hellog〜英語史ブログ

#608. 2010年度に提出された卒論の題目[hel_essay][hel_education][sotsuron]

2010-12-26

 2010年12月にゼミ学生が提出した卒業論文のタイトルをリストアップする.2009年のリストは[2010-01-18-1]を参照.

・ "Buzzword",流行語に見る現代イギリス社会と日本社会の比較
・ 語彙におけるアメリカ英語のイギリス英語への影響力 --- 食べ物、衣服、電話・郵便、交通の分野を中心に ---
・ 現代アメリカ英語における不定詞付き help 構文での to 不定詞と原形不定詞 --- 発話レベルと援助の方法の観点から ---
・ 近現代英語期における must, have to, have got to の意味の変遷 --- 文法化・主観化の観点から ---
・ 現代英語の造語の傾向 ---主に転換---
・ 19世紀におけるフランス語借用語の分野的特徴
・ 与格交替に表われる前置詞「to」と「for」の違い --- 前置詞と動詞の持つ意味合いから ---
・ 前置詞 in と on の選択における英米の相違 --- 通時的分布の推移と意味概念の観点から ---
・ インド英語の成立と複合語
・ 口語文語コーパスを用いた,whom の使用方法からみた分析 --- whom 単体と "前置詞+whom" 形の比較を中心に ---
・ On Transfer from Strong Verbs to Weak Verbs
・ 感覚表現における sweet の意味別の変遷 --- sweet smell, sweet voice, sweet smile を中心に ---
・ 12世紀から18世紀における不定冠詞 a, an の分岐
・ 現代英語における二人称複数代名詞の代用表現 ---you guys の増加を中心に---

 今年度の特徴は,[2010-11-16-1]で取り上げたオンラインコーパスを授業で導入したこともあって,コーパスを利用した研究がいくつかあったことである.分野としては相変わらず様々で,統語論,形態論・語形成,語彙論,意味論と幅広い.ただし,昨年度みられた音声と文字に関する論考はなかった.英語変種,英米差,通時的言語変化,社会言語学への関心も見られ,題目の variation の豊富さでは昨年度に比肩すると評価したい.

Referrer (Inside): [2012-08-27-1]

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