英語の学習法
学習法の話の前に
実際の学習法を考える前に、学習者と教師の両方が意識しておかないといけないことが2点あります。これを全然考えずに「英語の勉強法」について考えることはあまり建設的ではないと思います。
語学スキルのレベル
日本の普通の大学生なら英語スキルはいわゆる「中級」といってよいでしょうが、どんな外国語を学ぶ場合もこの「中級」ってのがくせものなんですよね。
初級のときは何を勉強しても新しい知識で、つまり「伸び率」が高いのでやってて新鮮で楽しいし、上級になると語学教材を離れて、外国語を使ったいろいろな活動ができるのでやっぱり楽しいわけです。でも中級ってのはそのどちらでもなく、ある意味「頭打ち」な時期で、しかもその「頭打ち具合」や「苦手スキル」が学習者の個性によってそれぞれ違うという、教師泣かせのレベルといえるでしょう。
学習者としては、自分がそういう難しい段階にいること、よって最初はあまり伸びが見られない時期でもちょっと我慢して訓練を続けるという態度が必要であることを理解する必要があります。
語学学習の目標
また、特に中級の学習者の場合は外国語学習の目標が何かということもおさえておく必要があります。大学の授業の場合は論文を読んで書くこと、口頭発表やディスカッションなどのアカデミックスキルが一番に来るべきであり、目標は比較的はっきりしている方なのですが、学生さんの中にはビジネスや旅行で英語を使うことに興味のある人もいるようですので、それはそれでまた少し違う観点からの訓練が必要です。
それでは四技能別の学習法についてみていきましょう。