ボキャブラリー増強
「言いたいことが今ひとつ正確に表現できない」「英語を読んだり、聞いたりするときに、ニュアンス(雰囲気)がピンとこない」というお悩みの一因は、ボキャブラリーが十分ではないことにあります。
訓練のポイント
「ボキャブラリーの学習は終わらない」ことを自覚する
日本人の「漢字学習」と同じです。学習が進めば、責任ある仕事をしたければ、そのレベルで必要な単語をおぼえないといけないわけで、だから英語ネイティブの人も単語集を買って勉強するのです。
たとえば日本語でも「話をする」「話し合う」「相談する」「討論する」は、中心的な意味は近いですが、ニュアンスや相手に与える印象、使われる場面は全然違います。他の言語でも事情は同じです。
和訳を排除する
初めて英語を勉強するような人は、効率を考えれば、最初は和訳は必要でしょうが、多少の英語は読めて、ボキャブラリーのレベルを上げたいという中級以上の学習者の場合は、和訳は極力排除すべきであると思います。
その最大の理由は、個々の英単語の意味がかもしだす「ニュアンス(雰囲気)」は日本語の単語と一対一対応になっていないからです。下に紹介したような洋書を使うことを強くおすすめします。
単語単体を覚えて終わりではなく、語法(組み合わせ)に注意する
単語は別々にあるものではなく、組み合わせで使うものです。
たとえば日本語では「ため息」は「つく」ものであり、「する」ものではないですよね。それぞれの言語のそれぞれの単語には「自然な組み合わせ」」というものがあり、それは文法や「理屈」で推測することはできません。そういうものは例文を見ておぼえるしかないです。
おすすめ教材
Vocabulary in Use (Cambridge University Press)
Basic, Intermediate, Advancedなど、いろいろなレベルがありますので、購入の際には注意してください。
Academic Vocabulary in Use (Cambridge University Press)
上のシリーズの学術英語版です。論文を書いたり読んだりする際に必要な表現が厳選されています。長期の留学に行く人は買って持っていくとよいでしょう。
Business Vocabulary in Use (Cambridge University Press)
忙しいビジネスピープルでも飽きないようにということか、シリーズの中でもビジュアルが特にきれいです。レベルが分かれていますが、まずはIntermediateから始めることをおすすめします。
The Joy of Vocabulary: An Advanced Guide to Mastering New Words, (Signet)
上の教材に載っているような単語を既に習得している人(帰国生で留学経験がある人など)は、このようなネイティブのために書かれた本を使うとよいでしょう。