイブは常にオープンしていますので,どうぞいつでもご閲覧ください.
今後どのような企画を立ち上げていくかなども,今日明日のゼミ合宿で話し合いたいと思っています.khelf 活動につきまして,今後ともご支援とご協力のほどよろしくお願いいたします.
4月5日に開始し,およそ2ヶ月間継続していた「英語史導入企画2021」が予定通り終了しました.企画の趣旨としては,「#4362. 「英語史導入企画2021」がオープンしました」 ([2021-04-06-1]) で次のように述べていました.
年度初めの4月,5月は,学生も教員も一般人も新しい学びに積極的になる時期です.そこで,英語史を専攻する私たち khelf メンバー(大学院と学部のゼミ生たちが中心)が発信元となって,英語史という分野とその魅力を世の中に広く伝えるべく,何らかの「コンテンツ」を毎日1つずつウェブ上に公表していこうという「英語史導入企画2021」を立てました.
当初の計画に沿って,日曜日を除く毎日,慶應義塾大学文学部英米文学専攻にて英語史を学ぶ院生・学部生(一部卒業生)から1件の英語史コンテンツが同ページにアップされ,一昨日の企画終了までに計48件のコンテンツが公表されました.息切れしそうな長距離リレー企画でしたが,読者の皆さんに上記の趣旨を少しでも伝えられることができたのであれば成功です.
本ブログでは,各コンテンツが公表された翌日に,追いかけるようにそれを紹介する記事を書いてきました.毎日学生からランダムに振られてくるテーマについて翌日の記事で何か反応しなければならないというのは,なかなか厳しい課題でしたので,私としては企画が無事に終了してホッとしているところです.それでも,自分では積極的に選択しなさそうなテーマや想像できないテーマが日々舞い込んでくるので,実に刺激的でした.
コンテンツを提供してくれた学生たちにも,鑑賞していただいた一般読者の方々にも,御礼申し上げます.
企画は終了しましたが,48件のコンテンツは「英語史導入企画2021」よりいつでもアクセスできますので,自由にご覧ください.以下にもコンテンツ一覧と hellog 紹介記事へのリンクを張っておきます.
1. 「be surprised at―アッと驚くのはもう古い?(1)」 (hellog 紹介記事はこちら)
2. 「借用語は面白い! --- "spaghetti" のスペルからいろいろ ---」 (hellog 紹介記事はこちら)
3. 「"You deserve it." と「自業自得」」 (hellog 紹介記事はこちら)
4. 「それ,英語?」 (hellog 紹介記事はこちら)
5. 「コロナ(Covid-19)って男?女?」 (hellog 紹介記事はこちら)
6. 「キラキラネームのパイオニア?」 (hellog 紹介記事はこちら)
7. 「Brexitと「誰うま」新語」 (hellog 紹介記事はこちら)
8. 「日本人はなぜ Japanese?」 (hellog 紹介記事はこちら)
9. 「否定と植物」 (hellog 紹介記事はこちら)
10. 「dog は犬なのか?」 (hellog 紹介記事はこちら)
11. 「英語を呑み込む 'tsunami'」 (hellog 紹介記事はこちら)
12. 「Number の略語が nu.ではなく,no.である理由」 (hellog 紹介記事はこちら)
13. 「英語嫌いな人のための英語史」 (hellog 紹介記事はこちら)
14. 「MAZDA Zoom-Zoom スタジアムの Zoom って何」 (hellog 紹介記事はこちら)
15. 「身近な古英語5選」 (hellog 紹介記事はこちら)
16. 「「社会的」な「距離」って結局何?」 (hellog 紹介記事はこちら)
17. 「英語 --- English --- とは」 (hellog 紹介記事はこちら)
18. 「友達と恋人の境界線」 (hellog 紹介記事はこちら)
19. 「be surprised at―アッと驚くのはもう古い?(2)」 (hellog 紹介記事はこちら)
20. 「goodbye の本当の意味」 (hellog 紹介記事はこちら)
21. 「英語の語順は SV ではなかった?」 (hellog 紹介記事はこちら)
22. 「『先輩』が英語になったらどういう意味だと思いますか」 (hellog 紹介記事はこちら)
23. 「先生,ここに前置詞いらないんですか?」 (hellog 紹介記事はこちら)
