平成23年度福岡小中学生グループ活動報告
開催日
7月30日(土)
開催場所
アクロス福岡会議室(福岡市中央区天神)
参加人数
44名(保護者を含む)
講演について
1.「食と医学」慶應義塾大学薬学部 齋藤教授
慶應義塾大学薬学部の齋藤教授に「食と医学」をテーマに、特に消化器内科医と
しての御研究・御経験を生かして、食物消化についてご講演を頂いた。更には、
当該齋藤教授が本年3月の東日本大震災の医師派遣第一陣として活躍されたこと
から、大震災時の医療についても多くの時間を割いて頂いた。参加者からは感銘
の声が挙がると共に、被災地での食事などについて多くの質問があり、質問は講
演が終わった後まで続いた。
2.「毎日の食事」 久留米大学病院・栄養部・管理栄養士 坂口先生
久留米大学病院・栄養部・管理栄養士の坂口先生によって、毎日の食事をテーマ
にした御講演を頂いた。
坂口先生は、カロリー抑制というよりもバランスの取れた食事をきちんと摂るこ
とに重きを置いた内容であった。毎日の食事で、カロリー計算やバランス評価を
することが難しいので、大雑把で構わないので、お弁当箱の面積の何割をこれこ
れで埋めようというような、実践に即した内容でお話を頂いた。身近なテーマで
もあり、自分たちが食べている食事のバランスについて、子どもたちだけでなく、保護者からも質問がたくさん飛び出した。
昼食時間
主催者がお弁当を準備したため、同じお弁当を皆で一斉に食べることで、参加者
と指導者が交流できる時間となった。ここでは、午前中の御講演の内容を反復す
るように、既製品であるお弁当の栄養価、栄養バランスの話も出ていた。また、
趣旨とは少し異なるが、参加者から、大学での研究生活のこと、進学のこと、家
庭での学習のことなどの質問がなされて和気藹々とした時間となった。
実習
@簡易型霧箱の製作と天然石から放出される放射線の観察
Aラット血液を用いたルミノール反応による蛍光発光観察
BGMサーベイメータによる食品中の放射能の測定(単位重量当たりの放射能)
C聴診器を用いた心音・呼吸音の観察
@簡易型霧箱は非常に評判が良く、家庭でも実施し、夏休みの自由研究課題としたいと希望する参加者が半数以上に上った。
そのため、急遽、家庭でもできる簡易型霧箱の作り方を講義した。
B食品放射能の測定は、その測定行為自体は非常に易しく、食品の重量を測定し、GMサーベイメータで放射能を測定するだけであるが、難しいBq(ベクレル)やcpm(カウントパーミニッツ)の単位を理解して、数値処理することに困難が生じた。具体的には、単位重量当たりの放射能を求めることが難しく、理解をするのに多くの時間を費やした参加者も多かった。報告書作成時点(平成23年8月1日)もFAXでの問い合わせ(質問)がやってきており、現在、社会問題化している放射能汚染食品の暫定基準値の理解のためにもより理解し易い、教材の開発等が必要であることを強く感じた。
活動の様子
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