本ページについて
『言語学的ラップの世界 』(東京書籍)のサポートページです。
出版後の発展
ゴスペラーズの北山陽一さんとは2021年から親交がありますが、この本を出版後にゴスペラーズの楽曲でもしっかり韻を踏んでいる曲があることを知りました。それらの分析は、今のところnoteにまとめてあります。
『VOXers』の韻を分析してみたよ
、
『Fly me to the disco ball』も分析してみたよ。
Mummy-Dさんとの対談も含む対談集が講談社現代新書から出版されます。
『日本語の秘密』
。(時系列的には、こちらの対談のほうが本書籍のインタビューよりも先におこなわれました)。
本書で紹介した論文など
Kawahara, Shigeto
(2002)
Aspects of Japanese hip-hop rhymes: What they reveal about the structure of Japanese
. In
Proceedings of Language Study Workshop
.
Kawahara, Shigeto
(2007)
Half rhymes in Japanese rap lyrics and knowledge of similarity
.
Journal of East Asian Linguistics (JEAL)
16.2: 113-144.
川原繁人
(2017)
日本語ラップの韻分析再考二〇一七――言語分析を通して韻を考える――
. 日本語学 36(11): 2-12.
Kawahara, Shigeto
(2016)
Japanese has syllables: A reply to Labrune (2012)
.
Phonology
33(1): 169–194.
Zeebra × 川原繁人 (2019)
日本語ラップと言語感覚
. 『mandala musica/マンダラ・ムジカ ― ―普遍学としての音楽へ』: .36-59(大人の事情で奥付は2018年3月)
川原繁人×RHYMESTER (2022)【日本語ラップ論争は終了か?】言語学者 川原繁人×RHYMESTER Mummy-Dが日本語ラップの歴史を徹底解説
O/E計算用エクセルシート.
ダウンロード
.
参考動画
New York Bronx (South Bronx) in the 70`s and 80`s(埋め込み再生無効の可能性あり)
The Sugarhill Gang - Rapper's Delight
Grandmaster Flash & The Furious Five - The Message
Grandmaster Flash - We Speak Hip-Hop (ft. Afasi, Kase.O, Maccho, Abass & KRS 1
正誤表
間違いではないのですが、補足です。第三章では、[h]=pharyngeal(咽頭音)として扱っています。IPAでは[h]=glottal(声門音)とされているので、この点に関して複数の読者から疑問の声があがりました。これは、Kawahara (2007)当時のこだわり、というか、理論的な背景がありまして、弁別素性の観点から[h]=pharyngealとする主張があり、当時の私もそれを採用していたのです。というのも、[h]=laryngeal(喉頭)とした方が、IPAとの整合性はあるのですが、laryngealに関する弁別素性は[voice](有声性)などに関わるものとして、別次元の素性に使われていた(る)のです。また、[h]の調音を考えると、咽頭付近でも摩擦が起こっている可能性も十分あるため、[h]=pharyngealという弁別素性を採用していました。
メディアカバー
N.A.
追加・補足事項
N.A.
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