[2009-12-28-1]の記事で紹介した American Dialect Society が,2010年1月08日(金)付けで2009年の英語の流行語大賞 "word of the year" を発表した.10年間の締めくくりの年でもあったので,同時に "word of the decade" も発表された.詳しくは,American Dialect Society,あるいは直接プレスリリースがこちらのPDFで閲覧可能である.
結果からいえば,"2009 Word of the Year" が tweet,"Word of the Decade" が google である.近年のウェブ・コミュニケーション技術の台頭を物語る結果である.
"2009 Word of the Year" の tweet は,"(noun) a short message sent via the Twitter.com service, and (verb) the act of sending such a message" と定義される.Twitter は Twitter.com が提供するオンライン「つぶやき」サービスで,昨年から今年にかけて日本でも大ブレークしている.電子メールとチャットの中間程度の「緩い」コミュニケーションを可能としたことが売りで,iPhone などの携帯端末からオンラインに向かって日々つぶやく人が増加した.
"Word of the Decade" の google は,"a generic form of 'Google,' meaning 'to search the Internet' " の意味で,確かに動詞として一般化した観がある.ちなみに "Word of the Decade" の次点は blog であり,やはりウェブ・コミュニケーション用語である.第三位は 9/11 だった.
これらの流行語は American Dialect Society 主催の投票によって選ばれるが,プレスリリースでは賞の開始された1990年以来の各部門の受賞語句が確認できるので,ぜひ読んでおきたい.部門としては,"MOST UNNECESSARY" 部門,"MOST OUTRAGEOUS" 部門,"MOST LIKELY TO SUCCEED" 部門の受賞語句などが,ときに笑える.
学会の主催するイベントでありながら,ユーモアの忘れられていないところが楽しい.プレスリリース中の以下のコメントにも,方針がこう謳われている.
Members in the 120-year-old organization include linguists, lexicographers, etymologists, grammarians, historians, researchers, writers, authors, editors, professors, university students, and independent scholars. In conducting the vote, they act in fun and do not pretend to be officially inducting words into the English language. Instead they are highlighting that language change is normal, ongoing, and entertaining. (1)
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