今年出版された Gramley の英語史概説書のコンパニオンサイトが充実している.特に Timeline とそこからアクセスできる資料の豊富さが魅力だ.
概説書をめくってみると,ページの至る所に,ウェブ上に説明書きのある項目が青字で示されている.多くは用語説明だが,なかには便利な表や一覧を含んでいるものもあり,相当の情報量だ.PDFで資料をダウンロードする必要があり,ウェブ上でシームレスにとはいかないが,探ってみる価値はある.
こちらのページからは,古い英語のグロッサリー付きテキスト(91頁分)が手に入り,講読用教材としておおいに利用できそうだ.
また,様々な英語変種で発音された音声ファイルがこちらから手に入る.諸変種のサンプル音源については,以下の記事に張ったリンクからもアクセスできるので参考までに.
・ 「#517. ICE 提供の7種類の地域変種コーパス」 ([2010-09-26-1])
・ 「#303. 世界で話される英語の発音のサンプル音源」 ([2010-02-24-1])
本書自体は未読だが,目次を見る限り,社会言語学的な観点を打ち出しており,外面史への傾斜が強いようだ.昨今の英語史の潮流を反映して,近代以降の諸変種の誕生にも力点が置かれている.438頁の分厚い本だが,いずれ目を通したい.
・ Gramley, Stephan. The History of English: An Introduction. Abingdon: Routledge, 2012.
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