先週7月31日(土)15:30?18:45に,朝日カルチャーセンター新宿教室にて「英語の歴史と語源・11 「ルネサンスと宗教改革」」と題してお話しをしました.今回も多くの方々に参加いただきました.質問やコメントも多くいただき活発な議論を交わすことができました.ありがとうございます.
今回は,16世紀の英語が抱えていた3つの「悩み」に注目しました.現在,英語は世界のリンガ・フランカとなっており,威信を誇っていますが,400年ほど前の英語は2流とはいわずともいまだ1.5流ほどの言語にすぎませんでした.千年以上の間,ヨーロッパ世界に君臨してきたラテン語などと比べれば,赤ちゃんのような言語にすぎませんでした.しかし,そのラテン語を懸命に追いかけるなかで,後の飛躍のヒントをつかんだように思われます.16世紀は,英語にとって,まさに産みの苦しみの時期だったのです.
今回の講座で用いたスライドをこちらに公開します.以下にスライドの各ページへのリンクも張っておきますので,復習などにご利用ください.
1. 英語の歴史と語源・11「ルネサンスと宗教改革」
2. 第11回 ルネサンスと宗教改革
3. 目次
4. 1. 序論
5. 16世紀イングランドの5つの社会的変化
6. 2. 宗教改革とは?
7. イングランドの宗教改革とその特異性
8. 印刷術と宗教改革の二人三脚
9. 3. ルネサンスとは?
10. イングランドにおける宗教改革とルネサンスの共存
11. 4. ルネサンスと宗教改革の英語文化へのインパクト
12. 16世紀の英語が抱えていた3つの悩み
13. 5. 英語の悩み (1) - ラテン語からの自立を目指して
14. 古英語への関心の高まり
15. 6. 英語の悩み (2) - 綴字標準化のもがき
16. 語源的綴字 (etymological spelling)
17. debt の場合 (#116)
18. 他の語源的綴字の例
19. 語源的綴字の礼賛者 Holofernes
20. 7. 英語の悩み (3) - 語彙増強のための論争
21. R. コードリーの A Table Alphabeticall (#1609)
22. 一連の聖書翻訳
23. まとめ
24. 参考文献
25. 補遺1:Love’s Labour’s Lost
26. 補遺2:「創世記」11:1-9 (「バベルの塔」)の Authorised Version と新共同訳
次回の第12回はシリーズ最終回となります.「市民革命と新世界」と題して2021年10月23日(土)15:30?18:45に開講する予定です.
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