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慶應義塾大学
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Eメール: kawahara_at_icl.keio.ac.jp (_at_の部分を@に変えてください)
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本ページについて

  • このページでは吉村隆樹さんと東京都立神経病院の本間武蔵先生が開発・使用なさっているマイボイスを、慶應義塾大学の川原繁人がサポートするために管理しているページです。

  • サンプル音声  

  • 慶應で行っているマイボイスワークショップについてはこちら

  • マイボイスはハーティラダーをベースとして、音素ベースで個人の声を録音し、声が失われた後もパソコンで再生するのを可能にするソフトです。

  • 都立神経病院で行なわれているマイボイス外来のチラシはこちら

  • このページでは、マイボイスの紹介、マイボイスの意義、音声品質向上のためのPraatスクリプトの公開など、マイボイスに関する学術・教育的な成果のまとめを行っています。

  • 以下の内容・スクリプトは金銭的利益を追求するものではなく、マイボイスの世間への認知の貢献及び音質向上を目的としています。

  • このページは、福澤諭吉記念慶應義塾学事振興基金(平成25年度ー27年度)による研究補助を受けて管理されています。

  • また2015年から慶應義塾大学文学部心理学専攻皆川泰代先生を代表とする慶應義塾大学戦略的研究基盤形成支援事業のサポートも受けています。

マイボイスとは

  • マイボイスとは、将来自分の声が失われると分かっている難病(特にALS)の患者さんの声をあらかじめ録音し、声が失われた後もパソコンを通して再生することを可能にするソフトです。

  • マイボイスは吉村隆樹さんと東京都立神経病院の本間武蔵先生が開発・使用しています。

  • 商用を目的としておりませんので、基本的にフリーです。

  • 音素ベース(基本的に50音+濁音+拗音など、計約130音)ですので、録音時間は30分で済みます。

  • 限られた時間で録音していますので、再生される音声は「丁寧読み」となります。

  • 有料の同じようなサービスも存在しますが、ここでは扱いません。

  • 2015年度日本音声学会学術研究奨励賞受賞。詳しくはこちら

なぜ自分の声なのか(患者さん、家族からの名前の声を基に)

  • 患者さんの声:「自分の声が使われると自分が話している気がする」

  • 患者さんの声:「私にとって、声の保存は生きる決意を固めるプロセスでもありました。録音するフレーズを考えたり、マイボイスの使い方に慣れたり することによって、必然的に声を失った後の生活を考えました。そのおかげもあって、2011年秋の気管切開と呼吸器装着を躊躇な く決断することができました。」

  • 患者さんの声、マイボイスを使った講演のあとに:「今お聞き頂いてるのは、私の声です...この声のおかげで、生きてる喜びを感じます」。

  • 看護をする側の声:「彼の「あいうえお」なら一日中、家の中で鳴り響いていても、気にならない。むしろ聞いていたい」

  • 家族からの声:「声はお父さんそのもの」

  • ALSなど肉体機能が失われるなかで、「失うばかりではない声」。自分の声によって、自分の声で、新たなメッセージを作り上げることができる。

  • 合成音声でなく自分の声を使うことで、患者さん・家族ともに勇気づけられる。

ワークショップ動画(インタビュー/解説)

関連論文・資料・業績

マイボイス用Praatスクリプトとその使用上の注意点

  • Praatはフリーの音声分析ソフトです。こちらのサイトからダウンロードしてください。

  • 時間があるときにPraatのインストール方法などを解説したドキュメントを作成しようと思っていますが、当面は宇津木先生のこのサイトを参考にしてください。

  • スクリプトをPraatで開いて、右上のメニューのRunから走らせてください。

  • Praatのスクリプトは、主に慶應義塾大学の川原繁人によって書かれています。

  • スクリプトは全て、開発途中の試作品と思ってください。不定期に更新されます。また全てのバージョンのPraatで動く保証はありません。動かない場合、川原に遠慮なくご連絡ください。

  • スクリプトを走らせる場合、基本的に音声データと同じフォルダーにコピーして使ってください。ただし、絶対パスを指定することも可能です。

  • スクリプトを走らせると、originalというフォルダーを生成し、そこの元の音声のコピーを作成し、もとのフォルダーに新たな編集された音声を作成します。

  • スクリプトでの編集の前に、もとの音声ファイルをどこかにバックアップすることをお勧めします。

  • スクリプトは開発途上のものであり、自己責任で使用してください。全てベータ版と思ってください。スクリプトの著者はその使用結果に対していっさいの責任を追いません。上で述べたように、元の音声ファイルをバックアップしてください。

  • またバグ、エラーやリクエストなどあれば、遠慮なくお知らせください。

スクリプトのリスト

  • Adjust duration:音素の長さをAdd-and-overlap法により一定の長さに調節します。targetに何秒に合わせるかを指定してください。

  • Adjust amplitude (by peak):音素の音の強さを一定に調整します。1が最大の音量ですが、1に近い値を選ぶとclippingの可能性があります。

  • Adjust amplitude (by dB):音素の音の平均の強さを一定に調整します。dBを指定できます。上のスクリプトのほうが音の大きさの統一度は高いですが、こちらが有用との声もあります。

  • Zero-crossing:音の初めと終わりをzero-crossingに調整します。

  • Mono-converter:ステレオで録音された音源をモノラルに変換します。HeartyLadderの音編集ソフトを使うにはモノラル変換が必要になります。

  • Low-pass filter:高周波数の部分を除去します。

  • Get mean pitch:フォルダー内にある全てのファイルのピッチの平均を計算します。その話者の声の高さの目安になります。下のスクリプトを使う際に参考にしてください。

  • Adjust F0 (create H, L, N):音素の音の高さをAdd-and-overlap法により調整します。発音されたもとの形は変えずに平均値をずらします。H, L, Nというフォルダーを生成し、それぞれのファイルを格納します。下のスクリプトより細かく声の高さを調節しますが、その人の元の声の高さが分からない場合下のスクリプトのほうが便利かもしれません。

  • Change F0 (create H, L, N):音素の音の高さをAdd-and-overlap法により調整します。HとLそれぞれの倍数を指定してください(Hは1以上、Lは1以下。Nはデフォルトで1になっています=音の高さは変わりません。)。H, L, Nというフォルダーを生成し、それぞれのファイルを格納します。

  • Window:音の初めと終わりの立ち上がりを緩やかにします。無声破裂音は除外されます。

  • Window (right):音の終わりの部分を緩やかにします。

  • Attach Silence:無声破裂音の前に無音部分をくっつけます。

 

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