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見立『偐紫田舎源氏』阿古木 / Mitate of 'Nise Murasaki inaka Genji' : Akogi
◆分類/Categories
美人 Beautiful women
◆絵師/Artist
歌川国芳 / Utagawa Kuniyoshi
シリーズ/Series
見立『偐紫田舎源氏』「色の浮世は味なもの」 / Mitate of 'Nise Murasaki inaka Genji' with the song 'The path of love is never smooth'
狂歌作者/Kyōka poet
覚内侍 / Oboe no naishi
俗謡作者/Zokuyō poet
桜蝶 / ?ch? (江戸廼花也か / Edo no Hananari ?)
役者名/Name of actor
翻刻/Transcription
なせにけふ迄なふられたのと
Naze ni ky? made naburareta no to 恨む花さへよその手に折れた uramu hana sae yoso no te ni oreta こちのぶはたらき蝶がなたねか kochi no buhataraki ch? ga natane ka 菜種かてふかとれかどれやらこちや natane ga ch? ka dore ga dore yara kocha わけにくい色の浮世はあしなもの wakenikui iro no ukiyo wa ajinamono ソリヤしれた事 桜蝶戯述 sorya shireta koto, ?ch? tawamure ni noburu 今は只さひしき跡のやけ原にもえいてそめし野辺の早蕨 桜夫舎覚内侍 Ima wa tada sabishiki ato no yakehara ni moe idesomeshi nobe no sawarabi, ?f?sha Oboe no naishi 朝桜楼国芳画 Ch??r? Kuniyoshi egaku 備考/Note
*このシリーズは、Y2-YO-3 として、役者絵に分類してたが、岩切友里子氏のご指摘により、美人画と改め、摺物番号もB2-YO-1とする。(尾上菊五郎よりは、原作中のキャラクターに似せている)
【俗謡】 このシリーズには桜蝶印を押している資料がある。(Mario Lusy Collection所収、Museum f?r Gestaltung Z?rich, The Art Institute of Chicago 1954.685)。 *珍しく花也の狂歌はなく、連作の俗謡が中心になっている。 *図版は、『偐紫田舎源氏』十二編の18丁裏、20丁裏からとっている。 *阿古木は花魁。『源氏物語』の六条御息所に擬している。中世には京都の六条に遊廓があったからである。(『偐紫田舎源氏』の世界は、源氏物語+応仁の乱+江戸時代を三重写しにして構成されている) *制作年の理由は、『偐紫田舎源氏』所収の最も登場の遅いのが阿古木図の「車争い」の場面で、十二編(天保五年刊、実際の売り出しは天保四年)にある。花也の摺物は彼が没後は制作されていないので、自ずから天保五年から七年ということになる。 *「桜蝶」は花也本人の印だと推測されるので、これも彼の筆名の可能性が高い。 *当代における『偐紫田舎源氏』人気のほどがわかる資料。また草双紙を大名も楽しんでいた証左である。なお、スコットランド国立博物館(National Museums Scotland)では、この摺物は源氏絵の一つとして存在していた。この資料には桜蝶印がない。 所蔵/Museum,Collection
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江戸廼花也摺物データベース 慶應義塾大学 津田眞弓 Prof. Mayumi Tsuda , Keio University
CGI制作:あおぞらクリエイト |