第7回の授業内容と学習目標

講義+実習:Excelによるグラフの調整と関数の利用

Excelの利用(2)

以下の作業は、このexcelブックを用いること。シートを新規に追加し、名前を「練習1」とすること。

練習1

左下の表のデータを「月」の部分から「15000」の部分までドラッグしてコピーし、新たに追加したシート(練習1)に貼り付けコピーし、帯グラフを2種類(「積み上げ縦棒」と「100%積み上げ縦棒」)作成しなさい(以下の条件を満たすこと)。

  • グラフタイトルがあること
  • 凡例があること(「グラフ要素を追加」機能を用いる)
  • グラフの「塗りつぶし」を「パターン」にし、ユニバーサルデザインに配慮した形式にしなさい。
月ごとの支出(2014年・円)
飲食費交通費被服費その他
1月50000120001000010000
2月35000100002508000
3月4500018000800012000
4月5500024000120008000
5月35000300002508000
6月30000200002508000
7月3200020000100010000
8月300001000025010000
9月32000180002508000
10月30000200002508000
11月280002000025010000
12月55000280001000015000


シートの移動とコピー

帯グラフの作成

行と列の入れ替え

シートをまたいだ作業

串刺し計算(合算する場合)

複数シートでの同一処理

絶対参照と相対参照:数式のオートフィルの特徴

練習2:絶対参照の練習

  • シート「yukichi」のG列に、各月の支出の合計金額を、関数とオートフィルを使って算出する
  • シート「yukichi」のH列に、各月の支出項目間の平均金額を、関数とオートフィルを使って算出する
  • シート「yukichi」の、1月と2月の間、2月と3月の間に、それぞれ空白行を1行挿入する。
  • 空白行には、各項目の額が、その月の支出全体の中でどの程度の割合を占めているのかを計算した結果を表示させたい。
  • B4セルに、=B3/G3と入力し、オートフィルでF4セルまで引っ張る。どうなるか?
  • エラーメッセージが出ているセルの数式バーを確認する。
    • 【#DIV/0!】とは、数式または関数が0または空のセルで除算されている、という意味。口語訳すると、数が入っていないセルで割り算しようとしている、ということ。
  • 割られる数と割る数の関係
    • 本来:割られる数はB→C→D…と変わっていって欲しい(相対的)・割る数は常にH3で変わって欲しくない(絶対的)
    • 現実:割る数も割られる数も変わっていってしまっている。
  • オートフィルを用いると、【セルとセルの関係】ごとコピーされてしまう。B4セルには、【1コ÷5こ右】という式が入っており、それがそのままコピーされたので、割る数が空白セルになってしまった。
  • 割る数を一定に固定する(絶対的にする)必要がある。
  • =B3/G3ではなく、= B 3 / $ G $ 3 にする(数式バー上で、「G」と「3」の間で【F4】を押す)。その後でオートフィル。
  • 毎回変わって欲しいセルには何もしない(相対参照)・毎回同じでいて欲しい数には$マークをつける(絶対参照)。
  • 正しく求められた値を、パーセント表示で小数第1位まで表示する。
    • 【セルの書式設定】→【表示形式】→【パーセンテージ】

東京の各月降水量と年間降水量に占める割合(2019年)
降水量(ml)割合判定
1月16.0 
2月42.0  
3月117.5  
4月90.5  
5月120.5  
6月225.0  
7月193.0  
8月110.0  
9月197.0  
10月529.5  
11月156.5  
12月76.5  
合計   
平均   

練習3:関数と絶対参照による数値の処理とグラフ作成

  1. 新たなシートを挿入して、そのシートの名前を「降水量」とすること。
  2. 上記の表(東京の各月降水量と年間降水量に占める割合)のデータをドラッグして貼り付け、緑色のセルに年間降水量を表示する(sumを使用)。
  3. ピンク色のセルに降水量の平均を表示する(averageを使用)。
  4. オレンジ色になっているセルに、「その月の降水量が年間降水量に占める割合」を求める式を入れる。
  5. このとき、年間降水量は絶対参照にする。オートフィル機能を使って各月降水量と、その量が年間降水量に占める割合を求める。
  6. 「割合」の数値は、パーセンテージ表記で小数第1位まで表記する。
  7. 月の列と割合の列のみを使って、「年間の降水量に対して各月の降水量が占める割合」を表現する円グラフを書く。
  8. 円グラフには、それにふさわしいタイトルをつける。

絶対参照を用いた関数

  1. 右の方に判定基準の表をコピーして貼り付ける。
  2. 各月降水量の判定基準
    範囲最低値判定
    0ml以上90ml未満0乾燥 
    90ml以上150ml未満90普通 
    150ml以上150湿潤 
  3. 1月の分の判定をする(vlookupと絶対参照)…各月の降水量の値を、青色のセルの基準に従って判定する、と考える。
  4. それを、オートフィルによって12月までドラッグして全月の判定を行う。
  5. この方法で成績判定を行う教員もいる(獲得点数と基準表を用いて)。
  6. 判定結果を数える(countifと絶対参照)…「数」の列の「1月」の行(赤の一番上のセル)のセルに、「1つ左のセルに入っているのと同じ言葉が、特定の場所にいくつあるか」を表示する、と考える。
  7. それを、オートフィルによって「湿潤」の行までドラッグして判定を行う。

練習4:絶対参照の応用:数えられるのは数値だけではない

  1. keio.jpのGoogleドライブの【ドライブ】の中の【共有アイテム】の中にある「アンケートの回答」を右クリックし、【ダウンロード】し、基礎情報処理フォルダに保存する。
  2. 保存したファイルを開き、【編集を有効にする】をクリックする。
  3. B2セルをクリックし、【表示】【ウィンドウ】【ウィンドウ枠の固定】を行う。下にスクロールしても先頭の行と左の列は見出しとして常に見えているようにすることができる。
  4. D195-201セルをドラッグし、V列までオートフィルする。
  5. B196セルに、countif関数を用いてB2セルからB193セルの間に、「履修した」という語がいくつあるかを表示する。
  • B196セルに表示した結果を、下や右のセルにも効率的に適用するにはどうすれば良いか?
  • 得られた数値を使ってグラフを作成するにはどうすれば良いか?

気象データはいずれも「気象統計情報」(2020年6月4日アクセス)より

補足:絶対参照と相対参照

エクセルの計算は、【セルとセルの関係】を指定することで行われる。

人間が行うのは、【セルとセルの関係を正しく指定すること】である。

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