朝鮮研究者、キューバを行く
2015年12月
旅人:Profesor Isozaki
54年ぶりに米国との国交正常化を果たしたキューバに行ってきました。スターバックスやマクドナルドができる前に行ってみたい、という旅行者が急増中で、私もその一人。
首都ハバナの様子を紹介します。
首都ハバナの一般的な光景。スタバもマックもありません。米国による経済封鎖で町は寂れたように見えますが、治安は抜群に良い印象。深夜に一人で歩いていても平気なレベルは、同じ社会主義国だとラオスに近い。
キューバ名物といったらこれ。経済制裁の影響で、日本ではめったにお目にかかれないクラシックカーがいっぱい。私はピンクのシボレーにお世話になりました。見かけは良いものの排気ガスがひどい。
陽気なタクシー運転手。外貨稼ぎに携わる人もそうでない人も、まだまだ人々は純朴で外国人に親切。スペイン語を勉強しておけば良かった。
この国の至る所で見るホセ・マルティ像。19世紀末のキューバ独立で活躍した英雄。日本でよく知られているチェ・ゲバラやカストロ兄弟の肖像の数を圧倒しています。
キューバの革命家チェ・ゲバラとカミーロ・シエンフエゴスのモニュメントが掲げられた革命広場。
カピトリオ(旧国会議事堂)。
どこかで見たような気が。そう、米国議会がモデルになっています。
革命博物館には歴代米国大統領を揶揄する展示が。誰だか分かりますか?
2015年7月に利益代表部から格上げされた米国大使館。星条旗よりも高く掲げられたキューバ国旗と多数のポールは長年対立の象徴でした。業務時間内には、米国へのビザを求めて長蛇の列が。
ハバナの北朝鮮大使館。テレビはSONY製でした。キューバは北朝鮮と長年の友好関係にある一方、韓国とは未だ国交正常化をしていません。
代表的なキューバ料理ロパ・ビエハとラムをコーラで割ったキューバ・リブレ。うまい。
経済制裁の影響で同じものばかりが並ぶスーパーマーケット。社会主義国ではよく見られた光景ですね。
価格は二重表記。一般国民の使う人民ペソの二重貨幣制度が採られています。レートは25:1。ちなみに、中国も1993年までは人民元と兌換元(FEC)を併用。懐かしい。
肉屋。保存状態にはやや疑問が残ります。ステーキをレアで食べるのはやめておきましょう。
こちらはパンの配給所。経済制裁のあおりで良質の小麦を入手しづらいとのこと。たしかにパンはあまり口に合いませんでした。
キューバ料理に飽きてきたところで中華街へ。でも中国人は一人も見ませんでした。
繁華街で何の行列かと思いきや、両替屋。急増する観光客数に対してインフラが追いつきません。最近はハバナ行きの飛行機もホテルも取りづらくなったとのこと。
ここでも行列が、と思ったら電話局。国交正常化の一条件として、米国はインターネット環境の改善を求めたのに対し、キューバ政府は迅速に対応。携帯電話とネットが爆発的に普及しはじめました。
どこに行っても陽気な音楽が聞こえてきます。この国はラテン気質と社会主義が共鳴しているのですね。