24. 「信号も『緑』になったことだし,渡ろうか」 (hellog 紹介記事はこちら)
25. 「古英語解釈教室―なぞなぞで入門する古英語読解」 (hellog 紹介記事はこちら)
26. 「お酒なのにkamikaze」 (hellog 紹介記事はこちら)
27. 「古英語期の働き方改革 --- wyrcan の多義性 ---」 (hellog 紹介記事はこちら)
28. 「フォトジェニックなスイーツと photogenic なモデル」 (hellog 紹介記事はこちら)
29. 「疑いはいつも 2 つ!」 (hellog 紹介記事はこちら)
30. 「「疲れた」って表現,多すぎない?」 (hellog 紹介記事はこちら)
31. 「ことばの中にひそむ「星」」 (hellog 紹介記事はこちら)
32. 「Morning や evening には何故 ing がつくの?」 (hellog 紹介記事はこちら)
33. 「Oh My Word!?なぜ Word なのか?自己流考察?」 (hellog 紹介記事はこちら)
34. 「犬猿ならぬ犬猫の仲!?」 (hellog 紹介記事はこちら)
35. 「Synonyms at Three Levels」 (hellog 紹介記事はこちら)
36. 「先生,進行形の ing って現在分詞なの?動名詞なの?」 (hellog 紹介記事はこちら)
37. 「意味深な SIR」 (hellog 紹介記事はこちら)
38. 「POP-UP STORE って何だろう?」 (hellog 紹介記事はこちら)
39. 「"Family is" or "Family are"」 (hellog 紹介記事はこちら)
40. 「変わり果てた「人力車」」 (hellog 紹介記事はこちら)
41. 「なぜ未来のことを表すための文法が will と be going to の二つ存在するのか?」 (hellog 紹介記事はこちら)
42. 「この世で一番「美しい」のは誰?」 (hellog 紹介記事はこちら)
43. 「A Succinct Account of German and Germanic」 (hellog 紹介記事はこちら)
補足記事:「'German' と 'Germanic' についての覚書」
44. 「視覚表現の意味変化 --- 『見る』ことは『理解』すること」 (hellog 紹介記事はこちら)
45. 「映画『マトリックス』が英語にのこしたもの」 (hellog 紹介記事はこちら)
46. 「複数形は全部 -s をつけるだけなら良いのに!」 (hellog 紹介記事はこちら)
47. 「発狂する帽子屋 as mad as a hatter の謎」 (hellog 紹介記事はこちら)
48. 「office, john, House of Lords --- トイレの呼び方」 (hellog 紹介記事はこちら)
49. 「テニス用語の語源」 (hellog 紹介記事はこちら)
この4月を通じて宣伝してきた「英語史導入企画2021」も,そろそろ折り返し地点にたどり着きます.大学院と学部の英語史ゼミのメンバーが日々「英語史コンテンツ」を提供するという,年度初め限定のキャンペーンを展開しています.
4月6日に公表された初回コンテンツは,「#4362. 「英語史導入企画2021」がオープンしました」 ([2021-04-06-1]) で紹介した「be surprised at―アッと驚くのはもう古い?(1)」でした.英語学習者の誰もが習う be surprised at ですが,最近では be surprised by も多くなっているという衝撃の事実(?)を指摘した大学院生によるコンテンツでした.
それを受けて昨日アップされたのは,同院生による第2弾「be surprised at―アッと驚くのはもう古い?(2)」です.前回は現代英語の諸変種に焦点を当てた「共時的」な内容でしたが,今回はいよいよ英語史的の醍醐味ともいえる「通時的」なアプローチでの分析です.おお,そうなのか!という驚きの事実が明らかになります.英語史導入企画としてナイスです,ぜひどうぞ.
私もその洞察に刺激を受け,18--19世紀辺りの分布はどうだったのだろうと,後期近代英語のコーパス CLMET3.0 でちらっと検索してみました.70年刻みの3期に分け,(be 動詞はあえて指定せず)surprised at と surprised by でヒット数を単純に比較してみました.
