語の意味変化 (semantic_change) を論じる際に,語議論 (semasiology) と名議論 (onomasiology) を分けて考える必要がある.堀田 (155) より引用する.
語の意味変化を考えるに当たっては,語議論 (semasiology) と名議論 (onomasiology) を区別しておきたい.語を意味と発音の結びついた記号と考えるとき,発音(名前)を固定しておき,その発音に結びつけられる意味が変化していく様式を,語議論的変化と呼ぶ.一方,意味の方を固定しておき,その意味に結びつけられる名前が変化していく様式を名義論的変化と呼ぶ.語の意味変化を,記号の内部における結びつき方の変化として広義に捉えるならば,語議論的な変化のみならず名義論的な変化をも考慮に入れてよいだろう.
要するに,語議論は通常の意味変化,名議論は名前の変化と理解しておけばよい.「#3283. 『歴史言語学』朝倉日英対照言語学シリーズ[発展編]が出版されました」 ([2018-04-23-1]) を参照.
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