ホーム  スタッフ  授業案内  副専攻  修了証・表彰
おすすめ  ランキング 
 留学写真集
旅の記録  絶景!  ポルトガル語の部屋


ウルグアイはどんな具合?


2014年11月
旅人:Profesor Okubo

日本ではサッカーの強豪国としての
イメージが強いウルグアイ。中南米屈指の
生活水準の高い国としても知られるが、
実際はどんな具合の国なのか、見てみよう。



アルゼンチンの首都ブエノスアイレスから、
大河ラプラタ川を対岸へと渡ると、
そこはウルグアイ。高速フェリーで
コロニア・デル・サクラメントへ1時間、
首都モンテビデオへ3時間。

  
ウルグアイ行きフェリーを運航している
ブケブス社
ブエノスアイレスのターミナル。
アルゼンチン出国、ウルグアイ入国の
手続きもここでこなしちゃう。

  ブケブス社自慢の船は、アルゼンチン出身
現教皇の名をとって「フランシスコ号」。
教皇の
許可は得ているのかな?

     
ブエノスアイレスが遠くなる。ラプラタ川は
最大幅275km、横浜・新潟間とほぼ同じで
本州がすっぽり入る。もちろん対岸は見えない。
  


まず訪れたのは、ウルグアイ唯一の世界遺産
コロニア・デル・サクラメント、通称コロニア。

  
コロニアはその名の通り、コロニアルな
街並み
が素晴らしく、アルゼンチン人に
とっても手ごろな観光地。中でも最もひ
なびた感じで人気な
のが、
このススピーロス通り。
  世界遺産登録を示すプレート。
コロニアは1680年、ポルトガル人が建設
し、その後スペ
インとポルトガルが争奪戦
を繰り広げたため、両国の遺構が残る。
     
 
ポルトガル統治時代の18世紀に作られた
噴水。コロニアだけでなく、ウルグアイ全体
がスペインとポルトガル、アルゼンチンと
ブラジルの狭間で翻弄されてきた。
  町のあちらこちらでクラシックカーを見か
けるが、もちろんすでに現役ではなく、
怪しい生物の棲家となっている。

     
 
ウルグアイのソウルフード、チビートの正体
は肉汁溢れるハンバーガー、約千円。コロ
ニアの物価は高くてふところ具合が厳しい。
  バスで次の目的地へ。ウルグアイは小国だが
車窓には広大な南米大陸のパンパが広がる。
牛たちよ、美味しいチビートになるんだよ。


次いで、ウルグアイを代表するリゾート地
プンタ・デル・エステ、通称プンタへ。
1986年にウルグアイ・ラウンドの
開始宣言がなされた場所でもある。

   
プンタ・デル・エステとは「東の岬」の意。
この岬の左側が大西洋、右側がラプラタ川。
どっちも海にしか見えないけど。
  高層ホテルやマンションが立ち並ぶプンタは
想像以上のリゾート都市。アルゼンチン、ブ
ラジルから直行のフライトもある。
     
 
プンタ名物は砂浜から出たこの指。お釈迦様
の手のひらから逃げられなかった孫悟空の
心境が味わえる?
 
  ラプラタ川側の港では、おこぼれの魚をもら
おうと、アシカたちが集まってくる。名前は
ラプちゃん、ラタちゃんかな。
     
  
子供たちの遊びはもちろんサッカー。この中
から第二のフォルラン、スアレスが育つか。
相手選手にかみつくのはダメ。
  謎の物質ドゥルセ・デ・レチェはウルグア
イ、アルゼンチンの定番甘味。激甘で、
口に入れた途端に歯が溶けそう。
     


最終目的地は首都モンテビデオ。
ウルグアイ全人口340万の
約半分が住む大都会ながら、
ブエノスアイレスに比べると
ずっと穏やかな感じ。


  
モンテビデオ市内観光はこの二階建てバス
で。日本語の観光案内も聞くことができる。
  市民の足はコレクティーボと呼ばれる路線
バス。日吉で見かける東急バスに似てる?

   
 
サルボ宮殿はモンテビデオのランドマークタ
ワー。1936年まで南米で最も高い建物。
  モンテビデオは美しいビーチを有するが、
ビーチといっても海岸ではなく川岸。
     
 
メルコスール(南米南部共同市場)議事堂。
モンテビデオにはラテンアメリカ統合連合の
本部もあり、域内統合の拠点となっている。

  センテナリオスタジアムは1930年の第1回
FIFAワールドカップでウルグアイが優勝を
決めたウルグアイ人誇りのスタジアム。
     
 
1868年開設の由緒あるプエルト市場には
パリージャ(焼肉)を食べさせる店が
軒を連ねる。
  目の前で豪快に肉を焼いてくれる。黒いウィ
ンナーは豚の血の腸詰モルシージャ。モンテ
ビデオは肉と血の味が忘れられなくなる町。

     
 
日曜日に開かれるトリスタン・ナルバハ通り
の蚤の市は規模が大きく、一見の価値あり。
ありとあらゆるものを売っている。
  日本ゆかりのものとしては、招き猫、


     
 
ふじリンゴ、

  三島由紀夫などを売っていた。

     
ウルグアイでもタンゴは盛んで、突然街中で
踊っていたりする。



何か変だよ、ウルグアイのスペイン語。



 モンテビデオにはMoveteと呼ばれる公営貸し自転車があり、上の二枚の写真はその使用方法が書かれた案内板と、その文面を一部拡大したもの。そこにはpasáとかpulsáとかtiráとかpodésとか、変なスペイン語が見られる。実はウルグアイとアルゼンチンではの代わりにvosという二人称が使われ、現在形と命令形はとは異なる活用形を用いる。現在形は不定詞語尾のrsに変え、最後の音節にアクセント符号を付ける。よって、poderならpodésとなる(接続法はpodás)。例外はserirで、それぞれsosvasとなる。
 命令形は、不定詞語尾のrを落とし最後の音節にアクセント符号を付ける。なのでpasarpasáとなる。命令形の後ろにmetelo等、目的格人称代名詞や再帰代名詞がつくと、上の文中のpagalapresentalaのようにアクセント符号が必要なくなる。この貸し自転車の名称Moveteも再帰動詞moverse(動く)の命令形であろう。現在形も命令形も語幹母音変化等の不規則変化はしないので、の活用より楽かもしれない。
 ウルグアイ、アルゼンチンではustedよりもvosを使うことが多い。貸し自転車の説明ならustedを使ってもよさそうだが、vosを使っているところがウルグアイらしい。