Period | surprised at | surprised by |
---|---|---|
1710--1780 | 158 | 40 |
1780--1850 | 189 | 55 |
1850--1920 | 157 | 30 |
4月1日に「#4357. 新年度の英語史導入キャンペーンを開始します」 ([2021-04-01-1]) と宣言して以来,英語史の学びを促す記事を書き続けていますが,一人で続けるのでは息切れしてしまいます.ということで,慶應義塾大学文学部および文学研究科に在籍している英語史を専攻するゼミの学部生・院生より力を借りることにしました.この趣旨で,実はすでに昨日から「英語史導入企画2021」なるものが立ち上がっています.
私のゼミにて英語史を学ぶ学部生・院生,ゼミ卒業生,その他少数の関係者からなる緩いフォーラムが存在しており,非公式に khelf (= Keio History of the English Language Forum) と称しています.作成途中ながら,そのホームページもありますのでご覧ください.今回の企画の協力者は,ほかならぬこの khelf メンバーたちです.
この企画について,「英語史導入企画2021」ページより説明を転載します.
2021年度がスタートしました.本年度も khelf としての活動に力を入れていきます.
年度初めの4月,5月は,学生も教員も一般人も新しい学びに積極的になる時期です.そこで,英語史を専攻する私たち khelf メンバー(大学院と学部のゼミ生たちが中心)が発信元となって,英語史という分野とその魅力を世の中に広く伝えるべく,何らかの「コンテンツ」を毎日1つずつウェブ上に公表していこうという「英語史導入企画2021」を立てました.
4月5日(月)から始めて5月下旬まで,日曜日を除く毎日更新していく予定です.「こんなに身近なトピックが英語史の入口になり得るのか」とか「こんな他愛のない問題について真剣に学問している集団があるのか」とか,様々に感じてもらい,英語史に関心をもってもらえればと思います.
コンテンツはリンクフリーですが,コンテンツ提供者(匿名)である khelf メンバー(大学院と学部のゼミ生たちが中心)の学習・研究・教育活動にご理解とご協力をお願い致します.
昨日アップロードされた第1回コンテンツは,大学院生による「be surprised at―アッと驚くのはもう古い?(1)」です.英語学習者であれば必ず学習しているはずの熟語 be surprised at の前置詞 at に関して,意外な事実が明らかにされます.この意外な事実をコーパスを駆使して明らかにするという内容です.昨今の英語史研究のトレンドである World Englishes の視点も取り入れており,とても参考になります.受動態の動作主に用いられる前置詞の歴史については,本ブログより ##1333,1350,1351,2269 もご参照ください.
本ブログも,「英語史導入企画2021」上に日々アップされてくるコンテンツと連動する形で英語史の魅力の発信に努めていきたいと思います.企画ともども,よろしくお願い致します.
この時期,大学の英文科などでは「英語史」やその周辺の科目の履修登録をする学生も多いと思います.また,英語教員のなかにも新年度に「英語史」を学び直してみたいという方もいるかと思います.「英語史」を初めて教え始めるという大学の先生もいるかもしれません.
英語史を体系的に学ぶには何といっても概説書がいちばんで,昨日の記事「#4358. 英語史概説書等の書誌(2021年度版)」 ([2021-04-02-1]) では選りすぐりの一覧を紹介しましたので,参考にしていただければと思います.
一方,もう少し手軽に学び始めたいということであれば,ぜひ本ブログを利用してもらえればと思います.ブログを開始して近々にまる12年となりますが,コンテンツが蓄積されてきました.オンライン授業初年度を迎えようとしていたおよそ1年前にも「#4019. ぜひ英語史学習・教育のために hellog の活用を!」 ([2020-04-28-1]) という記事を書いたのですが,1年間のオンライン授業の体験を経て,書けることが少し増えましたので,ここに2021年度版の hellog 活用法の一端を示したいと思います.
