hellog〜英語史ブログ

#680. assertion and nonassertion (2)[syntax][negative][assertion]

2011-03-08

 昨日の記事[2011-03-07-1]に引き続き,肯定平叙文 ( assertion ) と,否定文および疑問文 ( nonassertion ) の対立について.nonassertion には,否定平叙文 ( "He isn't honest." ) ,肯定疑問文 ( "Is he honest?" ) ,否定疑問文 ( "Isn't he honest?" ) の3種類の統語的な現われ方があるが,これらの関係はどのようになっているのだろうか.言い換えれば,nonassertion の内部はどのような体系をなしているのだろうか.3者の関係には3通りが考えられそうである.

 (1) nonassertion = negative-statement and positive-question and negative-question
 (2) nonassertion = ( ( negative and positive ) -question ) and negative-statement
 (3) nonassertion = ( negative- ( statement and question ) ) and positive-question

 どの選択肢がもっともスマートな答えかを考えるに当たって,昨日列挙した some / anysometimes / ever などの assertive form と nonassertive form のペア語句を思い出したい.例えば somebodyanybody を考えると分かるが,関連語として nobody が思い浮かぶはずである.同様に sometimes / ever からは never が想起される.これらの語句は,2語からなる対立ではなく,3語からなる関係を示唆するのである.表で示すと以下のようになる.

assertive formssomesomebodysomethingsometimes
nonassertive formsanyanybodyanythingever
negative formsnonobodynothingnever


 ここで新しく登場した3行目の nobodynever のような negative form は,否定平叙文に現われるだけでなく否定疑問文にも現われ得る ( ex. "Have you never been to London?" ) が,当然ながら肯定疑問文には現われない.この分布を考慮すると,先の3種類の選択肢のうち (3) を採用するのがもっともスマートだということになる.(3) を採用している Quirk et al. (1975, p. 84) の与えている図式を改変したものを示す.(参考までに Quirk et al. (1972, p. 54) では (2) が示唆されていた.)

Nonassertion

 昨日の記事の最初に示した 2 x 2 の単純な表に比べて随分と複雑になったが,assertion という切り口によって,some, any, no の分布など,多くの現象が説明できるようになった.

 ・ Quirk, Randolph, Sidney Greenbaum, Geoffrey Leech, and Jan Svartvik. A Comprehensive Grammar of the English Language. London: Longman, 1985.
 ・ Quirk, Randolph, Sidney Greenbaum, Geoffrey Leech, and Jan Svartvik. A Grammar of Contemporary English. London: Longman, 1972.

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