今年度は慶應義塾大学文学部英米文学専攻の私のゼミより計5本の卒業論文が提出され,卒業論文面接も無事に終了しました.これまで過年度の卒論題目一覧を本ブログの sotsuron 記事にて掲載していましたので,新たに本年度の5本の題目もここに記録(というより紹介)しておきます.
・ "The Analysis of French Loanwords Meaning Animals and Their Meat"
・ "A Chronological Study of the Noun Apple in Complexes of Fruit (or Vegetable) Names Using TOE and OED"
・ "The Conditions of Third-Person Singular Verbal -s Inflection in African American Vernacular English: Analyzing Kendrick Lamar's Lyrics"
・ "The Distribution of the Agent Suffixes -er and -or"
・ "Taboos and Slang: A Study Focusing on Euphemisms for Death in the 19th and 20th Centuries of America"
題目から窺える通り,本年度は語彙論が多かったです.ただし,語彙が話題となっていても,アプローチは意味論,形態論,社会言語学などと多岐にわたっていました.また,OED やコーパスの積極的な利用も目立ちました.文法的な研究としては,AAVE における3単現の -s を巡る話題があります.
英語史を専攻とする私が担当するゼミからの卒論ではあっても,必ずしも歴史的・通時的な話題に限定されるわけではないのですが,本年度は歴史的な観点がかなり濃厚だったように思います.
毎年の感想ではありますが,何よりも話題が多岐にわたっていることが嬉しいですね.ゼミ後輩の皆にも,それ以外の一般の卒論テーマを探っている大学生にも,この題目一覧が参考になればと思います.
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