本ブログは,今回をもって3650番目を数えることになりました.毎日1つの記事ということで続けてきましたので,(閏年の計算云々は別にして)ほぼ10年間続けてきたことになります.続けてこられたのは,ひとえに英語史に関心を寄せる読者のみなさんのおかげです.ありがとうございます.
10年前にブログを始めたのは,私の「英語史」の講義を受講していた大学生に,講義の補足情報を提供するためだったのですが,その後受講学生以外にも読者が少しずつ広がっていき,今では英語学習者,英語教師,そして英語学などを専攻する大学院生や研究者の方にも閲覧してもらっているようです.
毎日の執筆ですし,おのずから校正も甘くなってしまうので内容や形式について不十分なところがありますが,引用や参照においては典拠を明示するなど,みなさんが各々の話題について確認したり,さらに調べたりできるようには心がけてきました.
実はブログ執筆を通じていちばん恩恵を被っているのは執筆者自身であるということは,恐らく誰も信じないことかと思います(そうでないと続くわけがないのです)が,これは本当です.本ブログに基づいて英語史の書籍も複数出版しましたし,学術論文も出してきました.これらのいろいろなポジティヴな効用は,開始当時はまったく想定外でした.また,自分で書いたことを忘れてしまっている記事も多いので,ブログをセルフ検索して改めて学ぶ頻度でいえば,多分誰にも負けていないのではないかと思います(一日に何度キーワードを検索しているだろうか・・・).
いずれにせよ,これからも続けていくつもりです.ここ数日は年度初めということもあり,学生から寄せられた「素朴な疑問」をなるべく多く取り上げることにしています.実際には,多くが「素朴」な疑問などではなく,かなり高度だったりしますが,それでも英語学習の際に,あるいは英語教育の現場で,何気なく,ふと生じる疑問,これまであえて問うてこなかった疑問を,親しみやすく「素朴な疑問」と呼び続けることにしたいと思います.そして,それを取っ掛かりにして英語史の世界へ足を踏み入れていただき,その魅力に気付いてもらえればと思っています.これからも,どうぞよろしくお願いいたします.
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