(1) まず,英語史に関するどんな記事が広く読まれているのかという観点から入るのがスタートとしてはよいでしょうか.アクセス・ランキングのトップ500記事,あるいは昨年の記事に限定するのであれば「#4267. 2020年によく読まれた記事」 ([2021-01-01-1]) がお薦めです.
(2) 次に,英語に関する素朴な疑問集がお薦めです.本ブログでは,英語学習者から数年にわたって収集した数々の「英語に関する素朴な疑問」に答えてきました.回答数も多くなってきましたが,それでも満足できなければ「#4045. 英語に関する素朴な疑問を1385件集めました」 ([2020-05-24-1]) という疑問リストもあります(ただし,こちらのほとんどには未回答なので悪しからず).
(3) 昨年の6月より定期的に「hellog ラジオ版」と称して,1つ数分以内の音声コンテンツを62本ほど公開してきました.目よりも耳,文字よりも音声,書物よりも耳学問というタイプには,英語史導入として悪くないかもしれません.「ラジオ」と呼んでいますが,ただのアマチュアによる録音にすぎませんので音質や声質には期待せぬよう.音声コンテンツ一覧はこちらからどうぞ.最後のコンテンツは本年の2月7日付のもので,以降はストップしていますが,そのうちに再開しようかと思っています.
(4) 過去の授業や講座等で用いてきたスライド資料を,ブログ記事として置いているものも少なくありません.cat:slide より一覧をご覧ください.大きめのテーマを扱っていることが多いです.スライドだけでは何のことか分からないものもあるかもしれませんが,ざっと眺めるだけで学べるものもあります.
(5) 多数の hellog 記事を話題ごとにまとめる方式として「カテゴリー」と「記事セット」という概念があります.「カテゴリー」はその名の通り,各記事に付けられているカテゴリー・タグに基づいて記事群をまとめたもので,トップページの右下のアルファベット順に並んでいるカテゴリー一覧からアクセスできるほか,トップページ上部の検索欄に "cat:○○" と入力してもらうこともできます.例えば,"cat:spelling_pronunciation_gap" などと入れてみてください.
(6) もう1つの「記事セット」という概念は,昨年度中に開発したものです.仰々しい呼び名ですが,実のところ複数の記事をまとめて閲覧できる仕様にすぎません.トップページ上部の検索欄に,カンマ区切りの一連の記事番号を入力してみてください.その順序で,読みやすい形式で記事が表示されます.私が授業などでよく行なうのは,例えば「英語語彙の世界性」 (cosmopolitan_vocabulary) という話題について講義しようとする場合に,"##151,756,201,152,153,390,3308" という構成で記事(とそこに含まれる視覚資料)を順に示して解説していくというものです(先頭の "##" は任意).新年度としては,「なぜ英語史を学ぶのか」の記事セットをお薦めしておきましょう.
これまで,様々な記事セットを提供してきました.具体例としては,cat:hellog_entry_set の各記事からジャンプしていただければと思います.
(7) 本ブログでは,なるべく図表や写真をはじめとする視覚資料を掲載するように努めてきました.とりわけ地図 (map),言語系統図 (family_tree),年表 (timeline) などは多く掲載していますので,お薦めです.漫然と眺めるだけでも学べると思います.画像集も,12年間の蓄積により,だいぶんたまってきました.
(8) 本ブログ外ではありますが,英語史に関するオンライン(連載)記事を機会あるごとに書いてきました.とりわけ2017年1月から12月にかけて連載した12本のオンライン記事「現代英語を英語史の視点から考える」は,内容的にもまとまっており,お薦めです.ぜひ英語史の学びに活かしていただければと思います.
(9) 本ブログとは別に,こちらに私の大学(院)のゼミに関するHPがあります.khelf (= Keio History of the English Language Forum) と称しているフォーラムです.そちらにも英語史に関する種々のコンテンツが置いてありますし,本年度はこれから学生たちと一緒に内容を充実させていくつもりですので,本ブログと合わせてご注目いただければと思います.
本年度もオンライン学習・教育の機会は続きそうです.書物が第一と叫びたいところですが,現実的な観点からも,日々こうしてブログ形式で話題を提供している観点からも,上記を参考に hellog を有効利用していただければ幸いです.
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