「#5166. 秋元実治(編)『近代英語における文法的・構文的変化』(開拓社,2023年)」 ([2023-06-19-1]) で紹介した編著者の秋元実治先生(青山学院大学名誉教授)が,今年,開拓社よりもう1冊の著書を出されています.『イギリス哲学者の英語 --- 通時的研究』です.ご献本いただき,ありがたき幸せです.
本書は開拓社の言語・文化選書の第99弾として出版されたものです(秋元先生は,2017年に同選書の第65弾『Sherlock Holmes の英語』を,2020年に第86弾『探偵小説の英語 --- 後期近代英語の観点から』を出版されています).
本書は,16--20世紀に生きた6人のイギリス哲学者に焦点を当て,彼らの英語を分析し,その文法的,文体的特徴を浮き彫りにしています.彼らの書いた英語を時系列に並べることで,主に近代英語期を通じての英語の通時的変化が俯瞰できるようになっています.英語史や英語の通時的変化に関心のある方はもちろん,イギリス経験哲学者の書いた英文に関心のある方にも,学べることが多いです.
以下に本書の章立てとともに,取り上げられた哲学者を列挙します.
第1章 概説 --- 哲学者を中心に
第2章 近代英語とは
第3章 哲学者の英語 (1) --- Francis Bacon(1561--1626)
第4章 哲学者の英語 (2) --- Thomas Hobbes(1588--1679)
第5章 哲学者の英語 (3) --- John Locke(1632--1704)
第6章 哲学者の英語 (4) --- David Hume(1711--1776)
第7章 哲学者の英語 (5) --- John Stuart Mill(1806--1873)
第8章 哲学者の英語 (6) --- Bertrand Russell(1872--1970)
第9章 通時的考察
・ 秋元 実治 『イギリス哲学者の英語 --- 通時的研究』 開拓社,2023年.
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