(本記事の縦書き表示はこちら)
昨日12月16日(日)の読売新聞朝刊に,「Web界 広まる『縦書き』」という記事が掲載されていた.ウェブブラウザの1つ Vivaldi は,最近ウェブページを縦書き表示に変換する新機能を標準装備し,注目を集めている.とはいえ,実際に縦書き表示できるかどうかは個々のページに大きく依存しており,無理な場合も多い.しかし,今後の発展に期待を抱かせてくれる.
URL を指定すると,そのページを縦書き表示してくれる「竹取 Web」というサービスもある.これを用いて本ブログのトップページを縦書き化したのがこちら.本ブログは英語使用が多い関係で,残念ながら縦書きにはまるで適さないが,へえ,こんな感じになるのかと興味深い.だが,記事によってはなかなかよいと思われるものもある.たとえば,「#3389. 沖森卓也『日本語史大全』の目次」 ([2018-08-07-1]) の縦書き表示は,本の目次らしく具合がよいし,「#3080. 『スペリングの英語史』の章ごとの概要」 ([2017-10-02-1]) のようなある程度の長さの日本語文だと縦書き表示は読みやすい.
縦書き表示がじわじわと人気を得てきているのは,縦書き規格の国際化が進んできたからだという.欧米語圏でもデザイン的におもしろいという評価があるらしい.縦書きページの作成技術や関連するサービスがさらに増えてくれば,一般化していきそうに思われる.レイアウトの実例や技術解説については,総務省やW3Cなどが作成した「縦書きWeb普及委員会」というサイトが参考になる.
世界の書字方向の多様性については,「#2448. 書字方向 (1)」 ([2016-01-09-1]),「#2449. 書字方向 (2)」 ([2016-01-10-1]) をはじめ,direction_of_writing の各記事を参照.
Powered by WinChalow1.0rc4 based on chalow