標記の話題は,本ブログでも Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」でも何度か取り上げてきましたが,改めて YouTube 「井上逸兵・堀田隆一英語学言語学チャンネル」で扱ったので,こちらで広報させていただきます.第83弾「ロバート・コードリー(Robert Cawdrey)の英英辞書はゆるい辞書」です.今回はこれまでで一番おもしろおかしく取り上げたと思います.英語史上最初の英英辞書 A Table Alphabeticall (1604) の編纂者である Robert Cawdrey (1537/38--1604) さんに恨まれないとよいのですが.
ABC順に単語が並べられる辞書の本体の最初のページの話しです.aberration の後に abbreuiat が続き,さらにその4語下に再び aberration が現われるという「アルファベット順」のユルユルさ.これはページを眺めているだけで笑ってしまいますね.Cawdrey さんは,序文で辞書の引き方を指南する箇所で,単語の1文字目も2文字目も3文字目もABC順になっているので注意しましょうと懇切丁寧に解説しているだけに,おかしみがさらに増します.愛すべき Cawdrey さん! このユルさ,憎めませんね.
hellog および heldio の関連する話題にリンクを張っておきますので,英国ルネサンスの辞書編纂者 Cawdrey さんとその周辺についてもっと学んでみませんか?
[ hellog ]
・ 「#603. 最初の英英辞書 A Table Alphabeticall (1)」 ([2010-12-21-1])
・ 「#604. 最初の英英辞書 A Table Alphabeticall (2)」 ([2010-12-22-1])
・ 「#586. 辞書の表紙にあるまじき(?)綴字の揺れ」 ([2010-12-04-1])
・ 「#726. 現代でも使えるかもしれない教育的な Cawdrey の辞書」 ([2011-04-23-1])
・ 「#609. 難語辞書の17世紀」 ([2010-12-27-1])
・ 「#4324. 最初の英英辞書は Coote の The English Schoole-maister?」 ([2021-02-27-1])
・ 「#4325. 最初の英英辞書へとつなげた Coote の意義」 ([2021-02-28-1])
・ 「#4326. 最初期の英英辞書のラインは Coote -- Cawdrey -- Bullokar」 ([2021-03-01-1])
・ 「#4327. 羅英辞書から英英辞書への流れ」 ([2021-03-02-1])
・ 「#2930. 以呂波引きの元祖『色葉字類抄』」 ([2017-05-05-1])
・ 「#3365. 以呂波引きの元祖『色葉字類抄』 (2)」 ([2018-07-14-1])
[ heldio ]
・ 「#337. 英語史上最初の英英辞書は Robert Cawdrey の A Table Alphabeticall (1604)」
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