昨日の Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」の配信で,待望の(?)の古英語入門講座がスタートしました.「#822. ゼロから学ぶはじめての古英語 --- Part 1 with 小河舜さん and まさにゃん」です(上記の左側のパネル).シリーズ初回のメインパーソナリティは小河舜さん(フェリス女学院大学ほか),そして進行補佐が「まさにゃん」こと森田真登さん(武蔵野学院大学)と私,堀田隆一です.
初回ということで,古英語の短い1文のみを素材として導入しています.9世紀に文武両道で活躍したウェセックスのアルフレッド大王 (King Alfred) による言葉です.大英図書館のサイトの King Alfred's Translation of the Pastoral Care より,写本画像が閲覧できます.
Þeos boc sceal to Wiogora ceastre
今回取り上げるのはこの短い文のみですが,実はここに古英語とアングロサクソン文化の様々な側面が凝縮されているのです.小河さんが,それを解凍し,やさしく解説しくれています.また,まさにゃんもこちらの note 記事にて補足を加えてくれています.
私自身も,今朝の Voicy 配信で補足のお話しをお届けしています.「#823. 昨日の「ゼロから学ぶはじめての古英語 --- Part 1」の補足と関連過去回」をお聴き下さい(上記の右側のパネル).今朝の配信では関連する過去回に多く言及しましたが,Voicy から直接飛ぶには不便かと思いますので,以下にリンクを張っておきます.この週末などのお時間のあるときに,今回の例文 "Þeos boc sceal to Wiogora ceastre" と関連付けて,古英語とアングロサクソンの世界に浸っていただければと思います.
シリーズ第2回も近日公開予定ですので,お楽しみに! 初回へのご感想やご意見も Voicy のコメントよりお寄せいただけますと幸いです.
[ 指示代名詞 this をめぐる謎 ]
・ 「#233. this, that, the などの th は何を意味するの?」
・ 「#274. 不定指示形容詞の this」
・ 「#432. なぜ短縮形 that's はあるのに *this's はないの?」
・ 「#493. 指示詞 this, that, these, those の語源」
[ 名詞 book の深すぎる歴史 ]
・ 「#661. book と beech --- 本とブナの関係は?」
・ 「#662. 印欧祖語の故郷をめぐるブナ問題」
[ 衰退気味の shall の諸相 ]
・ 「#218. shall と will の使い分け規則はいつからあるの?」
・ 「#530. 日本ハム新球場問題の背後にある英語版公認野球規則の shall の用法について」
[ 前置詞の to もあるけれど不定詞マーカーの to にも注目を ]
・ 「#645. to 以外の不定詞マーカー」
・ 「#688. なぜ不定詞には to 不定詞 と原形不定詞の2種類があるの?」
[ イングランド地名についてアレコレ ]
・ 「#306. 市川誠先生との対談 長万部はイングランドか!?」
・ 「#349. 市川誠先生との対談 「ウスター」と「カステラ」,「レスター」と「リア王」」
・ 「#819. 古英語地名入門 with 小河舜さん」
[ 古英語一般の理解のために ]
・ 「#148. 古英語期ってどんな時代?」
・ 「#149. 対談 [[「毎日古英語」のまさにゃんと、古英語ってどんな言語?」
・ 「#326. どうして古英語の発音がわかるのですか?」
・ 「#628. 古英語の単語はどれくらい現代英語に受け継がれているの?」
・ 「#778. 古英語の文字 --- 7月29日(土)の朝カルのシリーズ講座第2回に向けて」
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