過去の研究課題

企業活動支援メカニズムとしての公共図書館ビジネス支援サービスの効果
(科学研究費補助金基盤研究(B))


研究目的

本研究は、公共図書館のビジネス支援サービスについて、その企業活動に及ぼす効果に 着目し、効果的なビジネス支援サービスのあり方を探ることを目的とします。ビジネス支援 サービスにおいて公共図書館がサービス対象とするのは個人であり、企業活動自体に対し てではありません。そのため、サービスが企業活動に対して及ぼす影響は間接的となり、その効 果を知ることは難しいといえます。本研究では、この効果の問題を、公共図書館という開放系の公的 情報支援メカニズムが、個人の情報世界を媒介として、企業という社会組織に影響を及ぼす という理論的枠組みの下でとらえ、(1)情報システム研究、情報利用研究、情報リテラシー 研究の成果を基盤に、企業内の情報システムや図書館のような知識共有メカニズムと、個人 の情報世界との相互作用に関する論点を整理し、情報提供機関や相談サービスのような公的 情報支援メカニズムが、開放系知識共有メカニズムの一つとして、さまざまな社会領域に おいて果たしうる役割に関する理論的知見を得る、(2)ビジネス支援サービスにこの理論的 知見を適用し、実態調査を踏まえて、サービスが利用者の所属する企業活動に対して及ぼす 効果を明らかにする、という2点から解明します。

シンポジウム

シンポジウム

シンポジウムの記録(報告書付録5)

研究成果

報告書

雑誌論文

口頭発表

  • 池谷のぞみ, 田村俊作, 三輪眞木子, 越塚美加, 齋藤誠一, 齋藤泰則. “ビジネス支援サービスの設計と運営”. 2008 年日本図書館情報学会春季研究集会. 東京, 東京大学, 2008 年 3 月. 発表スライド(PDF)
  • 田村俊作, 三輪眞木子, 齋藤泰則, 越塚美加, 池谷のぞみ, 斎藤誠一. “公共図書館ビジネス支援サービスの利用とサービス体制”. 2007 年日本図書館情報学会春季研究集会.大阪, 大阪市立大学, 2007 年 3 月.
  • Tamura, Shunsaku; Miwa, Makiko; Saito, Yasunori; Koshizuka, Mika; Kasai, Yumiko; Matsubayashi, Mamiko; Ikeya, Nozomi. “Information Sharing between Different Groups: A Qualitative Study of Information Service to Business in Japanese Public Libraries”. Information Seeking In Context. Australia, Sydney, 2006-07.
  • 田村俊作, 三輪眞木子, 齋藤泰則, 越塚美加, 河西由美子, 松林麻実子, 池谷のぞみ. “公共図書館利用者の知識共有メカニズム”. 日本図書館情報学会,三田図書館・情報学会合同研究大会. 東京, 慶應義塾大学, 2005 年 10月.

出版物

  • 田村俊作.“第二章 ビジネス支援サービス”. 公共図書館の論点整理. 田村俊作, 小川俊彦編. 東京, 勁草書房, 2008, p.35-58. (図書館の現場 7)

報告書

2005年度〜2007年度に科学研究費補助金基盤研究(B)「企業活動支援メカニズムとしての公共図書館ビジネス支援サービスの効果」(課題番号17300083)をおこない、報告書を公開しました。

報告書表紙(148KB)
報告書本文(1.74MB)


報告書目次
第1部 研究成果
Ⅰ.研究プロジェクトの概要
Ⅱ.ビジネス支援サービスの利用者と利用
Ⅲ.ビジネス支援サービスの設計と運営
Ⅳ.イギリスにおけるビジネス情報サービスの利用
Ⅴ.調査結果のまとめ
ビジネス支援サービス関連文献リスト
第2部 付録
1.利用者インタビューガイド
2.図書館員インタビューガイド
3.相互作用観察ガイドライン
4.インタビュー調査協力の同意書
5.シンポジウムの記録
6.訪問調査の記録