hellog〜英語史ブログ

#1716. shewshow (3)[spelling][corpus][clmet][representativeness]

2014-01-07

 「#1415. shewshow (1)」 ([2013-03-12-1]) と「#1416. shewshow (2)」 ([2013-03-13-1]) で扱った問題を,「#1637. CLMET3.0 で betweenbetwixt の分布を調査」 ([2013-10-20-1]) で紹介した The Corpus of Late Modern English Texts, version 3.0 (CLMET3.0) により再訪したい.具体的には,同タグ付きコーパスを "\bshow(s|n|ed|ing)?_VB" と "\bshew(s|n|ed|ing)?_VB" で検索して,3時代区分ごとに生起頻度数を比べた.以下の結果が出た.


shew 系列show 系列総語数
1710--17803351,54510,480,431
1780--18501593,10011,285,587
1850--1920925,11812,620,207


 前回「#1416. shewshow (2)」 ([2013-03-13-1]) で利用した PPCMBE (Penn Parsed Corpus of Modern British English) は100万語弱のコーパスだが,今回の CLMET3.0 は約3,400万語の巨大コーパスである.ほぼ同じ時代をカバーしているので比較には都合がよい.前回と同様に今回も showshew を着実に置き換えている様子がうかがえるが,前回と大きく異なるのは,1710--1780年の第1期においてすでに show が圧倒的に勝っていることである.これを信じるならば,後期近代英語期に入るまでに,すでに show は勝敗を決していたということになる.PPCMBE では shew は後期近代英語期中に「優勢→同列→劣勢」と推移したが,CLMET3.0 では「当初から劣勢→もっと劣勢→さらに劣勢」と推移している.2世紀にわたる通時的な視点からは両コーパスともに大雑把には似たような傾向を示すとはいえるものの,18世紀の共時的な分布については両コーパスの示す数値の差は大きすぎるように思われる.ここには「#1280. コーパスの代表性」 ([2012-10-28-1]) という問題が関わってきそうであり,慎重な解釈が求められることになろう.
 なお,1つの文脈で shewshow がともに用いられている興味深い例もいくつかあった.3例のみ挙げよう.

 ・ Why, you have shewn your wit upon the subject, and I mean to show your courage;
 ・ Mr. Wright, as well as Nadin, professed they were perfectly satisfied of this, and appeared to shew to me all the polite attention that they were capable of showing.
 ・ Assuredly I did not show him the face which I shewed Folderico.

Referrer (Inside): [2014-04-07-1]

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